よるの読書日記
DiaryINDEXpastwill


2003年12月09日(火) 悪い男の美学


『源氏供養』下<橋本治/中央公論新社>
橋本光源氏の、悪い男の一人称にくらくらしていた高校時代。
考えてみればこれが現実の殿方に目をやるきっかけを
失わせた原因の一つと言えないことも……まあいいか。
あまりに光が強いと、目映くて何にも見えなくなってしまうのです。

書いてあることも煽情的で素敵です。
女は悪い男が好きである、と言うのを『白い巨塔』などを
例に親切に解説してくれてます(笑)。
そして、悪い男の破滅も好きなのだと。ほほほ。
平安時代には男色はないとかね。
輝く日の宮と光の君とはどっちが美しいかとか。
『窯変源氏』の作中の和歌についてのご苦労などにも触れられてます。


よる |MAILHomePage