よるの読書日記
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『受精』<帚木蓬生/角川書店> 同じ作家のやっぱり生殖技術が絡むお話です。 ちょっと別の話とも関連があって面白い。これってネタばれかな?
ただどうものめりこめなかったというか、自分がもし恋人や夫を 不慮の事故などで亡くして絶望の淵に立ったときにですね、 怪しげな救いの手を差し伸べられたら手を取っちゃうかもしれない。 日本のお寺で白人の老人に逢う、ってそこでもう めちゃめちゃ不自然な感じですが、運命と信じ込めば 先へ進んじゃうかもしれない。 決して快適ではなかった職場を辞めて、海外へ。 南国のリゾート地で夢のような生活。恋人との感動の再会。 失ったと思っためくるめくようなひと時。 得られるかもしれない大切な忘れ形見。
……いくらマインドコントロールみたいなことをされたからって そんな処女受胎みたいなこと現代女性が信じるか? なんかその辺が引っかかっちゃいました。 そもそも人種差別してた例のあの人が、いくら同盟国人だからって 黄色人種に種付けされたいと願うとは思えないけどね。 大体昔の技術で採取した精子って劣化してないのかな? 昨日の作品に比べるとちょっと点が辛くなっちゃう。 でもサスペンスとしてはなかなかでした。
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