よるの読書日記
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2003年12月06日(土) 二分の一の他人

『赤い月』上<なかにし礼/新潮社>
映画館で常盤さんの裸体を見てびっくらこきましたが。
なかにしさんのお母さんがモデルということで、えーっと。
ということは、あの脳溢血だか脳卒中で体が不自由になって、
それでもお兄さんが作った借金のことで兄弟が争ってるときに
金歯を差し出したというあのお母さんと同一人物ですよね……。
それを考え合わせると超激動の人生だなぁ。
荒々しくも浮き沈み激しく。

妻となり母となっても子供に添い寝したりするより
ダンスホールに出かけていったり華やかなことが好きだった
ということで、何となくドライで自分が一番かわいいという
人だったというお兄さんのルーツが垣間見えたような気がしましたが……。
まあ母親だからといって何よりも育児を優先しなきゃいけないなんて
決まりはないし、無理してノイローゼになるよりずっといいと
思うけど、性格がね……。やっぱり親子だなと。
ちなみに余談ですが私は「そういう欠点がお父さんそっくり!」と
母にこってり絞られた時、駄目押しで「あんただってそう言われたら
嫌でしょう?!」と迫られたことがあります。
確かに的を射ているのですが、妻として母としてそれはどうなのか。
娘の胸の中を一陣の寂しい風が吹き抜けていきました。


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