よるの読書日記
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『バルト海の復讐』<田中芳樹/東京書籍> いいなあ、勝気で強欲で丈夫なばあさん。理想です。 もっとも田中さんの小説には元気な年寄り多いけどね。 いいことです。 タイトルこそ壮大でいかついですが、どっちかっていうと 楽天的で主人公、復讐に向いてないかも。 「畜生裏切りやがってぶっ殺す!」 というより 「え?何で信じてたのに?どうしてなの何でなの 真実を教えて?」 とか言ってる人なんです。そういう呑気なところが 誰も信用しない、金のためには友達も売る、 みたいな人達の癇に障るんだと思いますが。
主人公の性格同様気楽に読める冒険小説です。 ただ復讐を遂げた爽快感というのを求める人には ちょっと合わないかもしれない。 『黒竜潭異聞』<田中芳樹/実業之日本社> こちらは中国が舞台の短編集。 不思議なお話が多いです。私としてはこっちの方が 好みかな?しかし田中さんって銀河モノから中国古代史まで、 レパートリー広いなぁ。どんな頭脳してるんだろう。
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