よるの読書日記
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2003年11月13日(木) 敵討ちの要件

『バルト海の復讐』<田中芳樹/東京書籍>
いいなあ、勝気で強欲で丈夫なばあさん。理想です。
もっとも田中さんの小説には元気な年寄り多いけどね。
いいことです。
タイトルこそ壮大でいかついですが、どっちかっていうと
楽天的で主人公、復讐に向いてないかも。
「畜生裏切りやがってぶっ殺す!」
というより
「え?何で信じてたのに?どうしてなの何でなの
真実を教えて?」
とか言ってる人なんです。そういう呑気なところが
誰も信用しない、金のためには友達も売る、
みたいな人達の癇に障るんだと思いますが。

主人公の性格同様気楽に読める冒険小説です。
ただ復讐を遂げた爽快感というのを求める人には
ちょっと合わないかもしれない。
   『黒竜潭異聞』<田中芳樹/実業之日本社>
こちらは中国が舞台の短編集。
不思議なお話が多いです。私としてはこっちの方が
好みかな?しかし田中さんって銀河モノから中国古代史まで、
レパートリー広いなぁ。どんな頭脳してるんだろう。


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