よるの読書日記
DiaryINDEXpastwill


2003年09月19日(金) 違いのわかる男

和泉流 仲の悪さも お家芸 よる

『太郎冠者を生きる』<野村万作/白水社>
おっと、思わず詠んでしまったよ、ふふふ。
萬斎様への愛が嵩じてこんなものまで読んでしまいました。
狐役者とも呼ばれるお父上・万作様のご本でございます。
初代萬斎(万作氏、十九世宗家らの祖父にあたるお方)の
ご苦労話もあるのですが、公演の日に頼んでおいた同じ流派の
助っ人が来なくて能楽の人たちに助けてもらった、なんて
エピソードも。昔からいがみ合ってたんですね……。

本業は狂言だけど、いろんな分野にチャレンジする、というのは
お父様の代からの役者魂なのですね。
一度は狂言の道からはみ出して、外の世界から眺めても
やっぱり狂言はすごいんだと気づいて戻ってきてるというのも
大きいと思う。

蛇足ですがタイトルはたろうかじゃ、と発音してください。
ちゃんとそれで変換できます。賢いぞパソコン。


よる |MAILHomePage