よるの読書日記
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『みんなの秘密』<林真理子/講談社> 不倫から人殺しまで、みんなが秘密を抱えてる。 父→娘→不倫相手→妻→隣人、のようにリレー形式に なっている短編集。そうするとAは本気だが、Bは遊び、なんて 図式が露骨に見えちゃったりして、人間って残酷。
秘密、という言葉がもう魅力を持っていると思う。 自分一人の秘密を持っている時、それは宝玉のように 胸の中にある。特別に許す相手にだけ教えられるもの。 二人だけの秘密ね、と約束することが、排他と結びつき、 世界は二人だけのものになる、のでは。 ただしこれは異性間に限られますが。同性同士というのは、 また別の趣があるもんです。
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