よるの読書日記
DiaryINDEXpastwill


2003年09月16日(火) 一皮向けました

『あやかし』<高橋克彦/双葉社>
英国から舞台が始まるこの物語、はっきり言って作者の
想像力炸裂なお話です。
かぐや姫はエイリアンだったとかまあそおいう感じ。
スケールの大きさに
「んな、だらな〜。」と富山弁で突っ込みを入れつつも
トンデモ小説扱いして放り出さずに済んだのは、やはりこれも
作家の筆力というものですかねぇ。
英国で遭遇した怪異、東北の旧家に伝わる奇妙な言い伝え、
謎の天変地異。要所要所はおいしいのですが、全部入ると
欲張りすぎてる気もしないではない。
ワタシは鈍感なので、エグイ描写とかたいてい平気なのですが、
異形の存在が人皮被るというのはさすがに鳥肌立ちました。
何だか質感とか異臭まで想像しちゃった、ぐえ。


よる |MAILHomePage