よるの読書日記
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2002年05月02日(木) くノ一と書いて女

『最後から2番目のキッス』<林あまり/河出書房>
今に輪をかけて清らかな乙女だった頃、
河出書房から文庫版でこの方の歌集が出ていたのですが、
結構生々しい性を詠った短歌が見出しになっていて
ギョッとした覚えがあります。
おどろおどろしくて中が読めなかったくらい。
あれはそういうのがウリと勘違いされそうだから
止めた方が良かったんじゃないかなー。
若い女性がふしだらな、とか言う意見への
挑戦だったのかしら。と『サラダ記念日』<俵万智>が
優等生チックに思える今ならやや好意的に解釈できますが、
オンライン書店で検索かけた現時点では
入手はもはや困難そう。ああすれ違い。

この中には私と「誰よりも美しい死体になるだろう」から
愛した少女とが出てきます。うーん、耽美。
でも本当にその少女が実在する対象なのか、
あるいは本人の中にある少女性か
記憶として存在する過去の自分ではないのか…などと
穿った見方をしてしまったりも。

女の子はいつから女、になってしまうんでしょう。
あけすけに性を語る少女に比べて大人の女は
とても窮屈そうなのに。
生理痛が軽くなるなら子供産んでもいいのになぁ、
なんてけろっと言えてしまうのは、
そんな可能性を本当にはしていないからで。
ヤダヤダあんなふうに年はとりたくないぜ、
と思っていてもお肌は曲がるし性格も曲がるし
仕事だの恋愛だの人間関係だの、
生きてるだけでストレスはたまる一方で。
でも、今日も負けずに戦う同志達に敬意を表します。
ついでにわたくしの仮想敵は客のおっさんズです。
はっきり言って戦いの果てに図々しくなったおば様方より
弱いものにばっかり威張ってみせるおっさんの方が
性悪です。腹立つったら。


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