よるの読書日記
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2002年04月24日(水) 君を食べたい

『タブーの謎を解き明かす』<山内 昶/ちくま新書>
吉本ばななの『満月』<『キッチン』収録/福武文庫>で、
「どうして君とものを食うと、こんなにおいしいのかな。」
「食欲と性欲が同時に満たされるからじゃない?」
と言うシーンがありますが、
つまり性と食とはそういうことなのでした。
性的なことを食物とか食行為になぞらえるって
古今東西よくあることのようです。

そしてタブーにおいてもこの関係は
密接で、同じアプローチから読み解いたのが以下の説。
性交してはいけない相手としていい相手、
食べてはいけない肉と食べていい肉の
違いは自分との距離だそうです。
つまり、

近い 親子・兄弟などの濃い血縁=ペット=禁忌
やや近い 従兄妹などの血縁=去勢・雛の家畜=場合によっては可
遠い  他人=野生の鳥獣=可

ふーむ。なんとなく納得。
ところで万物の霊長たる人類の肉は、
まずいらしいです。


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