よるの読書日記
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『妖香』<ジョン・ソール/ソニー・マガジンズ> 表紙のデザインがいいです。 濃紫の光を黒い香水瓶の形で切り取って、 さらに中にお屋敷の写真…と言う多重構造。 因縁、小児虐待、多重人格などを繰り返しテーマで選ぶ人だそうで、 そう言えば『暗い森の少女』<ハヤカワ文庫>もそうだったなぁ。 しかしこっちの方が筆が円熟していると言いますか 真実が二転三転して最後までハラハラしました。 これは最近読んだ本の中でもかなりポイント高かったです。 ただ、虐待や暴力シーンは辛いですが。 読後感が重いのはそれに加えてやっぱりちょっと 自分と家族のあり方と重ねて考えちゃうからでしょうかね。 そんな大袈裟なもんじゃ全然ない、 私お得意の被害妄想だとわかってはいるのですが。 なーんか考えなくてもいいことを考えてしまうぞ。 こだわってもしょうがないと思うんですけどね、 どうもなかなか逃れられませんね。どよーん。
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