よるの読書日記
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| 2002年03月10日(日) |
踏んだり(子供死ぬ)蹴ったり(妻家出)嫌われる(読者に) |
『屍鬼』三・四巻 <小野不由美/新潮文庫> 先日タイトル不明(←調べろよ)の深夜映画を途中から観まして。 男児を水難で亡くしたばかりの母親が新築の我が家で 子供の気配を感じて、妙に嬉しい気持ちになるのですが。 次第にポルターガイストが起こったり浴室で幻覚を見たりしだす。 で、一緒に暮らしている子供達も同じ体験をするのですが、 長距離トラックの運転手かなんかしててあまり家にいない夫は 妻をノイローゼ扱い。終いには精神病院に強制入院させてしまう。 ……横で見ていた母が異様に妻に感情移入して 「どうして信じてやれないのよ!子供だって怯えてるじゃない!」 と言ってたのが印象的だったのですが、 今の私が同じ状態。さすが親子。
憎悪の対象は結城父。 近所の子がお守り置いてったりなんだりを捨ててしまうのは まだいい。縁起でもない、と思うのはまだ仕方ない。 その子達を冷淡に扱うのもまあ無理からぬことだと思ってあげよう。 でもそれも明らかに例の症状を示し始めている息子を ととっと病院に連れて行ったらの話だ!! 両否定じゃないのさっ。 かくして悲しみに打ちひしがれる父親に 手も尽くさなかったお前にそんな権利ねぇよと毒づく私ここにあり。 医者に見せても同じだったとは知ってるけどね。
おまけに埋葬まで自分の意見を通すか。 死後まで子供をないがしろにするかてめぇ。 ぶちぎれそうだよあたしゃ。 元々はお前が招きいれたんじゃないか、お客さんを。 ああ怒りが止まらないわ。 作者の手のひらで踊らされてる感ありあり。
過去の小野不由美作品
『華胥の幽夢』 『屍鬼』一・二巻
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