よるの読書日記
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この読書日記は日本語で夜、英語でnight、 ドイツ語でnacht, フランス語で nuit、ラテン語でnoxの意味を持つハンドルを名乗る者が お届けしております。先日の日記について 正しくはエリーザベトである、というご指摘を彩様からいただきました。 はい。独語の表記から言うとやっぱりそうみたいです。 もしかしたら誤植なのかと思っていた…ので、 一般的且つ呼びやすい方を採ったんですが。(←いい加減) 慌てて調べてみたところ、エリザベートは仏語読みだそうで、 英語読みにするとエリザベス。全く間違いではないらしいです。 エカテリーナ(露)とキャサリン(英)よりは近い…かな。 勉強になりました(^o^)。
>世間様で人気がある歴史上の女性、印象としては“何もしなかった人” という彩様の一言がきっかけで、 「ゼ・ベスト・オブ・何もしなかったルネサンスの女(勝手に決めた)」 ルクレツィアを読んでみよう!と思い立った私。 そう、あのアレッサンドロ6世を父に持ち あのチェーザレ・ボルジアを兄に持ったあの人です。 昔読んだ『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』<塩野七生/新潮文庫> でははっきり言って料理の添え物、パセリみたいな印象だったので 『ルネサンスの女たち』<塩野七生/新潮社> を改めて読んだのですが。 せいぜい料理の付け合せ、人参グラッセのようだ…。 父兄抜きではお話にならないんだものこの人。 ただ単に浮気性な美人。政略結婚の道具に何回もされてるけど 本人堪えてないみたいだし。
長生きはできなかったけど後ろ盾なくなっても 旦那には捨てられずに済んで、子宝にも恵まれてるし。 近親愛説が仮に本当としても倫理観の欠如を物語る以外 裏はなさそう。 これが愛する長兄に権力を与えるために次兄をたらしこみ、 神に背いて血塗られた道を行く稀代の悪女、 だったりしたら面白かったのに。私は悪党が好き。
嫡子も庶子も、男子も女子も同等の教育を受けられた時代に、 どうも父ちゃんの策略権謀の血は兄ちゃんにしか 受け継がれなかったようで。 チェザーレが落ち目になってからの助命嘆願にしても、 もうちょっと政略的にうまい方法はあったんじゃないかなー。
その点カテリーナ・スフォルツァの悪女ぶりには 惚れ惚れいたします。同時代に生まれなくて良かったとも思うけど。 愛人を殺された折の復讐の凄まじさにより、 五百年経った今でもイタリアの親はぐずる子に 「カテリーナ伯爵夫人が来ますよ。」 と諭すのだそうだ…八つ墓村<横溝正史/角川文庫>より伝統的(笑)。
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