よるの読書日記
DiaryINDEXpastwill


2001年09月13日(木) 京都で読む京都・2

超ハード日程(自業自得)で疲れすぎ、眠れなくて昨日の続きを読む。
二条城、天龍寺、高台寺、伏見稲荷など、見てきたばかりの
地名がわしわし出てきてじーん。ついさっき見た場所を違う印象で思い出す。
いつもより時代の熱を強く感じたような気がします。
ついでに「埋もれ火」〈北原亞以子/文春文庫〉も。
女の目から書いた女性達の幕末物って
あまり読んだことがないなーと思っていたので。
正直言って、これを読んで初めてお龍を哀れだと思った。
それまでははっきりきっぱり嫌いでした。
女見る目ないぞ龍馬!!と本気で怒ってました、私。(^_^;)
でも人間付き合ってる人間に合わせる所がどうしてもあるから。
もしお龍の性質を面白いと褒めそやす男(龍馬)がいなかったら、
彼女もちょっと風変わりな美人として寺田屋の女将か誰かの
仲介でもっと普通の結婚をしていたかもしれない。
酒びたりになって、亡き夫の昔の想い人の悪口を言って
泣き喚いて。もし龍馬と出会わなかったら。
そう思ったら、初めて可哀想だと思った。
お龍だけじゃない、この本の中の、
運命の人と出逢って、取り残された全ての女性達も。
時代を駆け抜けていった男達は、
その最期に彼女達を思ってくれていただろうか。


よる |MAILHomePage