よるの読書日記
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| 2001年08月05日(日) |
ハードボイルドに恋愛小説 |
「漂流街」〈馳星周/徳間書店〉読了。 いいけど背表紙にあるあらすじの場面に 至るまで3分の2読まなきゃならなかったぞ。
この手のジャンルはあんまり読まないから 実は皆そうかもしれないし「不夜城」〈角川書店〉 のときも思ったんだけど、全編に性描写が ある割にはあんまりやらしくないのね。 何かいつでもどこでも誰が相手でも 「これでもか!これでもか!」みたいな感じで 優しさがないからじゃないかと・・・。
乾いた街で非情な人間達が繰り広げるドラマ なんだから、こういう感想は作者にとったら してやったりなんだろうか。
もし馳氏が真っ当な恋愛を描いたらどうだろう。 ベタな設定だけどそれぞれ不幸で お互いだけを信じてきた恋人同士、とか。 案外電気消したところで場面展開しちゃったりしそう。 で、男が悪の道に片足突っ込んで姐さんに 誘惑されたりするとまたいつもの調子に戻ったり。
読んでみたい気がしませんか、馳星周の恋愛小説。 甘美に書かれていたらさすがプロだぜ、と思うし。 妙にストイックだったら(こんなこと言ったら 殺されそうだけど)カワイイんじゃない?
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