目口覚書
■目口覚書■
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2001年12月14日(金) 本日は忠臣蔵なり (積年の恨みはらさいでか)

今日も今日とてボウネンカイラーなダンナさんは、
夜勤明け少し寝て新宿へ向かっていった。

特大目覚まし時計に起こされた時には『起きたくない度数140度だー』と
いったいどんな基準やねんとおもうのだが、そう言っていた。

シャワーを浴びた後は室温の低さも手伝って『180度』にあがったそうだ。
もう起きてるくせに。

「こんな日はこたつで『忠臣蔵』でも見たいね」と コーヒーをすすっている。
おぉ!そうだった!今日は14日!

四十七士 討ち入りの日ではありませぬか。
そしてお約束のようにTV映画では健さんの「四十七人の刺客」をする。
ビデオに録画を頼まれた。

結婚前、忠臣蔵好きなわたしが、デートで無理やり品川の泉岳寺に連れて行ったことがあった。
義士たちのお墓や記念館に連れて行ったのだが、主人の仇討ちという物語を
わたしは講釈士よろしく 彼に語ってきかせたのが 1年前かー。
元禄の男たちのドラマに興味を示した彼は、わたしの倍の時間をかけて記念館をみていたっけ。

「あの時」着ていた大石内蔵助たちの鎧とかあるんだよー。ふんごー。


年末の大型ドラマは キムタクが堀部安兵衛役をやるらしい。これもダンナさんが教えてくれた。
この話しをはじめてみたのは歌舞伎座でだが、ストーリーもさることながら
誰がどの役をするかで面白さもまた違ってくる。


わたし「キムタクドラマでは誰が吉良をするのかねー」
だぁ 「昔、たけしが大石をしたんだよー」
わたし「へー。浅野はヒガシとかいいかもぉ。慎吾くんは不破仁左衛門とかねー」

マニアックな話。

こんな話しをしていたあたりまでは よかったのだ。部屋の空気が。

忘年会に出掛ける用意をしているダンナさんが
「ごめんねー 俺ばっか出かけてー」とか言っている。
「えー、そんなのいいよー」 
わたしだって勤めていた頃は、忘年会新年会と日夜肝臓強化をしたものだ。
普段会話しない部署の人達とも交流をはかる 貴重な場でもある。

わかっているから理解がある(つもり)だが、なぜか ほんとーになぜか
去年の私の勤め先での送別会の記憶がポンと蘇った。

わたしが主役の送別会、しかも部署だけでなく 社のフロアの人全員出席という
ありがたい酒宴に なんと奴は「夜10時には帰るように」
と 信じられないことをいったのだ。

「わたしはこんなに理解のある妻なのに、あの時オマエはわたしに10時に帰れと言った」
とののしりはじめたわたしは 1年以上前の恨みを口にした。

なぜだろーねー?
今、彼自身首をかしげている。

「結婚前は 特別なんだよっ」 
外出前にそんなこと言われた彼はだんだん不機嫌になって
屁理屈にもならんことを言っている。
ふんっ。屁がかわいそーだ。

そしてなぜそんな無謀な命令にわたしは抗いながらも結局は従おうとしたのだろう?
いやそれよりなんであたしは1年以上前のことを急に蒸し返して 怒っているんだろう?


浅野内匠頭が殿中で起こした刃傷沙汰で 切腹を命じられたのが元禄14年3月。
四十七士が仇討ちを果たしたのが 翌15年12月14日。

思いを晴らすまで1年9ヶ月の歳月をかけている。
赤穂浪士たちの思いが、わたしに1年以上前の悔しさを口にさせたのだろうか。


それとも

この自分の執念深さを 他のせいにするクセ なんとかしたほうがいいのだろうか。




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