体位
 しお



 体と一緒に心は奪われますか?

結局あの日から、
深夜におたがいの部屋を行き来しては
セックスをしている。

まだ昼間の享を見たことはない。

享がどんな人物であるかということより、
髭の堅さ、
胸の厚さ、
あそこのカタチ、
指の節、
汗のにおい、
そういう部分ばかり。知ってしまった。

力強く抱いてくれる、
私のあそこを、音をたてて吸ってくれる、
一番深いところを突いてくれる、
私の子宮も、脚も、唇も、
ぜんぶが震えてとまらない。

がまんしようと思ってもできないくらい、
私は享のカラダにはまっている。
おやすみなさいを
言ったあとも、
わたしは寝つけず享にキスし、
信じられないくらいあそこを濡らし、
入れて。っておねがいして、
それからじゃないと眠れなくなってしまった。

きっと、
なんの約束もないから、
いずれ終わってしまうとおもうの。
セックスの最中に、
好きだとか言ってしまいそうになって
実際、そうかもしれなくて、
名前を呼ぶだけにとどめている。

今日もわたしのおなかは
今朝の余韻を残してどんよりと重たくて、
けだるい。

2004年08月19日(木)
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