兼松孝行の日々つれづれ

2007年06月15日(金) CD「run/TULIP」

35年の歴史を終えるTULIPのラストアルバム。
でも、1989年8月に中野サンプラザにいたオイラにとっては、その後のTULIPはおまけみたいなもんだ。
と思っていた。
それはそう、アルバムや新曲をほとんど出さずにやってきた訳だから。
そういう意味では、オイラは今回が本当の再結成だという感じがする。
過去の貯金で勝負するのではなく、今のTULIPで勝負に出たからだ。

さて、アルバムを聴いて見た。

うーん。

いい曲とそうでない曲の差が激しい。
なんで20曲の大作にしてしまったんだろう。
どうにも、ポテンシャルにバラツキが出ている。
ここまで作ったけれど根負けしましたって感じの曲や、もうひとつてを加えれば、一線を越えてよくなるはずなのにってところで止まっている曲。
反対にシンプルだけれどいい曲、凝って作ってそれが成功している曲もある。
でも、そういえば昔からTULIPってそんなバンドだったよなぁ、なんて思いながら、80分20曲を堪能した。

それは悪評ではなく、どこを切ってもTULIPらしさ満載のアルバムだということだ。

でも気がかりなのはDisc2の後半戦は、あの「光の輪」や「生まれる星」を彷彿させる重々しい雰囲気が覆っているが、ひょっとして財津さんはこの先歌い手をやめてしまうのではと思うくらい重々しい。
ずっと、財津さんの背中を追ってきたものとしては、枯れ果てた財津さんも見てみたいところだ。

これからツアーが始まるが、このアルバムがツアーでどんな風に料理されるのかが楽しみだ。


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