兼松孝行の日々つれづれ

2003年05月18日(日) シアターガッツ「初恋のひと」

前日とある本を最後まで読んでしまい、睡眠時間約2時間で今朝6時30分出勤という最悪な状況での観劇だった。(自業自得という噂も・・・)

何年ぶりだろう・・・
本当に忘れてしまうくらい久しぶりのシアターガッツ。
今、名古屋で一二を争う動員数を誇る劇団だ。
前回見た芝居はヒーローものである意味強烈な個性のある芝居だった。
今回は別の意味で強烈な印象を持つ芝居だった。
とにかく見てて、あ痛たた・・・という感じだ。

基本的には二組の夫婦の妊娠と浮気を巡るやり取りの話だ。
言葉がとても生々しい。
普段外を出歩いている旦那と家を守っている奥さんとの会話は、いつかどこかでしたことのある会話だったりする。
芝居を見ながらそのときの気持ちがデジャビュのようによみがえり胸に突き刺さる。
しかし、幸いなことに目の前で演じている役者は結婚や妊娠がまだ将来の出来事の様な年齢の人たちばかりで、言葉に含みや刺がなくストレートで清々しい会話になっている。
これがオイラたちの年齢で行う芝居だったら重すぎで見ていられなくなるのだろう。
そのあたり、きっと同じような会話を経験しているであろう品川さんが、若い役者にやらせたことで、痛さをオブラートで包んで娯楽としての芝居にしているあたり、さすがと思わせる。

この劇団を見にくる十代二十代の人達に向けた「夫婦とは・・・」というメッセージが込められ、そして、今まさに夫婦生活を送っている人にも夫婦のやり取りについて考えさせられる芝居だ。。
もちろん「初恋のひと」は重要なファクターとして扱われていて、もしもタイムマシンに乗って過去にさかのぼれるのなら・・・という、どうしようもないほろ苦さの感覚と現実とをリアルに提示してくれる芝居でもある。

芝居はストレスによる切迫流産という大きな試練を乗り越え、お互い向き合って対話をはじめるという夫婦関係の前向きな方向への変化を描き終わる。
結末の好き嫌いは別にして、夫婦はこうありたいと言う作・演出の気持ちが伝わってくるような芝居だった。

芝居につくりとしては、話の展開が長く停滞するシーンもあって、全体のサイズがもう少し短いといいのかな、なんて思った。
役者では藤元さんがすばらしい。
それに、劇団全体が前回見たときと比べて芝居にかけてる情熱や覚悟がより強くなっているように見えた。

今後東京大阪でも公演があるようなので、近くのひとは是非見にいってほしい。

オイラもまた、次も見にいきたいと思うのだった。


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