今日も朝から忙しい。 あたしとおかーちゃんはイトコ2人を連れて、祖父母の家へ。 彼と弟達、おとーちゃんは家に置いたまま。 お通夜の時間に来てもらうことに。
葬儀屋さんが準備を整えてくださる。 ばーちゃんはキレイにお化粧をしてもらった。 今日は遠方の親戚達が祖父母の家に集まってくる。 その準備、そしてお通夜と告別式の準備に追われるのだ。 祖父母の家にはもうたくさんの人が来ていた。 じーちゃんは涙を見せつつ、お客さんの対応をしていた。
あたしはお世話するにも着る服(それっぽい)がないんで 買い物のついでに買いに行くことに。 ・・・おかーちゃんに買ってもらったけど(笑)
ばーちゃんの遺影にする写真が必要だった。 年寄りはあんまり写真を撮らないでしょう? あっても集合写真みたいなのしかなくて、みんな困っていた。 そこであたしが思い出した写真があった。 「あたしが死んだ時はこの写真使こてな」とばーちゃんが 言ってた写真のことを。もう何年も前。
・・・確かデジカメで撮ったはず・・・ あたしは車に乗せたままのパソコンを持ってきて電源を入れた。 なんてったって「前のあたしの結婚式の時の写真」なんだもん。 はたしてあるのか??? ずっと開いてない「昔の写真」っていうフォルダを開いた。
「あった・・・」じーちゃんとばーちゃんが並んで笑顔で 映っている写真が。 さっそくじーちゃんにその写真を見せた。 「これ、前にばーちゃんが死んだら使こて、って言よった 写真なんやけど・・もう4年くらい前やけどねぇ」と。
じーちゃんは「こりゃええなぁ、笑ってええ顔してるし」 大賛成のようで、さっそく葬儀屋さんに遺影にできるか確認。 うまく遺影にしてくださるとのこと(^^) よかったぁ☆ 本人の希望だし、じーちゃんも気に入ってくれたし。 たまたま、あたしがパソコンを持っててラッキーだった。
夕方になって、お坊さんが祖父母の家にやってきた。 祖父母の家のほんとに近くにお寺がある。 徒歩3分くらいのところ。 ばーちゃんはこのお寺に「ご詠歌」を習いに行っていた。 もう20年以上も。 お坊さんともとても親しかった。
お坊さんはお経を唱えながら泣いていた。 お坊さんが泣くお通夜なんて、聞いたことないよー。 来る人来る人が涙を見せ、お祈りをした。 お坊さんは言った。
「ばーちゃんだけじゃなくて、誰でもいつかは死んで 極楽浄土に行くんよ。ばーちゃん、先に行って待っとってや」 その言葉が悲しみをやわらげてくれた。 そして、ばーちゃんのご詠歌のお仲間さんが歌った。 変ないい方だけど、とてもいいお通夜だった。
眠っているばーちゃんの傍で食事をとり、お酒を飲んだ。 なんだか騒がしくてばーちゃんが起きそうやったけど(笑) 親戚たちにあたしは彼を紹介した。 去年の暮れに結婚したあたし。 結婚式が遠方だったのと、あたしが2回目だということで 披露宴に来た親戚の人数は少しだった。
こんな時に彼を紹介することになるなんてね。 でも彼は礼儀正しく親戚と接し、「あんたはええ婿さんと 一緒になったな〜」なんて言われた。 こういう機会をくれたばーちゃんに感謝?なーんて。
実家に帰る前、あたしはばーちゃんに口紅をつけた。 お口を水で湿らせていたから、朝お化粧をしてもらったのに 口紅がすっかりとれてしまってたのだ。 「また明日ね」ばーちゃんにそう言って帰った。
でも何より気になるのがじーちゃんだ。 ばーちゃんが入院してから数日、あまり寝てないし食べてない。 じーちゃんはしっかりした人だから、大丈夫だと思うけど やっぱり心配だなぁ。 「できるだけ、じーちゃんの傍にいよう」そう思った。
投票してくださいました方々・・ありがとうございます。 日記の更新の励みになりますです☆大感謝です!
|