つれづれ日記。
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2003年06月28日(土) SHFH6−5

SkyHigh,FlyHigh!

Part,6−5

「二人とも、飯にするぞ。」
「うん。」
 馬車の荷台からまりいが出てくる。 
「?シェリアはどうしたんだ?」
「えっと……」
「お待たせ。」
 話題の主が馬車の中から現れる。
「なっ……!」
 ショウが絶句したのも無理はない。目の前にいる公女様は、シェリアであってシェリアではなかったからだ。
 膝丈のワンピースに動きやすいブーツ。今までアップにされていた金色の髪はあえてのばしたままにしてある。
「シーナに手伝ってもらったの。可愛くていいでしょ?」
「…………」
 確かにそう言ってはにかむ姿は年相応らしいし、かわいらしい。
 かわいらしいが……
「ドレスじゃ動きにくいもの。見た目よりも行動力重視よね♪」
「……それで旅をするつもりか?」
「当然!あと、野宿になっても大丈夫よ。そうなると思って必要なものは買ってきたから。」
 そう言って大きな袋を目の前に突き出す。
 中には、保存食と折りたたみ式の寝袋が三人分。
「一体どこで手に入れたの?」
「決まってるじゃない。リネドラルドよ。他に足りないものがあった?」
「いや、おおかたそろっている。」
「よかった。走り回ったかいがあったわ。」
『走り回った?』
「一人だと退屈だったもの。おば様の所にいる間はずっと街に入りびたりだったの。」
 そう言って舌をぺろりとだす。
 その仕草は確かにかわいらしい。かわいらしいが…… 
『この子は本当にお嬢様か!?』
 この場にいる二人が同じことを考えたのは言うまでもない。






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