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■ 宣伝というものについてつらつら
同じこの4月に上演されるミュージカルで、女の子が主人公の、ピンクを基調とした公演チラシの、似たタイトルのミュージカルが関西でありまして、両方観て参りました。 一本は「トリップ・オブ・ラブ」。本場ブロードウェイキャストによるミュージカルレビューです。 もう一本は「トライアンフ・オブ・ラブ」。元宝塚トップ朝海ひかると武田真治によるミュージカルコメディーです。
同時期にチラシ撒いて宣伝してたはずなわけですが、色々あるんだが、わたしゃあその色々の中でもとりわけチラシというものの大切さを知ったよ(笑)。というほど、まあ言うなればCDのジャケ買い級の良さだったね。片方は。 どうせなので2本をあわせてレビュってみよう。別に内容的には比較できる作品ではないので、すが、日本で興行を行うという一点において、片方が全て揃えてきたものを、片方はてんで用意出来なかったのは事実。 作品の良し悪し比較ではない。宣伝や企画や金銭を生む興行としての良し悪しの話です。(内容レビューはまた今度)
まず今日観にいった公演「トライアンフ」を知ったのはチラシで。もう数多くの人間を一目ぼれさせるだけの吸引力があった。私が某ふじやんに本の表紙絵を頼まれる時、バストアップというか、出来るだけ大きく描く方向を指示されることが多いのだけど、まあやっぱそれは人目を引きやすいよね。というのを最大限生かしたこのチラシ。画像では色がちょっと違って見えるんですが、実際の印刷はとってもキレイ! なーんーとーもーキュートなんですよ?! 上品かつ明るいピンクのふわんふわんした写真に、中性的な魅力の二人…の…男? 男女? 粗筋はこうです。「王子が初めて友情を抱いた青年は…なんとプリンセスだった?!」…男装の王女は宝塚を退団したばかりの元男役トップスター朝海ひかる。男装が美しくて当然! 無邪気なような小悪魔なような瞳がとても素敵ですよ。そして彼? 彼女? に初めての友情を抱く隠遁した王子は武田真治。醸し出す禁断(笑)な雰囲気に、…かどうかはわかりませんが(笑)あっちゅう間にチケットは完売。チラシで倒れなきゃいいけど(笑)なんて声を聞くくらいの評判でしたよ(笑)。 ただ古典戯曲を題材とし、すでに海外で上演されたものを輸入して、修辞が「エリザベート」の小池修一郎とくりゃあ最低限安心感ありますね。原作付きは宝塚でも小池先生得意中の得意だし、輸入ものとして「エリザベート」の成功はそれだけで保証になるくらいです。 その「エリザベート」。今年の夏からまた東宝バージョンが再演されるこの舞台の、新たな主人公エリザベートとトートが、まさにこの朝海ひかると武田真治なのだから、…ちょっとこれは一歩先に観とかないとでしょう(笑)。そこまで周到に用意せんでも(笑)。 とりわけ東宝のエリザベート役は一路真輝だけのものだったわけで、今までほぼ男役しかなかった新たなエリザベート朝海ひかるには当然注目が。 更に脇を固めるのも超実力派。 というかそこまでしたらもう反則じゃねえか? という周到さでした。話題性で客を呼ぶことが「いいこと」かというのは一概には言えない。けれど話題性が無くて客がまず「観たい」と思うもんか。興味を引く。まずこれ。どんな優れた作品も、まず観てもらわなければ…ね。
もちろん、話題性のない作品がその数少ない客の口コミで大きな話題となるという現象もあるが、いわばそれはマゾプレイであって、経済的な理由などから宣伝費の獲得ができなかった作品がまれに起す奇跡であって。ガンパレとかな。 そうでなく、誰がどう考えたってこの宣伝じゃ人は集まらんだろうというようなのは、宣伝努力を怠ったのか、なにか(集客力。観に行く気にさせる前情報)を見誤ったのかどっちかでしょ。 奇跡のような名作は、そんな中からでもヒットするのかもしれないけど、最初から奇跡を当て込んだのだとしたらそれは怠惰かバクチ。そうでなきゃ単に宣伝手腕がないか、自己分析できてないか(作品の善し悪しについてではない。「その作品の前売り時点での集客力≒話題性」とそれに見合う会場及び日程の分析ということ。空気読めってことだ)。それ以外に私は言葉を持たない。 あ、もちろん、費用がなくてーとかそういうのはまったく別問題ですよ? でもわざわざ来日してリハから3ヶ月も劇場を借りきった作品に、宣伝費がなかったわけがないもんね。なに考えてたんだろうなああれ。手を抜いたか、よほど宣伝の仕方をわかってないとしか、理解できないのだけど、そうでなくて、ちゃんと宣伝の努力をしたのだとしたら、だとしても、観客が不安を覚えるような動員数(初日ざっと見て80人以下。座席数1100の劇場で。))が結果としてある以上、それはもう罪だろ。観てるこっちがいたたまれなくなるなんて、せっかく舞台観にいってんのにさ。 …途中からなんの話をしてるんだかわからないって? もう一本、「トリップ」の話です。
「トリップ」の方が、いかに集客面で不利な条件で幕を開けたかについては、以下次号。(まだ書くの?)
2008年04月19日(土)
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