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■ ただ一つ、きらめくものを大切な貴方に。
「あ、アス・・・。」 「何、キラ?」
朝目覚めたら大好きな人が目に入りました。それはそれで幸せなことなんだと思うのですが・・・。
「ん・・・ちょ、と・・・ま・・・。」 「やだ、待たない。」
うとうととしながら目を開けようとした瞬間、キラは何かに唇を塞がれた。一体なんだろうと思って目を開けると、長いまつげと整った顔立ちがほんの少しだけ目に映る。そしてその人物の髪色と、その唇の感触とで誰だかは分かった。 しかし、朝起きたばかりで唇を塞がれている意味がキラには理解出来なかった。だからアスランの腕から逃れようとするのだが、それも適わない。 おはようのキス、ではなく、アスランは器用に口内へと舌を差し入れ、それをキラのそれと絡めた。朝のぼけた頭でそれに対応出来るはずも無く、キラはアスランのなすがままとなり、身体の奥からじわじわと熱が灯っていった。
「今日って何の日か知ってる?」
知ってるよね、もちろん。ゆっくりと唇を離されそんな感じでアスランはキラへと問い掛けた。ここで知らないと言っても良いのだけれど、そんなことは言う気にはなれなく、キラは素直に口を開いた。
「アスランの・・・誕生日。」 「そう、俺の誕生日。キラに追いついた日でもあるわけだ。」 「だからって・・・朝から・・・こんな!!」
そう、まだ朝。昨夜だって遅くまで身体を繋げていたのにも関わらず、アスランはまたそれを求めているようだった。
「誕生日だから、っていうことじゃないけどな。だってキラの誕生日なんて忙しくて祝えなかっただろ?」
キラの誕生日の頃はまだ戦争の真っ最中であった。それがためにそんなことをやっていられる暇もなく、いつのまにか一つ歳を重ねていた。
「だから、お祝い。キラと俺の誕生日の。」 「ってお祝いだからってどうして・・・。」 「キラは嫌い?こういうこと。」
キラの耳元に、ふぅっと息を一つ吹きかけると、キラの身体はぴくりと動いて反応した。怖い、というものではなく、アスランを待ちわびていたかのように。
「〜〜〜〜〜〜〜!!!僕がなんていうか分かっててそういうこと聞くアスランは嫌い。」
それでもキラはそんなことを悟られたくなく、アスランから顔を背けた。耳を真っ赤にさせてそんな抗議をしても、何の効果もないと分かっていながらも。
「ふふっ、分かったよ。じゃあ、プレゼント交換。それでいいだろ?俺はキラの望むものをあげるからキラは俺の望むものを頂戴。」 「アスランの・・・欲しいもの?」
そう言われて、キラはゆっくりとアスランへと顔を向けた。
「そう。この世でただ一つ輝くもの、それが欲しい。」
アスランはキラの鼻へとキスを一つ落とす。
「・・・宝石?星?」
キラにはアスランが一体何を言っているのか分からない。こんな問いかけをしないで普通に欲しいものを言ってくれた方がよっぽど楽だと思う。
「それはキラが考えて。夜になったら交換し合う。それでいいか?」 「・・・・・・いいけど。それだけじゃ分からないよ、僕。」
そんなに頭が堅い方ではないけれど、柔らかい方でもない。一日考えた程度では出ないのではないかと眉が下がった。
「今日一日ずっと考えてて。朝から晩までずっとキラに思われてるってだけでも俺は嬉しいから。それじゃキラが欲しいものは何?」 「僕・・・?今は別に欲しいものなんてないけどなぁ。アスランからもらえれば何でも嬉しいよ?」
今欲しいものなんてない。平和が欲しいと言っても簡単に手に入るものでもない。一番大切な人はそばにいてくれる。他に何を望むべきなのか。
「・・・・・・じゃあ何か考えておくよ。それで夜に交換。いいか?」 「うん、分かった。」
「この世でただ一つ輝くもの・・・?」
キラはぼーっと海を眺めていた。波の音だけがするその砂浜でじっと座り込んで。けれど何も思い当たるものなんてなかった。 太陽が海に反射してきらきらと光る。それがきれいだな、と思いつつもそれはただ一つ輝くものではない。
「キラ、何をしていらっしゃるのですか?」
その砂浜にもう一つ影が出来た。少女は砂に足を取られる事無くまっすぐとキラのもとへと歩いてきた。
「ラクス・・・。ちょっとアスランからのなぞなそを考えていたんだ。」
自分の隣に座り込んだ少女へとキラは視線を変えた。
「まぁ、なぞなぞ。アスランがそんなかわいらしいものを?で、どんな内容なのですか?」
まぁ、めずらしい。そんな感じにラクスは興味津々にその内容を聞く。キラは少しだけ眉を寄せて、そしてぽつりとつぶやいた。
「この世でただ一つ輝くもの、だってさ。アスランはそれが欲しいんだって。」 「・・・・・・・・・まぁ、またアスランは・・・。」
呆れたような、怒ったような口調にラクスは変わる。そのなぞなぞの真意をすぐに理解したように。 そしてアスラン・ザラという男がどんな男か再確認したかのように。
「ラクスは分かる?」 「・・・えぇ、だいたいの検討は付きます。というか、それ以外全く思いつきませんし。」
だってアスランですから、といった感じにラクスは言う。その言葉にキラは慌てた。 「え!?どうして!どうしてそんなにすぐに分かるの?」 「そりゃアスランの思考からいくと一つしか・・・ないかと。」 「教えて、ラクス。」
お願い!!と顔の前で手を合わせ、ラクスに頼み込む。けれどラクスは一つだけため息をついて、その手を自分の手で包み込んだ。 「けれどそれはアスランがキラに出した問題なのでしょ?でしたらキラが答えを出さなくてはいけないのではなくて?そんなに難しいものでもありませんし、アスランの行動とか思考とかを考えればすぐに出てきますわ。」 「・・・そうなの?」 「えぇ。アスランの望むものを差し上げるのは癪に触りますけど、私はキラの味方ですから、その謎が早く解ける事を祈ってますわ。」
そしてキラの手を下に下ろさせる。手の向こうに現れたキラの表情は明るいものではなく、肩と眉を下ろしたものであった。 「・・・けど全然分からないよ。」 「でしたら・・・。」
ラクスはなにやらポケットを漁り、そしてピンク色のかわいらしいリボンを取り出した。そしてそれキラの手首に巻く。
「これを見ていればもしかしたら分かるかも知れませんわ。」 「?」
それは何の変哲も無いただのリボン。その鮮やかピンクは目の前の少女を連想させた。
「それでは私は考えのお邪魔になりますので失礼しますわ。」
そのままラクスはニコニコ笑ってその場を後にした。残されたキラはじっとその腕に巻かれたリボンを眺める。
「これを見てれば分かるものなのかな?」
「さて、どうしたもんかな・・・。」
一人ふらふらとアスランは廊下を歩いていた。別に何も考え無しでいたわけでもない。キラの性格からしてこうなることは明白だったから。 しかし、いざキラにそう言われてしまうとちゃんとしたものをあげないとな、と考えてしまう。
「あら、色ぼけさんではありませんか。」 「・・・・・・。」
アスランが振り向くと、そこには予想通りの人物がいた。
「ラクス・・・その色ぼけというのはなんですか。」 「あら、そのままを口にしただけだと私は思っているのですけど。」
違いまして?そんな感じでラクスは微笑んだ。
「今は忙しいので用件は後にしてもらえますか?」 「あら、キラへのプレゼント探しですか?」 「・・・なるほど。だからそんなことを言い出したんですね。」
あいかわらず何もかも知っている感じだな、とアスランは思う。どうしてそんなに彼女は情報収集が早いのか。 それが不思議でならない。
「キラは悩んでましたわよ。アスランの問い掛けが分からないって。ホント素直でかわいらしい方ですわよね。」
くすくすとラクスは笑う。その笑顔はとてもかわいらしいものなのだが、アスランはそんなことなど露程にも思わず、にっこりと微笑み返した。
「あげませんよ。」 「あら、残念ですわ。・・・で,アスランの方は何をあげるかお決まりですの?」 「決まっていたらこんなところをふらついてなんていませんよ。」 「あら、せっかくならゆっくりとお二人で過ごされたらよろしいのに。・・・きっとキラの欲しいものなんてそんな些細なものなのでしょうから。些細なものだなんて言ったらキラに失礼ですわね。けどキラはゆっくりとお二人で過ごされる時間が欲しいのではなくて?」
あいかわらず彼女は人の心をすべて見透かしているような感じだった。言わなくても感じ取る。それは彼女の生まれ持った才能なのかなんなのかは分からない。 全ての母のようにやさしく包み込む。まるで海のように。
「それは分かってますよ。けど何か形のあるものをあげたいじゃないですか。」 「アスランは人に貢ぐのが大好きですからね。」 「・・・なんか引っかかりますね、そのセリフ。」
怪訝そうにアスランはラクスを見る。けれどラクスは悪びれた様子も無くにこにこと笑っていた。
「まぁ、お気になさらずに。けれど形ですか・・・。私は別に形にこだわらなくても構わないかとも思うのですけれどね。アスランがそうおっしゃるなら・・・まぁ何かを差し上げてはいいかと思うのですけどね。」
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・・・・・・すいません、ここでネタ切れです。中途半端に載せて大変申し訳ございません!!! いや、アスランがキラにあげるものが決まらず・・・!!!
何か思いついたら更新しますよ。
アスランの欲しいもの?それは連想ゲームです。 輝くもの=きらめき=キラキラ。 ただそれだけです。なんのひねりもありません。 アスランにとってキラは光なんですよ。暗闇を照らしてくれる光。
そうそう星って書いて思いました。 「星・・・保志・・・ってキラ!?」 素敵な連鎖反応です。 だから保志さんなんだね、キラは!!!とか。
2004年12月05日(日)
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