集中講義2日目。 今日の一葉女史はずいぶん俗人くささを発揮していた。 私達は彼女が貧困に喘ぎながらも女身一つで家族を支え、 有り余る才能を有しながらも結核で夭折した悲劇の人であると 作品を読んだことはなくとも、頭の片隅でイメージしている。 しかし、今日の講義中に出てくる彼女は全く違う強かな一面を発揮。 小説で一攫千金を狙うことを断念した彼女は妾になって金銭を稼ごうと 久佐賀義孝という当時著名だった占い師に取り入ろうと試みる。 しかし、いざ久佐賀氏が一葉に妾になることを具体的に持ち出すと、 「このしれ者」と激しく罵倒し、久佐賀氏との関係を一方的に断ち切る。 おまけに、突然当時の政情に対しても憤りを抑えきれなくなったり、 自分の意思こそが「国家の大本」だと大言壮語も吐いてみる。
はっきり言って、気性の激しいワガママな女である。
しかし、先生がおっしゃるには、一葉の日記の矛盾点というものは 彼女がその時その時を一生懸命に生きていた証であって、魅力的らしい。 つまり、彼女の中では前後の不合理も決して矛盾などにはなっておらず、 その時強く思ったことを正直に文章に記している結果でしかない。
友達にはしたくないタイプである。
でも、つんとすました遠い時代の大作家は一人の女性として 私の目の前に現れ、強かな笑みを浮べてみせたりする。 ・・・そう悪くもないかな。
明日はいよいよクライマックス。 一葉≪奇跡の14ヶ月間≫中の代表作一揃えが御目見えである。
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