米国発 金融危機関連情報

2006年03月04日(土) 荒川静香のすごいところ  

癒しの森936                            

  (以下はミクシイで知り合ったくーたんさんのエッセイをほぼそのまま引用させてもらうものです。短歌は私の作です。)

 トリノオリンピックはとっくに終わったけど、女子フィギュア・荒川静香選手の金メダルはいまだに新鮮な感動を与えてくれる。 テレビ各局の荒川出演番組を何回も見ていたが、さきほどもニュースステーションで20分ほど出演して「生き方」「ものの考え方」を語っていて、その考え方にうなってしまった。マラソンの高橋尚子選手も、金メダルのあとのインタビューはしっかりした受け答えで、一流選手は人間の出来まで違う、と感心したが、荒川選手もやはり同じ一流選手だ。テレビでのやりとりを詳しく再現できないが、すごいと思わせることがいくつかあった。
 
 第一に、あの最後の演技に入る前、ヘッドホンでトゥーランドットのメロディーを聴いていたらしいが、そばにあるテレビモニター画面も見ないようにしたそうだ。その理由が順位やメダルのこと、競争相手の演技に影響されないよう、見たい、聞きたい、という欲望と戦っていた、というのだ。集中力を高めるためにする努力には、驚嘆するしかない。
 
 第二に、オリンピックへの心構え。メダルを意識するより、オリンピックを楽しみたい、自分の力を出し切りたい、と考えたこと。日本選手はみんなオリンピックを楽しみたい、と異口同音に話していたが、荒川選手の「楽しみたい」は、すべての準備をやりつくし、全力を出し切ったあとの「楽しみ」であり、浮ついた、気分だけの「楽しみ」ではないところが違う。
 
 第三に両親への感謝の気持ちが素晴らしい。ご両親に会って今一番話したいこと、と聞かれて「まず何よりも両親にこの金メダルをかけてあげたい」という答えだった。トリノから帰ってもう一週間になるのに、まだご両親と会っていないそうだ。あの金メダルの直後も、会場に来ているはずの両親を探したのに見つけられなかった、このメダルは両親のおかげだから、と正直に、自信を持って言える荒川選手はすごい。

 宮城県で5歳のころから天才少女と呼ばれながら、栄光と挫折を繰り返し、大学卒業や世界選手権優勝のたびに「もうスケートを引退しよう」と考えながら、やはり、「このままでは終われない。自分に納得できるスケートをやり遂げたい」という「意欲」「向上心」があり、ご両親の応援に加えて、自分を見つめる冷静な判断があった、ということなのだろう。
  
 ・万全の 準備を重ねて やりつくし 感動与えた 極致の演技
 
 ・終われない やり遂げたいとの 向上心 女神が微笑み 金のメダルを


 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ [MAIL]

My追加