| 2004年10月31日(日) |
話しかけ、働きかけること(2) |
癒しの森443
どこで読んだか記憶が薄いがこんなくだりがあった「この会場40人の参加者の中で誰が一番早く痴呆になると思いますか」その答えは「この会場の中で一番無口の人です」と言うものであった。すこし乱暴な答えであるが真実を指摘していると思う。10月29日に書いたように話しかけ、働きかけをしない人の脳は「静の状態」で作動しないのである。
名古屋市北部のベッドタウンの師勝(しかつ)町は痴呆予防と地域の活性化を目指し、02年から「回想法」に取り組んでいるという。「お年寄りに、思い出を語ることで生き生きした自分を取り戻してもらう心理療法。痴呆の人を地域で支える先進的な取り組み」(10月31日・毎日から)で、国際アルツハイマー病協会の京都会議で報告されたのである。回想法は記憶を呼び起こすことで脳を活性化させ、痴呆の予防や進行防止を図ることが出来るのだ。
この講座は65歳以上が対象で、10人前後で1グループになり、毎週1回全8回で、「小学校の思い出」「家事仕事の思い出」など毎回テーマを決め、洗濯板や釜など、昔懐かしい物を見せたり手に取ってもらいながら、それらにまつわる思い出を語ってもらうものだ。参加者の受講前後に認知機能や記憶力を測定したところ、積極性や発言の質、対人コミュニケーションなどが大きく改善されるのだ。痴呆ぎみの老人でも、話すと言う行為があると認識機能が大きく改善されるのだ。故に29日に書いたような、スピーチに参加いていけば痴呆とは無縁になると思う。
・思い出を 話す行為で 蘇る 痴呆防止は まさに足下に
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