|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
もうすぐ詐欺。 こちらの心配を余所に笑いだすなんてと私は少しむっとした。 「冗談じゃないですよ、本当にこの村の人たちはやります」 「そう。まあ、そういう村ってあるよね。とくに田舎は」 そう言って笑いだす。私はそれがどうなってもいいと思い始めた。 「で、どうする? 俺にそれを教えてしまっていいわけ?」 「良くないです。あなただって嫌でしょ? 逃げるでしょ? それならば私がなればいいのですから」 「君がイケニエになるの? 君だって嫌でしょ?」 「嫌です。でも、私には身寄りもないし、一生この村にいいようにつかわれるだろうから、生贄として死んでも構わないと思ってる」 「なんか、複雑。なら、村から出る?」 「出れない。その時は生贄としてよ」 「ふうん。じゃあ、なっちゃえ。大丈夫。俺が助けてあげられるかもしれない」 『かもしれない』がものすごく気になるが、私はそれの言葉に惹かれた。
|