気まぐれ日記
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2014年12月20日(土) 作りたいものだけが増えていく

 猫耳が作りたい。そんな日。




 田中学院 中等部 高山貴乃は、その夜小学部の校舎の前にいた。
 「部長、高崎さんを助ける方法はまだわからないんですよね?」
 「まあね。でも眠っている状態ではどうにもならないんだ。やっぱりあの姿の高崎さんに話しかけないと」
 何度試みても、彼女の霊は笑いながら校舎を徘徊し倉庫へ消えるだけだった。それも年に一度、冬休み前日の夜だけだった。
 「私は周りに何かいないか見て回ります」
 と可奈。それに貴乃は同行した。
 「何かあったら、俺に知らせて」
 「わかりました」
 その時、何かが貴乃に憑いた。彼女はわずかな違和感を覚える。
 「貴乃、『魔』がついている」
 「え?」
 「部長に取り憑いている『魔』」
 「どうして?」
 「さあ? でもきっと今だけだと思う。手伝ってくれるのかもしれない」
 「なんかやだなー」
 思った通り、エゴの『魔』が語り始めた。部長から聞かされている通り、魔は貴乃のエゴを突いてきた。
 「替わる?」
 可奈が気をつかって尋ねる。しかしそれに関しては『魔』の方が断った。
 「嫌がってる」
 「そう。じゃあしばらく黙らせておきなさい」
 不思議とその後は『魔』は黙っていた。
 校内は静かだったが、時折笑い声が聞こえる。
 「……可奈ちゃん、この声、高崎さんの」
 「そうね。無邪気な女の子の笑い声。でも彼女は夢の中。彼女は夢を見ているだけだから」 
 ぼんやり浮かんだ麻代の姿は現れたかと思えば消え、また現れる。
 「それよりも、彼女を夢にいざなった物を探す」
 『ふん、あの嬢ちゃんもまだまだだな』
 「何!?」
 貴乃の声に可奈が振り返った。
 「どうしたの?」
 「『魔』が、倉庫に行けって、部長連れて」
 「……そうしましょう」
 麻代の姿はやはりあちこちを動きまわっていたが、二人は部長と合流し、麻代が閉じ込められたという倉庫へ向かった。

 
 


草うららか |MAIL

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