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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
あれ? この先のこと考えてないぞ。 バルクたちは下宿に戻った。 ヘネシーとイーリスも同じ宿に泊まっていたらしい。『ドラゴンのお宝騒ぎ』で、一週間ほどバンデン国王都で過ごしてきたが、ルイはヘネシーとは一度も顔を合わせなかった。三人は王城に朝早くから夜遅くまで過ごしていたからだった。その代り、食事は用意され、客室で休憩出来たため居心地が良かった。 「はあ〜」 アニムは食堂のテーブルについてため息をついた。 「なんだかな〜」 「ああ、もうなんだかな〜」 「どうして、こうなっちゃったのかしら」 バルクもルイも同じようにため息をついた。 結局長い時間がかかった割に、無報酬という結果になった。 「つまらんのう」 只働きをしてアニムは憂鬱なうえに不機嫌だった。王城通いが楽しかった分、終わってみれば全く残らない結果というのが堪える。それでもバンデン国王は悪事を暴いたのだからと喜んでくれた。 「それでもバルクは良いだろう」 「あー、まあな」 セルヴェスが恋人メリブレザとともにいられるようになったのだからそれだけでも喜ぶべきだろう。 「それにしても、アニムが言っていたことは全部正しいのに、なんでこんなことになったのかしら?」 「そうだのう。貴族が宝を探しているのは本当だった。だが、ドラゴンの昔話が世界中で語られているというのはウソで、つい最近急に広まったんだったな。一体だれがこの昔話を広めたんだろうな……」 しばらく三人の間に沈黙が流れた。 「一番考えられるのはランディードだ。なぜあんなに固執しておったのだろうな」 「そりゃあ、手にすることで金が?」 「……もしかして、バルクの剣のことを知っている?」 三人はまた黙った。 「この話はもうやめよう」 「そうね」 「そうしよう」 次の朝、ヘネシーとイ―リスが尋ねてきた。今からランディードとともにフォーランズへ向かうという。
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