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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
お墓参りに行ってきました。 「ずうっと東の方の狐ね」 狐の化物、名はタマキ。どうにも馴染みづらい名前なので、俺はマキと呼んでいる。しゃべり口調は女性のようだが、姿は狐だ。いろいろあって俺に取り憑いている。 『そうよ、よく知っているわね』 「彼女、物知りなんだ」 少年が自慢げな顔をする。そんな女性の妖精はマキを見つめている。 「本当に、初めて見ました。妖魔に近いけれど食べれるかしら?」 「よしなよ、お腹壊すかもしれない」 『なんですって、失礼ね』 狐はまた俺の体に戻って行った。食べられる前に引っ込んだと言うべきだろうか。 「その狐のことは、後でゆっくり聞かせてよね。じゃあ、行こうか?」 「どこへ?」 「もちろん、お兄さんの行く場所だよ。妖魔がいるところ」 本当に逃れることは出来ないようだ。中の狐が『馬鹿ね』などと言っている。 「ところで、お兄さんの名前、聞いてなかったね?」
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