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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
検索しても出来あがったのはいっぱい出てくるけれど、レシピや作り方はほとんどない。(ないことはないが)自分でなんとか作ってみようと思う。 『そっち行ったわよ!』 マキが叫ぶ。それに反応してディーツが両手を広げて妖魔に向かい打つ。というよりは捕食しようとする。 俺はとにかく逃げられないようディーツを魔法で囲った。少年の手から逃げようとした妖魔はそれに阻まれて再び少年に捕まる。 「やるねぇー、お兄さん」 ディーツは捕まえた妖魔を飴玉のようなもの封じる。そしてそれを口の中に放り込む。飴玉のようなものと思うが、実際しばらく口の中で転がしてから噛み砕くような音がするので、実際飴玉なのかもしれない。 「お兄さんの協力のおかげで今日も平和、平和」 『かわいい顔してえげつない。本当に妖精なの?』 「狐に言われたくなーい」 『ふん』というのを最後にマキは黙ってしまった。 「さ、次行こうか?」 「ちょっと一休み」 「またぁ?」 「人間は疲れやすいんです」 「お兄さん、というよりおじさん?」 「そう思われても仕方がない気がする」 「そう。じゃあ、ちょっと休むね」 ディーツは俺の横に腰を下ろした。妖魔を糧とする妖精はディーツという名前だった。妖精にも名前があるのだ。あの時、彼に名前を聞かれても答えられなかった。タマキに取り憑かれた時にきれいに抜けてしまったのだ。どんなに仮の名前をつけても定着せず、名前のないまま過ごしてきた。ディーツの母(森の湖にいた女性の妖精)は、魔力を抱え込んだためだと言った。いくら狐が持っている魔力だからといっても体に影響がないことはない、という。 「ヘソノオ、ヘソゴマ、デベソ」 『どこの国にそんな名前の人いるのぉ?』 ディーツは本当の名前を呼べば思い出せるのではないかと、頻繁に適当な名前を呼んでくる。そのたび、マキはあきれた声を出した。 「やっぱり思い出せない?」 「少なくともそんな名前だったら、俺は生きていけないと思う」 「まあ、気長にやろうね」 ディーツは気持ちいいくらいの笑顔で言った。
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