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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
連続する事がある。 魔王はこの日も焼きそばを焼いていた。コインを拾ってから数日たったある日のことだった。いつものように怪しげにおかれた肉を村の少年が懲りずに食べようとした時に、その集団は突如現れた。 「あ、将軍いらっしゃい」 魔王の知り合いだった。闇の将軍ドアークとその闇の兵士たちだった。 「なんと情けない! かつての魔王の姿はどこへ行ったというのだ」 「いや、私は昔から変わっていないけれど」 「人間を支配しこの世界の王となろうとした魔王はもういないのですね」 「別に支配するつもりじゃなかったんだけどな」 「こうしてはおれません。魔王、剣を取りなされ。私があなたを打つ」 「私は剣を扱えないよ」 そんなやり取りを知ってサーサは飛んで来た。狭い村のことである。 「アンタは闇の将軍ドアーク! 何しに来たの!?」 「もちろん、魔王を打ちにだ。人間を脅かすものでない魔は必要ない!」 そのとき、魔王はあのコインを落とした。 「あ」 コインは砂浜にも関わらずドアークの足下へ転がっていった。 「おかしいな。きちんとボタン付きポケットの中に入れていたのに」 ドアークはそのコインを思わず拾った。そして断末魔が響いた。 「ドアーク様ーーーー!」 兵士も叫ぶ。ドアークは光の中に吸い込まれて消えた。そして、コインだけが砂の上に落ちた。 「よ、よくもドアーク様を!」 「してないよ、何も」 兵士たちは「バーカ」「おぼえていろ」などの捨て台詞を吐いて去って行った。魔王はコインを拾った。ポケットの底がほつれていて穴があいていた。 「すごいな、このコイン」
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