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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
明日公開です! 「おっさん!」 猪熊が呼んだ。おっさんと呼ばれて少しむっとなったが仕方がない。八郎は答えた。 「なんだ?」 「おっさんもなんか動物になるのか? ここに来てから変身出来てほんと、強盗楽っすよ。女や年寄りだけじゃない、大の男だって逃げ出してくれるからな」 「ドッツェ、逃げろよ」 八郎は叫んだ。 「おう」 ドッツェはそそくさと逃げ出そうとしている。 「俺は、柴山八郎、なんになるか想像できるだろっ!」 八郎も姿を変え、犬となる。その方が、小回りが利き鋭い犬歯は武器となる。そして、ジャンプ力もすごい。早速、大ジャンプ、その鼻面に噛み付いた。因みに顎も強い。 「ぎゃ、ぎゃああああ!」 叫んでも放さない。懸命に噛み付いて力を緩めない。 「や、やめろ!」 猪熊が鋭い爪で背を引っ掻く。それでも八郎は放さなかった。 (出て行け、この世界から出て行け! お前のようなヤツはこの世界には要らない!) 呪詛のように心で怒鳴った。突然八郎は空を噛んだ。一瞬、猪熊がどうにかして逃れて離れたのかと思ったが、猪熊の姿は何処にもなかった。 「???」 「ハチさん、クマきえちゃったよ」 ドッツェも信じられないと言った顔で八郎に言った。
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