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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
いや、図面見ただけじゃ『これ、どんな折り方したらこんな形になるの』という折り方ってありますよね? 「ちょっとおー!」 良和が声を上げた。 「どういうことよ! 私が試合に出る前に終わりって、本当にどういう事!?」 彼は宮前の胸ぐらを掴んで揺さぶる。 「いや、ルールですので」 「その通り、弓道の試合に置いてもそうでしたでしょ?」 それほど苦しくないのか宮前が平然と言う。 「そんな事、知らないわ! せっかくの良介をこの手で倒すチャンスを」 「そんなに私怨がおありなら、個人的に試合しればいいじゃないですか!」 と、真壁。 「こういう観客がいる前でやるのがいいんでしょーが!」 「しかし......」 そこで、佐学理事長の佐藤が手を挙げた。 「私闘ですが、特別許可します」 負けた腹いせなのか、佐藤理事長はそう言った。
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