|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
いろいろ怖い。 一方、ゼデューとオーフは今日の夕食を調達するため、街を歩いていた。今日の宿には食堂は付いていない。 「フレクアさんにはパン粥にしましょうか」 「ああ、それがいいんじゃないか? 俺にはよくわかんねえし、そっちは任せるから俺は普段食べているものでも選ぶぜ」 「お願いします」 当然ながらオーフには人間が病気をした時に食べるものなどわからないため、彼は普段食べているものを適当に買った。シチューの缶詰、露店で売っていたサンドウィッチ、果物などを適当に買う。ゼデューはミルクとパンを買っていた。 一通り揃ったので宿へ戻る途中だった。裏路地から声が聞こえる。 「かわい子ちゃん、俺たちと付き合わねーか?」 「あ、あの、やめてください」 「大人しく付き合ってくれたら痛い目には会わないぜ」 「わ、私、急ぎますので、きゃっ」 「待てよ、お姉ちゃん。いいじゃないか、少しくらい」 ゼデューは黙っておれず、荷物をオーフに預けて路地へ入って行った。『あーあ、また始まっちまった』とオーフは思う。 「そこの方、その女の人を放しなさい」 ゼデューは言った。 「そんなことでは、神様が悲しみますよ」 「なんだ、コイツ?」 「聖職者か?」 「ええ、元ですけど。人が嫌がること、悲しむ事、怒る事はしてはいけません」 二人組の男は笑ってゼデューを殴り飛ばした。あっさりと殴られるゼデューに二人は更に笑った。若い女は脅え黙っている。 「はは、弱いくせにしゃしゃり出るからだ」 「しかたがないっすよ、聖職者はこういうの見捨てておけないんだろ? とめられなくても出て来なきゃなんないんだよ」 「ああ、そうだよ。だから楽しくなるんじゃねーか」 ゼデューが立ち上がった。しかし、今の彼は普段の彼ではなくフレクアが心配してならない、もう一人の彼だった。 「売られた喧嘩は買うし、売った喧嘩を買われたらもちろんそれ相応の対応をする。それが俺の礼儀だ!」 まずは殴った男から殴る。笑いながら。 オーフはそっと脅える彼女の手を引き路地から連れ出し逃がした。 「出来れば、忘れて欲しい」 彼女は返事せずさっさと逃げ出した。
|