|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
サブカル系と申されてもピンと来ません。 物を買ったことがない。 誰かにもらったりするものだから。 日傘がなく困っていたところへ、日傘は降って来た。 「もしよかったら、コレ使って」 などと言われて受け取った。お礼に980円を渡した。 何となく買った雑誌に付録のバッグがついていた。生地も値段の割にいいものだったのでつい買ったのだ。そして店をあとにしたのだが、後ろから誰か追いかけて来た。学生らしいその子は私に声をかけた。 「ちょっとまって、おばあちゃん! 私にそれ、譲ってください」 なんでも、これが最後の一つだったようだ。何となく買ったものだからその子に譲る事にした。礼を言ってその子は雑誌の値段の980円を押し付けた。 そして、その980円で日傘を手に入れた。 わらしべ長者の話を思い出す。私はよくこのように物を交換して行き、最終的には欲しい物が手に入る。もちろん、昔話の様にわらから領地になるようなことはないのだけど。 手に入れた日傘は軽くてすてきなものだった。あの若い子には、少しばかり年寄りくさいかもしれない。 「も、もしかして、これ、超有名ブランドの限定品じゃないですか?」 そう尋ねて来たのは、やや中年の女性だった。 「今や、数十万の取引があるっていうくらいの......」 「わたしはこれがすごく気に入っているの。手放すつもりはないわ」 ひどく欲しそうにしている女性に釘をさした。
|