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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
いや、特に書く事がないので。 「お目覚め? 大丈夫? 痛いところはない?」 目覚めたばかりの青年に少女は質問攻めした。 「あなたの名前は? うちはどこなの? どこから来たの? お腹空いてない? 何か食べられそう? 寒くない? どうして川に流されていたの?」 彼はぼんやりと彼女を眺めていた。 「アプリ、そんなに話しかけちゃ駄目だ。彼はまだ混乱しているよ」 少女が振り向いた。奥から白衣姿の青年が現れる。長い髪を編んで下げている。 「兄さま」 少女と歳は十以上離れている。 「目を覚ましたの。やっぱり死んでないわ」 「そりゃ、息はあったしね。やあ、君。ここはジョウロフェンツァ城の医務室だ。何か欲しいものはあるかい?」 「ジョウロフェンツァ......」 青年が黙った。そして首を振った。 「そうかい。じゃあ、もう少し休んでくれ。今の君に必要なのは、休養だ」
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