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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
この前のアンビリを見て。 おそらくは国の物とならなかった剣乙女だろうと思われた。少女は色白の長い黒い髪をしていた。その目も黒く、そして虚ろ気だった。 「あんたが、剣乙女か?」 一人の男が尋ねた。少女は頷いた。 「早速だが、剣を手に入れたい。扱わせてもらえないか?」 「あなたには無理」 少女はきっぱりと言い放った。男は目を白黒させるだけだった。そして、身体を震わせて怒鳴った。 「それはどういうことだ! 使ってみなきゃわかんねーだろ!」 そう怒鳴られて少女は顔をしかめた。そして仕方が無さそうにおずおずと手にした剣を男に差し出した。 「これが、私の剣です」 それは、男が目にしたことのない形の剣だった。 「刀......」 同じ目的で店に入った青年が口にした。 「そう、知っているの?」 「ああ、まあ」 少女は少し興味を持ったような顔で青年を見る。しかし、先の男に刀を取られた。 「貸せ!」 奪うように刀を手に取ると、男はそれを抜いた。その刀身は黒かった。 「なんだ、この剣は」 「私の、剣......」 「こ、こんな剣、見た事ねえ! なんで、コレ片刃なんだ!」 「刀は、そうです」 「し、しかも、なんだか、気味が悪りい!」 「それは、人の血を吸う妖刀ですから。たまに持ち主の血も吸います」 男は刀を放した。
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