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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
って、なんか終わるの早くね? 菓子を買い、またぶらぶらと港を散策。そして出航時間が近づき乗船するように声をかける船員たち。何事もなく時間は流れる。 船は予定時刻に出航する。 三人部屋の狭い個室。居場所はもっぱらベッドの上だった。そこに腰を下ろし荷の中から必要なものを取り出してあとはベッドの下のスペースに収める。 「後は自由行動だ。甲板でもどこでも行け。はしゃぎ過ぎて船から落ちるなよ」 グオンはそれだけ言って、自分はベッドの上にごろりと横になる。 「なんだよ、それ」 カシスが憤慨する。 「お前さ、保護者だろ? もうちょっとなんつーか、面倒見れないのか?」 「まあまあ、そこまで保護が必要ってほどでもないだろ。いいんだよ、グオンは。たまにはゆっくり休ませれば。温泉の時もあんまり休んでいないし......女の人との食事で忙しかったから」 そう言ってベグゼッドは部屋を出る。狭い部屋にいるよりは外の甲板へ出た方がいいと思って。甲板には乗客たちがひなたぼっこをしたり、子供たちが遊んでいたりしている。食堂はカフェとして解放しており、婦人たちが集まってうわさ話などに花を咲かせていた。各所にベンチが用意されていて、そこに座る。潮風が冷たく心地よい。 「来る時も乗って来たんだろ?」 「ああ、そうだよ」 「いいなあ」 「そう思ったさ。でも退屈だよ、実際」 「ふーん」 出会ってから、特に深い話をすることもない。カシスは腰に剣を差しているが、ビアソーイダ王族が長けているという剣術もベグゼッドはまだ見た事なかった。 「でもさ、俺楽しみだったんだ。同じ歳の王族に会えるんだって思って」 「俺も驚いた。話は聞いた事はあったけど」 「だけど、お前と来たら本オタクだし、見た目は女っぽいし、腕なんか細っこいから剣なんかできなさそうだし」 「......女っぽいは余計だ。絶対もう言うなよ。特にグオンの前で。でも、他は否定できないな」 カシスが笑った。 「あ、ごめん。お前って意外にきっぱりしてんだな」 「まあね」
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