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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
いや、この日記上にて。 『年末劇場・田中学院』 「何をするつもりなんだ?」 上田明、田中学院高等部の校医としながらオカルト研究部顧問は、女子の面々を見て言った。オカルト研究部には中等部、高等部、大学部の女生徒が集まっている。オカルト研究部部員である、中等部の東可奈と高山貴乃、それ以外は高等部、倉本綾名、中野夏季、中野秋季、大学部、田中玲子が狭い部室に集まっていた。 「あれ、上田先生まだいたんですか?」 「まだいたんですかじゃない。今は冬休み中だろ? なんでわざわざ学校に来たんだ?」 「いやー、先生たちがいるといろいろ、ねェ......。だから、小等部の先生が担当の時に野郎と思いまして」 「お前ら、今度は何を呼び出すつもりだ?」 このメンバーは以前から悪魔だの天使だのを呼び出そうとしては失敗し、家畜部に障害が出たり、備品を壊したりしている。当然、顧問の上田にもそんな苦情が来るのであった。 「今日は何も呼び出しません」 と、可奈。 「じゃあ、何をするつもりなんだ、言ってみろ」 「年末占いです」 と、貴乃。 「やめろ。全員下校だ。東や高山が言ったらシャレにならん」 「わかりました。ここではできませんね」 玲子はそう言って、教室を出る。続けて皆出て行った。 「なんだ? ずいぶん素直だな」 そんな素直さに上田は不安に思った。 六人は、郊外のとあるファミレスに集まっていた。それぞれが食事を終えて、食器を下げてもらう。広いテーブルに顔をつき合わせていた。 「じゃあ、可奈ちゃん」 「分かりました」 可奈がタロットカードをテーブルでシャッフルする。 「最初からこうすれば良かったのよ」 玲子は言った。 「それにしても、年末占いってどういうものなの?」 と、夏季。 「なんでも、今年の最後に起こることがわかるんだって」 「そのまんまじゃない」 「では、行きます。面倒なので皆さんに今から一枚ずつカードを配ります。私がめくるまで伏せていてください」 それぞれに裏向きにカードを配り、そして可奈は一枚ずつ表向きにする。 「では、言います。玲子先輩は好きな人と初詣行ってください。中野先輩たちは食べ過ぎに注意してください。倉本先輩はひったくりか痴漢にあうでしょう。貴乃ちゃんは、家の手伝いをして吉です」 『何、それ?』 「年末占いです」 可奈を除いた五人は何か納得行かずにファミレスを出た。
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