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2002年09月23日(月) 男が身体を売る理由★その糾★
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客の中にも
本当の金持ちはいた。
やはり、余裕があるから、
ガツガツしていなかった。
ヒルトンホテル
目が覚めると1人だった。
そか。
客は仕事で早朝に去っていった。
ベッドの横には、
万札が数枚とメモ。
『ゆっくり休んで。ありがとう』
ふかふかのベッド。
柔らかすぎて。
ベンチに慣れた俺には、
今の身の程を知った俺には。
合わなかった。
それでも。
1人でゆっくり眠られる幸せ。
そんな幸せが。
虚しかった。
俺には、金が必要だった。
マックのSポテトが夕飯だった。
学校のトイレの水を飲み渇きを癒したこともある。
昼を食べない事に同情されて、
隣の席の女の子が
弁当を作ってきてくれたりもした。
嬉しかった。
だが。
情けなかった。
なんで、俺は普通のバイトしなかったと思う?
出来ないのだ。
俺の学校は、かなり厳しく、
朝から夜の9時、10時くらいまでやるところだった。
そんな中途半端な時間からやるバイトは
なかなか見つからない。
というか。
今思えば、仕事なんて。
選ばなければ、いくらでもあったのだ。
要は。
甘えていたのだ、俺は。
金無くて夜食も頼まずに空腹に耐え、
一方で、上手そうにマスターが
飯食っているのを恨んだりもした。
惨めだった。
安定しない、不安だらけの生活。
人には帰る場所が必要なんだ。
体を癒す場所。
心を癒す場所。
しかし、俺は
ボロボロだった。
家にいた時は、元気だったのか?
否
公務員の専門学校。
なのに、学校の特徴で、簿記を2ヶ月やる。
それも、ずっと簿記だけ。簿記漬け。
3級の授業なんて、たったの3日で終了。
そして、2級の授業。
朝から晩まで、マジで頭がガンガンに痛くなる授業。
もし、寝ようものなら、
張り手が飛び、外に追い出される。
毎週試験があり、貼り出される。
クラスも成績順で、結果が悪いと、どんどん落とされる。
プライドとか、見栄とか、そんなものが見え隠れする世界。
そんな状況で、家に帰宅。
母親は、何もしない。
冷蔵庫の中は、ビールと漬け物だけ。
もちろん、俺は家で食事をしない。
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