★☆★ぶろたんのゲイ日記★☆★

Mental medical treatment by ★ぶろたん★


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2002年09月19日(木)   男が身体を売る理由★その伍★


その後、同じバイトの奴に訊かれた。



「なぁ、昨日マスターに抱かれた?」



みんながみんな、

抱かれるわけではないらしい。



オナニー見せただけとか。



ただし。

オナニーだけだと、

もらえる金も少なかったらしい。



「いいなぁ」

羨ましがる彼等に俺は耳を疑った。

俺は思わず身を引きつつ、

彼等を軽蔑した。



俺はみんなとは違うんだ。



小遣い欲しいからじゃないんだ。



生きるためなんだ!



そう思いつつも。



空しさだけが俺の心に渦を巻いていった。





それから数日後。



俺は初めて客に買われた。



細身の、40代くらいのオヤジ。



ヤニ臭くて。



それでも、その頃は、

俺はオヤジが嫌いではなかったのだ。



そう、まだ・・・。







俺の思う、男を買う客のイメージは、

もちろん金持ち。



しかし、その頃はバブルが弾けた頃で。



本当の金持ちなんて、もはや過去の遺物だった。

いや、確かに金はあるのだろう。



でも、余るほどはないはずだ。



そう、彼等は。



俺達を買うだけにしか

セックスするだけしか

性欲のためだけにしか



金を使わないんだから。



そのオヤジも、俺に何かご馳走するわけでもなく。

まっすぐ、自宅へと向かった。



電車に乗る。



どこに行くのだろう。



初めてのことで、

とにかく不安が募る。



学生風の俺と、

よれたスーツを着たオヤジ。



そんな2人が話をしている。



この奇妙な組み合わせに、

周りから、視線が集まった。



それでもなぁ。



まさか、俺達がこれから


セックスするなんて




誰も思わないだろう。





確か、田町だったような気がする。



降りて、真っ暗でどこだか解らない道を歩いて。



オヤジの家に付いた。



汚らしい、みすぼらしい一軒家。



そこに付いて、

俺はようやく納得した。



なんか、そのオヤジは

以前会ったことがあるような気がした。







そう。







昔のアルバムの。



俺が3歳の頃、離婚した父親。



全く記憶にない、父親。



その顔に。



似ていたのだ。



そして、家も。



昔の俺の家にそっくりだったのだ。





この人が俺の父親だったら。





そう思っていたら







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ウソみたいだけど、本当なんです・・・

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