矛盾スルニモ程ガアル
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2014年09月05日(金) 突然の別れ話。

昨日も普通にトーク&エロをして。


今日もそうなるんだと信じて疑わなかった。



帰宅途中の彼から電話が来て。

「今日は野球もサッカーもあるから早く帰らなくちゃ」

とうきうきしながら彼が言う。


この人はそういう、普通の楽しみを本当に楽しめる人だなあ、と微笑ましく思った。



彼が家に着いて、着替えて、野球を見ながら。


ついつい、奥さんの話とか聞いてしまった。隔週で彼の好きな料理を作ってくれる、とか。料理はそこそこできるよ、とか。

子供の話もした。子供は好きだから欲しいと思ってるよ、って言っていた。

彼は行儀やマナーに厳しい(というか、私が最低限のマナーがなってないだけなんだけど)ので、奥さんはそういう人じゃないとダメなんだよね、遠いわあとか。

料理もある程度できる人じゃないと、とか。

彼の地元に来ればいいのに、って言われるから嫁にしてくれるなら、っていつもの会話とか。


最近はこういうことを聞く頻度が増えて、重いって思われてるんじゃないかと思ってひやひやする。


そして、私が子供が出来たら産んでいい? って聞いたのがきっかけだった。

「最初に言ったじゃん、やだって」

と彼。



「だって、勿論絶対避妊はしてるけど、可能性はある訳でしょ」

「やだよ。それは分かってる上の、この関係でしょ」

「分かってないもん。認知してくれとか言わないから」

「それでもやだ。ぼむさんが嫁ならいいけど、そうじゃない関係では。隠し子みたいで」

「じゃあお腹の子を殺せって言うの(←出来てません)」

「それは……そういうことを言うんだったら、今後エッチはできないよ」


そう、言われて。私はふうっと考え込み。次の瞬間、しっかりしたものを胸に、


「うん。……いいよ」


と答えていた。

彼はまだ、普通の会話のやり取りの範疇だと考えていたと思う。

「……いいの?」

って、恐る恐る聞いてきた。


「うん。……ごめんね、私やっぱり、不倫には向いてないみたい……」


そう言って私は泣きだしたから、意図は伝わったと思う。


「ごめんね……」

と泣く私に、

「ううん。ぼむさんが悪い訳じゃないから……」

と彼は言ってくれた。


私はしゃくりあげて泣いて。

泣いては落ち着き、泣いては落ち着きしながら、


「今、Bさん、冷静?」


って聞いてみたら、


「冷静じゃないよ……」


っていう涙声が聞こえてきた。


「うん。ありがとう」

「何にありがとう?」

「冷静じゃなくなってくれて(笑)」

「ばか……(涙)」


それからまた沈黙。時々鼻をすする音。

ふと、彼が声を発した。


「なんで、って今思ってる」

「なんで……なんでかな。産んじゃダメって言われたのが、思ったよりショックだったのかも」


そう答える私の声は明るくふるまっていたけど、もちろん涙声で。


私「びっくり」

彼「何が」

私「いや、なんでこんな悲劇的な話してるんだろうって」

彼「ホントだよ……」


そんな会話をしながら、段々私は彼が泣いているらしいと分かって来て。
しかも結構長く泣いていて。

彼がそんなに泣くと思っていなかったから、正直そっちに気を取られて涙が止まってしまった。


「例の現地妻のときと、どっちがショック?」

「分かんない……同じぐらいショックだよ……」


そんな会話もやっぱり意外だった。

あーあ、と私は思って。


「私が、嫁を捨てて一緒になりたくなるほどの女なら良かったなあ」

って自嘲したら。

「なんでそういうこと言うの(涙声)……そう思ったこともなくはないよ」

って、そう言ってくれたから。



それで充分かも知れない、って思っている自分の冷静さにびっくりする。








「衝撃的過ぎて何も考えられない」






って、彼は沈黙の合間に、笑ったようにそう言って。



私はあれこれ考えていた脳が静まって、ぼんやりと部屋の灯りを見ていた。




気づいてしまった。


私は本当は、期待していた。


3ヶ月を超える付き合いになって、子供の話をすれば、少なくとも最初に言われた時よりは彼も情が深くなって、認知するよって、あるいは嫁を捨てて一緒になろうって、言ってくれるんじゃないかって。


馬鹿だけどそう思ってしまっていた。


だけど最初の時と変わらない態度に、きっと失望したのだと思う。


そして、私は彼の子供が産みたかったんだなあって、思った。


彼と一緒に生きて行きたいって思いが、どんどん深くなってしまっていた。



だから、二人の間に出来た(仮定)子供を、殺してと言われて心がものすごく反発したのだと思う。



子供を守れない父親なんていりません。(注:出来てません)



そんな心境。




一緒にいたくなってしまったから、一緒にいられなくなってしまった。




子供を殺せと言われるような関係、私には無理だ。


それは信念として、私の中に存在していた。


そのことに気付いてしまっただけだ。



やっぱり、子供が出来たよって言ったら、嬉しくてやったーって言ってくれる関係がいい。


この3ヶ月でそうなれないかと私はきっとどこかで期待していたのだけど、現実はそうはならなかっただけで、それが分かったからこの恋愛からは降りるのだ。



前の女の人も、きっとそうだったんだろうな。


心のどこかで奪えるんじゃないかって、思っていたに違いない。


だけど変わらない彼を見て、辛くなってしまったんだろうな。



3ヶ月、会った回数は少ないけれど、電話とかほぼ毎日していて。


子供もいないのに離婚を考え出さないなら、私の負けだから。





今は辛いかもしれないけれど、彼はきっと私のことをすぐ思い出にしてしまうだろう。

「今が一番大事でしょ」

って言ってくれた人だから、私とのこともきっと過去にして、また素敵な人と恋愛を始めるんだろう。






続かなかったなあ。



私、自分が好きだった人で言えば、一番短かった恋愛かも知れない。





けど、あんなに泣いてくれるなんて思わなかった。

むしろ泣くとかあんまりイメージしてなかった。

いつも、飄々としてるし、優位に立ちたい人だから。



あまりにずっと泣いてるから、段々私の中で「都合のいいセフレを失う悲しみかしらこれ……」と冷静になってきてしまったほど。



少なくとも元彼よりずっと泣いてくれてた。


だけどそれは、現実を受け入れようとする涙なのかも知れなくて。


私を失うことの。


それは、イコール私を手に入れようとしない、ってことで。




それが悲しいけどそれは彼のせいじゃない。

私がそこまで、魅力的じゃなかったからだ。






そういえばAさんにも子供は産むなとか言われたのだけど。

Aさんは子供いらない人だから、ちょっと話が違う。のかな。私の中で。





こんなタイミングで、Aさんから何でもないラインが来て、(私がスタンプでちょっかいかけていたので)笑いながら泣いてしまう。




大丈夫、大丈夫。


Bさんと別れたって、きっと次が見つかる。



Aさんもいてくれるし。だから、大丈夫。




たとえ見つからなくたって、子供を産んじゃダメな関係を続けることは、私には出来ない。


それが分かってしまった。




月末は会いたいって伝えた。



ちゃんと話をしようって。



現地妻とは、会って話をしようって言ったけど断られたって言っていたから。



私は会って、いっぱい泣いて、それでお別れしようって思った。



突然過ぎて自分でもびっくりだけど、心は理論的には落ち着いている。これ以上続けられない、って。



だけど感情が、彼の優しい声を聞くだけで涙させてしまう。



どうか振りきれますように。ぐずぐず続けてしまわないように。


でもきっと大丈夫な気がしている。私、それぐらい今子供が産みたいのだと思う。(現実的かどうかはともかく)


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