2008年06月29日(日)
やってこなかったことは、できないこと


[伝書鳩返し]

・>なんか、鱗いっこ落ちましたよね。

 よ、よかったそう思ったの俺だけじゃなかった!(握手)
 東宝くるまで更に煮詰まってくるんだろうなぁと楽しみなのですよ。
 新公はもっと楽しみなのですよ。



 一週間空けると何書こうとしていたか忘れるなぁ……。とりあえずAQUA5の2ndシングル発売おめでとうとでも言えばいいのかと思ってリンク貼る用にTCAに行ったら、情報削除されてました(笑)。誤報?フライング?つい昨日のことだよ?って書くとうちの客層からして「またまたむっさん白昼夢でも見たんだろ?」と言われそうで怖いです(爆笑)。白昼夢でないことは、雪組メイトさんのサイトとかブログに行ってもらえれば(笑)。とりあえず、ついこの間「そういえばAQUA5活動するって(ナツキさんが茶会で)ゆってたのに、全然だよね……はっ!まさか奴らが個人的に私的に活動しているだけって意味なんじゃ?AQUA5焼肉大会とかAQUA5ボーリング大会とか!」と思った疑惑は解消されそうなんでよかったです。

 あ、あと今週のAERAが面白いです。トップスターに学ぶモチベーション向上術みたいな?はたらくおねえさんは読むといいと思います。



 うわー、書こうとしていたことが、最近の事しか思い出せてない……記憶容量少ないのか、LIFO?




2008年06月28日(土)
むこうみずで、かえりみず


 ようやく週末……っ。今週もあっという間だったけれど、その割に先週の遠征がものすごく遠くに感じられるのは、日々1.5日分働いているせいなのかもしれない(笑)。来月には落ち着かせたいです。




 やっと洗濯機が届いたので洗濯しまくって、掃除して、髪切りに行って「雪組バウ遠征の反省会しようぜ!」と(またしても一緒に行ってないのに)(笑)、ゆなひこ君と地元で飲んできて、帰ってきてから買ってきたレビュー本のDVDをニヤニヤしながら見て(雪も溶ければ水になる、てあなた)、はー、充実した一日だったなぁと思って寝ようと思っていたら、ふらりと見つけました。右印良品……右京さんだ、右京さんだ、右京さんが「おしゃれなおねえさん本」(本人談)スーツを着ている……じんわりと、嬉しい(スカートが?)(いやこうして元気でいることを確認できて)。テキストも右京節でじんわりと(笑)面白いです。


 そういえばその昔、お絵かき掲示板だったか2chだったかのノンジャンルリクエストお絵かきで「水×貴羽」をリクエストした人がいて、しかもちゃんと応えられていたのを見たことがあります(笑)。全然ヅカネタなんておちてない掲示板だったのに、今でも謎です。一時期ブクマしていたんですけれど、どっかいっちゃったなぁ……いやなんとなく思い出しただけです(笑)。


2008年06月23日(月)
「ひとかけらの勇気」


 はい、明日ですよ!(なにそのテンション)
 いやなんか同じ日付に入れるのはアレだなぁと思ったのですよ。


[星組メモ:スカピン初見感想]

 初見前は断片的に入ってくる情報がなんか繋がらなくて、どうなんだろうと戦々恐々としていたんですが、フタをあけたらすっごく面白かった!大衆娯楽冒険活劇。もちろん海外ミュージカルだから元の脚本がしっかりしているっていうのが大きいとは思うんですが(そしてオリジナルだと脚本がしっかりしない傾向にある歌劇団って一体)(それを言うな)、実によく星組に合った作品だなぁと思いました。星組の群集劇はやっぱりすごい。皆で一体というんじゃなくて、個々のパワープレイ(笑)が全体をぐわっと持ち上げてしまうあのイキオイ。初日明けでこれだけの出来上がりだったので、多分これからもっと個々のキャラ立てと小芝居が始まって(笑)もっともっと良くなるんじゃないかなぁと。そしてトウコさんもすごい。硬軟自在。これ、今の星組じゃなくちゃできないよなぁ、とは組担のたわごとですかすみません(先手)。

 以下箇条書きにならない箇条書き。


・まず最初に言いたいのが「今回は『ブラボウウウ!』とか『イザベラアアア!』とかいうしぃちゃんじゃなかったよ!」って事です(最初にそこ?)。もうちょうカッコよかった。ときめいた。嬉しかった(そんなに待ち望んでいたのか)。

・で、そんなしぃちゃんが率いる「紅はこべ青年団」。その人数の多さにきっととってつけたような十把ひとからげ団体なんだろうなぁとがっかりしていたんですが、そこは星組、「魁!男(役)塾」でした。まだ下級生メンバーのキャラ立ては弱いんですが、しぃちゃんと涼さんがものすごくいい感じでキャラ立てがハマっていたんですよね。トウコさんの片腕として頼りになるデュハースト、そして強烈なリーダーシップというよりは潤滑剤的な感じに皆をまとめるフォークス、ちょっとした台詞のやりとりからそういうのが自然と感じられたなぁと。恋人に対する場面も、「この場で結婚を申し込まない僕を許してくれ」という、どこまでも真面目で責任感があって男気を感じるデュハースト、革命から逃れてきたシュザンヌをやさしく受け止めて包んでしまったフォークス。ほんと今回しぃすずポジションがすとん、といいところに収まったなぁと。

・という訳で、これから残りの紅はこべ青年団もどんどんキャラ立てしていくと思われます。つうかこれだけ揃えられれば意地でも皆「俺が俺が」ってなっていくんだろうなぁ。そんな中でひとりだけやったらキャラが立っていたのが明石です。いや明石そのものだから、立ち上がりが早矢かった(笑)とも言えるんですが、でも明石のこういうときにパーンと出て行けるのはほんと強みだと思う。

・キャラ立てとは違うんですが、麻尋がこのメンツに入ったのがよかったなぁと思いました。初見感想なんで話半分で聞いてほしいんですけれど、あの麻尋が回りに合わせて芝居をすることを覚え始めた気がします。それがひいては麻尋の中で常に持て余した熱とか毒とかを上手く制御し始めた気がしたんですよね。考えてみれば、こんなにガッツリ群集芝居するのって始めてなんじゃないかなぁと。そんな風に思うと、常に持て余していたアレを(アレ言うな)最大限に舞台でぶちまけたのが、前回のバウ公演で、その後にこういう役どころがまわってきたというのが、いい流れになったんじゃないかと思います。そんな麻尋の制御機能が、意外にも芝居よりはダンスに現れていたんですよね。なんか、今までとは違うニュアンスで、すごい素敵だった(素)。初見だから全体を観たかったんですが、そこだけはピン撮ってしまいました。……ごめん、麻尋のことでうっとおしくなるのも仕様です。

・そんなピンパーネル団。物語が始まった時から全員ピンパーネル団じゃなくて、途中で勧誘する場面が入ってびっくりしました。ええ?その人たち単なる貴族の気のいいぼっちゃんたちでトモダチじゃん、そんな簡単に仲間にしていいの?つうかサークル活動じゃん!と(笑)。いや最初からパーシーがそういう意図でトモダチにしていたのならいいんだけど、明らかに彼ら、役に立たなそうなんだもん(笑)。でもその後の「デイドリーム号」での甲板の場面がきらっきらしちゃってて、なんだかものすごくピュアなものに溢れていて。彼らは気のいい貴族のぼっちゃんたちだけれど、ただ「ひとかけらの勇気」を持って、そんな危険にまで飛び込んでしまう。……なんか、妙に打たれてしまったよ……部活にかける青春っていいよね!(そこに持っていくな)。

・で、そんなおぼっちゃん達が、洗濯女に変装して、同じく洗濯女に変装して逃げようとしていた貴族のマリーノとエレナ様を助ける場面が、最高に楽しかったです。洗濯女なのにこんなにきれいな手なはずがない!と問い詰められるマリーノを「この子は洗濯物をたたむ係だから手がきれいなんだよ」言うしぃちゃん「あたしはつるす係だよ」と涼さん「しばる係もあるよ」「しばく係あるよ」「たたく係もあるよ」「たらす係もあるよ」……あれ?違う話になってる(わざとのくせに)。

・すみません、ピンパーネル団に食いつきすぎです自分。でも好きなんだ。

・ところで、マリーノのシャワーキャップがかわいくてね!。舞踏会の女も盛りすぎてんだけど、あのリーゼント前髪がいい感じにデコかくしてかわいくてね!やっぱりデコか、デコが鬼門か、でもそのデコも好きだ。ところで今回、百毬というあたらしい食い合わせ(かけざんですらないのか)(笑)が生まれました。おいしくいただきました。その他、エレ毬も涼毬も見られて、まりのゆい部としては非常に収穫でした。

・それでパーシーの話なんですが(普通は最初にそれがきます)。
 もうただただトウコさんの芸達者さに圧倒されちゃっているんですが、よくよく気をつけると、すんごいカワイイ人だよね!だって「マルグリットに恋する君はまるで少年のようだった」って言われちゃうんだよ?マルグリットの気持ちがわからないって枕を涙で濡らしちゃうんだよ?うわあ……。すごいラブラブな結婚式の場面が入る以外は、パーシーとマルグリットのそういう蜜月期の場面ってないんですよね?お互いへの疑い心から始まっちゃうので。それがちょっと観たかったなぁと思いつつ、まあそれはSSとかにすればいいんだよな、と(間違っています)。



 あの頃の私は革命の理想を追うことに疲れて、革命の現実に絶望していた。
 そんな時に、あの人に出会った。パーシー・ブレイクニー。
 彼は出会った私に、イギリス式の慇懃なお辞儀をした。最初はわからなかった、それが真面目なのか不真面目なのか。けれども私は何故かイラついて、その感想を言葉に出した。
「真面目なの?それともふざけているの?」
「お望みのままに」
 そうして彼は更に慇懃な仕草で私の手を取り、くちづけた。それがやっぱり真面目なのか不真面目なのかわからなくて、けれどもそのどちらでもあるようで、けれどもそのどちらも、真面目にも不真面目にも彼は真剣でいるようで、なんだか、それがおかしくなってきてしまって、思わず笑ってしまった。
「やあ、ようやく笑ってくださいましたね」

 後で聞けば、あの頃の私は常に疲れた気難しい顔をしていたのだという。彼はそれにどうしていいかわからなかったという。途方にくれたのだという。けれどもどうしていいかわからないと言いながら、彼は私を笑わせてしまった。
 後で聞けば、彼はあの時にはもう私に恋していて、そして後で思えば、私はあの時に、彼に恋をしたのだった。




 ルサンク早くでないかなぁ……。



2008年06月22日(日)
「そして1930年、ダラス」


 行ってきました、帰ってきました。


[恒例旅行程メモ]

 土日とムラ遠征で、土曜日の午前中が微妙にあいていたので、華琳さんにすすめてもらったぬこカフェ行こうかと思ったんですが、微妙に時間が合わなくて断念。あと一回ぐらいポポラーレ行ってみたいと思っていたんですが(笑)、天気が悪そうだったのでこれも断念。つうかそもそも先週も忙しくてほぼ午前様生活だったので、そんな無駄なエネルギー使っている暇ないと判断して素直に空港から直ムラ入りしました。ちなみにムラ行って最初にしたことはクイーンズウェイでマッサージです(笑)。なんかね、昔は気力でなんとかなったけれど、今は休みに入ったら気持ちもカラダも真剣にメンテしてやんないともたないんだよ(三十路女子の叫び)。でもムラでゆっくりするのって久しぶりだったので、色々新鮮でした。時間余ったので、宝塚ホテル行って近代建築萌えしてました。いや、茶会とかで行ったり泊まったこともあるんですが、じっくり見たことないし、タカホに出入りしてた頃(笑)ってまだ近代建築に今ほど目覚めていなかったのね。ようやくタカホの全体構造がわかりました。あそこ軽く迷路だよね(笑)。
 雪バウ午後を観劇した後は、オトモダチとお食事。某沙綾さんに「日曜日に見るなら前日入りして一緒に泊まりましょうよー」と無理やり誘って(笑)そこから発展して某一条さんとセッティングして(笑)もらいました。で、連れて行ってもらったのが本町にある近代建築萌えなイタリアンレストラン。いやあ、すごくよかったです。近代建築もさることながら、お料理もすごくおいしかったし、お店のひともすごく対応良かった。楽しい夜を過ごさせてもらいました。
 で、翌日は星大劇場→雪バウ千秋楽とダブル。重い(作品も私の思いいれも)(笑)雪作品と挟んで、星組観劇感想が消えたらどうしようかと思っていたんですが、全然そんなことなかったです。むしろ星組楽しすぎて、雪バウに切り替えるのがすごく難しかった(笑)。
 そんな感じでめちゃくちゃ充実して帰ってきました。
 しかし最近考えるのは「年齢にあった遠征手段」です(素)。どうすれば一番身体に負担なくいけるかなぁと……ダブルとかしなければいいのか、そもそも遠征しなければいいのか……今年はあと2回遠征予定です(えー)。


 以上、自分用メモ終了。


 とりあえず書けるところまで観劇感想書いていきます。


[雪組メモ:凍てついた明日と私との邂逅]

 10年前の初演を観ているので、すごく思い入れがあります。
 なので、最初にあのブルースレクイエムの前奏の最初の音が入った瞬間に「うわあ」って思わず声出してました(迷惑だ)。そして舞台上のマシンガンで穴が開けられた、ガラスが割れた車のドア。ボニーとクライドの終焉の車。実在のボニーとクライドが最後に襲撃を受けたときの車って、今でもどこかで保存されているんですよね(っていうのを、初演の頃たまたまテレビでやっていたドキュメンタリー番組で見た)。……うわあもうオギー憎いなぁ。
 再演ものだから、どうしても比較はしてしまうのですが、ただ初演を引きずる事はなかったです。役者はやっぱり初演は初演だし、再演は再演だなぁと。オギーがかなり細かく手を入れていたのがすごく興味深かったです。かなり台詞が重ねられたり強調されたりしていたんですよね。補足というか、ちょっと蛇足とも言うか。それが効果的だったかは、ちょっと判定できないんですが、そこにオギーの思い入れと、初演の出演者への敬意、再演の出演者への愛情をすごく感じました。


 一番最初に思ったのは、タータンのクライドは明日を探して、明日が見つからなくてもがいていたクライドだったけれど、輝クライドは明日が見えない、見えてない、見ることができないクライドだったなぁと。今回の再演でものすごくはっとさせられたのが「普通の人はそんなこと(明日が来ないことを)を考えない!」。明日は当たり前に来るもので、私だって毎日生きていてそれを疑ったことはない。明日が来ないことなんて考えたこともない。明日は希望を持って待ち構えるものであり、時には不安を持って怯えるものであり、けれどもクライドの母親が言うように「明日が来たらまた今日の続きをはじめるだけ」というように日々続いていくもの。けれどもそれがクライドには見えていなかったんだと、気づいたときは衝撃でした。それをクライドは諦めているようでもあり、明日が見えている「普通の人」に憧れているようでもあり、けれども「明日が見えている普通の人」と自分は違うという孤独感に苛んでいて、だから今日しか生きられなくて、今日を生きた証しは明日に繋がるのじゃなくて、ただ戻りたくない昨日が積み重なっていくだけで、明日も見えない昨日にも戻れない、ただ今現在の快楽にすがることしかできなくて。それなのに、最後に残された今日ですら
「今日が間違っていることはわかっているんだ」


 凰稀かなめという役者は、ほんと怖い。こういう崖っぷちの役やらせたら、全身全霊かけて演じてくるよ。それが技術的にはつたなくても、むき出しの自分をぶつけてくる……はからずも思い出したのはルドルフでした。

 そんな風に明日が見えないクライドは甘ったれでもあり、弱虫でもあり。けれどもその崖っぷちに立っているからこそ「つよい」と思いました。金庫破りの場面で、テッドと対峙したときのあの凄み、「俺はがんばろうなんて思った事はない」。あの場面を私は初演の時は、テッドのやさしさとかためらいがクライドを逃がしてしまったのだと思っていたけれど、そうじゃないな、と。こんな風に「つよい」クライドが完全にテッドを打ち負かしていた。そういう狂気が輝クライドにはあって、それがもう本当にいたたまれなくて痛々しかった。

 そんなクライドが最後にたどり着いたのは、「最初からなかった」ということ。それは「明日は、最初からなかった」って事なんじゃないかな、と。クライドは明日を求めながら明日が見えない自分をずっと追い詰めているように感じました。明日が見えないことに追われて逃げ続けて、
 けれども「明日は、最初からなかった」と気づいたその瞬間に、「凍てついた明日」は溶けた。そして初めてただ真っ直ぐに向かっていくだけの明日を手に入れた。「死にに行くことないじゃないか!」と叫ぶジェレミー、けれどもそこからクライドは明日に向かって生き始めたんじゃないかなぁと。

 で、このクライド最初から失われていた「明日」を「愛」に置き換えるとそのままボニーの物語になるのかなと思っています。「愛は大事な事?」と繰り返すボニーが一番愛が失われた事に囚われて追い詰められて、逃げて、でも逃げられなくて。
 けれども「愛は、最初からなかった」と気づいたときに、初めてクライドの事を「愛している」と言えたんじゃないかなぁと。


 で、私初演の時はこの物語のラストを「ボニーとクライドは最後に愛し合ってめでたしめでたし」かと思っていたんですよ。それが救いだったと。けれども今回はそうじゃなかった。初演では二人が最後に白い衣装を着てきて、確かお互いに「愛している」と言っていたはず。愛したいのに愛せない二人、逃げていた二人が、ようやく何かの境地にたどりついて、いっそ解脱すらしたんじゃないかという真っ白な衣装で、そして「愛している」。
 けれども再演版は、抱き合うこともなく、微笑み佇むクライドに、ボニーが後ろからそっと近づいて、「愛している」で終わる。その違いが私の感じ方の違いなのか、あるいはオギーが意図的に入れたものかはわからないのですが、けれども再演版を見て「凍てついた明日が溶けた」物語なんだと気づいた時にはものすごく衝撃でした。終わることない夜だけが知っていた、明日がくることを。


 なんて言っていいのかわからないんですね。あんなに好きだったこの作品の違う面に気づいたことに衝撃なのか、それが前からあったものなのか、今回の再演だからこそ生まれたものなのか、もう何がなんだかわからなくて、幕が下りてからしばらく立ち上がれなかったんですよね……。一言で言えば「感動した」とか「よかった」でいいんですが、そんな言葉じゃ多分これは表現できない。ただただ、この物語に、こうした形で、「邂逅」できたことが、ものすごく幸せでした。行ってよかった……。



 なんか感傷的ですまん、そういう仕様だ(またその言い訳か)。





 ふと思い出して、PCの中のテキストをあさっていたら、凍てついた明日の歌詞を耳コピーしたものが出てきました(初期の六実さんもやっぱりオタクだからこういうことよくやっていたのですよ)。改めて今回との差異を見比べつつ、歌詞のひとつひとつにも邂逅した気分になりました。こんなにも夜と朝と明日を歌った歌詞ばっかりだったのかと。はからずもそれは今回気づいた「凍てついた明日が溶けた」とガンガン繋がって、ちょっとじわっときそうになりました。





 なんかしんみりしちゃったので、星組の話は明日しようと思います。



2008年06月16日(月)
今週はひとつ冷静にいこうじゃないか


[スカステメモ]

 涼ブリリアントパーソナル編を見ました。何をするのかと思っていたら30分紺野まひるちゃんとイチャついていたという……っ!30分のうちの一部にゲストはあったと思うけれど、ガッツリ一人の人と組んでいるのは初めてだよねぇ。残念ながら(残念なのか)、かけざん変換はできなかったのですが、「とよこちゃんとりかこちゃん」でたいそうかあいらしかったです。
 しかしこのふたりが仲良かったっていうのは知らなかったなぁ。組違いながら常にまひるちゃんを意識して(負けじと)がんばっていたという涼さん、まひるちゃんがいたから自分ががんばれたという涼さん。もちろん、入学時成績一番二番(だったよね?)の仲、っていうのもあるんでしょうけれど、そこで敢えて出世の早い娘役をライバル視する涼さんの向上心、って解釈するのは間違いかしらね?いずれにせよいいエピソード満載でした。
 一番面白かったのが、ボーリングで思いっきりガーターで「いやややわー!」で斜め横座りで叫ぶ涼さん、そして「鯉のえさ 100円」の看板に100円玉そのものを池に放り込んだという涼祖母(御歳108歳)のエピソードです。すばらしくセレブだ(笑)。




2008年06月15日(日)
ユニクロのブラトップが快適すぎる件について


 今日は父の日ですが、ベルトの日でもあるんですってよ!(笑)
 そんなベルトの日に雪組全ツ班千秋楽おめでとうございます。
 そんな週末に私は相模大野に行くこともなく、一週間分のストレスを解消すべくそして来週の遠征に向けて、えらくアクティブに過ごしていました。医者行ってベーグル買ってマッサージ行って飲み行ってヨガ行って掃除して洗濯……してたら洗濯機が壊れましてね!いや洗濯機が壊れたこと自体は別に仕方ないのですが(95年製)(家電は壊れるまで使うが我が家の家訓です)、よりによってこのタイミングー、だって来週末私いないから洗濯機受け取れないー、その為に休みなんて取れないー。二週間洗濯機ナシですごす事になります。とりあえず100均で洗濯板買ってきました。なんとかそれで乗り切る予定……っ!


 生活感溢れる日記ですみません(笑)。



[雪組メモ:脚本がダメならSSを書けばいいじゃない]

 書きました。外伝SS。というかスピンオフのスピンオフ、みたいな?(笑)。ちょっと中途半端なのですが、私の釜がまわったところについて書いています。中で出張マシンガンとして公演感想も書いています。つうかSS前提の公演感想て、どうなのよ?
 反応あったら嬉しいです。

 あとはソフィア視点も書きたいのですけれど……予定は未定ってことで。


[伝書鳩返し]

・>瀬奈さんの実はあの人は「子供」に激しく納得。

 そう思うといつから「俺様」「白熊」「投網」になったんだろうねぇ……。ちなみに私の初期値は未だに歌劇で初の新公主演をもらって一生懸命脚本に本役のマヤミキさんの演技を書き込んでいた(ささやくように)、とか)ところをマヤミキさんに見つかって、「カワイイ、抱きしめたい」と更に書き込まれていた瀬奈じゅんさんです。わかりにくい!(笑)。


・>やはり六実さんがなつきちゃんにはまったのは運命というか、
 >愛の鎖にがっしりつながれてたのかなぁと思います。
 >(夢輝さんもジェローデルしてましたしね)

 更に涼さんも麻尋もしているという……っ!(笑)。そうですか、やっぱり鎖してきやがりましたか!(オオヨロコビ)市川感想がお役に立って何よりです。

 >私の、真波(芸名じゃなくて…のほう)はエリザベートからずっと高波です。

 イイ!高波いい!(ウケた)
 という訳でこちらこそこれからもひきつづき(しつこいよ)よろしくお願い致します。




 そんな感じの週末でした。とりあえずやりたいことはできたので満足です。


(こんなこともしていました)
 グラフ2001年3月号のナツキポートがすばらしく近代建築萌えでした。イイ……っ、すごくいい。やっぱり近代建築プチボヤージュをやればいいのに。


2008年06月13日(金)
確かに麦とホップはすごい(素)


 こんしゅうもしんどかったなぁ……。
 しかし先週も状況的には変わらないはずなのに、いろんなものが維持できていたのは、週末に向けての気力だったんだなぁと(まさに「水のパワーをあなたに」)(笑)。わかりやすくフリップを見比べてみましょう。一枚目:先週末の部屋の写真(週末はおうちのことができないと思ってできるだけ綺麗に片付けていました)、二枚目:今週末の部屋の写真(おともだちをよべません)……。前にも言いましたが、しごとまつりになってまっさきにダメになるのは衣食住の住の部分です。衣(洗濯)は毎日着るものなのでやらざるをえません、食は外食とかコンビニでまかなえます。で、住は自分が気にしなければそれでいいという……うん、多分「自分が気にしなければそれでいい」が間違っているのだと思う(うなだれ)。
 ちょっと気をつかえば、できることなんだけれど、そのちょっとの気がつかえない。そういうかんじにしんどかった。でもそれは自分の気持ちというか、自分でどうにかなることなんだから、そういうとこちゃんとコントロールしなくちゃなぁと思うのです。しごとがコントロールできてないんだったらなおさら、ね。(不可抗力でもあり、能力不足でもあり)。

 だいじょうぶ、らいしゅうは週末に向けてまた一枚目のフリップが出せると思うので(笑)。




 それはそうと、やましたせんぱいの全ツベルばら感想を読んで「そこ舞台でやらなくていいの?」がほぼ自分がリアルタイムに脳内SSされていたことに愕然としました。そ、そうか、ふつうは釜回す前にツッコむところなんだそこ……そんだけ無意識に脳内補完しているんじゃそりゃ世間が喰らいつかないものに喰らいつくよなぁ!あははははは(笑っておけ)。
 そういえば「脚本がダメならSSを書けばいいじゃない」の話をクマコさんにしたら「(劇団を)甘やかしすぎる!」と怒られました(笑)。もう(釜が回るのは)そういう仕様ということにしてください。外部設計どころか要件定義で定められている仕様です(笑)。


2008年06月10日(火)
もしかしてしぃスルー?


 時間がないけど話がしたい、話させて。


[雪組メモ:全ツロワール(ナニがなんだか)]

・ミロワールは普通に大好きなショーだったので(めずらしくCDなんぞ買いました)、全ツ版もウキウキしながら観にいきました。プロローグの舞台セット(あれ、全ツ版だよね?)がかわいかったです。寒色系の飾りがついているやつ(わかりにくい)。

・総じて東宝期より育毛されていたので(育毛言うな)、割とどの場面もヅラが新鮮でした。チュニジアの緊縛場面で(緊縛言うな)、ぶわああっと髪を逆立てていたのがカッコよかった、でもその後狙ったかのようにふわーっと崩れてきてそれもまた素敵でした。あ、ナツキさんの話です(わざわざ言わなくてもいい)。

・しかし私は穂月はるなちゃんが好きすぎる(素)。割とどの場面でもクギヅケでした……ナツキさんがいなければ(それも言わなくていい)。

・ハートダンスに参戦してたひろみちゃんが、ユミコ氏と鏡合せになるところでにこーっと笑うのがすごいかわいかったです。

・メデューサが客席登場なんですが、客席の反応でその日の客層がわかります。地方ではもっとすごかったらしいのですが、市川も1回目、2回目ぐらいはおさわりタイムでした(お客さんがナツキさんに)(ナツキさんがお客さんに)(なんか通路側のおんなのこの髪触っていったよあのひと、いやらしい!)楽は戒厳令がひかれたかってぐらいに客席がおちついてました(笑)。

・メデューサ追跡隊長の真波そら君が、サディスティックな感じで素敵でした。おっくんの「これは任務だ」なポーカーフェースも好きでしたが、やったら笑っている真波君。さあお楽しみはこれからだ、って言いながらコート脱がしてましたよ(ゆってません)。しかしその笑いは単にナツキさんと絡めて嬉しいからかもしれない(笑)。

・一緒にしては失礼かもしれないですが、真波くんを見ていると大真くんを思い出します。全ツで活躍の場を与えられるという意味で。このまま真波(芸名ではなく真波そらさんの波)(笑)がくるといいなぁと思います。

・で、ここのとなみが、東宝期よりなんだか幼くなった気がします。東宝の「空気の読めない天然女S」から(言うな)、「ひとりの少女」っていう変化って感じで、すごいかわいかったのです。一度メデューサに拒否られて、びっくりして「ゴメンナ、サイ……」って感じでしょぼーんとして、コート拾ってあげてしゅーんとしながら「コレ、どうぞ」みたに渡す一連の流れが、ほんと幼い感じでかわいかった。ごめん、メデューサがちょっと幼女趣味に見えた(笑)(しかしそれはそれで萌えだ)。

・ずっと突然の「てのひらにちゅー」が違和感だったのですが、あれは囚われのメデューサを逃がしてくれたかの人がずっと人と触れ合うことなく触れるものは命を失ったもの(石になったもの)ばかりで怯えるメデューサに、怖くないよとそうやって「てのひらにちゅー」でぬくもりをおしえてあげていたその名残なんだと思います。メデューサはそれを同じように同じ意味で「こわくないよ」と少女にしてあげた。肌と肌で触れ合うより、唇の皮の方が薄いからその分ぬくもりが伝わって、そしてそれは無防備でもあるから相手に安心感を与え……っていうSSを瞬時に思いつきました(いつもの事なのでスルーしてください)。

・もう一度言わせてください。セシデレラはほっんとにバカでかわいかった!4回見て4回ともがたがた震えながら見ていました。しかしひろ雪姫とセシデレラのガチンコ対決はほんとこわい、絶対あいつらトゥシューズに画鋲とか、ペチコートに虫ピンとかやりあっていると思います(笑)。

・しゅびでゅびでゅわでゅわーなとなみが今回も最強でした。この世で一番強いのはフェルゼンの妹、ソフィアです。獰猛な性格ですから皆様に噛み付くかもしれません(それ、芝居の話)。

・でも東宝期よりとなみにぐっと情緒が出たと思うのは私だけでしょうかね。

・チュニジアの自縛プレイについては省略(笑)。そういえばしつこく昨日の伝書鳩に反応させていただきますと「>どこであんなん仕入れてきたのか、気になっています。」いや、仕入れたんじゃなくてご主人様にかけら

・AQUAの場面は、全体を見たいんだけれど、どうしてもナツキさんの笑顔に負けてナツキさんばかりオペラでピン撮っています。もう、どうしようもないぐらいみずなつきさんが好きすぎる(にぎりこぶし)。

・いちごちゃんロケットのしなぼんと穂月はるなちゃんのちっちゃいこコンビがむちゃくちゃかわいかったです。

・黒燕尾の場面は、全体を見たいんだけれど、どうしてもナツキさんの色気に負けてナツキさんばかり見そうなんですが、階段から降りてきて皆を率いて踊るところはどうしても全体でみたいとかなんだかとにかく忙しいです(つうかうっとおしい)。あのナツキさんを中心にくるっとまわるところが好きです。まわった後の燕尾のはためきかたも、しゅっと揃っているんだよね……。

・メモリーの場面も、東宝期よりぐっとふたりの親水度が増した気がします。わたしだけかなぁ。別に東宝の頃も悪くなかったんですが、なんというかずっとさぐりあっていたお互いの性癖お互いにつかんだっぽいなぁと思ったんです……ええっと、続きはそのうちに。

・そして全ツでもパレードの挨拶で「ありがとうございました」とクチパクするマイサキが私はすごく好きです。マイサキはどうしてもそのうっふんあっはんなところが目に付いてしまうのですが、実は娘役力の高い人だよな、と思っています。ダンサーなせいもあるのかな、プロローグのスカートサバキがふわんと踊るように綺麗でした。




 たのしかったなぁ……。


2008年06月09日(月)
俺の、女王様


 ゆきぐみたのしかったなぁ!(満面の笑顔で)
 ナツキさんかわいかったなあ!(満面の笑顔で)






 ……ご清聴ありがとうございました(無理矢理聞かせたくせに)(騒音公害です)。

 市川4連戦無事終了しました。私の全ツもこれで終わりです。なんかもう、↑な発言しか出てこないぐらい充実してました。久しぶりの再会もあって嬉しかったです。とりあえずちゃらさん(元気にしTERUよ!)と「やっぱり大真みらんさんでロベスピエールやるべきだよね!」と共同声明を発表したりしてました(笑)。



 いろいろしゃべりたいのですが、ちょっと時間がないので、次回観劇(輝バウとスカピン)まで、おいおい語れたらいいなぁと。なんかまたしても世間の評判に反する形でくらいついていますが、もはやそういう仕様なんだと思ってください(仕様?)。
 
 色々あった舞台挨拶の中で、一番面白かったのが、アンコールで幕が上がって「皆さんの八月の予定が決まりました、大劇場です!」と言い放った時です。もうほんとネタとしか思えない大劇場誘致活動(笑)、うっとおしくてカワイイなぁ!(そういうむっさんがうっとおしい)
 という訳で、真面目になつやすみの予定を考え始めました。今回はココココ絡めて行こうかと(またしても無駄に萌えをつめこむ気のようですよ?)(笑)。



[出張伝書鳩返し]

・>贔屓組の公演ローテが続いてると心身フトコロとも
 >相当堪えますよね!!!(肩組)

 なー!(肩組返し)
 あ、のすカルはよかったと思います。今回の脚本のオスカルの切り口がすごく興味ぶかくて、それを十二分に生かしていたというか(伝わりにくい)。でも一番のみどころは「本編でオスカルだから(男役ではないから)、と思っているのかありえないぐらいに力入りまくっていたプロローグ」です。隣のユミコ氏があんなにもエレガンスなのに……っ(腹抱え)。そういうところが、すごく好きだなぁと思っています(激しく脱線)。


・>弟キャラ全開なSOクンに「かわいー」と母性本能をくすぐられてきました。

 そう!私もなんかスカステで「いいいいまの笑顔はなんですか!」な壮一さん(さっそく使ってみる)を見かけてから、気になってしょうがないのですよ……。とりあえず「かわいー」って言う準備はしておきます。
 芝居もショーも脚本的にアレな感じの評判しか聞こえてこないのですが(正直に言うな)、東宝来る頃にはいい感じに煮詰まってくるんじゃないかと、楽しみにしています。


・>最初に食いついたのがあの鎖とは…さすがナパームスクエアさん。以前のトップページを懐かしく思い返しました。

 やっぱり鎖で間違っていなかったんですね!よかった!(よかった、のか?)(笑)。しかし「以前のトップページ」を覚えていらっしゃるなんて……長期にわたるご愛顧(笑)ありがとうございます。
 
 >むっさんが一番食いつくのは、芝居の幕切れだと思っていた私は、まだまだ読みが甘かったです。

 いや、それがあの幕切れには食いつきすぎて「これはもうSSにしたほうが早い!」という進捗状況です(ええ?)なんとか時間みつけて書きたいと思っているので、よかったら食いついてやってくださいませ。



2008年06月07日(土)
くっつくSN


 市川四連戦の途中ですが(!)、臨時ニュースをお伝えします。


[臨時ニュース]

 本日昼公演ショーのチュニジアの夜のとこで、ナツキさんがあろうことか「鎖」を首に巻いてきたのですが!が!が!ファッションと呼ぶには相応しくない太さで黒いのをぐるぐるっと二重巻きで前にたらしていたんですが!!ナニそれやっぱり「縛られるのが快感なんです」っていう自己申告なの!!!!
 と大恐慌に陥っていたら夜には通常の鋲打ち皮チョーカーでした。ええええ?昼間のは私の見間違い?つうか妄想?という訳で誰か観ていた人がいたら教えてください気になって眠れない!


(それが臨時ニュース?)(ええまあわたくしてきには)


 とりいそぎマイ初日メモ。本当は全部終わってからまとめようと思ったのですが、それじゃあとても追いつかないと気づいたので。一言で言うと「すっごくたのしかったー!」です。


[雪組メモ:タカラヅカのベルばらという呪縛]

 という訳でスピンオフのばら、ジェローデル編。わたくしが原作オタでタカラヅカのベルばらも許容範囲で何より主演男役にがっぷりよっつ(笑)な状態なので、まったく信憑性がないとは思いますが、すごく面白かったです、アリアリ、私すごいアリです。

 一番大きな要因は「物語の骨格がちゃんとしていたこと」です。もっと言うと「ジェローデルの人格が一貫していて十分感情移入できたこと」です。つうかそれが勝因にあがるタカラヅカのベルばらって……。でもそれ(言うなれば「原案:池田理代子」の部分)をシンディの演出(あるいはタカラヅカのベルばら様式(後述))がことごとくぶち壊していたかなぁと。それを取り除けば、いい作品だと思いました。
 とはいえタカラヅカのベルばら様式を完全に否定するつもりはなくて、それがあってのタカラヅカ(対外的にも対内的にも)だとは思います。だからある程度は受け入れて流すし、ネタにして流すし、それ自体もまるきりキライじゃないし(私ってば親切なお客だよ)。
 ただこれだけはやめて欲しいって思ったのは、「(舞台に)いない人の話をする」こと。舞台上に(今回の配役として)いない人物の説明が頻出していて、ものすごく時間の無駄だなぁと思ったし、今回のスピンオフのばらだったら、それがなくても十分物語として成立するんですよね。「アンドレはどうした?」とオスカルがばあやに聞いたときみんな「今回アンドレ出ていません!」って思ったよなぁ!(笑)。
 そうした「いないひとのはなし」をするのはシンディなりの原作への配慮なのかもしれないのですが。でも実際考えてみればベルばらを知らない人からみたら「いないひとのはなし」をされるほうが意味がわからないし、リアリティもない。タカラヅカファンからみたら「いないひとのはなし」は脳内補完(笑)されるから必要ない。じゃあベルばらを知っていてタカラヅカファンじゃない人への配慮なのかともいえるけど、今回はそもそも「外伝」と銘打ってあるわけだからその配慮は必ずしも必要ないじゃないかと。
 ただでさえ、タカラヅカのベルばらはまるで「一公演中に(舞台上のエピソードや舞台上の人物に関わりあるなし関係なく)説明しなくてはいけない事柄」とか「出さなくちゃいけない台詞」という内部文書があるのかと思うぐらい「タカラヅカベルばら様式」がガッツリ決められているように思えます。え?もしかして「様式美」てビジュアルとしての様式美じゃなくて脚本の様式美なのか!(違うと言って欲しい)。それはそれでいつもの事だなぁと思って流していたんですが、今回は「外伝」という形になったこともあって、いつも以上にそれが目についた。せめて「いないひとの話をしないで!」と本気で思ったという次第です。結局「いないひとの話をする」と説明台詞にしかならないから、ものすごく舞台が冗長で退屈で会話劇になっちゃうんだよね……。
 ちなみにこの「いない人の話をする」弊害を一番くっていたのがフェルゼンじゃないかと。彼が一番「舞台上でいないひと(国王とか王妃とか)とのかかわり」を持っていたから、ユミコ氏がどんなに芝居心を発揮しても、それでは埋められないくらいの「リアリティのなさ」に繋がっていたなと。なんかほんとフェルゼンが「ゆめみるゆめこちゃん」にしか見えなかったんだよね。ちゃんと舞台にいるひとと絡ませて欲しかった。みんな言っていると思うけれど、どうしてオスカルとの場面がなかったんだろうね?(素)。そうすれば、ソフィア→ジェロ→オスカル→フェルゼンっていう食物連鎖(違)がちゃんと舞台で見える形になって、いろんなもの救われた(そしてそれを処理する時間で他の余計なものが入る余地がなくなった)と思うんですよね。

 で、全ベルばらオタが期待した(少なくとも私は期待した)「あなたはばらのはなをたべるのですか」が、前後の文脈の繋がりが全くなくて「ナニそれ!新しい宮廷ジョークなの?」と思わざるを得ないという。萌えのかけらもございませんでした。あそこでなんらかの形でオスカルにばらを持たせるだけでちゃんと文脈が成り立ったのになぁ、それぐらいできそうなのになぁ。
 私だったら、その前景の舞踏会で、オスカルにアプローチをするもことごとくスルーされるジェローデルが最後に、「広間にしきつめられたばら」を一輪、オスカルの軍服にさして(そこで「あなたに似合うのはやはりばらのはなだ」とか思わせぶりな台詞を言ってもいい)、優雅に去るジェローデル、それでその後のカーテン前の場面に繋がって、そこでジェローデルにあれこれ言われて、忌々しくばらをいじりながら口にするところで
「あなたはばらのはなをたべるのですか?」
 とかどうですか!(具体的すぎる)。
 実際の舞台の流れとはぎゃくだ、って事には途中で気付いたのですが(笑)、自分的にスマッシュヒットだったので書き残して起きます(自画自賛)。でも↑な方法でいくらでも変換はできるよねぇ。
 それでも(そんな文脈が繋がっていなくても)その台詞を入れたのは、それがシンディなりの親切なのか愛情なのか、でもその反面「いないひとのはなしをする」不親切はするわけでしょ?(笑)

 まあ別にタカラヅカのベルばらが支離滅裂なのは今に始まった事じゃないんですけれどね(それ一言でここまでのマシンガンすべてダイナシ)(笑)。
 今に始まった事じゃない、毎回毎回繰り返されるその「タカラヅカベルばら様式」の問題点矛盾点、それはもはや「タカラヅカのベルばらの呪縛」なのかもしれない。シンディ自らも解けない呪縛(それでいいのか?)。

 と、言いつつも私が今回のジェロ編を気に入ったのは、最初に行った「物語の骨格がしっかりしていた」と同時に、その物語の骨格部分が今言った「タカラヅカのベルばらの呪縛」に影響を受けなかったのも大きかったかなぁと思います。つまり「今までタカラヅカで書き込まれていないキャラクターだったから『原案:池田理代子』が正しく反映されていた」という事です。最初は「ジェローデル主人公て!」と思っていたんですが、その「タカラヅカのベルばらの呪縛」から上手く逃れられたんじゃないかと。作品自体は呪縛から逃れていないけれど、主人公が逃れられた。ほんとベルばらオタの主演メイトのたわ言かもしれないのですが、今回のジェロ編は「アリ」です。正直、企画勝ちだと思う。
 そう思うと逆にジェローデルより「タカラヅカベルばらの呪縛」に晒されている(タカラヅカで書き込まれている)アラン編とベルナール編がどうなるのか気になるところです。



[雪組メモ:ベルサイユのかけざんメモ]

・ジェローデル×ソフィアて!と思ったのですが、「原案・池田理代子」効果で、違和感なく受け入れられました。同じ価値観を持つものどうしの魂の共鳴、わたしとあなたは同じものをみて同じように感じられるのですね、という一体感。まあその説明に「オルガン」とか「ヌーベル・エロイーズ」を出したのはシンディのNGだと思うのですが、二人がそうして分かり合えている関係なのがよくわかりました。まあその「同じ価値観を持っているものどうしの魂の共鳴」も説明台詞だけになっているのですが、そこはちゃんと「舞台にいるひと」同士の話なので、リアリティはあるし、何よりもそうやって交わす説明台詞が、まんま「ああ、ふたりはこうしていろんな事を語り合ってきたんだな」「わたしはこうおもいますがあなたは?」というお互いに説明キャラ(語りたがり同士)(笑)だったのが功を奏したかと。

・それを踏まえて、2回目に観たときに、修道院でソフィアが「砲兵工あがりの皇帝をつくるために革命を起こしたのですか」と言うのを隠れているジェローデルが聞いていて、きっとそれに「同じ価値観を持つものどうしの魂の共鳴」をさせていたんじゃないか、と。一体感を再確認していたんじゃないかと。実際その後ジェローデルも「あの犠牲は皇帝を作るためなのか」と言っていて、それにぐっときてしまいました。

・そんな価値観を共有し、もっともわかり合える相手なのに、ソフィアには「伝わりますか」と自分の愛がつたわっているかどうかだけが「わからなかった」のだなぁと気づいたら、それにもぐっと来てしまいました。

・そんなソフィアの思いの先のジェローデル。そのジェローデルの真意ってわかりにくいなぁと思いました。ぶっちゃけ、ジェローデルはオスカルを恋愛対象(もっと言うと性愛対象)として見ていなかったんじゃないかと思わずにはいられません。なんか「結婚して子供をつくる」が全然リアルじゃなかったんだよ……(リアルでも困るけれど)。ジェローデルは自分自身がオスカルをどうこうするより、オスカルをどうこうしたかったんじゃないかなぁと。ずっと憧れていた「美しい人」が戦火に飛び込むのを救いたかった。その為には自分と結婚させればいい、女に還させればいいと。ジャルジェ将軍に「有力な候補として」と言われても、全然頓着していなかったのも、最終的にはオスカルがどうこうなれば、オスカルが救われればよい訳で。「王妃様は我々がお守りするのです、あなたがそれを自ら選んだ」と理詰めでいったのも、愛情というより冷静にそうやってオスカルをどうこうしたかっただけというか。「あなたという人間が欲しいのです」というのも、愛情表現というより、なんというかもっと大きな感情に思えてきた。けれどもその大きさは人間的な大きさ(例えるならばアンドレ的な)ではなくて、ジェローデルの貴族として生まれついたが為に備わった許容範囲としての大きさなのがちょっと面白いなぁとおもいました。そしてこれだけ色々深読みしても実はそれが「貴族としてのエレガンス」で片付いてしまいうんじゃね?と覆されそうなところもみどころ……なのか?(笑)

・それはさておき、冒頭の令嬢たちの「ジェローデルわるくち大会(笑)」で「女に興味がない」と言われて「やっべ、バラされた!」と慌てたのは私だけじゃないと信じたい(ええ?それもかけざんメモなの?)



[雪組メモ:全ツミロワールメモ]

 なんかあの楽しかったショーに再会できただけでもぐっとくるものが(笑)。
 ショーは無条件に楽しかったです。

・セシデレラが輝デレラの上を行くバカさ加減(誉め言葉)でたいへんたのしかったです!もうほんとやりすぎでいい。輝デレラが天然だったのに対して、セシデレラは「今のふくれたわたしの顔もかわいいでしょ?」と全てに計算が見えました、そんなバカさ加減でいい(誉め言葉)。

・いちごちゃんロケットのとなみが最高でした。なにあのウィンク!かわいかったなぁ。
 総じて今回となみがぐっとかわいくなったように思えるのですよ。シラハネユリとして、というより「となみず」の「とな」として。この辺はちょっと後で考察するとして、そんないちごちゃんロケットを見ながら、「となみず」の「みず」の人から見たら「とな」は「大好きなショートケーキの上に乗っかっているいちごちゃん」みたいな存在なんじゃないかと思いましたって何その設定(笑)。



[雪組メモ:今日のナツキさん]

 ご当地紹介、今回はヒロさんとナツキさんなんですが、ショーに出てないヒロさんは組長からの紹介のみで、今回も千葉県千葉市出身の主演男役の独壇場(笑)でした。昼公演で、組長に「千葉県千葉市出身の主演男役主演男役」でそこで組子全員が「ミズナツキ!」と声かけ。この声賭けはナツキさんに知らされてなかったらしく、うわあと驚き顔。詳細な挨拶はほかで拾ってもらうとして、アンコールで「次に皆さんにお会いできるのは8月の大劇場です!」と大劇場宣伝に余念がないナツキさん(笑)。夜公演も同様ながら更に盛り上がって「わー」とびょんびょん飛び跳ねて組子のエールに応えるナツキさん。「わたくしごとではございますがここ市川と千葉は、津田沼、稲毛、市川と近くて……あれ、船橋がありますか」と総武線快速駅名連呼するもまたしても全部言えていない(笑)。カーテンコールで「千葉イェイ!」と盛り上がるナツキさん(客席もイェイと返す)。「すごい熱気ですね。この熱気を大劇場でも味わいたい!」とまたしても大劇場宣伝に余念がないナツキさん……もうなんてカワイイんだろうか(って終演後クマコさんに7回ぐらい呟き続けた)(笑)




 鎖の件が気になり続けているのですが(笑)、明日もあるので寝ます。


2008年06月06日(金)
業務連絡とか


[業務連絡とか]

 予告どおり、本体サイトを削除しました。しばらくはマシンガンのみの営業です、っていつもと変わらないか(笑)。一応、目次のところに伝書鳩設置しました。何かあればそちらから、って最近何もないからつける必要無いっちゃー無いんですがね(うつむき)。
しかしこれだけでも、ナパームスクエアサイト仕様の8割満たしているよな(笑)。本体サイト持つ必要無いっちゃー(以下略)いやでもサイトという形にはこだわりたいのですよ。7月頃には復帰予定です。引き続きよろしくおねがいいたします。


[045109とか]

 相変わらず仕事とがっぷりよっつですよ。今回は一括契約に入ったら私らくになると思ってたのになー。おきゃくさんとがいちゅうさんにはさまれて典型的な中間管理職です(管理できてるの?)(できてねぇなあ!)以上、今週の反省会終了。


[しゅうまつの予定とか]

 明日は約いっかげつぶりにナツキさんに会ってきますよ。
 大丈夫、今回は市川だけで北海道とか行かないから!(笑)



2008年06月05日(木)
脚本(ホン)がダメならSSを書けばいいじゃない


 ↑週末に向けてのナパームスクエアさんの意気込み(ええ?)。
 や、なんかやっぱり評判聞くにつれ(タカラヅカの)ベルばらは(タカラヅカの)ベルばらなのかな、てね(最初の淡い期待をかき消しつつ)。だからあんまり期待していかないほうがいいんじゃないかなと。でもナツキさん出てるからそれでいい、て言い出すんじゃないかなと(言わなくていい)。






 新しく追加された、チームスカピンの人物相関図(かけざん大百科)にどこの谷作品かと思いました。もう十把ひとからげなにおいがして仕方ない(しっ!)。とりあえず「ねるとん紅はこべ団」って思うことにします(そのネタ若い子には通じないから)。



2008年06月04日(水)
ムコソルバン錠、ムコダイン錠


 今年初ゴーヤを買いました。半分はチャンプルーにして夜ゴハン、半分は塩漬けにしたので明日食べます。


[とりとめない三題]

・わ、私も「壮一さん」てお呼びしたいんですが!(tera先輩んち参照)
 そんな壮一帆さんはタランテラの時もリフトしていたしなぼんに「絶対落とさないから、安心して飛び込んでおいで」とゆってたらしいので、やるなぁデスクと感心することしきりです。
 という訳で今回は「デスクそのウロコおもしろいです略してDSO」?(初日映像で思いっきり吹いた)。


・新しく出たキリンレモンの「マネージャーのはちみつレモン味」が気になってしょうがないです。わざわざマネージャーとか言わなくていいじゃん!ナニその無駄な設定!(設定違う)(つうかそこから色々妄想しすぎ)というわけでそんなマネージャーに穂月はるなちゃん、とぴったり配役をしたら(するな)そこから雪組86期つながりで、ピッチャー凰稀かなめ、キャッチャー真波そら、外野で日射病で倒れる谷みずせまで一気に配役されました(……や、でも真波さんのキャッチャーは似合うと思うよ?)。続きはゆなひこ君がまとめてくれるはず(ふるな)。


・友会小冊子の表紙のナツキさんが素敵でした(真顔)。








2008年06月02日(月)
業務連絡(たまにはタイトル本文一致で)


[業務連絡]

 今、私の契約しているプロバイダ「ZERO」が大幅リニューアルということで、URLとメアドが変わります。で、整理の意味もこめて今週いっぱいぐらいを目処に、今のサーバーからサイトを一旦削除します。なのでとりあえずこのマシンガン★リークをブックマークしておいていただければと、って多分そうしている人の方が多いとは思うんですが(笑)
 単なるURL変更なら告知・転送だけでいいんですが、ちょっと色々ひっかかる事があって問い合わせ中です。それが解消されなかったら、ナウでヤングなあのサーバー(笑)に移転するかと。
 別に消えるつもりも辞めるつもりもありません。7月にはどのみち結論が出ると思うのでそれまでしばしお待ちいただければと思います。
 リンク元の皆様には、結論が出次第、ちゃんとごあいさつに行かせていただきます。一時的にリンク切れになりますが、ちょっと見逃していただければと思います、すみません。

 余談ながら、この「ZERO」って、その名の通り当初は「完全無料プロバイダ」だったんですよね。「お前に金を払わせるやつは大統領でも敵だと思え」ってCM覚えているひといるかなぁ、と思ってようつべ探したら、ありました(いい時代だなぁ)。今見ても面白かったです。




 輝バウの評判に、期待しすぎないようにしようと必死です(笑)。
 スカピンの情報が断片的すぎて、さっぱりわかりません(つうか井戸端会議て!)。

 どちらも一緒に観にいきますよ。たのしみ。


[自分用メモ]

 コレ読みたい。
 『のぼうの城』

 忍城ってあの忍城だよね?中学の時遠足で私が掘に落ちた忍城アスレメイズ(巨大迷路)(浮き城にちなんで水上迷路だったんだよ……)の忍城だよね?(ローカルワイドすぎる)


2008年06月01日(日)
あらゆるものがあてはまらない存在


 スカステ7月ラインナップ
 おかーさーん!Acrossやるよー!
 DVD持っているんだから別に騒ぐことじゃないんですが、実際「わあ!」って声あげてしまったのは、やっぱりそれぐらいあの公演が私たちにとって(複数形にするな)、大切な大切なたからものだからだと思うのですよ。
 ウチの若(懐)奮闘公演ですので、皆見てね(宣伝してどうする)。


 一応、モノ申しておきますよ。


[歌劇事業部メモ]

 値段改定と座席区分変更には「もう俺は一階席に座れないのか」(もうお前はいないのかと同じ文脈で)と思いました(うなだれ)。まあそれならそれで二階から観るからいいんですよ、歌劇事業部だってイチ企業だから、決まったものは受け止めるしかないのかと。ただ、いつも気になるのはそのリリースの仕方なんですよね。結果は受け止めますよ?けれどもそれに対してどうしてこう納得する理由を出せないのかなぁと。「お客さんにこんなメリットがありますよ!サービスなんですよ!」って言うその文脈が、全然そう思えないんですよね。これは新専科制度の時にも、のりうち公演が始まった時にも全く同じ事を思っています。いっそ「小麦粉の値段があがったので座席料金の改定を行います」的に理由をズバリと言ってしまえばいいのになぁと(小麦粉関係ないし)。まあ、それをやられたらやられたで、色々問題だとは思いますが(笑)。
 ふと思い出したのが、私が好きだった某劇団(一粒三百米箱)(和訳するな)、かつてあの劇団が倒産の危機に陥ったとき(確か私が学生の時だったから十年ぐらい前だ)があったんですよね。その時劇団がとった策は「お客さんに劇団内のグッズを買ってもらう」「それに使える商品券を買ってもらう(言わば債権みたいなものですな)」だったんですよね。当時、私はそれを「そのまえにそもそも倒産の危機に陥った責任はどうなのよ」と鼻白んでしまったのですが、今ならそれもありだったかなぁと思います。もちろん当時私と同じように思った人もいて、多くの批判を受けたとは思うんです。けれどもそれを覚悟の上でのあの措置だったのだなぁと。で、結果として劇団は復活して、今も精力的に活動を続けているわけです。あの時、この劇団が得たのはお金ではなくて、「共感」だったのではないかと。その行動の是非は色々あるだろうけれど、確実に「共感」を得たこと。最終的に人が動くのは利益ではなく、感情だった。そこなんじゃないかなぁと。
 で、この「共感」が今の歌劇事業部に感じられないのですよね、少なくとも私は。もちろん、規模が全然違うから、比べるべきではないかもしれないけれど、でも舞台と言う興行を提供して利益を得ているところで、そこには同じようにそれを観にいく「お客さん」がいるわけで。なんか、そんな事をつらつら思いながら別に声高に訴えるわけではないです。だって結局私はタカラヅカを観にいくし(笑)。
 企業としての決定に結果として受け止めます。ただそこに属する「ひと」にこれ以上、に負担がかからなければいいなぁと願うばかりです。

 しかし年10公演って、そんなにホンを書ける人がいるのかなぁ(素)。



[月組メモ]

 そうこうしているうちに先週、ミーマイを観てきました。マイ初日マイ楽(早)。
 ミーマイ自体、ちゃんと観るのは初めてだったんで、すごくワクワクしながら観にいったのですが、しょっぱなからビルの品の悪さが瀬奈じゅんさんに、ひいてはタカラヅカに合わない感じでドン引き。そして訳詞があまりにも古くて笑えなくてドン引き……でもね、でもね、すっごくいい話だったね!それを相殺してうわまわるいいミュージカルだったなぁと。下級生の出番が少なすぎたのは管轄外とはいえどうかなぁ、とも思ったんですが、それを引いてもほっこりとするいいミュージカルでした。楽しかったです。初舞台生のいるムラだけ「2階席もランベスウオーク」だと思っていたので。東宝でもあったのがすごく嬉しかった。あの劇場が一体になる感覚、やっぱり舞台っていいなぁ。

 しかし私は公演感想よりもまず言いたいのがこのまま瀬奈君に相手役がいなくなってしまう事に心底憂えてしまいましたよ。や、あの人にはちゃんと相手役がいなくちゃダメだよ!あの人というか、なんだか舞台上のビルとあいまって、瀬奈君が「おかあさんにおいてかれてしまったコドモ」のように思えてなりませんでした(これはかなみちゃんが母性の娘役っていうのもあると思う)。観たことはないけれどアーネストの「こどものように」のナンバー、まさにあの曲がダブって仕方がなかった。やっぱり瀬奈じゅんさんの本質は「ラーメンつけ麺俺イケ男」じゃなくて(笑)、そういう素朴な、あたたかい、コドモのようなところなんじゃないなぁと強く思った次第です。

 そんな瀬奈じゅんさんの本質に「ビル」はものすごく似合っていたと思います。最初その「品格」にドン引いた事もあいまって、私にはビルがちっともカッコよく見えなかった。これは私の好みではなく、舞台の主人公としてカッコよく見えなかった。なんというかビル自身はただサリーが好きなだけの男の子、そぼくで気のいいあんちゃん。いっそサリーに好かれているだけのあんちゃん、そんな風に見えてきてしまったんですね(これは逆にビルをただ好きなだけのかなみサリーがものすごく「カッコいい」(笑)という事でもあるんですが)。なんとなく見せ場としてもおいしいのはサリーだし、実際サリーの方が主人公に見えたんです。
 が、二幕以降からこの「ただサリーだけが好きなだけの男の子」が、ものすごく響いてきました。なんのとりえもへんてつもないビルの中にある「ただサリーをすきなだけ」っていう気持ちがものすごくピュアで、そして大きいなぁと。ビルもサリーも、絵に描いた美男美女でもなければ(アサカナがそうでないという意味ではなく役柄としてね)、何の欠点もない完璧な人間でもない。けれでも、いっそそれにも関わらず、ビルはサリーがただ好きなだけで、サリーはビルがただ好きなだけで。爵位も財産も教養も何もなくても、「僕と僕のおんなのこ」「私と私のおとこのこ」、そんなシンプルでピュアな物語。物語が最後にどんでん返しでハッピーエンド、その事よりも、ただお互いを好き合っているという事が何よりもハッピーでかわいくて、ちょっと切ない物語。いいね、アサカナすごくいいね。最後にそんなふたりが見られたことに、管轄外ながらもすごく幸せな気持ちになりました。

 幸せなだけに、置いていかれる瀬奈くんが本当にかわいそうでならないです。という訳で最初の話に戻りまして、どうか今回の相手役不在の措置が一時的なものでありますよーに。そうでないと「その不在を埋められないほどセナジュンにとってアヤノカナミの存在が大きいのか」と無駄に男ヤモメ萌えしてしまいますよ?(私が)。……それはそれで萌えだからいいのか?(違うと思う)。


 管轄外だからって好き勝手言いすぎですむっさん。




[自分用メモ]

 この日、クマコさんと観劇してて、その時「タニオカ君には結局何の役が合うんだろうね」という話になって(ちょっと待て君ら観てるの月組さん)、奇しくも「やっぱりシンデレラロックなんじゃね?」という結論になってしまいました。その時クマコさんが「あ、私『更に狂はじ』再演でもいいよ?」と口走った瞬間、箙かおるさんにナニされていた霧矢君のポジションに蘭寿先輩がぴったり配役(違)されてしまい「ギャア!」となりました。つうかいっそ義円にユウミヒロさんとか(削除)。

 管轄外だからって(略)。


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