2004年08月29日(日)
その鳥はうぐいす



 駅を降りた私を出迎えてくれたもの。



 ただいまー。
 実家から帰ってきました。聞かれていませんが帰省中何をしていたかというと、食ったり飲んだりプール行ったり(水着を買ってわざわざ)図書館行ったり(読みたい本は置いてなかった)温泉行ったり(近所の日帰り温泉)親相手に絡んだり(性質悪い)。あ、あとセラピストでもみ師な友達に自宅エステしてもらいました(至福)。タイミング良かったのは、毎年親戚からおくられてくる梨がちょうど届いたのと、東京に出張に来ていた兄上に会えたことと……まあ、割と普通の生活でした。でもそれがたのしかったです(ひらがな)。



[伝書鳩返し]

・錫嗄アリですか!(ガッツポーズ)じゃ、引き続きウチはその路線でいきたいと思います。YU★PACKさん共々(道連れ)。
 余談ながら「花のいそぎ」に涼さんが出ないと知った時、「内容如何によっては俺的篁祭をやっていいですか?」と香鼠部長に打診したことがあります。何をするんですかと聞かれたのでもちろん涼さんが出てくるんです(俺的シンデレラ再び)と言ったら呆れられました。そんな邪念も入らないぐらい「花のいそぎ」はよかったなぁということで(いや、最初にそれをやろうとしていること自体間違いですから)。

・引き続き夏コミ新刊お買い上げありがとうございます(涙)。これで帰りの電車賃ができました(笑)。や、続きはないですよー。あれだけあれかぎりの一発芸ですから(芸言うな)。

・そうです、そのワンルームマンションを改造したホテルはスカイコートです(笑)。
 私の拙い「花舞う長安」話がお役に立ったようで嬉しいです。ほんとうにね、ちゃんと書けばいいエピソードになるのばかりだと思うんですけれどね。でもこれは大劇場に向けて改善されるとは期待していないので、あとはネタとして自分で楽しもうかと思います。



 博多ロマンチカの話の続きをします。


[ロマンチカ三大以外大真(更に謎)]

 終わってみて結果として「大真くんを観にいってよかったなぁ」と思った博多座(素面)。私(大真当番)的に色々ターニングポイントになったというか(はい、ここ聞き流すところ)。その中で私の中で大真くんに対しての「カワイイ」が解禁になったというのがあるのですが(はーいー?)
 いやね、オフの姿ならともかく舞台上の男役さんに対して「カワイイ」と言うのは禁止、というのが私の中で微妙に不文律になっていたんですよ。舞台上の男役さんを男して見ていたいし、男として騙して欲しいというか。「カワイイ」というのは男役さんの「女子」の部分が微妙に見えちゃった部分に対しての言葉であり、それは誉め言葉ではないというか。「若くてカワイイだけの男なら何も宝塚で見なくてもいい」も、私の主義主張であった訳ですし……いや、今までも散々カワイイって言ってますけれどね(夢輝さんの場合はオンもオフも「カーワーイーイー」と言えるようになったという稀有な例)(そうか?)。少なくとも大真くんにそういうのは求めていなかったんですね。カワイイ大真くんが舞台にいても、「私が観たいのはそれじゃないのー(口とがらせつつ)」だったんですね。それが解禁になったんです。それだけ(全然わかんない)。
 なんというか、おとなのおとこのひとにたいしての「カワイイ」は誉め言葉にはならないというか、失礼になるというか……そう、舞台上の男役を「大人の男役」を前提にしていたというか……。でもそうやって「カワイイ」と言えるようになったのって自分のリアル年齢が上がってきたことにも由来するんじゃ?(聞くな)(リアクション返し難いから)

 まー、それはさておき。
 三大大真(謎)、以外の大真くんアルバム。

・船乗りな大真くん。
 帰ってきた船乗りな大真くん、花売り娘ちゃんに完全に尻にひかれております。いちいち小芝居。私が観たとき、涼さんが(確か)船乗りさんサンドバック(違)を謝って舞台前方に投げてしまって、舞台から落ちそうになる所を大真くんが慌てて押さえこむ(ここでふーと、安心したような小芝居)、そのサンドバッグを持って舞台に戻ろうとすると、涼さんが「あー、やっちゃたなー、みたぞー」って感じで大真くんを指差して、大真くんが「そっちがやったんじゃないかー、そっちこそやっちゃったなー」ってカンジでお互いに指差し合い罪を無邪気になすり付けあってました。なんだお前らカワイイぞ。
 去り際に娘役ちゃんの手の甲にチューしていくのもポイント高かったです。

・水兵さんな大真くん。
 ここの大真くんをでれでれーっとカワイイなぁと観てた自分に愕然としています。それよりも2回見て2回とも後ろで繰り広げられいたデッキブラシプレイを見逃している事にも愕然としています(前に出てきたところで気付いたらしい)(うなだれーだれー)。

・海神の影な大真くん。
 青の洞窟のシーン。センターで踊るワタヅキの影として、4組のデュエットが踊るところの大真くん。あの、先生!これはおじさまカウントしてよかですか!(あのスタンドカラーだけでおじさまカウントらしいですよ?)娘役ちゃんを相手にすると一気に年齢が上がる気がします。いや本来の男役設定年齢にもどるだけか?その前に年齢さげすぎているのか?……そんな考察はどうでもいいです。娘役ちゃん相手のデュエットがじっくりみれたので嬉しかったです。

・踊る男な大真くん。
 スパニッシュの場面。総踊りになって男役さんが順に掛け声かけていくんですが、この最初の一声をきっているのが大真みらんさん(何故にその表記)。ピン撮っていたらいきなり吠えたのでビビリました(笑)。……カッコ良かったよねー(ねー)。


 あと、今回芝居ショーを通じて思ったのですが、目が効くようになったなぁと思いました。大真くんはショーでもたまに「芝居の目」をしている事があるんですが、それは芝居ゆえに内面的にこもっていっちゃう目なんですよ、それが外に向くようになった……ような気が、する(ちょっと自信なくなってきた)。でも「芝居で」3階席に目線をやっていたのはちょっとビックリしたのです。平たく言うとちょっと違うアピール(というよりアプローチ)ができてきた、ような、きがする(声がちいさいー!)(声が小さいのは自分のドリー夢抱きがち体質をわかっているからです)。


 博多ショーの話、もう一回続けます。今度は大真くんの話じゃないです。



 それでは、明日から仕事です。
 会社へのおみやげは「十万石まんじゅう」です(ネタ)。



2004年08月25日(水)
カウントダウンまごころ国体


たった1日PCから(公私共々)離れただけなのに、画面を見るのが辛いです。液晶(会社・マイPC)とCRT(実家)の違いはあれども。
それを推してもマシンガっておきたい博多座ロマンチカ話。といってもほとんど大真くんの話(えー?)(えー、言わない)。


[ロマンチカ三大大真(謎)]

博多に行く前に私は大真当番として「白鬘・女装・ロケット」で3回試される(大意:萎えさせられる)と覚悟していたのですが……。じゃ、そこから話をします。

・白鬘の大真くん
冒頭のシーンで宮廷白鬘の大真くん……を見つけられたのは2回目の観劇のこのシーンの終盤に差し掛かってでした。「ええ!どこ!どこにいるの!」と本気で焦る六実さん(ダメじゃん)。探しながら気がつけば涼さんにオペラを奪われたり、「あ、いた!」と思ってオペラあげたらちーくんだったり……え、大真当番も懲戒免職でしょうか(震)。せっかくウエディングケーキみたいなエレナ様と組んでいたのに!
照明が暗かったからとかなんかごちゃごちゃ動いていたからとか、色々いいわけを考えて見たのですが、どれもしっくりきません(いや、いいわけする以前の問題だから)。考えた結果「あの白鬘によってあのモミアゲが隠されることによって輪郭が変化する化学反応がおきて見分けにくくなった」という結論に……ダメですかそうですか(大真当番日誌にぎりしめうなだれ)。

・女装の大真君
ぶっちゃけぜんぜん期待もしていなければ、見たいとも思ってなかったです。すごい萎えたらどうしよう、そしたら涼さんの方見てよう、むしろ涼さんの方がチョー楽しみー(シェヘラザード(@バビロン)全肯定派)な、ぐらいでいたんです。
で、実際その場面が始まって、とりあえず挨拶代わりに(失礼な)大真くんをチェックしましたら……キタ――――――――――!!(実家のPCに例の顔文字が登録されてないのが無念です)(されてても困る)。どうしよう!すごいアリ!でもこの場合のアリは女装としてキレーとかカワイイとか素敵ーじゃなくて(笑)、なんというかすごい目が離せなかったです。本当に胃に穴が空くくらいきました(むっさん落ち着いて)。
とりあえず、オギーが自作ショーで要求する「男役がする女装」の意義と役割は十分果たしていると思いました。オギーが要求している禍々しさというか。でも対極にいる涼さんはその「禍々しさ」なんですが、大真くんのはこう、なんというか毒々しかったんですよね。クールな感じで踊る涼さんに対して、大真くんのはなんとも言えず表情豊か。その微笑みは自身の快楽からきているのか、媚なのか、罠なのかさっぱり方向が読めない。で、ふと、ふいに、とつぜんに「ああ、エレナ様がこの役をやったらこんな感じになるのかな」と思ったんです。女装大真の毒性はエレナ様の毒性に近い……………………………………………………………………………………大真みらん≒星風エレナ?…………………………………………。
ま、そんな全世界で誰にも理解されない方程式は置いておいて!!(無理矢理)
とりあえずここの大真くんをプロジェクトリーダーにも見てもらいたいので、是非大劇場板でも続投をと、強く強く願っておきます。つうか私がもう1回見たい(力こぶし)。真面目な話、このニュアンスをだせるのはすずみらんだけだと思うんですけれどね(うわー、大きく出ましたな)。ただ、センター(タニオカ君)が変わる以上、後ろはすずみらんじゃなくてもいい方向に作りかえられるような、そんな気がしています。

・ロケットの大真くん
フツーにうけいれてしまいました。いいじゃーん、大真くんのダルマいいじゃーん(ィヨコハマ口調)。でもこの大真くんを受け入れられたのは割と大きいです(何に対してですか)(さあ?)。



タイムリミット。田舎の夜は早いのでもう寝ます。
続きは後日。ちなみに続きも多分大真話(げっそり)。




[業務連絡]
ちゃらさんちにまたもやナパーム弾投下。どうしても絡みつきたいお年頃なんです(ウソつけ)。
(プロジェクト)リーダー!!アタシ頑張ったよ!誉めてー!(私信)




2004年08月23日(月)
妄想(ゆめ)見る長安(パクリか)。


 山南さんの姿勢の良さはタカラジェンヌ並だな(素)。つうか、山南さーん!(涙)(録画していたのを今日見たらしいですよ)




 博多の感想文。お芝居編。ネタバレあり。そして妄想あり(笑)。







[花舞う長安:総評]

 観劇しながら「つうかどうでもいい(ウンザリ)」と何度か脱力(笑)。結末まで面倒を見ないエピソードの数々、陳腐な台詞、感情移入しにくくて、どこで盛り上がればいいのかもわからない。これはリピートするのは厳しいと(観点はそこなんですか?)(いや重要ですよ)。
 ですがその後プログラムを読んだら、酒井先生曰く「元々この作品は舞踊詩(つまりはショーという事ですな)として考えていたが劇団の意向で芝居として書いた」。あー、それで納得。これは芝居じゃないんだ、ショーなんだと。そう思えば全て納得、いや納得する事にしました(もっとも芝居に再構築しきれなかった酒井先生はショービジネスに関わる者として厳しい評価をせざるを得ないのですが)。
 ……なんかすごかったなぁ。私の周り皆寝てたもん(笑)。私は上記の様に納得しちゃったのと、この配役は博多でしか観れないから!とばかり文句を言っている割にはかなりガッツリ観ていたのですが(じゃあいいじゃん)。
 でも、檀ちゃんの美しさとワタさんのバ……大らかさ(濁)をこんなに生かしきれる作品(というか配役は)無いと思いました。檀ちゃんキレー。支離滅裂な話も、ワタさんが真ん中にいることでそれなりに説得力が出てくると言うか。


[花舞う長安:涼さんの話]

 涼さんは今日もステキでした(日記か!)。
 皇甫惟明将軍、辺境で夷狄を相手にする祖国の英雄、無骨者。そんな設定なのに高貴で繊細な外見。これは涼さん自身のおかねもちオーラ(違)が自ずと出た結果かと思うのですが、こんな人がひとたび戦場に出ると冷酷非道で血塗れの刀をすっと舐めるような感じで返り血浴びる事無くあの声で何万もの大軍を指揮するのかと思うとそのギャップに最高に萌えます。「花舞う長安」を一応「納得」するようになったのは、こうやって「足りないところは自分で埋めていけ」と思ってしまったのもあります(えー?)(ある意味むっさんなんていい観客なんだ)。
 楊貴妃と、牡丹を通してそれとなく互いを分かり合い、(外見に似合わず)無骨な皇甫惟明はお世辞を言うことすら出来ず、ただ貴妃の美しさに憧れ、淡い恋心をいだき……。死を賜る時、刑吏に最期に何かしたい事はないかと問われ「慈恩寺の……いえ西明寺の牡丹が見とうございます」何を言っているのだと、困惑する刑吏達に、「いえ、戯言です。国家の繁栄をお祈りしています」と武人らしく堂々と死に赴く皇甫惟明。流れる血は牡丹のように紅く、牡丹のような白絹を染めてゆく……むっさんSSするなら他所で(ウンザリ)(お客さんが)。
 そんなむっさんの妄想はさておいても、割と的確な役造りをしていたなぁと思うのです。安禄山と夷狄を征する手段を論じていて「武力を以ってして征するしかない」と強く激しく主張する皇甫惟明。その凛とした強さがステキだったなぁと。


[花舞う長安:楊家の人々]

 私の理解力が追いついていなかったらすみません。
 韓国夫人(しのぶさん)、號国夫人(ももかさん)、秦国夫人(ドゥ)の三姉妹は、「玄宗皇帝の元に嫁ぐ玉環は寿王のいいなづけであった玉環ではないことにするため、一旦叔父の楊なんとかさんに養女として入れた」(説明わかりにくいよ)の楊なんとかさんちの娘達で、玉環とは本当の姉妹ではないわけですよね?で、その後紹介された従兄弟の楊国忠は、玉環の従兄弟?三姉妹の従兄弟?(こんがらがってきた)、でもまあ家族意識の強い中国ですから、細かいところはさておき。この五人が「家族」だと思うとそこはかとなく面白いです。思わず脳内で「楊家の人々」というホームドラマが展開されました。
※そんな楊家の朝のひととき
・朝ご飯を作る従兄弟で居候のしぃちゃん(いきなりそこから始めるのか!)。
・そこに「もーう、何で起こしてくれなかったよ!」としぃちゃんをバシバシ叩くももかさん(次女)、そのまま慌てて出勤してしまった。
・「ちょっと、この服洗濯しておいてって言ったでしょ?」と小姑並にしぃちゃんを責めるしのぶさん(長女)、そのままお出かけしてしてしまった。
・ようやく起きてきたドゥに「朝ご飯できているよ」と言うと「アタシ、ダイエットしているからいらない」、ガーンとなるしぃちゃん。
・結局、誰もしぃちゃんが作った朝ご飯を食べなかった。しょんぼりするしぃちゃん(エプロン着用)(うさぎさんスリッパ)
・こんなにこき使われていても「しぃちゃん!ちょっとアレ取って!」と呼ばれればいそいそと行って高いところのモノを取ってくれる。切れた電球も代えてくれる。
・そんな楊さんちにある日遠縁のだんちゃん(美人)がやってきた。
・学園は上へ下への大騒ぎ(違)。

 むっさんしっかり!(肩掴みつつゆらしつつ)。

 そんなしぃちゃんの楊国忠(そんなも何も全て君の妄想だから)、史実では楊貴妃の縁者であることをかさに権力をほしいままにする悪人なんだそうですが……どう見ても「チーム玉環(みんなで玉環様をお守りしよう!)」のキャプテンだよね、皆で円陣組んでそうだよね(半笑)。役柄として黒として書かれている訳じゃなくて、皇帝の、楊貴妃の為にあえて汚れ役を引き受けようとしている役柄の「黒っぽさ」。全ては己の国への忠義の為。それはそれでアリかなぁと思うのですが、やっぱりそれって「いつものしぃちゃん」なんだよね……。もう太陽の黒点を見ることは叶わないのかなぁ、と。
 最後の戦いの場面で、髪をザンバラにして出てきたしぃちゃんには普通にスゴイときめきました。うわー、ステキー。

 で、楊家の三姉妹。お芝居のわらかしどころというか、にぎやかしどころというか(笑)。この3人が揃って歌い踊り始めた時には腹の底から震えました。なんだ、なんだ面白いぞキミら!(やっていることとか、歌っている歌詞が面白いのじゃなくて、この3人が居るだけでオモロ)。すっかりドゥもバラエティ班。いい、なんかいいからキミらこのままユニットデビューしちゃえ!(無理です)。


[花舞う長安:檀ちゃんの話]

 檀ちゃんで楊貴妃、それだけがすべてのような気がします(真顔)。
 プログラムで「楊貴妃は本当はかわいらしいしとやかな女性」と酒井先生が書いていました。そういう楊貴妃の世間的な悪女のイメージとは異なる面を書こうとしたんだと思うのですが、実際は楊貴妃の色々な面を見れたというよりか、色々な檀ちゃんを見たというか。「ヤキモチを妬いてカワイイ楊貴妃(を演じる檀ちゃん)」じゃなくて「ヤキモチを妬いてカワイイ檀ちゃん(が演じる楊貴妃)」みたいな?檀ちゃんが楊貴妃を演じていないという訳ではなくて、脚本的にそうやって見えちゃうというか。いや、宝塚だからそういう書き方でいいのか。
 だからこれはもう檀ちゃんを愛でる作品という位置付けでいいと思うんです。檀ちゃんもりだくさん、檀ちゃんとってだし、檀ちゃん名場面集。そんな感じで。
 一番好きなのは酔っぱらって女官たちと戯れる檀ちゃん(楊貴妃)のところです(なんだか誤解を招きそうだ)(笑)。


[花舞う長安:その他メモ帳]

・いきなりエレナ様が前皇帝を暗殺したときには、思いっきり震えました。
・エレナ様の小芝居が好きだ。いちいち好きだ。
・ああ、どうしてこんなに目につくんだエレナ様(多分恋)(え?)。
・尼僧のかのちかは思ったよりエロくなかったですが、尼寺に檀ちゃんを連れ込む(違)という設定に「ち、ちかだん!」と思った私はどうしようもなく掛算体質(うなだれ)。
・ヒヅキが悪役らしく思いっきり思いっきり含みまくって役造っているのが面白かった。いい、その方向は私は好きだ。
・ところで「楊貴妃とは随分陽気なお名前で」は実は笑うところなんじゃないだろうか?(誰も笑わない)。
・雉羽持って踊るところの美城くんが最高潮に真顔でおかしかった。
・梨園の楽師、李亀年を演じる麻尋しゅんちゃん。やっぱりこの人ただのロリショタじゃないなぁ(ロリショタ言うな)。男役としてこの学年にしては出来上がってきているというか。プログラムで見る素顔はあんなにガールなのに(笑)。間違った使われ方してほしくないなぁ、このまま育てて欲しいなぁ。


[花舞う長安:若当主心のアルバム]

 正直、博多でお芝居する大真くんが見られると思っていなかったので(脚本的にも配役的にも)、それだけで来た甲斐があったと思いました。後、どこにいてもなにをしていても「ああ、この人舞台が好きなんだなぁ」とすごく感じられたので。
 なんだか「雨に唄えば」の頃を思い出しました。ちょっと初心に返った感じ(私が)(は?)

・一枚目:祭で仮面の男をする大真くん。
 玄宗と楊貴妃が一般人にまぎれて清明節に行く場面。ここで大真くんはドゥと組んでいるのですが、なんだか大真くんのエスコートテクとドゥのモテが絡み合って結構すごい事になってました。(「ん?」という感じでドゥを覗き込むように見つめる大真くん)(その目線にちょっと甘えた感じで応えるドゥ)(大真くんが何か冗談を言ったみたいで、「もうー!」という感じで大真くんの二の腕を軽く叩くドゥ)ひー!なんだこの密度、むしろ蜜度は!(見ているこっちがなんか恥ずかしくなってきた)(でもちょっとドゥが羨ましいと思ったらしいよ)(うわー!)

・二枚目:安禄山が楊貴妃の鳥を刺し殺したところにでてくる大真くん(というか李補国)
 李補国は後半の出番で、主にケロちゃん演じる陳玄礼の次に控える感じで出て来ます。特に何をしているわけではないのですが、中央の動きに合わせてお芝居(小芝居とは思わない)をしてくれている様を追っかけているのが楽しいです(君だけがな)。で、楊貴妃に迫って拒まれた安禄山が鳥篭の中の鳥を刺し殺して、その騒動に玄宗皇帝以下が出てくるのですが、そこの「鳥篭を見て驚いて後ろに来ていた皇帝の方を見て報告しそして状況をどうにか理解しようとしている」様がかなりツボに入りました。

・三枚目:自ら死に赴く楊貴妃をとめようとする玄宗皇帝をとどめようとする李補国
 肩膝ついて、手をすっと前に出し皇帝を止める李補国。定番なポーズなんですが、その佇まいがかなり好きです。で、同じシチュエーションが某「愛燃える」にもあったのですが、その時これをしていた壮君の手がビシっと真っ直ぐでオペラポイントだったのですが、大真くんのはビシっというよりは柔らかそうな中にも意思を持っている、っていうカンジで好きでした(比べるな)(つうかそう見えているのはむっさんだけだから)。


 久しぶりに現像したら、なんか痛い。しまっておこう(ガサゴソ)。


[花舞う長安:雑談]

 冒頭の皇帝即位で「万歳ー万歳ー」と歌う一同、それにクマコさんが「つい『呉王夫差〜(@愛燃える)』って続けて歌いたくなるよね」と言ってました。私は『我等が領主ラジア様〜(@ダルレーク)』って続けたくなります。は!どちらも酒井作品(後者は演出だけですが)。
 という訳で「愛燃える」再演でも良かったんじゃないかという話になりました(笑)。あ、あとしぃちゃんは稽古場でウッカリ一回ぐらいは『呉王夫差〜』って歌っていると思います(歌いません)。




 最近、とみにマシンガン力が落ちています(これで?)(そうこれで)全然報告にもなっていないのですが、とりあえず。
 ショーの話はまた後日。
 明日から帰省します。ウッカリしゃべるタイミングを失いそうだなぁ。




2004年08月22日(日)
誰かに必要とされたい。いえ誰かにではなくあなたに


 ただいまー。
 胃も心も満たされる博多行きでした(胃?)(笑)。
 観劇感想はもうちょっと落ち着いてからにします(現地からあちこちに興奮気味なメールを送りつけてしまった事をちょっと反省しているらしい)(受け取ってしまった皆様ごめんなさい)(私信)。

 でもこういうのは今日のうちにあげないとな!
 デジカメ日記@博多旅行記
 いつものように自分用メモ、本当にどうでもいい内容ですが興味があればどうぞ。





[大真当番日誌]

 「今日のうち」のイキオイで言っておきます。
 大真くんに惚れ直しました(初見の芝居の時点で)(ええ?あの脚本で)(そうあの脚本で)。
 なんというか私の観たい大真くんが観られたなぁと、あと私の受け入れられる大真くんが観られたなぁと(謎)。


 (この辺ガシガシと消しゴムで消した後)(うっかり痛い事書いちゃったらしい)。
 


 ハイ終了ーーーー!(笑))
 あとでちゃんと心のアルバムを現像しようと思います。





2004年08月20日(金)
なんとかなりそうなでりそな?


 夏バテというより単にバテてました。仕事はちょっと落ち着いたのにね。
 いや、落ち着いたというか残業規制が厳しくなって、あまり無理な仕事をさせられなくなったというか(労務局から査察が入ったらしいですよウチの会社)。
 そんなこんなで明日から夏休み(と言う名の代休消化)(えー?)(じゃあ本当の夏休みはいつ取れるんだろう……)。


[業務連絡]

 遅ればせながら、ナパームスクエア一周年企画「往復伝書鳩」終了しました。
 構ってもらえて嬉しかったです。明らかにKIMIそこでストレス発散してたな?(笑)。
 聞かれたことには答えずに聞かれてないことに答える質疑応答でしたが、非常に楽しかったです。おつきあいありがとうございました。


[伝書鳩返し]

・夏コミ新刊(嘘)レスポンスありがとうございました。いや、一冊も売れなかったら(違)チョー寂しかったのでスゴイ嬉しかったです。

・こんな次回予告をいただきました。
>  涼のお見舞いにきた白鳩王子
> そこで言われた衝撃の殺し文句「俺の側から離れないでくれ」
> 電柱の裏で見ていた恋敵まりえ皇女はキラーT細胞を雇う!!!!
> 次回「特効薬は熱い拳!!!」

 ナイス白鳩プレー!(笑)。きっとまりえ皇女は恋敵(違)の涼さんじゃなくて、白鳩王子(真飛さん)を攻撃するんだろうなぁ、いやなんとなく。
 ……錫嗄って世間的にはどうなんだろう(素)(どこの世間だ)。





 明日は満を持しての博多座です。
 しかし私もクマコさんも既にメシの事しか頭にないのはどうかと(笑)。
 じゃ、行ってきます。



2004年08月14日(土)
物欲ちゃん


 微妙にテンション落ちてます。夏バテ?(聞くな)。


 夏コミ新刊(牡丹の壁紙が使いたかっただけなんじゃね?)


 私が今更言うまでもないのですがやっぱり「花のいそぎ」は良かったですなぁ。観終ってからも、ずっと音楽が身体中をめぐっているような、あの感覚が離れないような、それが決してイヤではない、そんなカンジです(さっぱりです)。






 これだけじゃなんなので、タカラヅカネタ3題。

[そのいち]
 タカラヅカの男役にとって、男役芸が備わる以前に(男役)声が出来上がらない事は致命的なんじゃないかと思うようになりました。

[そのに]
 みらゆかインタビュー(単に見開き)目当てで買った「宝塚ふぁん4月号」を読んでいたのですが、この号で88期フィーチャーでちょうど星組88期メンバーのインタビューが載っていました。で、色々と「好きな○○」は何ですか?と聞いているのですが、服とか食べ物とか色とかの他にも「好きな缶詰はなんですか?」……缶詰て!(腹抱え)。あと「好きな職業」も聞いているんですが、それって……?憧れの職業でもなりたかった職業でもなく「好きな職業」て(困惑)。「好きな職業はメイドです」とか言った日にはコスプレおたくあつかいされちゃうじゃないですか!(そんな事言わないから)
 あ、でも88期フィーチャーと言う事はこの次の号には蓮水ゆうやクンが載っているのか?(そっちにいくのか)。

[そのさん]
 ようやく今月の歌劇を買いました。涼さんのポートが素敵です。久しぶりに凝視してしまうポートでした(いや、それ単に君が涼さんダイスキッコだからだろ?)


2004年08月11日(水)
ストライクゾーンを越えました(正常終了)。


 普段、だいたい5時間睡眠(忙しくない時)(それでもか)なのですが、今日はそれがまるきり逆転しました。5時間起床?19時間睡眠?(さすがに続けては眠れない)年とると連続睡眠が取れなくないですか?最近二桁の睡眠時間て取れなくなったので。めくるめく2度寝リピートの世界。そしてまだ寝れる。


[そんな眠りの狭間に見たスカステメモ]

・かっ、かなみちゃん!水戸は栃木じゃないよー!(早く樹里先輩に訂正してあげてください)。かなみんはカワイイなぁ(でれでれ)。割とガシガシしゃべっていたので、こりゃお茶会が楽しそうだと思いました。あとアシスタントの早霧せいな君を見ながら、彼はもっとオモロ担としてフェアリーズでやんちゃすべきだったと心底思いました。着ぐるみとか着て欲しい。
 で、この樹里先輩トーク番組。星組に来たら誰が呼ばれるのかなぁと思いました。王子つながりで真飛さん?月組つながりでかのちか?樹里先輩、星組だけは縁ないんだよね。

・壮君の名作の旅を見ました。久しぶりにバーチャルデート感を味わえそうな予感(予感、て)(見ながら途中で寝ちゃったらしい)(ダメじゃん)。
「経済学部3年生の壮先輩(歴史オタク)と平泉デート。彼ったらすっかり歴史マニアな自分の世界に入り込んじゃって、ひとり感じ入っちゃってあたしの事なんてほったらかし。つまらないから、無理矢理話を振ると、今度はとうとうと歴史解説なんかしてくれちゃって。なんだかちっともデートらしくない。けれども、杉の木立の中ひとりたたずむ壮先輩の横顔は、いつもの壮先輩と違って、あたしはなんだかどきどきするの」
 って言う感じでどうしてしょうか?(聞かれても)。つうかこれそういう番組じゃないから(大笑)。
 でも事あるごとに原作本を読んでくれるのはやや微妙(笑)。
 電車で窓の外をわくわくと眺めている姿にぐっとしました。
 あと壮君は頭の切れる人だなぁ。


 寝ます。


2004年08月10日(火)
ストライクゾーンを越えています(ワーニングメッセージ)。


 紆余曲折ありましたが、明日から世間並み(?)にお盆休みです(客先ビル自体が出入り禁止)。まさかこんなにきっちり休みになるとは思ってなかったので、自社での研修を入れてしまっていたのをやや後悔。中一日登板(違)となりますが、お休みはお休み。で、この日程が確定した時、もう一回青年館行けるじゃんとか夏コミ行けるじゃんとか思っ……いやいや(笑)。
 ちなみに夏休みではありません。お盆休みという名の代休消化。それもなんだかなぁ。

 とりあえず寝ます。


2004年08月08日(日)
ストライクゾーンを越えています(エラーメッセージ)。


 青年館Wヘッダーしてきました。
 今日も「誰を観にきたの?」「2回見るとは思わなかった」「つうか君のメインは博多じゃないのか」と言われました。…………や、何言っているんですか!むっさん黒髪まと部ですから!(でも真飛さんを観にいったのかというと)(ごにょ)。
 誰にもわからないわかりにくい方向で真飛さんが好きな私なのですが、どうしてそうなのか今日突然思いつきました。多分、私、真飛さん(の演じる役)を恋愛対象として見ていないんですよ。色々理由はあるかと思うのですが、多分毎日のように香鼠部長にのろけを聞かされていれば(言いがかり)、自然と恋愛対象から外れる訳じゃないですか(友達の彼氏だし)。その立場から私なりに真飛さんを好きなのですが、それゆえに伝わらないんじゃないかと。だからといって大真くんや涼さんやしぃちゃんや貴羽君や蓮水クンを恋愛対象としてみているかどうかはまた別問題なんですが(むっさん挙げすぎ)。いやまてよ、人のモノだからこそ欲しくなるという論理もありますが。つうかそもそも「恋愛対象」って考え持ち込む事が間違っているから!(しっかりー)





 今の話はナシにして。
 実はムラ東京と一番見ているのはまりえちゃんかもしれません。今回は私、まりえちゃんに敢闘賞をあげたい気持ちで一杯なんです。MVPではなく敢闘賞。まりえちゃんにも「三の君」にも敢闘賞をあげたい。まりえちゃんがんばった、まりえちゃんよくやった、まりえちゃんカワイイ、まりえちゃんダイスキ(うるさいからお前黙れ)。



 前置きはさておき。

[花のいそぎ感想文]

 とはいえ、ああだこうだ言う必要はないのかなぁと思っています。なんだかただあるがままに受け止めたい。色々考えることはあるんですが、今はそんな気持ちです。いいものを見ることが出来ました。
 大野先生の作品からは「ただそこにいることがいとおしい」「ただそこにあるだけでいい」、その人の生、存在への愛情というものを感じます(さっぱりだよ)。あと言葉が素敵だなぁと思うのです。今回私がぐっさりきたのは「約束を信じる」です。約束をするでも約束を守るでもなく「信じる」。言葉としては普通の言葉なのに、なぜかそれがすごく重い意味を持って伝わってくるんです。これは「月の燈影」の時にも『「ここにいると信じさせて」、「信じたい」でも「信じている」でもなく「信じさせて」にぐさっときた』と言っていた事と同じです(自己引用)……あれ、この歌詞「花のいそぎ」でも聞き覚えが?(素)。


 真飛さんに「イロ」を初めて感じました。「エロ」ではなくて「イロ」。日本物故に出てきたものかもしれませんが(真飛さんは日本物の方が向いていると思うし)。今後経過観察していきたいと思いました。





 久しぶりに「新選組!」を見ました。どれぐらい久しぶりかと言うと芹沢鴨暗殺も池田屋も見ていないぐらい(うわ)。そしたらもう来週山南さん(実は最初からすごいキてました)が脱走て!(愕然)。
 往復伝書鳩の方で現星組で「新選組!」配役を聞かれたのですが、現にも星にもこだわらなくていいのなら私は斎藤に椿火呂花さんを挙げたいです。前々から思っていたのですが、久しぶりに見直して再確認しました。
 来週からは絶対見る(マジックで手に書いておく)。





2004年08月07日(土)
※※※


※20060616のマシンガン連動です(2006/6/16記)



 2004年の往復伝書鳩(公開質問状で)

>真飛氏と壮氏が好きなんですけど、
>共通点がなさそうな二人を無理やり絡ませるとしたら、どんなものがいいですか?

 と聞かれて

>リアル大学生で寮の同室の二人。奨学生の真飛さん(苦労人)(父親はアル中で死亡母親は病気で下に弟妹がいる)(あるいは天涯孤独の身)。普通のおうちで普通に幸せに育ってきた壮君(裏設定で実は不治の病を抱えていたりする)(それを真飛さんは知らない)。たまたま寮の同室になっただけだけれど、そこはかとなく惹かれあう。寮物語と言っても801的なモノは一切ない、いっそ匂い立つほどの男所帯なイメージで(大笑)。アイツの中にある飢餓感、オレの中にある飢餓感、誰にも知られたくないと思っていたであろうアイツの飢餓感をオレは知っていて、誰にも知られたくなかったオレの飢餓感をアイツは知っている。けれどもそれに俺たちはどこか安心するのだ。
親友でもない、ライバルでもない。ただ、たまたま偶然一緒に最後のモラトリアムをすごす「アイツ」と「オレ」
(むっさん、SSするなら他所で)。

 と答えて
 2005年夏のメルマガでこう漏らしました。


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『モラトリアム』


 一月の中旬、冬の最中とはいえ、さすがに信州の山奥より東京は暖かい。久しぶりの人ごみに紛れ、久しぶりの匂いを嗅ぎながら寮へと戻った。
 今時、大学寮だなんて流行らないのはどこでも同じだろう。俺の大学でも辛うじて残る寮は、この古びた木造二階建ての建物だ。今時流行らぬ二人部屋、風呂トイレはもちろん共同、まかないは寮生が減った時点で採算が合わなくなり廃止された。それでも俺のように経済的な理由からここを頼りにしているものはまだいて、殆ど空き室状態のこの寮は存続している。経済的な理由、俺のように奨学金を受けているものはその最たるもので、そしてそのまったくの対極には「好き好んで」この寮に住んでいる奴もいる。俺の同室は、まさにその最たるものだ。
 部屋のドアを空ける。部屋の両サイドにはそれぞれのベッド、その奥に机と箪笥……だなんて言っている場合じゃない。
「一帆!」
 目の前の絨毯の上に、ルームメイトがうつ伏せに倒れていた。
「おい、一帆!」
 駆け寄ろうとしたら、ぐるんとそいつは転がって、そして俺と目を合わせて、「おかえり〜」
 驚いたー?冗談だよー?と言わんばかりのその間の抜けた声に、俺は一帆の顔を蹴った。
「顔は打たないで!アタシ、女優なんだから」
 言ってろバカ。
 それにしても……本当に単なる冗談なんだろうか?荷物を置いてちらりと様子を伺うと、一帆はまだ天井を見たまま仰向けになっている。その横顔は久しぶりのせいか、どこか知らないものに見えた。
「やばい」
 一帆の声がした。
「え?」
「起き上がる気力がない……俺はもうおしまいだー」
 バカだ、やっぱりバカだ。
 俺がもう一度蹴ってやろうと近づくと、一帆はひらりと起き上がった。そして俺に両手を差し出す。
「なんだよ」
「お土産」
 年末年始の冬休み、俺は長野のスキー場に泊り込みのアルバイトに行っていたのだ。学費は奨学金でまかなえるが、生活費は自分で稼ぐしかない。家族からの仕送りがあるほど恵まれてはいないということだ。この冬のアルバイトは三食付きの割の良いアルバイトだった。
 学業をおろそかにするすれすれで、俺は働かなくてはならない。
「ほら」
 一帆に袋を差し出す。何?と聞くから
「野沢菜漬け」
「うわ、色気ねぇ。もっと洒落たもの買ってこれないのかよ」
「バカ言え、これで後は米さえ炊けば飯になる」
「へいへい、実用的な事ですなぁ」
 文句を言う一帆を無視して、俺は部屋の隅の冷蔵庫を開けた。やはり、案の定。冷蔵庫の中味は行く前と同じにからっぽだ。物が入った形跡も、出ていった形跡もない。
 お前ちゃんと食ってたのか?と聞こうと振り返ったら、一帆が着替えていた。シャツを無造作に脱ぐと、上半身が露になる。鍛えていただけあって、いい筋肉をしている。けれどもそれを覆う皮膚はやけに薄くて、冷たくて、いやに無機質な印象を与える。
「何見てんだよ」
 一帆がニヤリと笑った。俺は別に、と言った。
 なんとなく、聞く気が失せた。聞いてもきっと、答えないだろう。
 不意に俺は一帆の何を見ているのだろうと思った。大学の寮でのルームメイト、学部は違うから、キャンパスでは滅多に顔を合わせない。たまに見かける一帆はいつも誰かと一緒だけれど、その誰かが一緒だった試しがない。高校の頃は剣道でかなり知られた存在だったらしい。けれども今は剣道部からの執拗な勧誘をかわし、ただ大学生活を謳歌している、のだと思う。そういうほど、俺は普段の一帆を知らない。俺みたいに寮にいなくてはならない理由もないだろうに、というのも憶測にすぎない。俺は一帆を取り巻くものを知らない。時折、ぼろぼろと言っていいほどに酔っ払って帰ってくる。女の匂いがすることもある。俺は一帆がどこへ行っているのかしらない。どこから帰ってきたのか想像もつかない。だから、俺はいつも今目の前にいるこのルームメイトがわからない。
 干渉する必要はないし、きっとそれを求められてもいないし、したいとも思っていない。俺たちは、お互いに踏み込まずにそこそこ上手くやっている。共同生活にありがちな互いへの不満も、お互いに上手く避けている。それ以上、何も必要でない。
 ばふっと、一帆が脱いだシャツを俺に投げつけた。
「だから、見てんじゃねーよ。ヘンタイ」
 どうやら俺の視線は固まったままらしい。俺は目線をそらした。
「見てね―よ、見たって楽しくもない」
「そうか?割と見ごたえあると思うぜ?」
 一帆はおどけて、ポーズを取った。俺は笑ってシャツを投げ返した。一帆はそれをひらりと避けた。
「どこ行くんだ?」
 もう夕飯時だ。
「ないしょ」
 カワイイ声で言う一帆、かわいくねーよ、と俺が毒づいても気にしていない。いつもと同じ当たり障りのない、触らない会話。
 そうやって、俺は何も知らないままだし、知らないままでいい。けれどもやはり、すこしだけ。
「……無理すんなよ?」
「え?何が?」
「、なんでもねーよ」
 友を心配する、とは聞こえがいいが、多分そんな言葉は正しくないような気がする。
 黒のタートルに、綺麗な形のジャケットを羽織ってコートを着る。そしてそのまま部屋を出て行く一帆が、ドアの前で背中越しに言った。
「ありがと」
「え?」
「……おみやげ」
「え、あ?ああ」
 そして一帆は手をひらひらさせて、どこかへ行った。俺の知らないところへ俺が知らなくてもいい目的で、そして俺はきっとこの部屋にいる一帆以外は何も知らないでいる。
 不思議な奴だ。俺はいつもそうやって一帆に感じている例え難い感情を、その一言で片付ける。友情と呼ぶほど馴れ合ってはおらず、他人とするには余りにも存在が近い。ルームメイト。きっとお互いに卒業すればそれきりになることは想像に難くない。ただ、社会や世間との狭間で、このモラトリアムを一緒にすごしている。この限られた空間だけで。
 もういい、急に疲れと睡魔が襲ってきた。俺は考えるのをやめて、さっさと寝てしまおうと思った。ところが出かける前にきっちりベッドメイクしていった俺のベッドはぐちゃぐちゃになっていた。一帆だ。一帆のベッドを見ると、さらにぐちゃぐちゃになっていた。何かこぼした跡もある。自分のベッドを直す事より、手っ取り早く俺のベッドにもぐりこんだといういきさつは良くわかった。
「あんにゃろ……」
 けれども眠い、疲れた、もう何も考えたくない。
 俺は仕方なくそのベッドにもぐりこんだ。身体が泥のように溶けていく。ベッドからは、すでに慣れた一帆の匂いがした。
 モラトリアム、このモラトリアムをただ共にすごすだけの俺たちが、この狭い部屋にいるのは何か、何か……そこで思考はとぎれて、深い深い眠りにおちていった。


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2004年08月06日(金)
起きられないんじゃない、動けないだけ


 約2ヶ月ぶりに土日お休みー(感涙)。


[ざくっとタカラヅカ2005]

 昨日でた2005年ラインナップを見て、一番驚いたのが大きく興行形態が変わったことです。え?何が変わった?と思われるかもしれませんが、「ドラマシティ(梅コマ)→青年館」の図式は今後定例化すると思うんです。もっというと「若手の発掘の場」であるバウ公演はもう東京にこないんじゃないかと……飛躍しすぎですか?
 でもそもそも500座席のバウ作品を1300座席の青年館でやるのが無理なんだよね……バウ主演者(本来の意義である若手主演者)には青年館を埋められない、ならば安定した集客数のあるトップクラスの主演作に青年館を使ったほうがいいと判断してもおかしくないな、と思ったわけです。それに若手主演作を観にいくのは結局コアファンじゃないですか、そういうファンならムラまで行くじゃないですか。で、中にはムラでついでに大劇場観劇をするかもしれないじゃないですか。そういう希少性とか集客性をバウに持たせようとしているじゃないかと。……考えすぎですか?でも梅コマを買収し、興行数を増やす以上東京でやるための小屋はどうしても欲しい訳じゃないですか?
 あくまで私の主観なんですが、これが当たったら在京の若手ファンには厳しくなるなぁ。
 単純にバウが東上しないのはサービス低下以外の何物でもないと思います。


 その他感じたことはまたのちほど、マシンガンか往復伝書鳩(いくつか質問いただいたので)にて。






2004年08月05日(木)
R25/45R


 公式HP、軽量化できないのなら、せめてテキスト版を用意すべきだと思うよ?


 2005年ラインナップがでました。
 作りました。
 http://rose.zero.ad.jp/~zaf61734/2005.htm(とても重いから気をつけて)

 つうかむっさん早く寝てー!(笑)
 帰り道に携帯で見ていたら何がなんだかわかんなくなったので、自分用に作りました。ま、作っているうちに色々見えてきたこともあったので無駄じゃないさ(自己満足)。


 コメントはまた後で。寝ます。



2004年08月03日(火)
朝採り


 博多座初日映像を捕獲しました。
 稽古場映像から、「こっ、今回こそエロい大真くんを拝めるのですか?」期待したのですが、半分は大まみらんくん(小学3年生)な気がしてきましたよ。いい、残りの半分に俺は賭ける。エレナ様おねがい!(そこか!)
 というか、白鬘、女装、ロケットで私は3回試されるんだなぁ(試されるて)(だ、だって!)。
 でもすごい楽しみだ、そこまでは頑張ろー。
 

 私が行くのは楽近くになってしまうので、タレコミお待ちしております(教えてちゃんは嫌われますよ?)。あ、あと美味しい屋台とか(教えてちゃんは)(以下略)。



2004年08月02日(月)
ブックルドール


 今日のスカステNは盛りだくさんでしたなぁ(蓮水ゆうやクン、との、夢輝さん)(むにゃむにゃもう食べられない)。


 しゃべりたいのにしゃべれない、つうかしゃべる時間が無いのはちょっとつらいですな(ファントム語りがしたいらしい)(でもまだぐるぐるしているらしい)。でもしゃべろうという気力が切れていないところを見ると、割と元気だし、大丈夫なのかもしれません。
 そんなこんなで昨日、母上と電話で話をしていました。近況報告と共に
「でもさぁ、なんだかんだで丈夫なんだと思うよ?丈夫に産んでくれてありがとね」
「丈夫は丈夫だけど、ちょっとカタチがマズかったよねぇ」
「(二人)あははははー」
 母上!(泣き笑い)。よく「いかにもむっさんのお母さんなお母さんだよね」と言われます(笑)。


 往復伝書鳩は今週の土曜日までです(日にちと曜日を間違っていました)。ご覧の通りスゴイイキオイで喰らいついております(楽しい)。引き続き鳩舎で待ち構えておりますので。




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