『日々の映像』

2010年04月30日(金) 「自分は幸せ」の年代別のデータ―


内閣府調査:「自分は幸せ」70歳以上は44%…不安反映
                      2010年4月27日  毎日新聞

 上記の報道を見て、私のイメージより「幸せ感」を持っている人が多く、日本の社会はまだまだ捨てたものでないと思った。

 内閣府が27日発表した国民の「幸福度」についての初の意識調査で、「自分は幸せ」と感じている人の割合は以下の通りである。
29歳以下  55%
30代     61%
40代     55%   
50代     55%
60代     51%
70歳以上  44%
であった。70歳以上の高齢者の幸福感が最も低いのは当然であると思う。満足な生活が出来ない高齢者が多いためだと思う。

 このデータは調査方法にやや問題があるように思う。この調査は15歳以上80歳未満の4000人を対象に3月に実施し、2900人から回答を得たという。「とても不幸」を0点、「とても幸せ」を10点として自分の現状を採点してもらったデータなのである。
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内閣府調査:「自分は幸せ」70歳以上は44%…不安反映
2010年4月27日  毎日新聞
 内閣府が27日発表した国民の「幸福度」についての初の意識調査で、「自分は幸せ」と感じている人の割合は、30代の61%をピークに年齢とともに低下し、70歳以上では44%にとどまった。男女別では、女性が男性を11ポイント上回った。年金や医療体制への不安が色濃く反映される一方、雇用や子育てへの懸念も強いことが示された。
 調査は「旧政権は経済成長だけを追い求めすぎた」と批判する鳩山政権の方針で実現。旧政権との違いを出すのが狙いだったが、政権の課題を図らずも浮かび上がらせる結果となった。
 調査は15歳以上80歳未満の4000人を対象に3月に実施し、2900人から回答を得た。
 「とても不幸」を0点、「とても幸せ」を10点として自分の現状を採点してもらったところ、幸福度が高いとされる7点以上を付けた人の割合は29歳以下が55%、30代は61%、40代と50代は55%、60代は51%。70歳以上は44%と最も低かった。男性は48%、女性は59%だった。



2010年04月29日(木) たばこ値上げ:マイルドセブンが410円の時代に


1、JT:たばこ103銘柄値上げ マイルドセブンが410円
                     2010年4月28日  毎日新聞
2、11年連続減 09年度たばこ販売 
                     2010.4.23 16:46   産経
3、62.2%は、増税を機にタバコをやめたい
                   [Business Media 誠] 調査リポート
4、主要国の喫煙人口
              http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/2212.html
5、たばこによる健康被害のリスク
           http://research.goo.ne.jp/database/data/000611/
6、喫煙人口と非喫煙者人口
  http://www.smokingroom-installation.com/knowledge/population.html


 日本たばこ産業(JT)は28日、10月1日のたばこ税増税に伴い、全105銘柄のうち103銘柄を値上げすると発表した。増税分は1本3.5円、1箱で70円だが、原材料費の上昇分などを上乗せする。

  銘柄      現在価格  新価格  値上げ
マイルドセブン   300円 410円  110
キャスター     290円 410円  120
ピアニッシモ・ワン 320円 440円  120
セブンスター    300円 440円  140

 報道のポイントをメモして置きたい。

1、増税を機に禁煙したいと考えている人は62.2%に達している
2、将来、禁煙または節煙を考えている人は約1800万人いる。
3、約1800万人中タバコ増税を機に禁煙にチャンレンジする人は
4、2009年の喫煙人口は2600万人である。

 私は現役の63歳まで愛煙者であった。退職を機に禁煙したが禁煙補助剤(パッチ)を使うと容易に禁煙出来る。もし、喫煙したいたら、現在のNPO活動は全くできないことは明らかである。人との交流を広げるには禁煙が絶対の条件になる時代である。
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1、JT:たばこ103銘柄値上げ マイルドセブンが410円
                      2010年4月28日  毎日新聞
 日本たばこ産業(JT)は28日、10月1日のたばこ税増税に伴い、全105銘柄のうち103銘柄を値上げすると発表した。紙巻き20本入りで1箱110〜140円の値上げとなる。主力商品のマイルドセブン(1箱20本)は1箱300円が410円に、セブンスターは300円が440円になる。増税分は1本3.5円、1箱で70円だが、原材料費の上昇分などを上乗せする。値上げは06年7月以来、約4年ぶり。
 銘柄によって値上げ幅が異なることについて、JTは「品質維持のため製造コストなどを勘案した」と説明するが、価格を変えることで銘柄のすみ分けを明確化する狙いもある。110円上がるのはマイルドセブンのほかキャビンなど38銘柄、120円上がるのがキャスターなど32銘柄で、140円上がるのはセブンスターのほか、ピースなど15銘柄となる。ホープ(10本)など5銘柄は70円の値上げ。 
 国内たばこ市場で6割以上のシェアを握るJTが増税分を超える大幅値上げに踏み切ったことで、海外勢が追随する可能性もある。【井出晋平】
 ◇JTの主なたばこの値上げ幅◇
  銘柄      現在価格  新価格
マイルドセブン   300円 410円
キャスター     290円 410円
ピアニッシモ・ワン 320円 440円
セブンスター    300円 440円
ホープ(10本)  150円 220円
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11年連続減 09年度たばこ販売 
                       2010.4.23 16:46   産経
たばこの国内需要と税収の推移
 日本たばこ協会が23日発表した2009年度のたばこ販売数量は前年度比4・9%減の2339億本となった。前年実績を下回るのは11年連続で、ピークの1996年度(3483億本)からは3割もの“激減”となった。消費者の健康志向の高まりや、今年10月に予定される1箱100円程度の増税を前に、禁煙の動きが広がったためで、今後も需要減退に歯止めがかかりそうもない。
 日本たばこ産業(JT)の国産たばこの販売は同5・0%減の1519億本で、フィリップ モリス ジャパンとブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンの輸入たばこは同4・5%減の820億本。販売シェアは、JTが0・2ポイント減の64・9%となる一方、輸入たばこが0・2ポイント増の35・1%だった。
 銘柄別のシェアは、首位のセブンスターが5・0%で2年連続の首位。以下2位はマイルドセブン・スーパーライトで4・6%、3位はマイルドセブン・ライトで3・8%だった。上位20銘柄中、JTが16銘柄、輸入タバコは4銘柄だった。
 たばこ販売は、ここ11年間で年率5%前後のマイナスと厳しい環境だが、先行きは一段と苦戦が予想される。国の税制改正に伴い「たばこ税」が10月1日から増税となり、ほとんどの銘柄で1箱400円台となる見込みだ。「大幅なたばこ需要の減退が避けられない」(JTの木村宏社長)状況だ。

 日本たばこ産業(JT)は28日、10月のたばこ税増税に伴い、たばこ1箱当たりの小売り価格を10月1日から現行に比べて110円〜140円値上げすると発表した。対象となるのは全105銘柄のうち103銘柄。同日、財務省に小売り定価改定の認可申請を行った。
 代表的な銘柄である「マイルドセブン」は現在の1箱300円から410円に、「セブンスター」が300から440円になる。政府の増税幅は1箱あたり70円(1本3・5円)だが、「大幅な需要減少が見込まれる中、メーカーとしてのコスト削減だけではカバーしきれない」(木村宏社長)として、増税幅以上の値上げに踏み切る。
 一方、同社が同日発表した2010年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比18・5%減の2965億円となった。健康志向の高まりなどで、国内たばこ販売が約5%減少したのが響いた。
 売上高は同10・2%減の6兆1346億円。国内外のたばこ販売が減少したほか、飲料など食品事業も価格競争の激化で苦戦した。経常利益は17・0%減の2553億円、最終利益は特別損失の大幅な減少が寄与して12・2%増の1384億円だった。
 11年3月期の業績見通しは、売上高が2・5%減の5兆9800億円、営業利益は0・5%減の2950億円。増税に伴い、国内たばこ販売が16%減少すると予想しているためだ。
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3、62.2%は、増税を機にタバコをやめたい
[Business Media 誠] 調査リポート

 10月にタバコ税が増税されるが、これを機に禁煙したいと考えている人はどのくらいいるのだろうか。将来、禁煙または節煙を考えている人に聞いたところ、「増税を機にタバコをやめたいと思う」と回答した人は62.2%に達していることが、ジョンソン・エンド・ジョンソンの調査で分かった。同社の調べによると、将来、禁煙または節煙を考えている人は約1800万人いるという。「約1800万人の62.2%……つまり1100万人ほどが、タバコ増税を機に禁煙にチャンレンジするのではないか」(ジョンソン・エンド・ジョンソン)としている。
増税を機にタバコをやめたいですか? (出典:ジョンソン・エンド・ジョンソン)
 実際に禁煙・節煙するために、どのようなアイテムを使いたいですかと聞いたところ「禁煙補助剤(ガム/パッチ)」(51%)と答えた人が最も多かった。このほか「電子タバコ」(38%)、「禁煙パイポ」(21%)、「禁煙タバコ(ネオシーダー)」(17%)、「離煙パイプ」(10%)と続いた。
 また禁煙・節煙アイテムを選ぶ際、どのようなポイントが重要だと思いますか、と尋ねたところ「吸いたくなったときに、すぐ吸いたい気持ちを抑えてくれる」(56%)がトップ。次いで「効果を感じられる」(54%)、「禁煙時のイライラを感じない」(53%)、「簡単に使える」(50%)という結果に。
 インターネットによる調査で、将来、禁煙または節煙を考えている喫煙者312人が回答した。調査期間は2月23日から2月24日まで。

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2010年04月28日(水) 小沢氏 どこまで居直ることが出来るか


1、社説:「起訴相当」―小沢氏はまだ居直るのか
                     2010年4月28日   朝日
2、社説:小沢氏「起訴相当」 全員一致の判断は重い
                    毎日新聞 2010年4月28日
3、社説:小沢氏起訴相当 「公判で真相」求めた審査会
                    2010年4月28日 読売新聞
4、【主張】小沢氏「起訴相当」 やはり議員辞職すべきだ
                    2010.4.28 03:39 産経

 今日の日々の映像は社説の引用させていただく。感想は表題のとおり「小沢氏どこまで居直ることが出来るか」である。

「このいら立ちや閉塞(へいそく)感を生んだのはほかならぬ小沢氏である。検察に対し強硬な対決姿勢を見せたかと思うと、不起訴処分が出た後は「公平公正な検察の捜査の結果として受け止める」と述べ、「嫌疑不十分」との裁定を無実の証明であるかのように扱う。国会での説明を求められても一切応じない。
 民意に正面から向き合おうとせず、居直りというほかない態度をとることへの拒否感、嫌悪感が、政策の迷走とあいまって、鳩山内閣や民主党の支持率を押し下げている。」(朝日)

「市民が検察の不起訴処分に強くノーを突きつけた。民主党の小沢一郎幹事長が代表を務める資金管理団体『陸山会』をめぐる事件で、東京第5検察審査会が『起訴相当』を議決した。小沢氏を容疑不十分で不起訴処分にした東京地検の判断をひっくり返したのだ。」(毎日)

「民主党の小沢幹事長を『不起訴』とした検察の判断に、『善良な市民感覚』が強烈なノーを突き付けた形だ。注目されていた検察審査会の議決は、『不起訴不当』から踏み込んで『起訴すべきだ』との結論になった。」(読売)

「小沢氏は27日夜、幹事長職を辞任しない意向を示したが、状況は一変した。2度目の「起訴相当」議決を経て強制起訴される可能性も出てきた。小沢氏が出処進退を決断しないかぎり、参院選に向かう時期に与党幹事長の起訴の有無が最大の焦点になる。まともな党運営などできる状態ではなかろう。」(産経)



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1、社説:「起訴相当」―小沢氏はまだ居直るのか
                     2010年4月28日   朝日
 政治資金規正法違反の疑いで告発されていた民主党の小沢一郎幹事長について、検察審査会が「起訴相当」と議決した。無作為で選ばれた審査員らは議決理由で「起訴して公開の裁判所で事実関係と責任の所在を明らかにするべきだ」とし、「これこそが善良な市民としての感覚」と述べた。
 正式な起訴に至るかどうかは、検察当局の再捜査やそれを受けた検察審査会の2度目の審査を待つ必要がある。予断は控えなければならない。
 ただ、今回の議決は、不透明な金銭の流れなど、疑惑が浮上して以来、多くの人が抱いていたのと同様の疑問を列挙した。そのうえで、小沢氏は秘書らと共謀し、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたと強く推認できると結論づけている。
 議決書だけでは具体的な証拠内容やその評価がいまひとつはっきりせず、検察や裁判所が従来とってきた事実認定の厳格さとは比べられない。
 しかし「『秘書に任せていた』と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか」という指摘は、先の鳩山由紀夫首相に対する検察審査会の議決同様、国民の声を代弁するものだ。
 このいら立ちや閉塞(へいそく)感を生んだのはほかならぬ小沢氏である。検察に対し強硬な対決姿勢を見せたかと思うと、不起訴処分が出た後は「公平公正な検察の捜査の結果として受け止める」と述べ、「嫌疑不十分」との裁定を無実の証明であるかのように扱う。国会での説明を求められても一切応じない。
 民意に正面から向き合おうとせず、居直りというほかない態度をとることへの拒否感、嫌悪感が、政策の迷走とあいまって、鳩山内閣や民主党の支持率を押し下げている。時がたてば忘れられるのではなく、時がたっても手を打たず、自浄作用を働かせないことへの不信が深まっているのだ。
 信頼回復のために取り組むべき課題は山ほどある。企業・団体献金の禁止はもちろんだが、それだけではない。政治家が資金管理団体や政党支部など数多くの「財布」を持ち、見えにくくしている資金の流れを透明にするにはどうすればよいか。審査会が問題提起している政治家本人と秘書の関係をどう整理し、責任をいかに果たすのか。
 こうした議論を避け続けてきたことへの怒りは臨界点に達し、政治の足元を掘り崩そうとしている。小沢氏がめざした二大政党による政権交代のある政治も、ようやく形が整ったと思ったとたんに、両党から有権者が離反し、溶解が始まっている。
 議決を受けて小沢氏は幹事長続投の考えを示したが、大局に立った判断をすべきだ。一刻も早く国会で説明する。それができないのであれば、幹事長職を辞し、民主党の運営から手を引く。無駄にできる時間は、もうない。

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社説:小沢氏「起訴相当」 全員一致の判断は重い
毎日新聞 2010年4月28日
 市民が検察の不起訴処分に強くノーを突きつけた。
 民主党の小沢一郎幹事長が代表を務める資金管理団体「陸山会」をめぐる事件で、東京第5検察審査会が「起訴相当」を議決した。小沢氏を容疑不十分で不起訴処分にした東京地検の判断をひっくり返したのだ。
 小沢氏は検察の処分について「1年間の強制捜査で潔白を証明してもらったと思っている」と主張してきた。だが、検察と全く同じ証拠を基に、審査会は「起訴すべきだ」と議決した。しかも議決は、小沢氏の供述を「信用できない」とまで指摘する。そもそも検察の処分は「容疑は不十分」というもので、潔白の証しとの主張は強引である。小沢氏は議決を重く受け止めるべきだ。
 無作為で選ばれた審査員11人が、検察官の不起訴処分の妥当性を判断する制度である。今回は全員一致で「起訴相当」を議決した。
 事件では、石川知裕衆院議員ら元秘書3人が、土地購入の際に小沢氏から4億円を借りながら、返済分も含め政治資金収支報告書に記載しなかったとして起訴された。議決は、虚偽記載について「絶大な指揮命令権限を有する」小沢氏の共謀が成立するとの認定が可能だと述べる。
 その最大の根拠は、石川被告と元私設秘書の池田光智被告が、報告書の提出前に、それぞれ小沢氏に報告や相談、説明や了承を得ていると供述したことを挙げる。
 検察はこの供述だけでは具体性を欠き、共謀を裏付ける物証もないと結論づけた。裁判で確実に有罪を得るため、いわば「高いハードル」を自らに課したのである。
 これに対し、議決は「秘書に任せていた」と言えば、政治家の責任は問われなくていいのかと批判し、「政治とカネ」で政治不信が高まる中、市民目線からは許し難いと主張する。事実を解明し、責任の所在を明らかにすべき場所は、法廷だというのである。率直な問題提起だろう。
 一義的には地検の処分へのノーである。地検は、議決の趣旨を踏まえ最大限再捜査を尽くし、処分を検討すべきだ。仮に再び不起訴になっても、審査会がもう一度「起訴相当」を議決すれば、小沢氏は「強制起訴」される。その意味からも重い議決だ。
 この議決は、鳩山政権にとっても大打撃だ。そもそも鳩山由紀夫首相本人の偽装献金事件と小沢氏の事件について、国会で説明をせずけじめをつけなかったのがつまずきの出発点ではなかったか。普天間問題もあり、結果的に鳩山内閣の支持率は危険水域にまで下がった。小沢氏は事件について国会で説明すべきである。再捜査を理由に説明しなければさらに傷は深まる。
【関連記事】
社説:論調観測 高速料金混迷 政権へのあきらめ投影
ひと:小野善康さん 内閣府参与の大阪大社会経済研究所長
余録:鳩山政権への呼び声
社説:内閣支持率急落 政権自壊が止まらない
小沢幹事長:「起訴相当」議決…石川議員「ノーコメント」
毎日新聞 2010年4月28日 2時31分
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3、社説:小沢氏起訴相当 「公判で真相」求めた審査会
2010年4月28日01時19分 読売新聞
 民主党の小沢幹事長を「不起訴」とした検察の判断に、「善良な市民感覚」が強烈なノーを突き付けた形だ。
 注目されていた検察審査会の議決は、「不起訴不当」から踏み込んで「起訴すべきだ」との結論になった。
 小沢氏に疑わしい事実がある以上、裁判の場で事実関係と責任の所在を明らかにしてもらいたいという、極めて常識的な判断が投影されている。
 検察は、まずは再捜査に全力を挙げるべきだ。
 その結果、再び不起訴でも、2回目の審査で起訴相当なら裁判所指定の弁護士による強制起訴となる。次の節目で検察が、議決を入れて起訴に踏み切るかどうかが注目される。
 小沢氏は、議決を受けて「意外な結果で驚いている。検察が適正に判断すると信じている」と語った。小沢氏は審査会の指摘した疑惑については、説明責任を果たさなければならない。
 審査会の判断のポイントは、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の事務担当者だった石川知裕衆院議員(政治資金規正法違反で起訴)らの供述の評価だった。
 石川被告は、陸山会が東京都内の土地代金などに充てた4億円について、収支報告書に記載しない方針を小沢氏に報告、了承を得たと東京地検に供述している。
 これに対し小沢氏は「知らない。担当者が真実を記載したと信じ、了承した」と共謀を否定した。
 地検は、石川供述は具体性を欠くなどとして最終的に小沢氏の起訴を見送ったが、審査会は石川供述などを基に、小沢氏の弁明を「不合理・不自然で信用できない」と言い切っている。
 しかも、小沢氏が「マスコミに騒がれないための手段」として、4億円が自らの資金であることを隠蔽(いんぺい)する「執拗(しつよう)な偽装工作」をしたとも指摘している。
 有罪立証を第一に考える検察官とは違う視点で起訴を求めた。
 審査会の「市民感覚」が端的に表れているのは次の部分だ。
 「秘書に任せていたと言えば、政治家の責任は問われなくて良いのか」「政治家とカネにまつわる政治不信が高まっている状況下、市民目線からは許し難い」
 これらは多くの国民にも共通した思いだろう。
 陸山会事件では「検察リーク」などの捜査批判も起きた。市民感情に流されての捜査は禁物だが、検察にも、国民が納得できる説明が求められよう。
(2010年4月28日01時19分 読売新聞)


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4、【主張】小沢氏「起訴相当」 やはり議員辞職すべきだ
2010.4.28 03:39 産経
 ■再捜査で問われる検察の責任
 天網恢々(てんもうかいかい)疎にして漏らさず、と形容した方がよいのだろう。
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京第5検察審査会が小沢氏の「起訴相当」を議決した意味合いである。
 土地購入をめぐり、21億円余の巨額の虚偽記載で側近議員や秘書らが起訴されたこの事件は、「秘書の犯罪」で済まされる事件ではなく、小沢氏の関与が焦点だった。だが、小沢氏は東京地検特捜部に事情聴取されたものの嫌疑不十分で不起訴となった。
 これに対し、審査会は「共謀共同正犯が成立するとの認定が可能」と断じた。国民から選ばれた11人の検察審査員全員が一致して小沢氏の刑事責任を認めたきわめて重い判断である。
 議決を受けて東京地検は再捜査を行い、3カ月以内に起訴か不起訴の処分を決めなければならないが、小沢氏は「潔白」を主張する根拠を失ったといえよう。刑事責任の問題に加え、政治的さらに道義的責任は明白だ。
 やはり議員辞職を決断すべきときである。
 陸山会の規正法違反事件では、現職衆院議員の石川知裕被告と小沢氏の元公設第1秘書の大久保隆規被告らが起訴された。
 ≪「共謀の認定」は重い≫
 地検特捜部は小沢氏の事情聴取に踏み切ったが、虚偽記載への関与が立証できず、元秘書らの責任を問うにとどまった。その捜査結果が国民の政治不信を募らせる一因になった。
 検察審査会は、法律で定められた国の機関で、以前は議決に法的拘束力がなく参考意見にとどまった。だが司法改革の一環で、裁判員制度導入とともに検察審査会法が改正され、2度の「起訴相当」議決で強制起訴を可能にするなど、民意を反映するために権限が強化された。
 政治資金規正法違反は、政治家が扱う資金の透明性を損ない、国民を欺く重大な犯罪だ。しかも虚偽記載額がきわめて多額で、複雑な資金操作で土地購入の原資を隠そうとした意図がみえる。秘書の独断で行えるものとは考えにくく、東京地検特捜部による捜査結果は到底、納得できるものとはいえない。
 一方、検察審査会の議決内容は明快だ。石川被告らの供述内容や土地購入原資を隠すために行われた銀行融資の申込書などに小沢氏の署名・押印があるなどの状況証拠を踏まえ、小沢氏の共謀が認められるとした。
 小沢氏の説明を「きわめて不合理・不自然で信用できない」と退け、「絶対権力者である小沢氏に(秘書らが)無断で資金の流れの隠蔽(いんぺい)工作などをする必要も理由もない」との疑問も呈した。
 再捜査にあたる検察当局は検察審査会の議決を真摯(しんし)に受け止め、その存在意義をかけて国民が納得できる結果を出す責任がある。未解明であるゼネコンの裏金疑惑なども解明すべきだ。
 ≪辞任せずと開き直り≫
 小沢氏は不起訴処分を潔白のお墨付きのように強調して開き直り、事件の詳細について説明責任を果たさず、野党の証人喚問要求にも応じなかった。
 そうした姿勢に、国民はきわめて厳しい視線を向けてきた。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査では、小沢氏が説明責任を果たしていないと思う人がほぼ9割に達しているほか、7割の人が幹事長辞任を求めた。
 鳩山由紀夫首相の政治資金問題でも説明責任が不十分との見方が8割を超えている。だが2人とも、政治的、道義的責任をとろうとしていない。
 小沢氏は27日夜、幹事長職を辞任しない意向を示したが、状況は一変した。2度目の「起訴相当」議決を経て強制起訴される可能性も出てきた。
 小沢氏が出処進退を決断しないかぎり、参院選に向かう時期に与党幹事長の起訴の有無が最大の焦点になる。まともな党運営などできる状態ではなかろう。
 民主党内では、小沢氏に近い議員らが押し切る動きをみせている。岐阜県連や連合静岡など地方組織や支持団体から小沢氏の辞職論などが出されても、執行部は封じてきた。
 異論を認めず、体制維持を押し通そうとする発想が、政党の自浄作用さえ働かないことに結び付いている。執行部体制とともに、党の体質を転換することが求められている






2010年04月27日(火) 看護職員:過酷な労働環境


看護職員:切迫流産3割…過酷な労働環境 医労連調査
毎日新聞 2010年4月26日 
看護職員実態調査:妊娠中でも夜勤 
毎日新聞 2009年5月14日

 娘が看護師をしている。同期で入った看護師8人の内7人がやめ今は一人のなったという。病院側は新規に看護師を確保しないと、病院が成り立たない状態に追い込まれるほど看護師が不足気味なのである。この仕事は体が丈夫な体質でないと務まらない職場のような印象だ。

 報道の通り、病院や診療所などで働く看護職員の約7割が慢性疲労を訴え、鎮痛剤や睡眠剤など何らかの薬を常用している割合は約6割もいるという。しかも、妊娠者のうち3人に1人は流産の前兆である切迫流産を経験していたことがあるというから深刻だ。医労連は「慢性的な人手不足による過重労働が原因とみられる。不当なサービス残業も横行しており、法令順守を関係機関に徹底させたい」としている。

 看護師らでつくる「県医療労働組合連合会」の調査によると、妊娠中でも3分の2の人が夜勤に入るなど「過酷な労働が浮き彫り」になっている。看護師、准看護師、保健師、助産師の4職種を対象にアンケート調査によると、「疲れが翌日に残る」など慢性疲労の症状を訴える人は73.5%に達しているのだ。
このような労働環境を放置しておけば、看護職員の不足はますます深刻さを増していくと思う。患者のわがままが看護職員不足を招く要因の一つのように思える。

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看護職員:切迫流産3割…過酷な労働環境 医労連調査
毎日新聞 2010年4月26日 20時25分

 病院や診療所などで働く看護職員の約7割が慢性疲労を訴え、鎮痛剤や睡眠剤など何らかの薬を常用している割合は約6割に上り、妊娠者のうち3人に1人は流産の前兆である切迫流産を経験していたことが日本医療労働組合連合会(医労連)の調査で分かった。医労連は「慢性的な人手不足による過重労働が原因とみられる。不当なサービス残業も横行しており、法令順守を関係機関に徹底させたい」としている。
 09年11月〜10年1月に看護師、准看護師、保健師、助産師の4職種を対象にアンケートを実施、約2万7000人から回答を得た。「疲れが翌日に残る」など慢性疲労の症状を訴える人は73.5%に達し、20年前の調査から7ポイント増加した。
 疲れやストレスなどから薬を常用する割合は、多い順に鎮痛剤(29%)、ビタミン剤(19%)、胃腸薬(17.6%)など。睡眠剤(6.9%)や安定剤(4.3%)の常用者もいた。「常用してない」は40.5%にとどまった。
 また、06年4月以降に妊娠した約3500人のうち34.3%が切迫流産を経験しており、20年前より10ポイント増。07年に全国労働組合総連合が一般事務職員を対象に行った調査時の17.1%を大きく上回った。逆に「順調」との回答は8ポイント減って22.4%だった。
 仕事を辞めたいと「いつも思う」は21.7%、「ときどき思う」も57.6%に上った。【佐々木洋】
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看護職員実態調査:妊娠中でも夜勤 

過酷な労働浮き彫り−−県医労連 /石川


 看護師らでつくる「県医療労働組合連合会」(県医労連、岩木治美執行委員長)は、県内病院で働く看護職員の夜勤実態調査を行った。妊娠中でも3分の2の人が夜勤に入るなど「過酷な労働が浮き彫りになった」として、同連は13日、県に勤務状況の調査や病院への改善指導を行うよう要請した。

 今年3月、県内約100病院に昨年10月時点の勤務状況を尋ねる調査書を送り、公立、民間34病院から回答を得た。

 3交代制を採用する19病院について約1900人分の夜勤日数を集計したところ、目標とされる1カ月8日以内を超えて9日以上の人が32%いた。中には13日というケースも。また、妊娠中の看護職員(2交代制含む)26人のうち17人が夜勤に入っていた。このほか、自由記述欄では、院内保育施設など子育て環境の充実を求める声が多かったという。

 同連では「妊婦も夜勤に入り、何とか回しているのが現状だ。新型インフルエンザへの対応もあり、看護職員の不足は深刻さを増している。医療の安全確保の上でも問題だ」と指摘する。【野上哲】

毎日新聞 2009年5月14日 地方版






2010年04月26日(月) 鳩山政権:高速料金でも右往左往


1 、社説:論調観測 高速料金混迷 政権へのあきらめ投影
                       毎日新聞 2010年4月25日
2、社説:論調観測 高速料金混迷 政権へのあきらめ投影
                       毎日新聞 2010年4月25日
3、社説:高速料金混迷 右往左往にうんざりだ
                       毎日新聞 2010年4月24日

 社説1の通り、高速道路の料金制度の見直し問題は、再見直しを求める小沢一郎民主党幹事長と、否定する前原誠司国土交通相との対決の構図が鮮明となってきた。値下げの財源を道路建設に回せと指示され、その通りにしたら、今度は、値上げになるから改めろと言ったという。小沢幹事長の要求に前原誠司国土交通相は「二律背反だ」と批判する。

 高速道路料金が6月から変わる。「休日上限1000円」など現行の割引を来年度にかけてほとんど廃止し、曜日を問わず普通車を「上限2000円」にするなど、車種別の上限を設けることが柱だ。しかし、この新制度はおかしい。「近距離は割高、長距離は割安」という格差に合理的な理由がないと思う。

 毎日の社説「高速料金混迷 右往左往にうんざりだ」に代表される論評が多い。鳩山政権の迷走劇に新たな一幕が加わった。高速道路の料金制度の再見直し問題だ。国土交通省が策定した料金制度に与党内から異論が噴出した。そこで、政府・民主党は首脳会議を開き、再度見直すことを決めた。もちろん、鳩山由紀夫首相も出席してのことだった。ところが、その後、鳩山首相と会談した前原誠司国交相は、再見直しを否定し、鳩山首相もこれを認める発言をしている。まさに、「右往左往にうんざりだ」と言われても仕方のない混迷ぶりである。

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1 、社説:論調観測 高速料金混迷 政権へのあきらめ投影
                        毎日新聞 2010年4月25日
 高速道路の料金制度の見直し問題は、再見直しを求める小沢一郎民主党幹事長と、否定する前原誠司国土交通相との対決の構図が鮮明となってきた。
 値下げの財源を道路建設に回せと指示され、その通りにしたら、今度は、値上げになるから改めろと言う。小沢幹事長の要求は「二律背反だ」と、前原国交相は批判する。
 限られた財源の中で、無料化と建設の両立は不可能だ。小沢幹事長の「ちゃぶ台返し」に憤るのは当然だろう。
 一方で、国交省が建設に回す資金は、東京外環道など都市部が主体で、それに対する反発も背景にあると指摘されている。
 ただ、無料化を掲げながら、実際には値上げというのでは、夏の参院選は戦えないという声は強い。選挙に不利なことはしないという基本線からすると、小沢幹事長が再見直しを求めたのは当然ということになる。
 いずれにしても、民主党内の小沢対反小沢の構図が、高速料金問題を介して熱を帯びてきたわけで、この駆け引きの行方が注目されるところだ。
 もちろん、この鳩山政権の迷走について、各紙社説は厳しく批判している。
 冒頭部分を抜粋してみる。読売は「政府・民主党の政策決定が、またしても混乱している」、産経は「鳩山政権のたががはずれ、統治能力に重大な疑問符がつけられている」と、通常の表現で始まっている。
 しかし、朝日は「またか、である」、毎日は「鳩山劇場の迷走劇に新たな一幕が加わった」、日経は「『高速道路料金を見直す』との決定を見直すという方針を見直す」−−というような具合だ。
 受け流したり、皮肉交じりの表現から感じられるのは、迷走が続く鳩山政権に対し、まともに注文をつけても仕方がないという雰囲気だ。
 文中には、「いい加減うんざりさせられる」(朝日)、「またかというより、うんざりというのが、正直なところだ」(毎日)、「もはや政権の体をなしていない」(日経)という文句がさしはさまれており、そうした雰囲気を補強している。
 政権交代をめぐって論調は分かれていた。どちらかというと、是としてきた方の社説に情緒的な表現が目立つのは、鳩山政権に対するあきらめが投影されているからではないだろうか。
 ただ、国民の視線は、すでに、あきらめからしらけに変わっているかもしれない。その危機感が政権から伝わってこない。【論説副委員長・児玉平生】

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2、社説:論調観測 高速料金混迷 政権へのあきらめ投影
                        毎日新聞 2010年4月25日
 高速道路の料金制度の見直し問題は、再見直しを求める小沢一郎民主党幹事長と、否定する前原誠司国土交通相との対決の構図が鮮明となってきた。
 値下げの財源を道路建設に回せと指示され、その通りにしたら、今度は、値上げになるから改めろと言う。小沢幹事長の要求は「二律背反だ」と、前原国交相は批判する。
 限られた財源の中で、無料化と建設の両立は不可能だ。小沢幹事長の「ちゃぶ台返し」に憤るのは当然だろう。
 一方で、国交省が建設に回す資金は、東京外環道など都市部が主体で、それに対する反発も背景にあると指摘されている。
 ただ、無料化を掲げながら、実際には値上げというのでは、夏の参院選は戦えないという声は強い。選挙に不利なことはしないという基本線からすると、小沢幹事長が再見直しを求めたのは当然ということになる。
 いずれにしても、民主党内の小沢対反小沢の構図が、高速料金問題を介して熱を帯びてきたわけで、この駆け引きの行方が注目されるところだ。
 もちろん、この鳩山政権の迷走について、各紙社説は厳しく批判している。
 冒頭部分を抜粋してみる。読売は「政府・民主党の政策決定が、またしても混乱している」、産経は「鳩山政権のたががはずれ、統治能力に重大な疑問符がつけられている」と、通常の表現で始まっている。
 しかし、朝日は「またか、である」、毎日は「鳩山劇場の迷走劇に新たな一幕が加わった」、日経は「『高速道路料金を見直す』との決定を見直すという方針を見直す」−−というような具合だ。
 受け流したり、皮肉交じりの表現から感じられるのは、迷走が続く鳩山政権に対し、まともに注文をつけても仕方がないという雰囲気だ。
 文中には、「いい加減うんざりさせられる」(朝日)、「またかというより、うんざりというのが、正直なところだ」(毎日)、「もはや政権の体をなしていない」(日経)という文句がさしはさまれており、そうした雰囲気を補強している。
 政権交代をめぐって論調は分かれていた。どちらかというと、是としてきた方の社説に情緒的な表現が目立つのは、鳩山政権に対するあきらめが投影されているからではないだろうか。
 ただ、国民の視線は、すでに、あきらめからしらけに変わっているかもしれない。その危機感が政権から伝わってこない。【論説副委員長・児玉平生】
【関連記事】

毎日新聞 2010年4月25日 東京朝刊
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3、社説:高速料金混迷 右往左往にうんざりだ
                        毎日新聞 2010年4月24日

 鳩山劇場の迷走劇に新たな一幕が加わった。高速道路の料金制度の再見直し問題だ。

 国土交通省が策定した料金制度に与党内から異論が噴出した。そこで、政府・民主党は首脳会議を開き、再度見直すことを決めた。もちろん、鳩山由紀夫首相も出席してのことだった。

 ところが、その後、鳩山首相と会談した前原誠司国交相は、再見直しを否定し、鳩山首相もこれを認める発言をしている。
 高速道路料金の上限を休日に限らず平日も含めて普通車で2000円とするのが国交省の見直しの柱だ。6月に実施予定で、走行距離が長いほど料金は割安になる。しかし、現在の各種割引がなくなるため、普通車の場合で70キロに達しない場合は実質的に値上げとなってしまう。

 無料化を掲げているのに、実際には利用者の大半は負担が増すため、トラック業界などが猛反発している。こんな矛盾した見直しが行われれば、夏の参院選に不利に働きかねない。首脳会議で見直しを決めた背景には、そうした事情があった。

 ただし、利用者の多くが実質的に値上げとなるのは、料金割引のための財源を道路建設に回すことにしたからだ。

 昨年末の小沢一郎民主党幹事長の求めに応じた措置だったはずだが、小沢氏は今回、「無料化どころか値上げだ。説明がつかない」と強調する。はしごをはずされた格好の前原氏としては、納得がいかないに違いない。

 ただ、全面対立は得策ではないと判断しているようで、現時点での見直しを否定しつつも、国会の審議を通じる形で、何らかの対応をとる余地も残している。

 財源が限られた中で、無料化と道路建設が両立するわけがないのは、最初からわかっていることだ。にもかかわらず、無料化と道路建設の間を右往左往している。

 しかも、政策は内閣主導といいながら、小沢幹事長が突然、提起したのが、右往左往の震源だ。鳩山首相はというと、再見直しと、その否定の間で揺れ、存在感が乏しい。

 無料化、道路建設、渋滞解消、他の交通機関への影響−−。考慮すべき要素は多々ある。そのすべてを満足させる解はない。その中で妥協点を見つけ、国民生活が少しでもいい方向に進むようにと、方策を探るのが政治の役割のはずだ。

 にもかかわらず、政権交代後、こうした状況が繰り返されている。またかというより、うんざりというのが、正直なところだ。突き放した視線が投げかけられていることを、騒動の当事者は自覚すべきだ。

2010年04月25日(日) 消費税率17%まで覚悟する必要があるのか。

報 道

1、自民党:「消費税率上げ、国民安心税に」 政権公約に盛る
                     毎日新聞 2010年4月21日
2、社説:消費増税―参院選で堂々と論じよ
                      2010年4月22日 朝日新聞
3、消費税:引き上げ、与党内で論議
                      毎日新聞 2010年4月14日 
4、同友会:成長戦略へ提言 消費税率17年度までに17%
                       毎日新聞 2010年4月13日
5、経団連:成長戦略への提言、消費税引き上げ 20年代半ばに10%台後半
                      毎日新聞 2010年4月13日

 消費税は10%で当分落ち着くと理解していたが、最終的に17%まで行くようだ。報道4−5の通り経団連・同友会共に消費税率17%を提唱している。
自民党は報道1の通り、消費税の税率引き上げを今夏の参院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込むことになった。

 鳩山由紀夫首相の「4年間は消費税を上げない」という論法は現今の財政難で通用しなくなってきている。朝日の社説の通り「それを正直に認め、将来の消費税引き上げと税収の使途を夏の参院選の争点にしてもらいたい」ものである。
首相らは昨年まで「特別会計も含めた歳出の見直しで数兆円の財源を生み出せる」などと語っていた。いまはそんな声はもはや聞かれず、増税に前向きな発言が目立ってきた。

 菅直人副総理兼財務相も増税に前向きな姿勢を示している。これに対し、閣内などから反発や慎重論を唱える声が上がっているが、支出の50%を国債に依存する事態が無責任極まりないのである。消費税増税を巡る論議が、与党内で高まりを見せるのも当然と言わねばならない。

 それにしても、前段の消費税17%は重い。計算例を示そう。
支出240万円に暮らす高齢者家庭としよう。
消費税5%
240万円×1.05=252万円
240万円×1.17=281万円・・・・29万円増税
生活費が年間250万円しかない高齢者世帯は、年間で29万円
(月24000円)の支出を削減しなければならない。これは実に厳しいといわねばならない。

 報道5の通り、ささやかな庶民にこれだけの負担を求め、法人の税率を現行の40%から30%に引き下げよとする経団連の見解の深い違和感を覚える。法人税率を10%下がることが、日本の企業が活性化する道でではないと思う。米国の法人税率は40%でありこれを引き下げようとする動きは無い。日本の企業に納税意識の問題点があるように思う。
  
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1、自民党:「消費税率上げ、国民安心税に」 政権公約に盛る
毎日新聞 2010年4月21日

 自民党は20日、消費税の税率を引き上げ、その一部を目的税化して医療や福祉に充てる「国民安心税」(仮称)創設を提唱する方針を固めた。税率の引き上げ時期と幅について大型連休明けにも結論を出し、今夏の参院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込む。
 また、高校、大学の新卒者の完全雇用に向けた取り組みとして、「トライアル雇用制度」の拡充を打ち出す。現行制度は主に中高年の離職者を想定した内容となっているが、自民党は内定を得られなかった新卒者に重点を置き、未内定者を試行的に2年程度雇った企業に対し1人当たり年100万円の助成金を支給する。今春の新卒者のうち10万人以上の就職先が決まっていないとみられ、1000億円規模の財源を想定している。【野原大輔】
毎日新聞 2010年4月21日 東京朝刊
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2、社説:消費増税―参院選で堂々と論じよ
                    2010年4月22日 朝日新聞
 「4年間は消費税を上げない」として、増税の検討すら避けてきた鳩山由紀夫首相の論法が通用しなくなってきた。それを正直に認め、将来の消費税引き上げと税収の使途を夏の参院選の争点にしてもらいたい。
 増税を封印する根拠について首相らは昨年まで「特別会計も含めた歳出の見直しで数兆円の財源を生み出せる」などと語っていた。だが、そんな声はもはや聞かれず、増税に前向きな発言が目立ってきた。
 とりわけ副総理兼財務相の菅直人氏の積極発言は重い。「増税しても、使い道を間違えなければ景気が良くなることを部下たちに検証させている」と講演で述べたのである。
 仙谷由人・国家戦略相も記者会見で「歳入改革を掲げて選挙をしなければ国民に失礼になる」と語った。
 増税を伴う改革に正面から取り組もうという意気込みを買いたい。
 参院選を控えて、民主党内には強い反発がある。小沢一郎民主党幹事長は「半年前の国民との約束を変える方が変」だと会見で述べた。
 だが、子ども手当の導入などで歳出の膨張に拍車をかけながら、将来の財源の手当てすら考えないというのでは、怠慢に過ぎる。
 1994年に非自民の細川連立政権が打ち出した国民福祉税構想を実質的に主導した小沢氏には、それがよく分かっているはずだ。
 増税をいつまでも封印してはいられない。医療や介護、保育などを支え、教育を充実するには財源が足りない。政府の借金は今は大半が国民の資産でまかなわれているが、やがて国内だけでは回らなくなる。
 社会保障や教育の財源を確保し、財政を持続可能な状態に立て直すため、納税者に負担増を求める税制の抜本改革に取り組むことは、どんな政権にとっても逃げられない課題である。
 歴代の自公政権は「歳出削減が先」「景気にマイナス」などとして、増税の先送りを続けてきた。鳩山政権もまったく同じだ。菅氏の姿勢は、その大転換につながる可能性がある。
 菅氏がよって立つ考え方は、「増税しても、集めたおカネを雇用が拡大するように有効に使えば景気は良くなる」というものだ。
 医療や介護、環境など需要がますます増える分野で雇用の創出を促す。そのために増税で得られる財政資金を投じる。デフレ脱却をにらんで、そういう方法を採るなら景気を失速させずにすむ可能性はあるだろう。それが財政再建の一歩にもなる。
 所得税や法人税も含めた税制改革の全体像をいかに描くか。増税分をどう使うのか。政党間で競い、国民に信を問うべき大事な課題だ。それを忘れた選挙は、無責任ではあるまいか。
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3、消費税:引き上げ、与党内で論議
毎日新聞 2010年4月14日 
 仙谷由人国家戦略担当相は13日、衆議院を任期途中で解散し、総選挙で消費税の増税を掲げて戦う可能性について言及した。菅直人副総理兼財務相も増税に前向きな姿勢を示している。これに対し、閣内などから反発や慎重論を唱える声が上がっており、消費税増税を巡る論議が、与党内で高まりを見せている。
 仙谷氏は13日の閣議後会見で、「今のままの税収が続けば、大きな壁にぶち当たる」と、社会保障などの財源となる税収の低迷に懸念を表明。「任期(満了)の1年前、半年前か分からないが、(総選挙に)打って出るとなれば、消費税、歳入改革を掲げなければ国民に失礼」と語った。
 鳩山由紀夫首相は昨年9月の政権交代から4年間は消費税増税を見送るとの「約束」を一貫して表明しているが、仙谷氏の発言はこの約束を撤回し、増税を前倒しすることを示唆したものだ。菅氏も12日の講演で「増税しても、使う道を間違わなければ景気が良くなる」と述べており、主要閣僚から、増税に前向きな発言が相次いだ。
 こうした仙谷氏らの発言に対し、平野博文官房長官は13日の会見で「時期尚早の議論だ」と反発。民主党内からも、「無駄削減の努力をしないで消費税論議(を行うの)はナンセンス」(高嶋良充参院幹事長)と批判の声が上がった。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相や社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相も、「経済が成長して税収を上げるべきだ」(亀井氏)などと、増税には慎重な立場だ。
 仙谷氏らの発言の背景には、深刻な財源不足がある。政府は6月の策定を目指し、3年間の予算の大枠を決める中期財政フレームと、中長期的な財政再建の道筋を示す財政運営戦略の策定を検討している。しかし、社会保障費が毎年1兆円以上増える中、政権公約の実現を図りつつ、財政健全化を目指すのは極めて困難だ。
 一方で、参院選前に消費税引き上げ論が高まれば、選挙戦に悪影響を及ぼすとの懸念も強く、反発の声もより強まりそうだ。【久田宏、坂井隆之】
毎日新聞 2010年4月14日 0時35分

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4、同友会:成長戦略へ提言 消費税率17年度までに17%
毎日新聞 2010年4月13日 
 経済同友会は13日、政府の成長戦略への提言を発表した。財政再建や将来不安の解消に向け、消費税率を17年度までに段階的に引き上げて17%とすることや、法人税率を現行の約40%から5%引き下げることも求めた。日本経団連も同日、20年代半ばに消費税率を10%台後半とすることなどを柱とする提言を正式発表。参院選の争点になる可能性のある消費税率について財界の提言が相次いでいる。
 同友会は、将来不安の解消策として65歳以上の国民1人に月額7万円を給付する新基礎年金制度の創設を提案。財源を消費税として税率を13年度に10%(年金目的3%)、17年度に17%(同10%)にすべきだとした。
 このほか企業の競争力強化のため「企業の創意工夫を促す規制緩和や改革を速やかに進める」ことを求め、成長するアジアの需要を取り込むため方策の必要性を強調した。【米川直己】
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経団連:消費税率を段階的引き上げ…成長戦略への提言
与謝野・平沼新党:「消費税上げ」で一致
発信箱:「消費税政局」の予感=倉重篤郎(論説室)
経団連:成長戦略への提言、消費税段階的引き上げ 20年代半ばに10%台後半
毎日新聞 2010年4月13日 20時29分(最終更新 4月13日 23時15分)

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5、経団連:成長戦略への提言、消費税引き上げ 20年代半ばに10%台後半
毎日新聞 2010年4月13日
 日本経団連は12日の会長・副会長会議で、政府の成長戦略に対する提言を決めた。経済成長には財政や社会保障制度の安定が不可欠とし、財源として消費税率を11年度から段階的に引き上げ、20年代半ばに10%台後半とすることなどを盛り込んだ。法人税は現行の約40%を国際水準の30%まで早期に引き下げることを求めた。13日に発表する。

 御手洗冨士夫会長は12日の会見で「増大する歳出に耐えられる構造が必要」と消費税率引き上げの必要性を強調。そのうえで「企業が活性化しない限り雇用は増大せず、豊かな国民生活の向上もない」と企業の国際競争力強化の観点から法人税減税は急務との考えを示した。

 経団連の提言は、財政、税制、社会保障の一体改革▽「健康大国」実現などの成長戦略▽大企業と中小企業のネットワーク強化などで構成されている。【米川直己】
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毎日新聞 2010年4月13日 東京朝刊

2010年04月24日(土) 新党改革:旗揚げ舛添氏ら6参院議員


新党改革:旗揚げ 舛添氏ら6参院議員
                     2010年4月23日 毎日
社説:舛添氏も新党 「顔」失った自民の寂しさ
                     2010年4月23日 毎日

新しく出来た新党名を書きたい。

1、与謝野馨元財務相(71)らが結成する新党「たちあがれ日本」
2、杉並区長、中田・前横浜市長らが月内結成へ
3、橋下知事政治団体「大阪維新の会」
4、改革クラブ中心の「新党改革」

新党が次々と名乗りをあげ、党名を覚えるのが大変なほどだ。政治に新風を送り込む期待を抱かせるが、よほど政策や理念を明確にしないと生き残ることが難しいと思う。

今回の新党は舛添氏らが改革クラブに合流したうえで党名を変更したに過ぎない。メンバーは参院議員ばかり6人で、舛添氏が代表に就任した。果たして、6人の参院議員が7月の選挙で生き残ることが出来るのだろうか。短命の新党の終わるような気がしてならない。

代  表 舛添要一(61)=参院比例代表<2>、自
最高顧問 渡辺秀央(75)=参院比例代表<2>(衆<6>)、改
代表代行 矢野哲朗(63)=参院栃木選挙区<3>、自
幹事長  荒井広幸(51)=参院比例代表<1>(衆<3>)、改
政調会長 小池正勝(58)=参院徳島選挙区<1>、自
事務総長 山内俊夫(63)=参院香川選挙区<2>、改

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新党改革:旗揚げ 舛添氏ら6参院議員
                     2010年4月23日 毎日
 自民党に離党届を提出した舛添要一前厚生労働相は23日、東京都内で記者会見し、「新党改革」の旗揚げを発表した。舛添氏らが改革クラブに合流したうえで党名を新党改革に変更。メンバーは参院議員ばかり6人で、舛添氏が代表に就任した。改革クラブは自民党と国会で統一会派を組んでいたが、舛添氏は同日、統一会派を解消する考えを示した。
 舛添氏以外に改革クラブの渡辺秀央、荒井広幸、山内俊夫の3氏と合流した。改革クラブ内で新党への移行に反発していた中村喜四郎衆院議員と大江康弘参院議員は離党したうえで自民党との会派にとどまる。
 ◇新党改革のメンバー◇
代  表 舛添要一(61)=参院比例代表<2>、自
最高顧問 渡辺秀央(75)=参院比例代表<2>(衆<6>)、改
代表代行 矢野哲朗(63)=参院栃木選挙区<3>、自
幹事長  荒井広幸(51)=参院比例代表<1>(衆<3>)、改
政調会長 小池正勝(58)=参院徳島選挙区<1>、自
事務総長 山内俊夫(63)=参院香川選挙区<2>、改
 ※敬称略、カッコ内は年齢、<>は当選回数、「自」は直近の所属が自民党、「改」は改革クラブ
 ◇新党改革の主な政策(骨子)◇
・企業・団体献金を禁止し国会議員定数を半減
・政治家が官僚をコントロールする真の政治主導
・憲法改正
・法人税減税
・地方分権を推進し道州制を導入
・消費税の地方財源化、福祉目的税化
・国際社会に貢献する外交・安全保障政策

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社説:舛添氏も新党 「顔」失った自民の寂しさ
                       2010年4月23日 毎日
 果たして、政党不信の受け皿になれるだろうか。動向が注目されていた自民党の舛添要一前厚生労働相が離党届を提出、新党結成に踏み出す。改革クラブと合流し、自身が党首に就く予定だ。
 厚労相を約2年務め社会保障などの政策通として知られ、次期リーダーの一人と目された舛添氏という人材を自民党はつなぎとめられなかった。一方で、新党が乱立の様相を呈する中、舛添氏と理念がどこまで一致しているかはっきりしない顔ぶれでの旗揚げが、国民に新鮮な印象を与えるかは疑問だ。舛添氏の個人人気頼みでは、前途多難である。
 これまで舛添氏は、谷垣禎一総裁ら執行部への激しい批判を展開してきた。一方で党内で勉強会を開くなど、執行部刷新と新党結成の両にらみ戦略とみられていた。舛添氏が求めた執行部刷新を谷垣氏は拒み、新党結成では与謝野馨元財務相に後れを取った。「(なかなか離党しない)オオカミ中年」とやゆする声さえ、自民党から出ていた。党内抗争に展望が開けず、離党で筋を通したということだろう。
 だが、知名度の高い舛添氏が決断した割に、衝撃が乏しかったことも事実だ。自民党内で、舛添氏に同調する動きは現状では広がりを欠いている。改革クラブとの連携を主体とした陣容で「舛添新党」だと強調しても、ぴんとこないのが国民の率直な印象ではないか。毎日新聞の最近の世論調査でも、舛添氏に新党結成を期待する人は2割にとどまり、むしろ「自民党総裁を目指すべきだ」の方が多かった。「舛添人気」だけで、新党が国民に評価されるわけではないのだ。
 また、舛添氏が自民党で連携を探っていた勢力は、小泉改革を推進する成長重視派が中心だったが、新党でこの路線をどこまで明確にするのか。政党要件を満たすのに必要な国会議員を集めることを優先し、理念が埋没してはいないか。きちんとした政策の説明が求められよう。
 民主、自民両党の迷走が目立つ中、「みんなの党」が政党支持率を伸ばし、「たちあがれ日本」や自治体首長らによる「日本創新党」といった新党が次々と名乗りをあげ、党名を覚えるのが大変なほどだ。政治に新風を送り込む期待を抱かせるが、よほど政策や理念を明確にしないと国民は面くらうし、第三極として生き残ることもできまい。
 それにつけても今回、最大のダメージを被ったのは、党再生の顔となり得る人材を失った自民党だ。舛添氏の離党を厄介ばらいのように受け止めているとしたら、救いようがない。組織崩壊の危機に直面しているという自覚こそが、必要だ。
毎日新聞 2010年4月23日 2時30分





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2010年04月23日(金) 独立行政法人の病巣に迫る意義は大きい


社説:独法仕分け 患部に鋭くメスを入れよ
                      2010年4月22日  日報
【主張】独法仕分け 「国民受け」狙いでは困る
2010.4.22  産経新聞

不人気で窮地に陥った鳩山政権で唯一国民の喝采(かっさい)を浴びたのが「事業仕分け」である。政権人気の期待を掛けているようだが、果たしてどのような成果が生まれるのか注目される。仕分け第2弾前半は今日からだが、対象は47独立行政法人であるという。今回は独立行政法人の事業重複や、受注事業の外部への丸投げなどに切り込み、無駄遣いのからくりを仕分けてみせるという。

 独立行政法人は振興センター、開発機構、整備機構、支援機構などのもっともらしい名前が付いているが、どんな事業をしているのか判然としない組織にメスが入るのだ。政府の行政刷新会議が23日から、47の独立行政法人の151事業を対象に仕分け作業を行う。

独立行政法人次のような問題点が指摘されている。
1、天下り官僚の受け入れが慣例化している。
2、再天下り先となる公益法人への随意契約
3、委託された業務をファミリー企業に再委託するなど、不透明な運営でも批判を浴びている。
4、過大な剰余金も問題になっている。

 一向に改善されなかった独立行政法人の病巣に迫ることの意義は大きいのではないか。

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社説:独法仕分け 患部に鋭くメスを入れよ
                      2010年4月22日  日報
 振興センター、開発機構、整備機構、支援機構−。もっともらしい名前が付いているが、どんな事業をしているのか判然としない組織にメスが入る。
 政府の行政刷新会議が23日から、47の独立行政法人の151事業を対象に仕分け作業を行う。本年度予算概算要求を対象に昨秋始まった「事業仕分け」の第2弾である。
 昨年の仕分けは「政治ショー」とやゆされ、今回も政権浮揚の狙いが見え隠れする。仕分けによって捻出(ねんしゅつ)される財源も数百億円規模にとどまるとの見方もある。
 しかし、天下り先、無駄の温床などと指摘されてきた独法の実態を白日の下にさらすことの意味は大きい。
 自分たちが払った税金がいかに使われてきたか。国民はそれを知るだけで納税者意識が高まろう。廃止も含め抜本的に見直してほしい。
 独法は、橋本龍太郎政権下の行政改革会議の報告に基づいて設置された。公共性は高いが、行政が直接の実施主体となる必要のない事業を担う機関として位置付けられ、効率性、透明性の確保が掲げられた。
 だが、発足時の2001年4月、57だった独法の数は、ことし4月現在104に上る。10年足らずの間に倍近くに増殖、肥大化した。
 それに伴い、当初の狙いとは裏腹に事業や財務内容の不透明さ、非効率性が問題視されるようになる。
 官僚の天下りの受け皿だけを目的に設置されたとしか思えない独法もある。天下り先での法外な報酬や国民常識とかけ離れた「手当」に驚かされる。
 無駄遣いは、独法同士の事業の重複、保有資産にも表れている。同じような事業を行っている独法は、廃止か再編統合されて当然だ。身の丈に余る不動産は売却すべきである。
 要は、本当に必要なものは存続、不要なものは廃止すればいい。民営化や地方への移管も考えたい。
 今回の仕分けの焦点は、科学技術系独法の取り扱いだろう。昨秋の仕分けでも日本の生命線ともいうべき分野への大なたは、強い反発を呼んだ。
 科学技術系独法については、政権内に「国立研究開発機関」(仮称)などの再編統合構想も浮上している。
 研究開発費が天下り役員の報酬のために削られるような本末転倒があってはならない。無駄は断固削り、本当に必要な事業・分野へは逆にてこ入れを図るくらいのメリハリがほしい。
 それでこそ、成長戦略も描ける。
 独法仕分けの後は5月下旬に公益法人対象の後半戦が待っている。5月政変説など政局流動化の兆しがあるが、振り回されることなく、腰を据えて再編・改革案をまとめてほしい。
新潟日報2010年4月22日
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【主張】独法仕分け 「国民受け」狙いでは困る
2010.4.22 03:44  産経新聞
 政府の行政刷新会議による、独立行政法人(独法)を対象にした「事業仕分け」第2弾の前半戦が23日から始まる。
 全独法の約半数に当たる47法人の151事業が選ばれている。枝野幸男行政刷新担当相らが行った事前の視察を踏まえての選定だ。
 独法の統廃合も視野に入れ、温存されている無駄を洗い出す方針だが、政治ショー的な国民受けを狙ったパフォーマンスに走るのは慎むべきである。
 昨秋の第1弾では「1事業に1時間」という制限を設け、衆人環視の下で官僚バッシングを行い、話題を集めた。与党内には、再度の注目効果を期待する声もあるようだが、政権浮揚の手段と考えているなら見当違いである。
 独法には改めるべき点が多い。天下り官僚の受け入れが慣例化している。再天下り先となる公益法人への随意契約集中や、委託された業務をファミリー企業に再委託するなど、不透明な運営でも批判を浴びている。過大な剰余金も問題になっている。
 国民の目が届きにくい世界だ。一向に改善されなかった病巣に迫ることの意義は大きい。
 だが、事業仕分けには将来を見据えた国家戦略が求められる。資源小国の日本は、科学技術立国を標榜(ひょうぼう)している。第1弾で、スーパーコンピューターの開発予算を凍結しようとした際に国民が強く反発したのは、そのためだ。
 第2弾の仕分けを踏まえて、研究開発系の独法の制度変更なども検討される見通しだ。日本には38の研究開発法人が存在する。理化学研究所や宇宙航空研究開発機構などがその顔ぶれである。
だが、その数は米国に比べて1けた少ない。米国では研究機関の多様性が国力の維持向上につながっていると見るべきだろう。
 もし、今回の仕分けで「数減らし」という単純な発想が跋扈(ばっこ)するようなら、日本の将来にとって極めて危険だ。研究開発力は加速度的に弱体化し、科学技術立国という目標も絵に描いたもちとなる。国民の誇りも失われる。
 研究開発は実利の追求だけにとどまらない。真理の探究も、知の体系の構築も含まれる。それを忘れると二流国家に成り下がる。仕分けにもこの視点が必要だ。
 民主党は独法だけでなく、特別会計の無駄の見直しを掲げていたはずだ。この本丸への切り込みを忘れてはならない。



2010年04月22日(木) 北朝鮮の独裁体制は弱体化

資 料

25、瀬戸際の北朝鮮−デノミ失敗は修復不能
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10508988143.html
26、北「韓国艦沈没関与説は捏造」
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10512912263.html
27、北朝鮮:正銀氏の近影公開…順調な継承アピール
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10513882716.html
28、北朝鮮:デノミで疲弊?市場活気なく 韓国紙が写真掲載
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10514400513.html
4、韓国:偽装脱北のスパイ2人逮捕 黄元書記の暗殺計画?
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10513885674.html

北朝鮮は深刻な飢饉に見舞われている。
25の瀬戸際の北朝鮮−デノミ失敗は修復不能のリポートの一部を引用しよう。

1、深刻な経済危機だ。歴史学者は後にこの状況を転換期と位置づけるだろう。

2、危機の発端は昨年の11月にさかのぼる。わずかばかりの国民の蓄えと、商店や自営業者の運転資金を奪い尽くした自国通貨ウォンのデノミネーション(通貨呼称単位の変更)だ。ウォンの価値は、予想通りに急落。国民が外国通貨との交換はおろか、物との交換すらあきらめるほどに価値を失った。

3、2度目の打撃が加えられたのはその1カ月後だ。政府は財政難の責任を民間に負わせ、外貨使用を禁止した。

4、中央指令型経済の優位性を称賛する論文を発表した。この論文は、社会主義経済の枠内で、個人事業主の自律性を拡大するという概念すら切り捨てている。金政権が、市場の破壊と、国家による直接支配の強化を目指していることは、デノミ直後の中央銀行の声明を見れば一目瞭然(りょうぜん)だ。

3、金総書記の後継者と目される三男の金ジョンウン氏がかかわったとの見方もあるこの経済政策は、散発的ではあるが抗議運動を引き起こした。北朝鮮の国民がこのような行動に出ることは珍しい。政府は政策を撤回し、市場の再開を許可した。2月には経済的混乱を招いたことを政府が謝罪するという異例の展開となり、さらに、「資本主義者の幻想」の根絶を誓ったとされる労働党の朴南基(パク・ナムギ)財務計画部長(77)が見せしめとして処刑された。

4、一度崩壊した経済は、簡単には修復しない。米、とうもろこしなどの商品の値段や、米ドルの価値はデノミ後6000%以上も上昇した。現在は政府が規制を一部緩めたことで、物価はピーク時より下がったとはいえ、それでもデノミ前より600%以上の水準にある。通貨供給量が縮小しているにもかかわらずだ。

5、農家の家計は深刻な打撃を受けている。都市を中心に何百人もの死者を出した90年代の飢饉(ききん)とは異なり、現在飢餓が生じているのは地方だという。

6、政府への反感を、例え友人や家族であっても、口にすることには恐怖を感じていることが明らかになった。市場経済に対する北朝鮮の憎悪も見方によっては一理あるといえる。市場に参加する人びとは、他の参加者を出し抜くために、真意とは反対の考えを伝える傾向が強いということだ。

 自国経済がこのような状態なのに、黄元書記の暗殺計画の行動とに驚愕するのみである。
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10513885674.html

2010年04月21日(水) 欧州想定を超える空の大混乱


1、社説:空の大混乱 想定外リスクを教訓に
                     毎日新聞 2010年4月20日 
2、社説:空の大混乱―国超える対策迫る火山灰
                     2010年 4月20日  朝日

アイスランドの火山が噴き出した大量の灰は欧州の空港を軒並み閉鎖に追い込む事態となった。再噴火の恐れはまだ残っており、日本でも、ビジネスマンや5月の連休の欧州旅行を断念する人が多いだろう。観光大国である欧州にとっては計り知れない影響がでる。

 今日のグローバル化を支えているのが、インターネットに代表される情報通信網と航空機が引っ張る高速の大量輸送手段だ。だが、火山灰はジェット機のエンジントラブルを起こしかねない。このため事故を恐れた各国当局が空港閉鎖に踏み切った。

航空機がジェット化され、プロペラ機と違い噴煙に弱いようだ。自然災害からの影響を軽減するため、さまざまな対策がとられている。しかし、新たなリスクが大きく立ちはだかっている。欧州から世界に広がった空の大混乱に我々は何を学ぶべきなのだろう。

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1、社説:空の大混乱 想定外リスクを教訓に
毎日新聞 2010年4月20日 
 アイスランドの火山噴火によって欧州を中心に航空機が運航停止を余儀なくされ、被害が多方面に及んでいる。運航再開は、噴煙の状況をみて判断するしかないものの、今回の噴火については、北半球全体の気候に及ぼす影響も指摘されている。私たちの生活は、想定外のリスクと背中合わせであることを、今回の噴火によって改めて認識させられた。
 世界の航空輸送にとってハブ的存在の欧州で、ほとんどの空港が閉鎖に追い込まれ、乗客が足止めを食っている。欧州では、列車やフェリーなどが大混雑している。
 しかし、欧州は広く、それをカバーしている航空輸送を代替できるほどの能力が、列車やフェリーにあるわけではない。欧州以外の地域との旅客輸送となると、航空機に代わる手段は考えられないのが実情だ。
 貨物への影響も甚大だ。医薬品、生鮮食品、電子部品など、多くの産業が航空輸送に依存している。欧州以外からは調達困難なものも多い。国際会議やスポーツなどのイベントへの影響も広がっている。
 日本でも、多くの人たちが空港のロビーで運航再開を待ち続けている。オランダからの花の輸入がストップしてブライダル産業が影響を受けたり、保存がきかない医薬品が入手できなくなり、検査業務に支障が出ている医療機関もあるようだ。
 アイスランドでの噴火がいつまで続くのかは不明で、日本ではゴールデンウイークが迫っており、旅行産業への影響も気がかりだ。
 最も打撃を受けているのが航空業界で、損害は同時多発テロの9・11以上という。経済危機で航空需要が落ち込み、世界の航空会社は軒並み赤字という状況下での今回の運航停止だ。
 欧州の航空会社は試験飛行を行い、航空当局に運航再開を働きかけている。しかし、エンジン停止に陥る可能性もあるだけに、欧州の航空当局が慎重に対応しているのは、やむを得ない。
 地質が安定している北部欧州は、地震の心配がまずない。火山国で地震が多い日本からは、地殻の変動から受ける影響が少ない地域に思われていた。
 ところが、その北西にあるアイスランドには、マグマが噴き出す大地の裂け目があり、大噴火が起こると偏西風にのって噴煙が欧州に向かう。しかも、航空機がジェット化され、プロペラ機と違い噴煙に弱い。それが重なった。
 自然災害からの影響を軽減するため、さまざまな対策がとられてきた。しかし、新たなリスクを抱え込むこともある。欧州から世界に広がった空の大混乱は、そうしたことも、私たちに告げている。
毎日新聞 2010年4月20日 東京朝刊


2、社説:空の大混乱―国超える対策迫る火山灰
                     2010年 4月20日  朝日
 欧州の空を覆った火山灰はグローバル化した社会の弱点を暴き出した。脅威が国境を越えているのに、対応は国ごとになりがちだった。被害の広がりを早く把握し、整合的な対策を立てるのにもたついた感は否めない。人や物の往来が飛躍的に増えている時代の危機管理は欧州だけの課題ではない。
 アイスランドの火山が噴き出した大量の灰は欧州の空港を軒並み閉鎖に追い込み、世界中で航空便を大混乱に陥らせた。再噴火の恐れはまだ残っており、日本でも、ビジネスマンや5月の連休に海外旅行を計画している人々の心配は収まりそうにない。
 今日のグローバル化を支えているのが、インターネットに代表される情報通信網と航空機が引っ張る高速の大量輸送手段だ。だが、火山灰はジェット機のエンジントラブルを起こしかねない。このため事故を恐れた各国当局が空港閉鎖に踏み切った。
 安全を経済的利益より優先するのは当然だ。しかし、グローバル時代は、大量の人の往来や物流を大前提にしている。それが止まれば、影響は深刻だ。資材の供給が滞って企業が苦境に陥ったり、急を要する薬品が届かずに命を脅かされる人も出たりする。
 危険が去って運航を再開できるようになったかどうか、そうでないならどんな代替手段が用意できるか、こうした点について速やかな判断も必要だ。
 今回、各国の管制当局は用心のあまり空港閉鎖の方針を掲げ続けた。灰の分布に応じたきめ細かい対策は不十分なまま、各地で足止めが長引き、空港で夜を明かす人々から悲鳴があがった。毎日巨額の損失をかぶる航空業界や空港からも、あいまいな判断根拠への不満の声が広がった。
 結局、国ごとの判断では対応しきれず、欧州連合(EU)加盟国の交通担当相が緊急会議を行った。国境を越える問題にはこうして意思統一をはかるのが不可欠だということだろう。
 日本もアイスランドと並ぶ火山国だ。成長著しいアジアにも多くの火山がある。地震対策や火山の溶岩流対策での国際協力は行われているが、多くの航空機が飛び交うアジアで火山爆発による火山灰が発生した場合を想定した対応策づくりは整っていない。安全優先で交通手段を止めざるをえなくなったとき、欧州と同じような問題を抱えることになるだろう。
 閉鎖した空港をどのように再開していくか。鉄道や海運など代替輸送手段をどう確保するか。欧州発の空の混乱を機に、日本もアジア諸国に話し合いを呼びかけてはどうか。
 火山灰に限らない。感染症や地球温暖化など、グローバル社会は一国では解決できない問題に常にさらされている。課題は、国境を越えてどれだけ緊密な協力態勢を築けるかだ。





2010年04月20日(火) 新党ラッシュ


橋下新党旗揚げ「大阪府域内で大戦争となる」
(産経新聞) 4月19日23時 8分
地域政党 「橋下新党」が発足…大阪府議ら30人参加
(毎日新聞) 4月19日21時24分
橋下新党・大阪維新の会が発足
(産経新聞) 4月19日21時21分
<地域政党>「橋下新党」が発足…大阪府議ら30人参加
(毎日新聞) 4月19日21時19分
「日本丸は沈没、大阪丸で前に」橋下知事が決意
(読売新聞) 4月19日18時26分


政治団体「大阪維新の会」が19日、政治資金規正法に基づく政治団体の届け出を府選挙管理委員会に提出し、正式に設立した。

これで今月に入って3つの政治団体が登場することになった。

1、与謝野馨元財務相(71)や平沼赳夫元経済産業相(70)らが結成する新党「たちあがれ日本」
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20100408

2、杉並区長、中田・前横浜市長らが月内結成へ
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20100409

3、橋下知事政治団体「大阪維新の会

これらの動きは日本社会の危機感にほかならないと思う。


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橋下新党旗揚げ「大阪府域内で大戦争となる」
2010.4.19 23:00   産経新聞
 「大阪丸を作り直す」。地域政党「大阪維新の会」の船出となった19日、大阪府の橋下徹知事は、大阪市内のホテルで行われた発足式で、大阪の現状を船に例え、こう宣言した。既存の政党とは「大阪府域内で大戦争になる」とし、衝突も辞さず府市再編に臨む姿勢を改めて表明。知事は「統一地方選で府議会、市議会で過半数を取れなければ、退場する」と辞任を示唆し、式に出席した府議や大阪、堺両市議らの表情は緊張感に満ちていた。

 「こんな大阪のままで、ここに住み続けようという気はさらさらない」
 この日午後6時から大阪市内のホテルで開かれた発足式には100人以上の報道陣が集結。激しくフラッシュがたかれるなか、橋下知事は、厳しい言葉であいさつを始めた。

 知事は大阪の現状を憂慮する発言を繰り返した後、「既存の政党は目標は見えない。選挙で議席を得ることばかりだ」と中央政党を批判。そのうえで、「大阪丸をもう一度作り直し、日本を引っ張る」と訴えた。
 あいさつを聞く府議や市議らは一様に緊張した面持ちだったが、橋下知事が「ぜひ大阪維新を成し遂げたい」と唱えると、大きな拍手で応えた。

 「すごい数の報道陣で驚いた。知事の注目度の高さをあらためて実感させられた」と出席した府議は興奮気味。新党の松井一郎幹事長は「よくここまでこれた。身の引き締まる思いだ。集まった30人という数字は非常に重い。政治は数だからこれからも増やしたい」と話した。

発足式後に行われた懇親会は一転して和やかなムード。知事も議員とともに談笑する姿も見られたが、参加議員からは「もし知事が病気で倒れでもしたら、この地域政党もすぐになくなってしまうだろうな」との声も。新党が高い支持率を誇る橋下知事に寄りかかった組織である一端をうかがわせた。

 一方、この日、大阪維新の会は、大阪市中央区のビルに政治団体の事務所を設置。発足式に先立って事務所を訪れた橋下知事は政治団体の交流サイト「ツイッター」に、「大阪維新の会、発足!いよいよ大阪が変わります。府民、市民の皆さんと大阪維新の会で、口だけではない、本当の大阪大改革に挑戦しましょう」と書き込んだ。

地域政党 「橋下新党」が発足…大阪府議ら30人参加
4月19日21時24分配信 毎日新聞
 大阪府の橋下徹知事を代表とする政治団体(地域政党)「大阪維新の会」が19日、政治資金規正法に基づく政治団体の届け出を府選挙管理委員会に提出し、正式に設立した。メンバーは府議会橋下派の24人に加え、大阪市議1人、堺市議5人の計30人。大阪市を解体して府内中心部を20の特別区に再編する「大阪都」構想を主要政策に掲げ、まずは来春の統一地方選で府議会、大阪・堺両市議会での過半数獲得を目指す。正式名称は「ローカルパーティー『大阪維新の会』」。政治資金規正法上の「政党」に当たらないが「地域政党」を名乗る。設立集会が19日夕、大阪市内で開かれ、橋下知事は「東京都と共に、日本を引っ張っていく」と宣言した。【田辺一城】

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橋下知事:府の教育人事権移譲…5市町へ、教委廃止も視野
最終更新:4月19日21時30分

「日本丸は沈没、大阪丸で前に」橋下知事が決意
4月19日18時26分配信 読売新聞
 大阪府や大阪市の再編による「大阪都構想」の実現を掲げる地域政党「大阪維新の会」の発足式が19日夕、市内のホテルで開かれ、代表に就任した橋下徹府知事は「日本丸は、もう沈んでいる。このまま沈むのを見届けるのは我慢ならない。良い乗組員がいても、船が悪ければ前に進まない。まず大阪丸をもう一度作り直して前に進んでいきたい」と決意を述べた。

 橋下知事はさらに、「知事を2年間務めて勉強したが、今の大阪は、インフラや病院施設、教育施設など世界10本の指に入る能力がある」と強調する一方、「大阪の凋落が著しく、目を覆うばかり。こんな大阪に住み続ける気はさらさらない。大阪には力があるのに、行政の仕組みがとんでもなく間違っているからだ」と指摘。

 大阪に必要な点として〈1〉アジアとの競争〈2〉関西の視点〈3〉住民に近い基礎自治体――の3点を挙げた。


2010年04月19日(月) 鳩山内閣支持率33% 不支持は初の5割超



毎日新聞世論調査:内閣支持率33% 不支持は初の5割超
               2010年4月18日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100419k0000m010063000c.html

 歴代内閣の発足7ヵ月の支持率は以下である。
       発足時の支持率  7ヵ月後の支持率
小泉内閣     85%        75%
安倍内閣     75%        43%
鳩山内閣     77%        33%  3月比10%減
福田内閣     67%        24%
麻生内閣     45%        24%

 毎日新聞は17、18日、全国世論調査を実施した。鳩山内閣の支持率は33%で、3月の前回調査から10ポイントの急落。不支持率は52%と初めて半数を超えた。後1ヵ月で支持率が20%台になることは必至のようだ。

 特に鳩山首相が明言している米軍普天間飛行場移設問題の「5月末決着」ができなかった場合は「退陣すべきだ」との回答も過半数の53%に達している。
政権を取ったから何でも、自分たちの思っている方向の進められると思った「過信」が重大なミスになっているようだ。

 毎日の報道を引用しよう。
「この1カ月間、普天間問題で首相の「言葉の軽さ」が鮮明となった。『3月中に政府案をまとめる』と明言しながら『法的に決まっているわけではない』『腹案は用意している』などと言ってうやむやにしてしまった。地元と米側の合意を得て5月末に決着させるという首相の言葉を信じる者は政府・与党内にも少なく、オバマ大統領からも疑念を呈されるに至った」

 5月末に決着させるはほぼ絶望的である。「政治の1寸先は闇」であるという。果たして巷間に流れているような、参院選前の「5月政変」があるだろうか。支持率が20%台になっても、鳩山首相は権力の座に居座り続けるのではないだろうか。
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毎日新聞世論調査:内閣支持率33% 不支持は初の5割超
               2010年4月19日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100419k0000m010063000c.html


歴代内閣の発足当初の支持率推移

 毎日新聞は17、18日、全国世論調査を実施した。鳩山内閣の支持率は33%で、3月の前回調査から10ポイントの急落。不支持率は52%と初めて半数を超えた。鳩山由紀夫首相が明言している米軍普天間飛行場移設問題の「5月末決着」ができなかった場合は「退陣すべきだ」との回答も過半数の53%に達した。政府が普天間飛行場の移設先に検討している徳之島(鹿児島県)で18日、大規模な反対集会が開かれ、追い込まれた鳩山首相の退陣もにらんだ参院選前の「5月政変」説が与野党に緊張感を広げている。
 4月になれば子ども手当や高校無償化を盛り込んだ10年度予算が執行に移され、事業仕分け第2弾も始まれば内閣支持率は上向く−−。夏の参院選を見据えて政府・与党が描いていた政権浮揚のシナリオは、内閣支持率の急落で崩れつつある。
 この1カ月間、普天間問題で首相の「言葉の軽さ」が鮮明となった。「3月中に政府案をまとめる」と明言しながら「法的に決まっているわけではない」「腹案は用意している」などと言ってうやむやにしてしまった。地元と米側の合意を得て5月末に決着させるという首相の言葉を信じる者は政府・与党内にも少なく、オバマ大統領からも疑念を呈されるに至った。
 国民生活に直結しにくい外交・安全保障の問題が首相退陣を招いた例は少なく、日米安全保障条約改定(1960年、岸信介首相)が挙げられる程度だ。前回調査以降、郵政改革案を巡る閣内対立もあり、世論調査では、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額を2000万円に引き上げる郵政改革案への反対が64%に上った。首相周辺は「民主党が政権交代で何かを変えるという期待感がしぼんだ。鳩山さんはきちんと物事を処理できないと思われている」と指摘する。
 首相のリーダーとしての資質に対する国民の不信感が支持率急落につながったとの見方だ。それを裏付けるように、内閣不支持の理由では「指導力に期待できないから」が40%(前回比4ポイント増)、「政策に期待できないから」が35%(同2ポイント増)を占めた。一方、内閣支持の理由では「政治のあり方が変わりそうだから」が66%(同7ポイント減)。なお残る変革への期待が鳩山政権の命綱となっている。
 鳩山政権が失速する中、自民党を離党した与謝野馨元財務相らが結成した新党「たちあがれ日本」(平沼赳夫代表)に「期待する」との回答は21%にとどまった。離党の混乱も影響し自民党の政党支持率は前回比2ポイント減の14%と低迷している。
 民主党も23%と5ポイント下げる一方、「支持政党なし」と答えた無党派層は5ポイント増の45%に達した。みんなの党が1ポイント増の8%と第3党の座を固めつつあるものの、政権交代で高まった政治への期待は再び不信へと逆戻りし始めた。自民党が惨敗した07年参院選直前の4月、当時の安倍内閣の支持率は43%あった。同じ発足7カ月の時点で鳩山内閣は安倍内閣を下回り、参院選へ向けた不安が民主党内に募る。【坂口裕彦】
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毎日新聞 2010年4月18日 21時14分(最終更新 4月18日 21時40分)


2010年04月18日(日) アイスランドの巨大な割れ目噴火



1、火山噴火:欧州で1万6000便欠航も 東部にも灰広がる
毎日新聞 2010年4月17日 20時23分
2、アイスランド火山噴火 航空網乱れ 欧州経済に深刻な影
2010.4.17 19:52  産経新聞
3、火山灰、ロシア到達…欧州空港閉鎖24か国に
2010年4月17日20時28分 読売新聞

アイスランド火山噴火に伴う火山灰の影響は17日、欧州でさらに拡大した。欧州で7割以上の1万6000便が欠航する事態となっている。

1783年の史上最大の割れ目噴火を起こしたアイスランドのラキ火山の噴出に関連した記録を引用したい。
英国の牧師ホワイトの「セルボーン博物誌」(岩波文庫)の一節だ
「1783年の夏は薄気味悪いことが多く、恐ろしい事象に満たされました……太陽はまるで雲のかかった月のように黒ずんで見え、地上に錆(さ)びた茶褐色の光をそそぎましたが、上るときや沈むときは、きわ立って毒々しい血の色をしていました」

ラキ火山の噴出物は、いわば地球規模で影響を与える様相を呈していくのだろうか。上空1万6000メートルに達した火山灰が欧州北西部に広がり、各国が飛行禁止措置をとっている。灰はエンジントラブルを起こす危険があるといから、欧州域内はもちろん世界中の航空会社の欧州便の欠航が相次でいる。この噴火が世界史に痕跡を残す大事につながらないことを祈るしかないようだ。

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火山噴火:欧州で1万6000便欠航も 東部にも灰広がる
    毎日新聞 2010年4月17日 20時23分

 【ロンドン会川晴之】アイスランド火山噴火に伴う火山灰の影響は17日、欧州でさらに拡大した。イタリアなどの南部に続きベラルーシ、ウクライナなど東部諸国でも航空禁止措置を取る国が相次いだ。欧州航空交通安全機関によると同日、欧州で7割以上の1万6000便が欠航する見通し。英気象庁は火山灰が「渋滞につかまった車と同じ程度の速度」でゆっくりと移動しているとしており、規制導入から3日目を迎えても事態好転のメドは立っていない。
 英航空当局は、飛行禁止時間を18日午前1時(日本時間同9時)に再延長、火山灰の移動に伴い、16日夕から一部解除していた北部地域も再び飛行禁止となった。一部規制を解除していたアイルランドも同様に禁止措置をとった。
 イタリアやスイスなど欧州中南部でも規制延長を決定、ウクライナもキエフや黒海沿岸のオデッサ空港などを閉鎖した。ベラルーシも17日午後まで飛行禁止措置を取った。
 国際航空運送協会(IATA)は、航空会社の損失は少なくとも1日当たり2億ドル(約180億円)に達するとしており、航空規制が長引けば、航空会社の経営にも深刻な影響が出そうだ。
 アイスランドの火山活動は現在も続いており、欧州航空交通安全機関は17日「少なくとも24時間は影響が続く」としている。
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毎日新聞 2010年4月17日 20時23分
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アイスランド火山噴火 航空網乱れ 欧州経済に深刻な影
                    2010.4.17 19:52  産経新聞
16日の夕暮れ前、アイスランドで噴火した火山から空中に巻き上がる火山灰(AP=共同)
 【ロンドン=木村正人】アイスランドの火山噴火による火山灰は17日、欧州やロシア上空を覆い、英国、ドイツなど16カ国が空港を全面閉鎖、フランス、イタリアなど7カ国が一部を閉鎖するなどマヒ状態が続いた。英気象庁は「混乱は少なくとも数日間続く」と予測。航空会社の損失は10億ドル(約920億円)に達したとの見方もあり、航空株が一斉に下落するなど、欧州経済にも深刻な影を落とし始めている。
 英BBC放送によると、16日に散発的になった噴火は17日再び活発になっており、英気象庁の専門家は「最善のシナリオはすぐに噴火が止まることだが、現在の観測ではしばらく続くだろう」と指摘した。
 16日は欧州全域で離着陸する航空機の6割に当たる1万7千便以上が欠航。17日も同規模の欠航となりそうだ。英国ではスコットランド地方などで一時、空港閉鎖が解除されたものの、英航空当局は同日、「状況は悪化している」として再び全空港閉鎖に踏み切った。

国際航空運送協会(IATA)は航空会社の減収が1日当たり2億ドル(約184億円)以上と予測。空の物流も完全にストップし、英紙フィナンシャル・タイムズによると、これまでの損失は10億ドルに達したとの見方も出ている。
 英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズの株価は3%以上下落。ドイツのルフトハンザ航空が4%、フランスのエールフランスの持ち株会社が3・4%株価を下げた。
 一方、英国と欧州大陸を結ぶ高速鉄道「ユーロスター」は16日に続いて17日も満杯の状態。ドーバー海峡を結ぶフェリーにも予約が殺到している。ドイツではレンタカーの借り出しが急増している。
 英国ではこの時期、イースター(復活祭)休みを利用して修学旅行を行う学校も多く、帰国の予定が遅れている。日系企業の間では混乱が長引くことへの懸念も広がっている。
 北極圏に接する世界最北の島国アイスランドは大西洋中央海嶺の真上にある火山島で、130の火山があり、約5年周期で噴火を起こしている。過去5世紀で最大だったのは1783〜84年に起きたラキ火山の噴火で、島民の4分の1が死亡。火山灰は欧州の上空を覆って数年間にわたる異常気象と食糧不足を引き起こし、フランス革命の引き金になったとされる。今回の噴火は数キロ東のカトラ火山の噴火を誘発する恐れがあるため、影響の長期化を懸念する声が上がっている。

火山灰、ロシア到達…欧州空港閉鎖24か国に
    2010年4月17日20時28分 読売新聞
 【ロンドン=大内佐紀、是枝智】アイスランドの火山噴火による欧州の空の乱れは17日も収束の気配がなく、火山灰は風に乗ってロシア国内まで到達。

 欧州の航空運航状況を統括するユーロコントロールなどによると、空港閉鎖は旧ソ連圏のベラルーシやウクライナにも広がって少なくとも24か国に及んだ。
 17日午前(日本時間同日夜)現在、航空機が運航しているのはスペイン、ギリシャなど南欧に限られ、混乱の影響は欧州の経済、社会生活にじわじわと広がっている。
 ユーロコントロールによると、17日は全欧州で運航が予定される約2万2000便の7割強の約1万6000便が飛べなくなるとの見通しを示した。日本航空では、15〜18日の4日間で欧州便の運休は計36便で、8000人以上に影響するとみられる。
 欧州最大のロンドン・ヒースロー空港の発着停止措置は18日午前1時(日本時間同9時)まで延長された。空の足の回復の見通しが立たない中、鉄道や自動車、船舶の需要が高まり、混乱は陸や海の足にも拡大している。
 アイスランドでは、エイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山噴火が17日も続き、付近の住民も避難したままだ。16日には同国沿岸警備隊機が上空約9000メートルで火山灰を確認したという。
(2010年4月17日20時28分 読売新聞)

2010年04月17日(土) 中国1〜3月期の成長率11.9% 

1、中国:成長率11.9% 金融危機後、最高に 1〜3月期
2010年4月15日  毎日新聞
2、中国経済を牽引する10億人の低所得者層
                    2010年2月15日 毎日新聞
3、人民元が切り上げられると、どうなるの?=回答・柳原美砂子
毎日新聞 2010年4月14日

 中国は空前の成長を続けている。中国国家統計局は15日、10年1〜3月期の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年同期比で11.9%だったと発表した。

 ここでは中国の外貨準備高に付いて少々引用したい。
中国の2009年末の2兆3992億ドル(約216兆円)はもちろん世界一。2位・日本の1兆493億ドルの約2.3倍なのである。本来、貿易黒字の影響によって人民元は値上がりするのが経済原則。しかし、中国政府は「元安維持のため大量の元売り・ドル買い介入を断続的に実施し、一段と外貨が蓄積されています。貿易黒字と輸出下支えのための元売り・ドル買い介入で、外貨が積み上がっていくという外貨蓄積のスパイラル状態にあります。」(毎日新聞から)

 ポイントは、この介入によって市場で売却された元は、市場に吸収されずに放置される結果、市場に過剰流動性が蓄積し、金融緩和と同じ効果が発揮しているのである。これら一連の動きは、「昨年末の外貨準備高が前年比23.3%増、通貨供給量(マネーサプライ)が同27.7%増、銀行貸出残高は同31.7%増というデータが端的に示しています」(毎日から)

 元の過剰流動性によって、大都市中心部土地は平均で年間2〜3割、優良物件は同5割近く値上がりしているようである。過剰流動性によって、土地バブルが起こっている。この現象は所得格差がますます広がることを意味する。所得の低い10億人近い低賃金労働力が中国の国際競争力を支えているが、不満のマグマが何時噴き出してくるか分からない。
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1、中国:成長率11.9% 金融危機後、最高に 1〜3月期
2010年4月15日 11時22分  毎日新聞
 【北京・浦松丈二】中国国家統計局は15日、10年1〜3月期の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年同期比で11.9%だったと発表した。積極的な財政出動で内需が刺激され、輸出も回復しており、08年秋の金融危機後で最も高い伸びとなった。高成長が確認されたことで、米国が求めている人民元切り上げに向けた中国側の判断が注目される。
 四半期ベースの成長率では07年10〜12月期(12.0%)以来の高水準。2ケタ成長は09年10〜12月期(10.7%)から2期連続で、成長ペースが一段と加速し、景気過熱も警戒されそうだ。
 金融危機前には2ケタの伸びが続いた中国の成長率は09年1〜3月期には6.2%に低下したが、その後は急回復している。10年の年間GDPで日本を抜き、米国に次ぐ世界2位の経済大国となるのは確実とみられる。
 中国は金融危機対策で打ち出した総額4兆元(約54兆円)の大型財政出動を今年も継続。消費の指標となる1〜3月の小売総額は17.9%増と好調な新車販売などを反映。落ち込んでいた輸出も海外経済の持ち直しを背景に復調し、1〜3月は28.7%増だった。
 一方、1〜3月の不動産投資は35.1%増と大幅に伸びた。景気対策や金融緩和で資金があふれ、不動産バブルの様相が強まっている。また、1〜3月期の消費者物価指数は前年同期比2.2%上昇。インフレ懸念も指摘されているが、中国政府が目標とする3%以内には収まっている。
 中国国家統計局の李暁超報道官は15日の会見で、高成長を「主に景気刺激策の結果」と説明する一方、成長率が低かった前年の反動も一因と指摘した。
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2、中国経済を牽引する10億人の低所得者層
                   2010年2月15日 毎日新聞

 昨年12月5日、中国共産党、中国政府、中国人民銀行(中央銀行)などの政策当局が、2010年のマクロ経済政策の基本方針を話し合う「中央経済工作会議」が開かれました。リーマン・ショック直後だった前回会議では、財政拡大と金融緩和を行う基本方針を決定。一方、今回は不動産バブルやインフレ懸念について議論し、バブル経済に警戒感を示しつつも、金融緩和の継続方針を決定しました。
 具体的には、10年の銀行貸し出しの年間増加額目標を7兆5000億元(約100兆円)に設定。前年の5兆元の1・5倍、同国の国内総生産(GDP)の約2割に相当する規模です。この目標が実現すると、10年末の銀行貸出残高は47兆元に達し、1年間で25%以上増加します。
 工作会議では、中国人民銀行がバブルを懸念して年間増加額目標を前年並み(5兆元)とすることを主張した模様ですが、共産党と政府が緩和策の継続で押し切ったようです。
 中国政府は昨年9月、バブルの影響で過熱気味だった鉄鋼、セメントなど8業種を「過剰生産・重複建設業種」と位置づけ、土地供給や銀行貸し出しを管理。また投機的な不動産購入も抑制する姿勢を打ち出しました。工作会議はその姿勢をわずか3カ月で転換した形ですが、バブル崩壊よりも景気減速に対する懸念の方が勝り、巧みにバブルを維持していくことを決定したと言えます。
 09年末の外貨準備高2兆3992億ドル(約216兆円)はもちろん世界一。2位・日本の1兆493億ドルの約2.3倍です。
 本来、貿易黒字の影響によって人民元は値上がりするのが経済原則。しかし、中国政府は元安維持のため大量の元売り・ドル買い介入を断続的に実施し、一段と外貨が蓄積されています。貿易黒字と輸出下支えのための元売り・ドル買い介入で、外貨が積み上がっていくという「外貨蓄積のスパイラル状態」にあります。
 しかも、この介入によって市場で売却された元は、市場に吸収されずに放置(非不胎化介入)される結果、市場に過剰流動性が蓄積し、金融緩和と同じ効果が発現しています。これら一連の動きは、昨年末の外貨準備高が前年比23.3%増、通貨供給量(マネーサプライ)が同27.7%増、銀行貸出残高は同31.7%増というデータが端的に示しています。
 金融緩和の影響は不動産価格に波及し、昨年末の前年比上昇率は7.8%。これは中国全土の平均値ですが、北京、上海など大都市中心部は平均で同2〜3割、優良物件は同5割近く値上がりしているようです。
 ◇日本の成功モデルを参考
 中国の現状は、1980年代の日本と極めて似ています。中国は、高度成長期からバブルによる資産インフレで世界経済を席巻した80年代までの日本の成功モデルを参考にしているとも言われます。しかし、日本ではその後バブルが崩壊、その影響は今なお尾を引いています。
 中国は今後どうなるでしょうか。
 日本との違いは所得の非常に低い層が依然10億人近く存在すること。旺盛な購買意欲と上昇志向が経済を牽引し、低賃金労働力がコスト面で産業の国際競争力を支えています。また、経済発展が生み出す中間層が政治的民主化を促すという欧米諸国でみられた経験則も今のところ当てはまっていないようです。
 世界の覇権は19世紀の英国、20世紀の米国から21世紀の中国にシフトしつつあるようにみえます。米国の同盟国で、中国の隣国である日本。巧みな国家運営が不可欠です。
2010年2月15日
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3、人民元が切り上げられると、どうなるの?=回答・柳原美砂子
毎日新聞 2010年4月14日
 <NEWS NAVIGATOR>
 ◆人民元が切り上げられると、どうなるの?
 ◇中国の輸出産業に影響 名目は「国内向けのインフレ対策」
 なるほドリ オバマ米大統領が、中国の胡錦濤国家主席に要請した「人民元の切り上げ」ってどういうこと?
 記者 米ドルに対する人民元の価値を高めることです。ドルと円の場合で考えてみましょう。1ドル=100円から90円になる(切り上がる)と、これまで1ドルの商品を輸入するのに100円必要だったのが、90円ですむようになります。一方、輸出する場合は100円の製品が米国で1・11ドルと値上がりし、価格競争力が落ちてしまいます。逆に価値を下げる場合は「切り下げ」といいます。
 Q 「円やドルを切り上げる」とは、あまり言わないよね。
 A 円、ドル、ユーロなどの主要通貨は「変動相場制」で、原則として、為替市場での自由な取引の結果、相場が決まります。中国は1ドル=約6・8元を基準に1日の変動幅を上下0・5%と決め、その範囲だけで変動させる「管理変動相場制」をとっています。市場の動きはごくわずかしか反映されません。通貨当局が切り上げ、切り下げを決めているのです。
 Q これまで切り上げたことはあったの?
 A 05年までは1ドル=8・28元に固定し上下0・3%だけ変動させていました。ところが、中国の安い製品が大量に輸出されるようになると、対中貿易赤字の拡大に直面した米国などが切り上げを迫りました。そこで、中国は2・1%高の1ドル=8・11元に切り上げ、複数の通貨に連動させることにしました。
 Q 今回の切り上げも米国が求めているの?
 A そうです。景気の先行きが不透明になった08年夏から中国は、ドルを買い人民元を売る介入で、人民元を事実上、固定相場に戻していました。自国の輸出産業を保護するのが狙いです。これに対し、今秋に中間選挙を控える米議会は「不当に低い相場で輸出を拡大している」と批判を強めました。「輸出倍増」で雇用創出を目指すオバマ大統領も、中国に繰り返し切り上げを求めています。
 Q 中国は応じるかな。
 A 人民元をドルに固定することで、中国は世界的な経済危機からいち早く抜け出しました。でも、人民元売り介入を続けると、金余りによるインフレや不動産バブルの懸念が高まります。「米国に言われたから」ではなく、「インフレなどの副作用対処」を理由に、輸出産業に打撃を与えない程度の小幅な切り上げに踏み切るとみられています。(経済部)
==============
 なるほドリコーナーへの質問をお寄せください。〒100−8051(住所不要)毎日新聞「質問なるほドリ」係 naruhodori@mainichi.co.jp
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 東京朝刊


2010年04月16日(金) 外国人看護師 締め出し試験の愚かさ



社説:外国人看護師 何のため受け入れたのか
2010/04/15付 西日本新聞朝刊
社説:外国人看護師 締め出し試験の愚かさ
毎日新聞 2010年4月15日 

 インドネシアとフィリピンから受け入れている看護師候補者が254人受験して、合格はわずかに3人だ。日本人の合格率は毎年90%近くに達するのに、合格率1%というのでは、あまりに門が狭すぎる。外国人看護師の締め出し試験の印象を与える。大半が合格できずに帰国することになれば、何のために受け入れたのか分からない。

 インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ始め、これまでに看護師候補約360人、介護福祉士候補約480人が来日している。看護師候補360人は自国で看護師資格のある人々なのである。
日本の高齢社会は加速度的に進むなかで、看護や介護の現場に外国人専門職の力を活用するのは、時代の要請でもある。

 資格試験に落とすために、かれらを受け入れているのではないはずだ。毎日の社説を引用して置きたい。「看護師を目指す外国人に対する日本の国家試験はまったく合理的配慮に欠けている。高齢化が急速に進んでいく一方で、就労人口は減っていく。外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困るのに、いったい何を考えているのか」


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社説:外国人看護師 何のため受け入れたのか
2010/04/15付 西日本新聞朝刊

 経済連携協定(EPA)に基づいて、インドネシアとフィリピンから受け入れている看護師候補者のうち3人が今春、看護師国家試験に合格した。
 合格者が出たのは2008年の受け入れ開始以来、初めてである。
 本人たちの努力と、受け入れ先の病院の親身の支援が実を結んだことは素直に喜びたい。しかし、「良かった」とばかりは言えないのが現実だ。
 合格したのは254人受験して、わずかに3人だ。日本人の合格率は毎年90%近くに達するのに、合格率1%というのでは、あまりに門が狭すぎる。
 昨年も第1陣として08年に来日したインドネシアの82人が試験に挑んだが、合格者はゼロだった。九州で研修中の候補者はまだ1人も合格していない。
 理由は、はっきりしている。日本語の壁だ。受け入れ先の病院で先輩看護師らが日本語を教えてはいるが、褥創(じょくそう)、誤嚥(ごえん)、仰臥位(ぎょうがい)といった日本人にも難解な漢字の意味を、来日2―3年で外国人が理解するのは容易ではない。
 もちろん医療現場では、医師や同僚看護師らとの迅速かつ正確な意思疎通が必要だ。そのための日本語の能力は欠かせない。資格取得試験が厳格なものでなければならないのは当然だろう。
 しかし、考えてみたい。来日した研修生たちは自国ではみな看護師資格を持ち、実務経験もある人たちだ。
 相手国からの労働市場開放要求もあっての受け入れとはいえ、少子高齢化に伴う日本の医療や介護の現場の要員不足を補うために受け入れたという側面も忘れてはなるまい。
 その人たちに、半年間は日本語研修費を政府が負担するが、その後の日本語習得や試験対策などの支援は受け入れ先の病院や施設に委ね、3年以内に合格しなかったら帰国せよ、というのだ。
 大半が合格できずに帰国することになれば、何のために受け入れたのか分からない。国際社会から日本の労働市場の閉鎖性を指摘されるだけではない。「使い捨て」と非難されかねない。
 政府は協定の趣旨に沿って、受け入れの制度と政策を大幅に見直すべきだ。本人や受け入れ先の努力に寄り掛かっている現状を改め、日本語習得教育や受け入れ先支援を充実させるほか、検討を始めた滞在期間の延長による受験機会増などの早急な具体化を求めたい。
 試験のあり方も見直したい。設問の漢字に振り仮名を付ける。辞書持ち込みを認める。試験問題はもちろん日本人と同じであるべきだが、そうした柔軟な対応は次回試験からできるはずだ。
 日本の高齢社会は加速度的に進む。看護や介護の現場に外国人専門職の力を活用するのは、時代の要請でもある。
 そんな中長期的な視点で外国人の看護師や介護福祉士の問題を考えたい。資格試験に落とすために、かれらを受け入れているのではないはずだ。

=2010/04/15付 西日本新聞朝刊=
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社説:外国人看護師 締め出し試験の愚かさ
毎日新聞 2010年4月15日 東京朝刊

 経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアとフィリピンから来日している受験生が初めて看護師国家試験に合格した。ただし、わずか3人。両国の受験者は254人で、合格率は1・2%だ。一方、日本人の合格者は約9割に上る。外国人受験生にとっての壁は、難解な漢字や専門用語だ。本当に看護師の仕事に必要なのか。わざと締め出そうとしているようにしか思えない。
 関税を撤廃し貿易の活性化を目指す枠組みが自由貿易協定(FTA)で、これに投資や知的財産保護を加えた幅広い自由化のルール作りをするのがEPAだ。インドネシア人候補者は08年8月から、フィリピン人は09年5月から受け入れ始め、これまでに看護師候補約360人、介護福祉士候補約480人が来日した。
 看護師候補者は半年間の日本語研修を経て、病院で働きながら国家試験の勉強をする。期限は3年間で3回の受験機会に合格すれば日本で働き続けることができる。試験は2回目で、昨年は82人全員が不合格だった。第1陣は来年の試験に不合格だと帰国しなければならない。自国では看護師資格のある人々なのにである。
 試験問題の文中には「誤嚥(ごえん)」「臍動脈(さいどうみゃく)」「塞栓(そくせん)」「喉頭蓋(こうとうがい)」「喘鳴(ぜんめい)」「落屑(らくせつ)」などの難しい漢字がたくさん登場する。どうしても必要ならば仕方がないが、たとえば「眼瞼(がんけん)」は「まぶた」、「褥瘡(じょくそう)」は「床ずれ」に言い換えた方が患者もわかるし医療現場でも便利ではないだろうか。「創傷治癒遅延」は「傷の治りが遅い」ではだめか。「腹臥位(ふくがい)」「半坐位(はんざい)」「仰臥位(ぎょうがい)」「砕石位(さいせきい)」は診察や治療の際に患者に取ってもらう姿勢だが、イラストを付けるとわかりやすくなる。医学用語である「企図振戦」はintention tremorという英訳を付けてはどうか。
 日本人の受験生もこうした業界用語を習得する勉強に時間を費やしているのだろうか。患者とのコミュニケーションや医療事故を起こさないスキルの獲得に励んだ方が有益ではないか。患者や第三者の監視の目を立ち入らせないようにする閉鎖性がこういうところに表れるのではないかとすら思えてくる。
 形式的な公平だけでなく、実質的な公平を実現しなければならないことを「合理的配慮義務」という。国連障害者権利条約などにある概念で、障害や宗教、人種などによる目に見えない障壁を取り除くために用いられる。看護師を目指す外国人に対する日本の国家試験はまったく合理的配慮に欠けている。高齢化が急速に進んでいく一方で、就労人口は減っていく。外国人看護師にたくさん来てもらわなければ困るのに、いったい何を考えているのか。
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介護福祉士候補:インドネシア人の1割、日本語分からない
毎日新聞 2010年4月15日 東京朝刊







2010年04月15日(木) チベット族自治区でまた大地震

中国でM7.1の地震 400人死亡、1万人負傷
                  2010年4月14日  朝日新聞
中国地震:少数民族の悲劇再び 救助難航
                    2010年4月14日 毎日新聞

 2008年5月の四川大地震に続いて、チベット族自治州玉樹県で14日午前7時49分(日本時間同8時49分)、地震があった。新華社通信によると「地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.1で、震源の深さは推定約33キロ。地元当局者によると、14日夜の時点で少なくとも400人が死亡、1万人が負傷したという。

チベット族も不便な山間部で日干しれんがの家屋に住んでいるのだから大きな地震が来たらひとたまりもない。 震源地に近い県中心部の結古鎮(人口約2万3千人)では約90%の住宅が倒壊、がれきの下に多数の住民が埋まっているという。多くの学校の校舎も倒壊したというから、更に死者数が増えるのではないかと思う。

中国政府は人口衛星・軍事力・海軍力に投下する資金の一定割合を地震対策
に使うべきである。強大な武装警察という権力で国家を安定させるのではなく、少々の地震で地方の町が壊滅しないように資金を投下すべきだと思う。地震多発地帯の住まいはモンゴルのゲルにすべきでないか。ゲルに住んでいれば地震で瓦礫に下になって死亡することは無いのである。

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中国でM7.1の地震 400人死亡、1万人負傷
2010年4月14日20時22分  朝日新聞

られた=AP
  

 【北京=峯村健司、成都=小林哲】中国青海省玉樹チベット族自治州玉樹県で14日午前7時49分(日本時間同8時49分)、地震があった。新華社通信によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.1で、震源の深さは推定約33キロ。地元当局者によると、14日夜の時点で少なくとも400人が死亡、1万人が負傷した。
 震源地に近い県中心部の結古鎮(人口約2万3千人)では約90%の住宅が倒壊、がれきの下に多数の住民が埋まっているという。多くの学校の校舎も倒壊し、地元政府当局者は朝日新聞の電話取材に対し「道路や水道、電気などのインフラが壊滅的な被害を受けて救援活動が遅れており、犠牲者は相当数に上る」と語った。地震後、少なくとも18回の余震が発生した。
 平野博文官房長官は14日の記者会見で「邦人が被害に遭ったという情報には接していない」と述べた。
 青海省政府は災害対策指揮本部を設置し、生き埋めになった住民の救出作業を進めているが、大型重機などの機材が不足し、作業は難航している。
 中国政府は、軍や医療隊のほか、地震救援隊5千人以上を現場に派遣したが、到着は同日夜以降になる見込みだ。
 新華社通信によると、同県と隣接する四川省カンゼ・チベット族自治州の石渠県でも5人が死亡、1人がけがをした。
 震源地は標高4400メートルの青蔵高原地帯の東部にある。玉樹県は人口約9万人で93%がチベット族。中国での大規模地震は2008年5月の四川大地震以来。
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中国地震:少数民族の悲劇再び 救助難航
毎日新聞 2010年4月14日 21時17分

 【北京・米村耕一】中国青海省玉樹チベット族自治州で14日発生したマグニチュード(M)7.1の大地震。被災地はチベット族が人口の97%を占める牧畜と農業の貧困地域だ。標高約4000メートルの被災地では、救助作業も難航している。9万人近い死者・行方不明者を出した中国・四川大地震(08年5月)から2年足らず。中国西部の少数民族地域を悲劇が再び襲った。
 中国中央テレビの現場リポートによると、被害が大きい同州玉樹県結古鎮の住宅は跡形もなく倒壊し、がれきの山から煙が上がっていた。がれきの周囲に生存者の姿が確認できない地域もあり、同テレビは「住民の大半ががれきの下に埋まっているようだ」と伝えた。
 被災地は空気の薄い高山地帯。リポーターは「気分が悪くなってきた」と、高山病の症状を訴えた。被災地は昼間でも氷点下2、3度で、夜間はさらに下がりそうだ。映像には、がれきの山から衣類を探す生存者の姿が目立った。
 中国政府は救援活動の遅れがチベット族の反政府感情を刺激することを警戒している模様だ。同じ少数民族である回族の回良玉副首相が被災地に急行し、救助活動の指揮を執っている。
 四川大地震でも、チベット系の少数民族チャン族が約3万人死亡するなど震災時の「民族格差」が注目された。青海省のチベット族も不便な山間部で日干しれんがの家屋に住むなど共通点が多い。
 中国当局によると、地震発生直後に同省に駐屯する武装警察や軍兵士ら約700人が現地入りし、救助活動を開始したという。08年3月のチベット自治区ラサでの暴動以降、チベット族居住区に増員された部隊とみられる。
毎日新聞 2010年4月14日 21時17分
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2010年04月14日(水) タイ衝突、死者21人 混乱、惨劇招く



タイ衝突、死者21人 混乱、惨劇招く 軍発砲、否定できず
                    毎日新聞 2010年4月13日
社説:タイで日本人死亡 真相究明が最優先だ
                     2010年4月13日 毎日
社説:バンコク流血―正統性ある政権が必要だ
                    2010年4月13日 朝日新聞

 軍とタクシン元首相派組織「反独裁民主戦線」との衝突は、ロイター通信日本支局のカメラマン、村本博之さん(43)を含む21人が死亡、800人以上が負傷する大惨事となった。なぜ、市街戦を行ったような大惨事に発展するのか、タイの内情をしてないひとにとっては戸惑うのみである。

 2007年にミャンマーで反政府デモを取材中、兵士に射殺された長井健司さんに続いて日本人カメラマンの2人目の犠牲者を出すことになった。今回の事件で、タイの国家的威信は失墜し、観光部門をはじめ経済的なダメージも大きいと思う。 

 最も重要なことは、流血事件の真相究明でなければならない。タイには多くの日本企業が投資し、4万5000人以上の日本人が在留し、年間120万人以上の日本人観光客が訪れている。村本さんの悲劇の経緯の検証は極めて重要だ。撃ったのは誰か。流れ弾か意図的なものか。意図的な銃撃ならばその狙いは何だったのか。こうしたことをぜひとも明らかにして欲しいものだ。

 タクシン元首相派と反タクシン派はこの10年近く、対立を繰り返してきたようだ。「タクシン氏は2001年に政権を取り、市場経済主義への対応や貧困対策に積極的だった。その支持層は東北部や都市の貧困層が中心だ。 しかし金権腐敗体質や独裁的な姿勢への批判が広がり、06年の軍事クーデターにつながった」(朝日新聞社説から) ともかく、タイに正統性ある政権誕生が必要なのだ。

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タイ衝突、死者21人 混乱、惨劇招く 軍発砲、否定できず
毎日新聞 2010年4月13日 
 タイの首都バンコクで10日起きた、軍とタクシン元首相派組織「反独裁民主戦線」(UDD)との衝突は、ロイター通信日本支局のカメラマン、村本博之さん(43)を含む21人が死亡、800人以上が負傷する惨事となった。市街戦の様相を呈した現場で何が起きたのか、また、政治混乱が続くタイの内情や今後の見通しを検証する。【バンコク西尾英之、矢野純一】
 「胸から血を流し、目を固く閉じて意識はないようだった」。10日午後8時半(日本時間同10時半)ごろ、激しい銃声を聞いて駆け付けた地元紙カメラマン、ドドさん(25)は、UDDの数人がぐったりした村本さんを抱きかかえて運び出す場面に遭遇した。村本さんは左胸から左の腕付近に実弾が貫通し、運ばれた病院で死亡が確認された。
 現場は、UDDが3月の抗議行動開始以来拠点としてきたパンファー橋から西へ600メートルほど。外国人旅行者向けゲストハウスが建ち並ぶカオサン通りの入り口付近だ。死者の大部分は、この場所と、約300メートル東にある民主記念塔の北側に集中している。
 軍は同日昼過ぎからUDDの強制排除に着手。夕方までは大きな混乱はなく、ゲストハウスの女性経営者(39)は「兵士はUDDに対し『外国人観光客が多い地域だから、記念塔まで戻れ』と説得していた」という。
 状況が一変したのは午後6時過ぎだ。軍のヘリコプターが催涙弾を投下して一帯は白煙に包まれ、一気に混乱が拡大した。
 間もなくUDDが投げる火炎瓶の割れる音と、散発的な発砲音が響き始めた。4階建てビルの屋上から見ていた女性(46)によると午後8時ごろ、2回の大きな爆発をきっかけに銃声が激しくなった。複数の住民がUDDが自動小銃を撃っていたと証言。銃は事前に準備したか、軍側から奪ったと見られる。
 アピシット首相は12日、「(UDDの中に)テロリストがいることが明白になった」と非難。軍は現場の指揮官クラス以外には銃を所持させず、政府は「実弾は発砲していない」と主張する。だが、一部の外国人記者は「兵士が実弾を撃っているのを目撃した」と話し、混乱の中で軍も実弾を発砲した可能性は否定できない。
 村本さんは、軍側ではなくUDD側に近い地点で撮影中、流れ弾に当たったとみられる。自動小銃など威力の大きい銃で比較的遠距離から撃たれたことが確認されたが、銃撃したのが軍なのかUDDなのかは不明。真相解明にはなお時間がかかりそうだ。
 ◇首相の決断「裏目」 「再実力行使は拒否」
 「アピシット首相の判断ミスだ」。惨劇後の11日午前0時から始まったタイ軍の緊急会議の席上、出席した軍高官から厳しい意見が相次いだ。
 「こちらが丸腰だから、連中は我々を恐れず向かってきた」。陸軍筋によると、高官の間では「政治的対立は政治的に解消するしかない」との意見が強まり、「首相に再び実力行使を命じられても拒否する」ことで一致したという。
 軍や警察の治安部隊は、今回のUDDの反政府抗議行動に対し、これまでほとんど「手出ししない」姿勢を貫いてきた。UDDが国会への突入を図っても実力阻止せず、アピシット首相は衝突で死傷者が出て自身への批判が高まることを恐れて断固とした姿勢を取れず、かえってUDDを勢いづかせたとの見方が強い。
 首相が10日、一転して軍による実力行使に踏み切った背景には、UDDによる繁華街占拠で、経済界やバンコクの中間層など、首相自身の支持層の不満が爆発寸前まで高まったことがある。
 地元紙は、プミポン国王の信任が厚くタイ社会に強い影響力を持つプレム枢密院議長が、首相に対し13日からの「タイ正月」までの事態打開を促したと伝えた。政権の最大の後ろ盾であるプレム氏の意向も大きく作用したとみられる。
 だが強制排除は失敗に終わり、首相の決断は裏目に出ただけでなく、軍も首相を事実上見放した。国内では「下院の早期解散以外に解決策なし」との声が高まり、政権は「死に体」化しつつある。
 92年の騒乱を調停した国王は82歳と高齢で健康不安もあり、今回の仲裁に乗り出す動きはない。
 次期総選挙でタクシン派が勝利して元首相寄りの政権が誕生すれば、UDDの抗議行動は収束する。だが、そうなれば今度は一昨年にバンコク空港占拠事件を起こした反タクシン派組織が反政府行動を再開するのは確実。堂々巡りのタイの政治的、社会的対立は、容易に解消する道筋を持たない。
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社説:タイで日本人死亡 真相究明が最優先だ
                     2010年4月13日 毎日
 タイの政治的混乱は常軌を逸している。バンコクで反政府デモ隊と軍が衝突し、民間人や兵士20人以上が死亡した。ロイター通信日本支局の日本人テレビカメラマン、村本博之さんは胸に銃弾を受けて亡くなった。07年にミャンマーで反政府デモを取材中、兵士に射殺された長井健司さんの最期の姿も目に浮かび、暗然たる思いにとらわれる。
 首都の中心部で市街戦さながらの衝突を起こし、タイの国家的威信は失墜した。観光部門をはじめ経済的なダメージも大きかろう。混乱を鎮静化させ、民主的な手続きに従って国政を正常化させるのが、国益を守るうえで必須のことと言えよう。
 その最も重要な最初の一歩は、流血事件の真相究明でなければならない。タイには多くの日本企業が投資し、4万5000人以上の日本人が在留し、年間120万人以上の日本人観光客が訪れている。この密接な両国関係を考える時、村本さんの悲劇の経緯は極めて重要だ。撃ったのは誰か。流れ弾か意図的なものか。意図的な銃撃ならばその狙いは何だったのか。こうしたことをぜひとも明らかにする必要がある。タイ政府の誠実な対応を強く求めたい。
 一方、この国の政治混乱を収拾するには、対立するタクシン元首相派と反タクシン派の双方に、よほどの決意と姿勢転換が不可欠だろう。
 この対立は06年、当時のタクシン首相を失脚させた無血クーデターに端を発している。これで国外に追われたタクシン氏だが、新興財閥のオーナーとして稼いだ豊富な資金と、貧困層への厚遇政策などで獲得した影響力を駆使し、国内への揺さぶりを続けた。反対派は対抗した。
 その結果が、双方のデモ隊が交互に起こした一昨年の国際空港占拠や昨年の東アジアサミット妨害といった事態だ。今回の騒乱もその延長線上にある。タクシン氏一族の国内資産の約6割を没収する最高裁判決を受けて、3月中旬から約1カ月も反政府集会が続いてきた。要求は国会解散と総選挙実施である。
 アピシット首相がこれを受け入れないのは、選挙でタクシン派に勝つ自信がないためだと言われる。この姿勢には民主主義の原則から見て無理がある。タクシン政権時代の不正腐敗や「ばらまき」政治にも批判が強いとはいえ、いつまでも選挙を実施しないわけにはいくまい。そしてタクシン氏も、デモ隊の実力行使で復権への突破口を開こうというのは強引すぎる。
 双方の対立は根深く、解消の展望は開けない。しかし少なくとも、穏健な国民が支持できるような、国益を害さない政治手法を選ぶべきだ。友好国日本の願いでもある。

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社説:バンコク流血―正統性ある政権が必要だ
                    2010年4月13日 朝日新聞
 タイの首都バンコクで、タクシン元首相を支持するデモ隊と治安部隊が衝突し、流血の大惨事となった。
 取材していたロイター通信日本支局のカメラマン村本博之さんをはじめ20人以上が亡くなった。死傷者は900人近くに達する。
 赤シャツ姿のデモ隊は1カ月前から抗議行動を始め、総選挙の実施をアピシット首相に要求してきた。タイ正月を前に、政権が軍を動員して強硬策に踏み切ったことが裏目に出た。
 アピシット政権は武力を頼まない方法で首都の治安回復に全力を挙げてもらいたい。日本政府と協力して村本さんの死因も徹底調査すべきだ。
 それにしても、「ほほ笑みの国」といわれるこの国に刻まれた亀裂の深さに、将来への不安が募る。
 タクシン元首相派と反タクシン派はこの10年近く、対立を繰り返してきた。タクシン氏は2001年に政権を取り、市場経済主義への対応や貧困対策に積極的だった。その支持層は東北部や都市の貧困層が中心だ。
 しかし金権腐敗体質や独裁的な姿勢への批判が広がり、06年の軍事クーデターにつながった。反タクシン派の支持層には官僚や王室周辺のエリート、都市中間層が目立つ。
 経済成長による富が首都に一極集中し、貧富の格差が進む。対立の背景には新興国共通の矛盾も見える。
 政治的な意見対立は、議会を中心に選挙や言論活動などを通じて解決を図るのが近代国家のあるべき姿だろう。
 ところがこの国では近年、総選挙でタクシン派が勝利すると、黄シャツ姿の反タクシン派が空港を占拠。これに対抗する元首相が海外から支持者に抗議行動を呼びかけるなど、議会の外で政治を変えようとしてきた。
 大衆行動やクーデターが歴代政権の土台を揺るがす。それは、タイの立憲体制と統治の正統性が危機にさらされていることにほかならない。
 政治対立を仲裁してきたプミポン国王も高齢となり、そうした役割は期待できまい。08年に発足したアピシット政権は選挙の洗礼を受けていない。回り道なようでも総選挙を早期に実施し、正統性のある政権を樹立することが、混乱収拾への第一歩だろう。
 タイは東南アジア諸国連合(ASEAN)の中核であり、ASEANは東アジア地域と米国、ロシアとの連携強化に乗り出そうとしている。西の隣国ミャンマー(ビルマ)の民主化を促す上でもこの国の役割は大きい。
 自動車をはじめ製造業が集中し、ASEAN経済の核でもある。多くの日本人と日系企業が活動している。
 鳩山政権がアジア外交を展開するうえで、タイの協力は欠かせない。この危機を、遠い出来事として軽く考えるべきではない。


2010年04月13日(火) NPO支援税制、寄付しやすい環境整備の第一歩

NPO支援税制、寄付しやすい環境整備狙い
2010年4月10日 読売新聞
NPOへの寄付金優遇税制 首相、50%程度の控除検討
2010.4.9   産経新聞

 4月11日イオンのイエローカードから44200円の寄付を頂いてくる。しかし、現在の税制では寄付をしたイオンは損金処理が出来ないのである。米国は企業・個人の慈善団体・NPO・学校などに集まる寄付の合計は20兆円規模なのである。日本の寄付額はこの30分の1以下なのである。これは寄付文化を育てようとしなかった日本の政治そのものにその原因がある。

  政府税制調査会がまとめた認定NPO(非営利組織)法人への寄付税制の中間報告書は、寄付額に応じた一定割合を所得税から直接差し引く「税額控除」の導入を盛り込み、NPOを支援する方針を強く打ち出した。報告書は、「NPOに対して寄付しやすい環境を整備する」と明言してきた鳩山首相の意向を受けたもので、NPOへの寄付を促して充実した公共活動を促そうというものだ。
改革の一歩であることは確かであるが、米国並みの制度には遠く及ばない内容になるだろう。

 その理由は、日本の社会のあらゆる活動は官僚組織の支配下にあり、民間の自由な活動を抑えようとする強い勢力がある。この勢力に洗脳されて政治が動く側面を否定出来ないのである。「あらゆる活動は官僚組織の支配下」の一例をあげれば認可・許可申請の件数が1万件を超えているのである。日本の企業はこの申請事務にかんする膨大な行政コストを負担しているのである。


*イオン南店のイエローレシートについて
毎月11日のお買い物には、黄色いレシートが渡されます。このレシートを1階の階段脇のNPO法人「生涯青春の会」のボックスに投入していただきますと、レシートの合計額の1%の寄付を受けることが出来ます。私どもの会もこの手続きをしましたが、今回440万円のレシートが集まり、44千円寄付を受領することが出来ました。皆様に是非11日のお買い物の時は、レシート投入をお願い致します。

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NPO支援税制、寄付しやすい環境整備狙い
2010年4月10日23時23分 読売新聞
 政府税制調査会がまとめた認定NPO(非営利組織)法人への寄付税制の中間報告書は、寄付額に応じた一定割合を所得税から直接差し引く「税額控除」の導入を盛り込み、NPOを支援する方針を強く打ち出した。
 一方で税額控除を拡大すれば国や地方の税収の落ち込みにつながりかねない。年末の2011年度税制改正では控除割合をどう設定するか、対象となるNPOの認定要件をどこまで緩和するかなどの具体的な詰めが課題となる。
 8日にまとめた報告書は、「NPOに対して寄付しやすい環境を整備する」と明言してきた鳩山首相の意向を受けたもので、NPOへの寄付を促して充実した公共活動を担ってもらう狙いがある。
 税額控除の新設を盛り込んだのは、個人が優遇税制の対象になる「認定NPO」に寄付しやすくするためだ。現在の「認定NPO」の数は国税庁の認定を受けた約120にとどまり、約4万あるNPOのごく一部だ。
 現行は、所得から寄付金額を引いて課税する「所得控除」の仕組みのみで、寄付金額から2000円を差し引いた額に、所得税率を乗じた金額が減税される。例えば、年収500万円で所得税率が10%の人が3万円寄付しても、2800円しか減税されない。
 拡充案では、所得控除と税額控除の仕組みの選択制にする。控除割合によっては税額控除の方が減税額が上昇する可能性もある。同時に、認定要件を緩和して、税制優遇の対象となるNPOの数を増やす方針だ。
 米国では福祉や医療など、公的な分野でNPOが果たす役割が大きく、高齢者介護のNPOも多く設立されている。日本のNPOは補助金がなければ成り立たない事業が多く、現行の寄付だけでは運営できないのが実情だ。
 ただ、財務省は、認定要件をやみくもに緩めれば脱税などの不正行為の温床となり、景気低迷で落ち込む所得税収がさらに打撃を受けかねない点を懸念する。公益性に乏しいNPOが税制上の優遇措置を受けることへの批判の声もあり、具体策作りは簡単ではなさそうだ。
 ◆寄付税制の中間報告のポイント◆
 ▽認定NPOへ寄付がしやすくなるよう税額控除を導入(所得控除との選択制)
 ▽認定テストの基準を緩和
 ▽仮認定制度、事後チェック制度の導入
 ▽認定機関を国税庁から地方への移管を検討
 ▽認定NPOの損金算入限度額の引き上げを検討
 ▽住民税の寄付対象団体を拡大
 ▽ふるさと納税の仕組みを活用
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NPOへの寄付金優遇税制 首相、50%程度の控除検討
2010.4.9 23:22   産経新聞

 鳩山由紀夫首相は9日の「新しい公共」円卓会議で、特定非営利活動法人(NPO法人)への寄付金に新たに導入する「税額控除」について、寄付額の50%前後の控除を検討する考えを示した。政府税調では政党への寄付金と同じ30%程度を検討していたが、大幅に引き上げ、介護など公共サービスの新たな担い手となるNPO法人への支援姿勢を強調したい考えだ。
 鳩山首相は会議冒頭、「税額控除については、市民と政府(の負担が)フィフティー・フィフティー(50%対50%)がいいと思っている」と述べた。
 NPO法人への優遇税制は現在、寄付金のうち一定額を所得税の課税所得から差し引く「所得控除」がある。所得控除は、課税される所得税率の高い高所得層ほど恩恵が大きい仕組みだ。これに対し、税額控除は寄付金から差し引いた控除額を所得税額から直接差し引くため、納税額が少ない中低所得層でも優遇措置を受けやすくなる。
 政府税制調査会は税額控除も選択できるようにし、「草の根」レベルの寄付を後押しする方針だ。ただ、鳩山首相はこの日、所得税の課税逃れを防ぐため、控除の上限を所得税額の25%に設定する考えも同時に示した。学校法人や社会福祉法人への寄付にも税額控除の導入を認める方向だ。
 政府税調は今後、具体的な制度設計を議論し、平成23年度税制改正大綱に盛り込む方針。鳩山首相は、「来年1月にも動き出せるスピード感で臨んでほしい」と述べ、早期の適用開始を指示した。


2010年04月12日(月) 日本の未来を暗くする最大のがんは「政治不信」


1、偽装献金:ずさん「首相マネー」 実母の12億円は闇
                     毎日新聞 2010年3月29日 
2、首相官邸で記者団の質問に答えた。
                   毎日新聞 2010年3月29日
3、偽装献金:首相元秘書、起訴内容認める 禁固2年を求刑
                   毎日新聞 2010年3月29日
4、社説:元秘書公判結審 首相は疑問に答えていない
                    2010年3月30日 読売新聞
5、社説:無党派層5割 2大政党離れが一段と深刻に
                     2010年4月6日 読売新聞

 首相の元秘書が有罪になることは間違いない。長く秘書を務めた人が有罪になっても、厚顔にも首相を辞める気が全くないようだ。首相は記者会見で「責任の重さをかみしめながら、政治家として今置かれている立場で国民のために精いっぱい働かせていただいて使命を果たしたい」と辞任の考えはないことを強調している。

 首相・幹事長共に秘書が逮捕される・・・こんなことが過去に政治史にあっただろうか。鳩山首相は、巨額の資金をいったい何に使ったのか。首相は改めて答えねばならないのだ。小沢民主党幹事長の政治とカネをめぐる不祥事も問題」である。調査によると、8割近くの人が」小沢民主党幹事長の辞任を要求している。党首脳が、何らケジメをつけようとしないことに、有権者が苛立っているのである。


 事件の幕引きを急ぐ政府・民主党に対し、自民党の大島理森幹事長は「(公判が終われば)首相は東京地検に提出した資料をすべて国会に提出し、自身が12億円の使途を説明すべきだ」と国会での追及を続ける考えを示していることは当然のことだろう。

 このような政治家トップの金の問題があり何のけじめもつけないのだから、政治不信が広がるのは当然のことだろう。読売新聞の4月世論調査で「支持政党なし」の無党派層は、3月調査から14ポイントも急増した。両党に愛想を尽かした支持者たちが無党派層に流れたのは明らかだ。社説の通り無党派層が5割に達しているのである。日本の未来を暗くする最大のがんは「政治不信」と言わねばならない。 

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1、偽装献金:ずさん「首相マネー」 実母の12億円は闇
                     毎日新聞 2010年3月29日 
 首相の「政治とカネ」が法廷で問われた。29日、東京地裁で開かれた鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)を巡る偽装献金事件の初公判。検察側は元公設第1秘書の勝場啓二被告(59)が「どんぶり勘定」で資金を管理し、政治資金収支報告書作成時は支出に見合う収入を偽装してつじつま合わせを繰り返した実態を指摘した。うなだれ、反省の弁を繰り返す勝場被告。しかし12億円超の「実母マネー」の行方はほとんど分からず、消化不良のまま2時間弱で幕が下りた。【岩佐淳士、大場弘行、三木幸治】
 午後1時半、104号法廷。濃紺のネクタイに黒っぽいスーツ姿の勝場被告は緊張のためか青ざめた表情。裁判長に一礼して入廷すると、消え入りそうな小さな声で起訴内容を認め、「やってはいけない間違いを犯した」と何度も頭を下げた。
 検察側は冒頭陳述や関係者の供述調書で鳩山事務所のずさんな実態を指摘する−−。
 「段々お金が足りなくなって苦しい。月1500万円くらい足りない」。勝場被告は02年ごろ、実母安子氏(87)の側近の公益法人幹部に泣きついた。側近から相談を受けた安子氏は「いくら必要なんですか」と答えた。側近が金額を指定すると提供が始まったという。
 勝場被告は、元々の事務所の金に、実母からの提供資金、鳩山氏個人から預かった金を混ぜ合わせ、東京都内の事務所に保管した。これらの資金は友政懇のためだけではなく、鳩山首相の公私にわたる支出にも充てられたという。
 収支報告書を作成する毎年2〜3月ごろには、人件費、事務所費など友政懇の支出総額をまず算定。それに見合う収入を収支報告書に記載した。検察側は「安易に記載額を水増しした」と批判した。
 「勝手に名前を使ってしまった皆さんをはじめ、多くの方にご迷惑をおかけしてしまいました。おわび申し上げたい」。最終意見陳述で勝場被告が直角に体を折ると、わずか2時間弱の法廷が終わった。
 ◇鳩山家支え30年…「後悔してもしきれない」
 「後悔してもしきれない」。29日の被告人質問で勝場被告はそう語った。
 勝場被告は「森ビル」出身。鳩山首相の父威一郎元外相の選挙から30年近く鳩山家を支えてきた。新党さきがけの事務局長や鳩山首相の金庫番としての役割を担ってきた。昨年6月、弁護士による調査に虚偽記載を認め公設第1秘書を解任され、その後はほとんどを自宅で過ごしている。在宅起訴後の1月6日には、毎日新聞の取材に「絶対に取材に応じません」と強い口調で話した。
 「再び政治にかかわる仕事をしようとは思わない」という勝場被告。裁判長に「発覚すると思わなかったか」と問われると「思いはあった。罪深さを感じている」。「なぜやったのか」との裁判長の質問には「想像力が欠如していたと思う。どういう理由でやったのかは、うまく説明できません」と視線を落とした。
 関係者によると、最近は自宅付近に借りた畑で農作業をしている。周辺には「長く続けてほしい」と首相にエールを送り続けているという。【安高晋、鈴木一生】
 ◇偽装献金事件の経緯
【09年】
6月16日 故人の献金を記載していた問題が発覚
  30日 鳩山民主党代表が虚偽記載は計2178万円に及ぶとする調査結果を公表
7月3日 市民団体が告発状提出
9月16日 鳩山内閣発足
  下旬 東京地検特捜部が捜査開始
12月24日 勝場被告を在宅起訴。元会計責任者の芳
     賀大輔元政策秘書を略式起訴。鳩山首相
     を容疑不十分で不起訴
【10年】
1月28日 市民団体が鳩山首相の不起訴を不当とし
     て検察審査会に審査申し立て
3月29日 勝場被告の初公判、結審

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2、首相官邸で記者団の質問に答えた。
                 毎日新聞 2010年3月29日
 首相は「責任の重さをかみしめながら、政治家として今置かれている立場で国民のために精いっぱい働かせていただいて使命を果たしたい」と辞任の考えはないことを強調。母親から受け取った資金などの使途については「政治資金規正法にのっとり明らかにしていく」と述べるにとどめた。
 事件の幕引きを急ぐ政府・民主党に対し、自民党の大島理森幹事長は党本部で記者団に「(公判が終われば)首相は東京地検に提出した資料をすべて国会に提出し、自身が12億円の使途を説明すべきだ」と国会での追及を続ける考えを示した。
 29日夜、東京都内で行われた自民、公明両党の幹事長・国対委員長会談でも、具体的な使途を追及する方針で一致。米軍普天間飛行場移設問題と併せ、今国会中に首相の辞任を迫ることも確認した。【木下訓明、朝日弘行】
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3、偽装献金:首相元秘書、起訴内容認める 禁固2年を求刑
毎日新聞 2010年3月29日
 鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)を巡る偽装献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載、不記載)に問われた元公設第1秘書、勝場啓二被告(59)は29日、東京地裁(平木正洋裁判長)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は論告で「安易に献金者を偽装し、友政懇収入の相当の部分を鳩山首相や(実母ら)その親族が支えていた実態を国民から覆い隠した」と指摘し、禁固2年を求刑した。弁護側は執行猶予付き判決を求め、審理は約2時間で即日結審した。判決は4月22日。
 実母安子氏(87)から首相への資金提供は02年以降で計約12億4500万円だったことが判明している。検察側は「資金のやり繰りは勝場(被告)らに任せており収支も把握していなかった。母からの資金提供もまったく知らなかった」とする首相の上申書を読み上げた。また安子氏の「(側近から)7、8年前『資金を用立ててやってくれ』と言われ資金提供した。息子には言っていない」などとする上申書も明らかにした。
 検察側は冒頭陳述で、勝場被告が首相の個人資産や安子氏からの提供資金を区別せず保管し、友政懇の支出が不足すると保管資金から補てんし、収支報告書作成の際に過去の寄付者だけでなく、手元の名簿類から氏名や住所を抜き出し個人からの寄付を偽装したことなどを指摘した。「寄付者」の中には故人も含まれていた。
 検察側が読み上げた勝場被告の供述調書によると「クレームが来たら『勘違いだった』と済まそうと思ったが、クレームがなく感覚がまひして存命かどうかの確認も怠るようになった」という。
 勝場被告は被告人質問で動機を「鳩山氏に将来大きい仕事のできる政治家になってほしいと思い、実力があると見せたかったが、実現する資金が集まっていなかった」と説明した。【伊藤直孝】
 
◇解説 幕引き急いだ弁護側 資金提供、謎解けぬまま
 異例のスピード結審の最大の理由は、勝場啓二被告側が一切争わなかった点にある。通常の刑事裁判の場合、起訴内容は認めても刑を軽くするために、家族や同僚らを弁護側証人として尋問し「いかに社会の役に立ってきたか」「判決後に更生を支える支援者がいるか」などを有利な情状として立証する。それさえ見送った点が最大のポイントだ。
 勝場被告は公判で妻を証人申請しない理由を「(事件で迷惑をかけており)これ以上ストレスをかけることはできない」と説明した。しかし同僚らの不出廷理由は語らなかった。弁護側関係者は「とにかく早く終わらせたい」と夏の参院選への影響を最小限に抑えたいとの意図を認める。
 一方、法務・検察幹部は「全証拠に同意しているのだから早期結審が当たり前」と首相側への配慮を否定する。しかし、昨年6月に即日結審(検察審査会の議決を受け、後日追起訴、弁論再開)した西松建設の国沢幹雄元社長=有罪確定=の初公判が午前中から終日審理したのと比べて、勝場被告の審理時間は午後だけでかつ2時間弱と短い。別の幹部は「配慮したとみるのが自然」と語る。
 事件には「首相は実母からの資金提供を知らなかったのか」「実母はどういう名目で資金提供したのか」「巨額の提供資金はどこに消えたのか」など多くの疑問があった。法廷では「資金提供は知らない、政治資金の収支さえ知らない」とする首相や「政治資金とは思っていない。子供への援助だった」とする実母の上申書の要旨部分だけが明らかにされた。各上申書の全文の内容は不明のままで、首相や実母ら鍵を握る人物は法廷で何も語らない。「超スピード審理」を認めた裁判所の訴訟指揮も含め、謎解きの努力さえみせない幕引きは刑事裁判への信頼を揺るがしかねない。【小林直、伊藤直孝】

4、社説:元秘書公判結審 首相は疑問に答えていない
2010年3月30日01時21分 読売新聞
 鳩山首相は、巨額の資金をいったい何に使ったのか。側近議員らに配ったのではないか。こうした疑問に、首相は改めて答えねばなるまい。
 首相の資金管理団体などをめぐる偽装献金事件で、政治資金規正法違反で起訴された元公設第1秘書の初公判が、東京地裁で開かれた。
 元秘書は起訴事実を認め、検察側が禁固2年を求刑し即日結審した。判決は来月言い渡される。
 政治資金収支報告書に、故人を含め実際には献金していない人の氏名を使うなどして、総額約4億円のうそを書いた――。これが元秘書の起訴事実である。
 首相やその母親から提供された資金の一部を個人献金やパーティー券収入に偽装していたもので、母親からの資金提供は、総額12億円余りに上っていた。
 公判では、資金繰りに困った元秘書が、鳩山家に近い人物を介して首相の母親に相談し、資金提供が始まったことが示された。「親がわが子を助けるのは当然」とする母親の上申書も読まれた。
 だが、資金の使途について、東京地検は、北海道の関連政治団体への年間1億円弱の送金にしか触れなかった。既に首相側が明らかにしている内容である。
 地検は起訴時の記者会見で「必要なことは公判で明らかにする」と詳しい事実関係を説明しなかった。それなのに、事件の悪質性と関連する資金の使途を説明しないのは、政権トップへの配慮ではないかと疑わざるを得ない。
 首相は記者会見や国会で、虚偽記入も母親の資金提供も「全く知らなかった」と強調してきた。だが、自分あての資金の存在自体を「知らない」と堂々と繰り返す姿勢は責任転嫁としか思えない。
 首相は元秘書が起訴された際の記者会見で、資金の使途について「国民に疑念があるなら、調査する必要があるかもしれない」と述べた。果たしてどれほど真剣に取り組んできたのか。
 民主党では、小沢幹事長や小林千代美衆院議員についても政治資金問題が明るみに出たが、きちんと説明責任を果たしていない。
 内閣や民主党の支持率低下は、「政治とカネ」に対する首相らの姿勢に、国民が疑問を持っていることを物語っている。
 首相は嫌疑不十分で不起訴になり、贈与税6億円も納付したが、検察審査会の審査や国税当局の調査は終わったわけではない。
 首相に対する追及が、今後も続くことは確実である。
(2010年3月30日01時21分 読売新聞)

5、社説:無党派層5割 2大政党離れが一段と深刻に
2010年4月6日01時05分 読売新聞
 民主、自民両党の支持率がそれぞれ下落し、いわゆる無党派層が50%に達した。2大政党は、政治不信が一段と進んでいることを深刻に受け止めなければならない。
 読売新聞の4月世論調査で「支持政党なし」の無党派層は、3月調査から14ポイントも急増した。両党に愛想を尽かした支持者たちが無党派層に流れたのは明らかだ。
 「無党派層5割台」は、自民、社会、さきがけの村山連立政権以降、政局の混迷や政権の行き詰まり、信頼できる政党の不在といった状況下で出現してきた。
 今回も、その例外ではない。
 調査によると、8割近くの人が依然、政治とカネをめぐる不祥事で、小沢民主党幹事長の辞任を要求している。党首脳が、何らケジメをつけようとしないことに、有権者は苛立(いらだ)っている。
 混迷する米軍普天間飛行場の移設問題が5月末までに決着しない場合、鳩山首相は「退陣すべきだ」と答えた人は49%に上った。
 国益にかかわる重大事だ。多くの人が進退への波及は避けられないと見ている。普天間問題で首相の発言はぶれ続け、閣内統一も図れない状況にある。首相は、問題解決の先頭に立つ必要がある。
 民主党の政権公約(マニフェスト)の目玉である子ども手当については、「評価しない」が「評価する」を上回った。
 恒久財源なきバラマキ政策といった批判が有権者の間にも、強まってきたためとみられる。高速道路の無料化を含め、公約の大幅な見直しは避けられまい。
 今回、鳩山内閣の支持率は33%へと低落し、不支持率が56%に上昇した。民主党支持率も24%に落ちた。いずれも、目に余る失政のツケにほかならない。
 内閣を支持しない人に理由を聞くと、「首相に指導力がない」が44%で最も多かった。首相の指導者としての資質に見切りを付け始めた人も少なくないだろう。
 自民党の支持率は、16%に下降した。今年1月調査に並ぶ過去最低の数字である。
 その一方で、みんなの党が支持率を伸ばしている。与謝野馨・元財務相や平沼赳夫・元経済産業相らが新党を旗揚げする。
 背景には、自民党が野党第1党として、政権を厳しく批判する責務を果たさず、政権交代の受け皿になっていないことがある。
 この際、民主、自民両党が、強い危機感をもって対処していかなければ、政党政治そのものが、衰微しかねない。




2010年04月11日(日) 高速新料金 無料を掲げて選挙:終われば値上げとは


高速道路:上限料金制度を正式発表 割引廃止で実質値上げ
                 2010年4月10日  毎日
社説:高速新料金 無料を掲げ値上げとは
                 2010年4月10日  毎日
社説:高速割引見直し 値上げで建設費に回す無節操
                  2010年4月10日  読売新聞

 前原誠司国土交通相は9日、高速道路の新たな上限料金制度を正式発表した。

1、現行の「休日上限1000円」など既存の割引をほぼ全廃
2、普通車は曜日を問わず2000円を上限、車種別に上限料金を設ける。
3、走行距離が70キロ未満の普通車は現在の割引廃止で実質値上げ
4、時間帯割引や大口・多頻度割引は、廃止されれば輸送業者などの負担が増す
 
 上記をみると公約とは一体、何なのだろうかと考えさせられる内容だ。無料化のための予算が大幅に削減されたほか、現在実施している料金割引のために用意された財源を高速道路建設に回すというから驚きだ。

 具体的には、自民党時代の料金割引の財源のうち1・4兆円を高速道路建設に回すのだ。70キロ未満の短距離利用者が1・4兆円の負担増になるのだ。緩和措置があるものの、値下げの財源を建設に流用するのはルール違反だ。この内容に接すると、高速無料化の旗は選挙の勝つための手段であったと言わざるを得ない。

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高速道路:上限料金制度を正式発表 割引廃止で実質値上げ
                 2010年4月10日  毎日

 前原誠司国土交通相は9日、6月から実施する高速道路の新たな上限料金制度を正式発表した。現行の「休日上限1000円」など既存の割引をほぼ全廃し、普通車は曜日を問わず2000円を上限とするなど、車種別に上限料金を設ける。走行距離が70キロ未満の普通車は上限に届かないため恩恵を受けられない上、割引廃止で実質値上げとなり、反発も出ている。
 前原国交相は会見で、「上限1000円」などで休日に渋滞が集中している現状に言及し、「自公政権が導入した現行制度の課題を解消する」と新制度の意義を強調した。
 上限は軽自動車1000円、中・大型車5000円、トレーラーなどの特大車は1万円。政府が導入を促していたETC(自動料金収受システム)の有無にかかわらず対象となる。ガソリン1リットルで20キロ以上走行する「エコカー」は軽並みの1000円とするが、実施は7月以降。
 時間帯割引や大口・多頻度割引は、廃止されれば輸送業者などの負担が増すため、10年度に限り縮小して残す激変緩和措置を講じる。本州四国連絡高速道路の軽自動車と普通車は上限を1000円高くし、フェリー業界に配慮を見せた。
 新料金制度は、高速料金の一部無料化とあわせて実施。必要に応じて11年度以降に制度を見直す。
 また、首都高速と阪神高速は今年末から来年初めをめどに、関係自治体の同意を得た上で、現行の定額料金(普通車700円など)から、走行距離に応じて変わる距離別料金(普通車500〜900円、大型車1000〜1800円)に移行する。距離別料金はETC搭載車だけで、現金利用者には一律に上限料金が課されて値上げとなる。また、高速道路会社に投入した割引財源で、現在残っている2・6兆円のうち1・4兆円を、2車線路線の4車線化工事などに充てる。
 時間帯割引の全廃では、上限価格以下の利用が多い輸送業者は実質値上げとなる。休日限定だった普通車の上限料金が平日にも広がって長距離利用が増えれば、鉄道やバスの利用者は減りかねない。JRの旅客6社は「休日1000円」で年間計250億円の減収に見舞われたが、新料金で減収幅は倍増する見込みだ。【久田宏】

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社説:高速新料金 無料を掲げ値上げとは
                  2010年4月10日 毎日
 政権交代後の重要施策として民主党が掲げていたのが高速道路料金の無料化だった。しかし、発表された新たな料金制度によると、長距離の利用以外は、負担が増えてしまう。
 無料化のための予算が大幅に削減されたほか、現在実施している料金割引のために用意された財源を高速道路建設に回すことにした。その結果、こうならざるを得なかったのだろうが、公約とは一体、何なのだろうかと考えさせられる内容だ。
 確かに、無料の区間もできる。しかし、地方の2車線区間を中心に37路線の50区間で、無料化対象外の首都高速と阪神高速を除く全路線の約18%にすぎない。
 料金の上限を普通車で2000円とした。現在の1000円よりは高いものの、休日に限り、対象車も自動料金収受システム(ETC)を搭載した普通車以下に限定されているのと比べ、わかりやすい。平日も対象となるため、休日に集中している渋滞は改善に向かうだろう。
 ただし、上限の2000円は約70キロを走行した場合の料金に相当し、これより短い場合は、現在の割引がなくなるため、値上げとなる。
 一方、恩恵を受けるのは長距離を運転する場合だ。どこまで走っても普通車ならいつでも2000円、中・大型車でも5000円だ。休日1000円がなくなるとはいえ、それでも十分に安い。しかも、ETCの搭載は不要だ。
 ただし、長距離の利用が増えれば、鉄道やバスが影響を受けることになる。鉄道から自動車へとシフトすれば、二酸化炭素の排出量は増える。温室効果ガスの削減で現政権が掲げている高い目標の実現と、どう整合するというのだろうか。
 料金割引の財源のうち1・4兆円を高速道路建設に回す。しかし、値下げの財源を建設に流用するのはルール違反だ。国会の監視をすり抜ける便法として、同様のことが繰り返され、無駄な道路の建設が続くことにつながらないか、心配だ。
 フェリーに配慮し、本州四国連絡道路は割高に設定したものの、減収となる鉄道やバスへの影響については、どう対応するのだろうか。
 簡素化などのメリットはある。しかし、無料化を掲げながら、利用者の多くが現状より値上げとなってしまう。しかも、それは、道路建設に資金を回すようにしたためだ。
 高速料金の無料化は、物流などのコストを下げて、経済の活性化につなげることが目的だったはずだ。この点も含め、昨年の総選挙での民主党の主張と、今回の高速料金制度がどのようにつながるのかを、へ理屈や言い訳、強弁ではなく、きちんと説明してもらいたい。
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毎日新聞 2010年4月10日 2時31分


社説:高速割引見直し 値上げで建設費に回す無節操
2010年4月10日02時18分 読売新聞
 高速道路建設費の確保に窮して、料金を実質的に値上げし転用する―。鳩山内閣がまとめた高速料金割引制度の見直し策を一言でいえば、こうなるだろう。
 6月実施の新制度では、利用者の多くが負担増となりそうだ。経済効果が高く、事故防止にも役立つ路線の新設・拡幅は妥当だが、高速道整備に否定的だった鳩山内閣の姿勢と明らかに矛盾する。
 いまだ旗を降ろさぬ高速道路の無料化政策にも反しよう。新制度に対する国民の理解を得るのは、容易ではあるまい。
 新しい割引制度は、自公政権時代に導入された中身を、大幅に整理・統合するものだ。
 目玉だった、自動料金収受システム(ETC)を装備した車を対象にした土日・祝日限定の「1000円走り放題」は廃止する。早朝、深夜など時間帯ごとの割引も、今年度限りでやめる。
 その代わり、軽自動車は1000円、普通車は2000円、中型車以上は5000円などの上限を決め、それ以上の料金は取らないことにする。燃費のいい車を優遇する仕組みもある。
 土日ばかりでなく平日にも適用し、ETCの有無を問わない。このため、ETCを付けていない車や平日に遠出する場合、恩恵は確かに大きいだろう。
 だが、新制度には盲点がある。普通車などの平均走行距離は土日で約60キロ、平日なら約40キロだ。この程度走ったくらいでは料金が上限に達せず、支払うべき料金は現行より高くなるという。
 首都高速と阪神高速については年末をめどに、都府県ごとの区分と一律料金制をやめ、500円から900円を走行距離に応じて支払うシステムに変える。
 短距離の場合は割安になるが、長く走ると、負担増・減の二つのケースが出てくる。ドライバーも戸惑うのではないか。
 今回、料金割引制度を見直すのは、高速道路建設の財源確保のためである。
 料金割引の原資に国が手当てして残る2・5兆円から、今回の制度変更で使わずに済むようになる1・4兆円を、建設費に充てる計画だ。
 鳩山内閣が昨年末、民主党に高速道路の整備促進を強く要請されたことで、原資に目をつけた。
 建設費がどうしても必要というなら、きちんと予算化するのが筋だろう。一貫した高速道路政策が鳩山内閣にないから、こんな姑息(こそく)な手段を選ぶことになる。


2010年04月10日(土) 消費税の論議が大きくなるか



発信箱:「消費税政局」の予感=倉重篤郎(論説室)
                    2010年4月8日 毎日
与謝野・平沼新党:「消費税上げ」で一致
                   毎日新聞 2010年4月5日
社説:法人税―引き下げ戦略を描くとき
                   2010年4月9日 朝日新聞
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「消費税政局」の予感=倉重篤郎氏の文章は的をえた表現なのでここに引用させていただく。

1、永田町を2枚の鉄板がじりじりと焼いている。1枚目は「政局」鉄板だ。野党・自民党がその熱にあおられ、耐えられなくなった人たちがこぼれ始めた。熱の正体は、野党転落である。

2、現在起きている与謝野馨(71)、平沼赳夫(70)両氏らの自民離党、新党作り現象の背景にはそれが透けて見える。だからといって、2人をくさすつもりはない。与謝野氏は06年10月に13時間にわたる喉頭(こうとう)がん手術から、平沼氏も同年12月に脳梗塞(こうそく)に倒れ懸命なリハビリを経て復帰。与謝野氏は消費税、平沼氏は改憲というライフテーマを抱いて最後の勝負に出たからだ。一寸先は闇の政局、何かを動かすかもしれない。

3、もう1枚の「財政危機」鉄板の過熱が予想を超えたものになりそうだからだ。歳出92兆円規模の今年度予算で37兆円しかなかった税収が伸びるめどはなく、加えて来年度は民主党公約実現のため10兆円の追加歳出が必要というのだから年度末に予算がすんなり組めるわけがない。

4、参院選が終わり年末に向けては、いかに消費税増税を政治日程に乗せるかが焦点になる。・・・・・ただし、2枚目の鉄板の扱いは要注意だ。下手すると国家全体が焦げ落ちる。

 鳩山政権では消費税はあげないことにしている。庶民の立場ではよいことであるが果たして国が持つかという大きな不安がある。ここにきて法人税の引き下げ論議がある。

 日本も国税である法人税を下げ続け、1980年代末に40%以上だった基本税率は99年から30%になっている。だが、地方税である法人事業税などを合わせると約40%だ。

 これは米国と同水準だが、30%を切る欧州主要国や韓国の24%、中国の25%などと比べると高い。 社会的存在である企業が税負担をするのは当然だ。とはいえ海外との競争を意識すれば、税率の引き下げを考える意見が出ることは自然の流れだ。

 さりとて国家の税収の中心を個人から徴収する消費税のみが大きく論議されるのは問題だ。日本の庶民の消費は約250兆円である。消費税を10%にすると、約25兆円の 税収(現在の2倍)となる。消費税の増税だけで現在の財政バランスを保つことは困難なのである。少なくとも、予想を超える厳しい生活環境になることだけは間違いない。

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発信箱:「消費税政局」の予感=倉重篤郎(論説室)
                    2010年4月8日 毎日

 永田町を2枚の鉄板がじりじりと焼いている。1枚目は「政局」鉄板だ。野党・自民党がその熱にあおられ、耐えられなくなった人たちがこぼれ始めた。熱の正体は、野党転落である。政策の決定権限を失い役人も記者もSPもいなくなり、政権与党でしかるべきポジションにいた政治家からすると、まさに天国から地獄の責め苦である。それも少し我慢すれば元に戻れるならいいが、今回は先が長そうだ。民主党が衆院で300議席をがっちりつかんでいる限り、任期残り3年余は野党暮らしを避けられない。自分にはとてもそんな持ち時間はない。
 現在起きている与謝野馨(71)、平沼赳夫(70)両氏らの自民離党、新党作り現象の背景にはそれが透けて見える。だからといって、2人をくさすつもりはない。与謝野氏は06年10月に13時間にわたる喉頭(こうとう)がん手術から、平沼氏も同年12月に脳梗塞(こうそく)に倒れ懸命なリハビリを経て復帰。与謝野氏は消費税、平沼氏は改憲というライフテーマを抱いて最後の勝負に出たからだ。一寸先は闇の政局、何かを動かすかもしれない。
 というのも、もう1枚の「財政危機」鉄板の過熱が予想を超えたものになりそうだからだ。歳出92兆円規模の今年度予算で37兆円しかなかった税収が伸びるめどはなく、加えて来年度は民主党公約実現のため10兆円の追加歳出が必要というのだから年度末に予算がすんなり組めるわけがない。
 参院選が終わり年末に向けては、いかに消費税増税を政治日程に乗せるかが焦点になる。鳩山政権は任期中消費税を上げないと明言しているから、どこかで首相交代ないしは解散・総選挙で信を問う場面が出る可能性がある。となれば、そこが政界再編、新党活躍の機となりうる。ただし、2枚目の鉄板の扱いは要注意だ。下手すると国家全体が焦げ落ちる。
消費税:「景気が後退」「必要なら」…閣内に温度差
新党:「消費税上げ」、与謝野・平沼両氏が一致
大塚副内閣相:「法人税率引き下げ必要」 国際競争力を強化
枝野行政刷新相:消費増税なら「衆院解散を」
消費税政局 0時08分

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与謝野・平沼新党:「消費税上げ」で一致
毎日新聞 2010年4月5日
 自民党に離党届を提出した与謝野馨元財務相(71)、無所属の平沼赳夫元経済産業相(70)らは5日夜、東京都内で今週中の新党結成に向けて協議し、基本政策として「日本の伝統・文化・歴史の尊重」「将来的な消費税率引き上げ」を掲げることで一致した。保守再生を訴える平沼氏と財政再建派の与謝野氏の主張を並べ、双方の顔を立てた格好だ。
 ◇邦夫氏外れ5人で発足
 平沼氏らは「国会議員5人で発足する」と明言している。だが、先に自民党を離れた鳩山邦夫元総務相(61)は結党時のメンバーから外れる。5日は旗揚げ日や党名に結論を出せず、8日を想定していた結党は、10日にずれ込む可能性も出てきた。
 会合には自民党の藤井孝男元運輸相(67)=参院=と、5日自民党に離党届を出した園田博之前幹事長代理(68)が出席し、新党支援を表明している石原慎太郎東京都知事も同席した。
 新党参加に意欲を示す鳩山氏は5日昼、都内で平沼氏と同じ会合に出席したが、あいさつを交わしただけ。平沼氏は会合後、鳩山氏の参加について「党首として今考えていない」と否定した。新党メンバーには鳩山氏が兄の鳩山由紀夫首相同様、実母からの資金提供問題を抱えていることを懸念する声もある。平沼氏と近い鴻池祥肇元官房副長官(69)=参院=も結党には加わらない見通し。5人目には自民党の中川義雄参院議員(72)らが取りざたされている。
 会談後、平沼氏は記者団に「将来的な増税も視野に経済政策と財政再建を両立させる」と与謝野氏がこだわる消費増税を容認し、基本政策を巡る両氏の主張に「大きな差異はない」と述べた。ただ、05年に衆院で郵政民営化法案に反対した平沼、藤井両氏と、当時自民党側で法案とりまとめを主導した与謝野、園田両氏が手を組むことには分かりにくさもつきまとう。
 一方、自民党は5日、執行部と両院議員らによる3日間の懇談会を終えた。谷垣禎一総裁は同日夕、緊急に記者会見し、参院選選対本部に「政権力委員会(ネクスト・ジャパン)」を設置することや、本部役員は派閥を離脱することなどを打ち出した。中堅・若手議員らの執行部交代要求をはねつけた代わりに、河野太郎氏の幹事長代理起用など党改革の要望をある程度取り入れて妥協を図った形だが、求心力回復に疑問も残した。【野原大輔、大場伸也】
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社説:法人税―引き下げ戦略を描くとき
                   2010年4月9日 朝日新聞
 企業が負担する税の水準をどう下げるか。世界の企業を日本にもっと呼び込んで投資や雇用の機会を増やす成長戦略の観点から、避けて通れない課題になってきた。
 鳩山由紀夫首相が国会答弁で「国際的な流れにふさわしく減税の方向に導いていくのが筋だ」と述べたように、各国は法人税を競うように引き下げてきた。グローバルな市場を動き回る資本を引きつける戦略だ。
 国内景気を良くして雇用を増やすには企業の投資が増え、オフィスや工場、販売拠点がたくさんできるようにしたい。それには法人の税負担は低い方がいい。各国の引き下げ競争はそう考えてのことだ。
 日本も国税である法人税を下げ続け、1980年代末に40%以上だった基本税率は99年から30%になっている。だが、地方税である法人事業税などを合わせると約40%だ。
 これは米国と同水準だが、30%を切る欧州主要国や韓国の24%、中国の25%などと比べると高い。
 社会的存在である企業が税負担をするのは当然だ。とはいえ海外との競争を意識すれば、税率の引き下げを考えるのもやむを得ないだろう。
 参考になるのは、2008年のドイツの法人税改革だ。税制の例外措置や抜け道を封じて課税対象を拡大した。好況も幸いし、税収を減らさずに税率を39%から29%台に下げた。
 英国も同じ時期にやはり税収を減らさずに28%まで下げた。
 日本でも課税基盤の拡大を図れば、税収を減らさずに税率を数%幅で引き下げることも可能なはずだ。
 これまで研究開発投資額の大きい企業に対する優遇税制は競争力の強化に役立った面もある。だが、税率を下げれば、中小も含む企業全体が恩恵を受けることができる。
 さらに大幅な引き下げとなると、容易なことではない。
 追加の財源が必要だ。それを消費税や所得税の引き上げなど個人の負担増でまかなうことが考えられる。しかし、家計に負担を求めれば反発が予想される。消費税を引き上げるなら、増税分を医療・福祉や年金に使うべきだとの声が上がるだろう。
 減税の恩恵を受ける企業は、国内で雇用を維持・創出し、社会保障で責任を果たすことが前提となる。減税がいずれ家計にプラスの効果をもたらすという設計図も欠かせない。
 税率を下げさえすれば企業の投資が増えるわけではない。日本の市場と社会に、ビジネスの機会と将来性がみなぎることが大切だ。
 だからこそ消費税をどうするかも含めて税制改革と成長戦略の全体像を描き、夏の参院選で堂々と国民に信を問う。そのことを与野党に求めたい。


2010年04月09日(金) 2日続けて「新党結成」に関する記述



1、新党:山田・杉並区長、中田・前横浜市長らが月内結成へ
                  2010年4月8日 21時5分  毎日新聞
2、「首長新党」4月中に結成、参院選に10人以上
                  2010年4月8日08時35分 読売新聞
3、首長新党「考え方の近さある」首相…連携は否定
                  2010年4月8日21時58分 読売新聞
4、「首長新党」4月中に結成、参院選に10人以上
                  2010年4月8日08時35分 読売新聞

 日本の現状を打破しようとする動きがまた登場した。
山田宏・東京都杉並区長や中田宏・前横浜市長ら現職の首長と首長経験者らが、月内に新党を結成するという。そして、今夏の参院選に10人以上の候補者を擁立する方針なのだ。

 自治体の首長などによる政治団体「よい国つくろう!日本志民会議」が母体。斎藤弘・前山形県知事ら24人の首長、首長経験者が参加しており、昨日の新党より新鮮な印象を与えるようだ。

 山田氏・東京都杉並区長は「民主党政権のばらまきに近い政策には問題がある。このままでは国の財政が持たない。自民党も似たり寄ったりだ」と既存政党を批判。参院選では、国と地方の議員の半減や公務員の大幅削減などを訴えるというる。,海里泙泙任蝋颪虜眄が持たない。△蓮国と地方の議員の半減や公務員の大幅な削減・・・を全面に掲げると「みんなの党」並みの支持を受ける可能性があると思う。

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1、新党:山田・杉並区長、中田・前横浜市長らが月内結成へ
2010年4月8日 21時5分  毎日新聞
 山田宏・東京都杉並区長や中田宏・前横浜市長ら現職の首長と首長経験者らが、月内に新党を結成することが8日、分かった。今夏の参院選に10人以上の候補者を擁立する方針だ。
 山田氏らは昨年10月、自治体の首長などによる政治団体「よい国つくろう!日本志民会議」を結成。斎藤弘・前山形県知事ら24人の首長、首長経験者が参加しており、新党はこのグループが母体になる。しかし、現職国会議員は参加しない見込みで、政党助成法の政党要件は満たさない。
 現職の国会議員を参加させないのは既成政党と一線を画し、清新さを前面に打ちだす狙いだ。だが、山田、中田両氏はともに松下政経塾出身で与野党の国会議員に人脈が深い。原口一博総務相や、小沢一郎民主党幹事長と距離を置く前原誠司国土交通相も同塾出身で両氏と親しい。
 山田氏は8日、毎日新聞の取材に「予算編成を見ても民主党に任せていては日本が持たない」と批判したが、念頭にあるのは小沢氏が主導した昨年の衆院選での「バラマキ」路線だ。
 山田、中田両氏と斎藤前知事は10日発売の月刊誌・文芸春秋への寄稿で「沈み行く日本丸の中で、自民党と民主党という二つのレストランが客引き競争を始めた」と批判している。参院選で自民、民主両党への批判の受け皿を目指すと同時に、参院選後にありうる政界再編で核となることを意識しているとみられる。山田氏は他党との連携について「誘いはあるが、選挙までは関係ない」と選挙後に含みを残した。
 原口氏は8日「国そのものも変える大きな志を持った方々とリンクを張っていきたい」とエールを送った。しかし新党が首長連合といえるほどの広がりを持つかはまだ不透明だ。
 鳩山由紀夫首相は8日夕、首相官邸で記者団に「私たちはもっと先を走っている。考え方の近さはあるのかもしれないが、それぞれの政治家が自分の信念で行動していることだと思う」と述べるにとどめた。【笈田直樹、田村彰子】
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2、首長新党「考え方の近さある」首相…連携は否定
2010年4月8日21時58分 読売新聞

 鳩山首相は8日夜、山田宏・東京都杉並区長や中田宏・前横浜市長ら現役首長と首長経験者が結成する新党について、「私どもは本当の意味での地域主権を作り上げたいという考え方だから、考え方の近さはあるのかもしれない」と述べた。

 首相官邸で記者団の質問に答えた。ただ、今後の連携については「私たちは自分たちの信念に基づいた行動を強めていきたい」として、否定的な考えを示した。

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3、「首長新党」4月中に結成、参院選に10人以上
2010年4月8日08時35分 読売新聞

 山田宏・東京都杉並区長、中田宏・前横浜市長、斎藤弘・前山形県知事ら、現役の首長と首長経験者が4月中に新党を結成することが7日、明らかになった。
 党首には山田区長が就任する方向で調整している。国会議員の参加は見込んでおらず、政党助成法の政党要件は満たしていない。夏の参院選では、選挙区と比例選合わせて10人以上の候補を擁立する構えだ。
 地方の行財政改革に取り組んできた経験や実績を前面に、国政での財政再建、道州制導入などを目指す。新党の母体は、中田氏らが昨年10月に設立した政治団体「よい国つくろう! 日本志民会議」の首長、首長経験者24人で作る政治委員会(委員長・山田区長)。
 関係者によると、中田、斎藤両氏は今夏の参院選への立候補を検討中で、来年4月に区長の任期満了を迎える山田氏は、自身の出馬は「まだ白紙」としているという。
(2010年4月8日08時35分 読売新聞)
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4、参院選へ新党結成=10人以上を擁立−山田杉並区長ら
2010/04/08-12:24 時事通信
 東京都杉並区の山田宏区長は8日、中田宏前横浜市長らと今月中にも新党を結成することを明らかにした。今夏の参院選で選挙区や比例代表に10人以上の候補者擁立を目指す。
 山田氏らは昨年10月、政治団体「よい国つくろう!日本志民会議」を設立している。山田氏は「民主党政権のばらまきに近い政策には問題がある。このままでは国の財政が持たない。自民党も似たり寄ったりだ」と既存政党を批判。参院選では、国と地方の議員の半減や公務員の大幅削減などを訴えるという。新党には、斎藤弘前山形県知事らも参加する見通し。 (2010/04/08-12:24)


2010年04月08日(木) 引退まじかの高齢者による「たちあがれ日本」


新党:「たちあがれ日本」多難な船出…10日発足
2010年4月8日 毎日新聞
新党:名称は「たちあがれ日本」 平沼氏ら結成
                   2010年4月7日 毎日
与謝野氏らが旗揚げする新党名「たちあがれ日本」に決定 自民党などから厳しい声も                04/08 FNNニュース

自民党の中川義雄参院議員(72)は7日、党本部で大島理森幹事長に離党届を提出し、与謝野馨元財務相(71)や平沼赳夫元経済産業相(70)らが結成する新党「たちあがれ日本」への参加を表明した。新党は政党要件を満たす国会議員5人を確保し10日に発足する。参院選後も議員を5人以上維持できれば、年間1億円以上、政党交付金が交付されるのだ。

まもなく引退の高齢者による「たちあがれ日本」では、期待する国民はいないのではないか。民主党の渡部恒三元衆院副議長は「1週間前からの自民党の老人家出で、小沢君(幹事長)が辞めなくても、(参院選に)勝てそうな雰囲気になってしまいました」と痛烈に皮肉っている。

与謝野馨元財務相(71)や平沼赳夫元経済産業相(70)の2人は「理念や国家観の違う」という指摘が多くある。主張の異なる与謝野馨元財務相(71)や平沼赳夫元経済産業相(70)の2人でどのような政策を打ち出しすか。中堅・若手議員の新党への同調者が出なかったことはただの騒動でしかないようだ。中堅・若手議員の信頼感を得ることが出来ない2人の』政治家は時間の問題で引退の道が待っているように思う。

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新党:「たちあがれ日本」多難な船出…10日発足
2010年4月8日 0時14分 更新:4月8日 0時49分
 自民党の中川義雄参院議員(72)は7日、党本部で大島理森幹事長に離党届を提出し、与謝野馨元財務相(71)や平沼赳夫元経済産業相(70)らが結成する新党「たちあがれ日本」への参加を表明した。新党は政党要件を満たす国会議員5人を確保し10日に発足するが、期待した自民党中堅・若手議員に賛同者は広がらず、多難な船出となりそうだ。
 3氏以外のメンバーは自民党の園田博之前幹事長代理(68)と参院議員の藤井孝男元運輸相(67)。園田氏はすでに離党届を出し、藤井氏も8日に提出する。代表は平沼氏が務め、与謝野氏が同格のポストに就任する。新党の名前は石原慎太郎東京都知事が「事実上の命名者」(与謝野氏)となった。
 与謝野氏らは早くから5人の確保に自信をみせていたが、調整は難航した。背景には、保守再生を前面に出す平沼氏と、リベラル色の強い与謝野氏が合流することへの違和感がある。平沼氏から入党を要請されていた鴻池祥肇元官房副長官(69)が参加を断ったのもこのためだ。無所属の「平沼グループ」の小泉龍司衆院議員(57)と城内実衆院議員(44)も結党に加わらなかった。新党のメンバーが結果的にベテラン議員に偏り、中堅・若手議員が様子見を決め込んだことも、与謝野氏らには誤算だった。
 中川氏は98年参院選で北海道選挙区から初当選し2期目。昨年死去した中川昭一元財務相の叔父にあたり、平沼氏と近い。改選を迎える今夏参院選では高齢を理由に自民党の公認を得られず、引退とみられていた。新党では比例代表で立候補する見通し。
 新党は中川氏の参加で何とか政党の体裁を整えたが、10月に政党交付金を受け取るには参院選での議席獲得が絶対条件になる。新党関係者は「できれば参院選に左右されないメンバーでスタートしたかった」と漏らす。
 与謝野氏は7日、主宰する自民党の勉強会「正しいことを考え実行する会」で「自民党を分裂させるためにやったわけではない。若い世代が党の中で活躍し、国会で厳しく政府・与党を追及してほしい」とあいさつしたが、中堅・若手議員から新党への同調者が出なかったことへの寂しさも漂わせた。
 一方、東京都内で7日開かれた自民党の全国幹事長・政調会長会議では、与謝野氏への批判が相次いだ。長崎県連は「小選挙区で落選して自民党の比例代表枠で当選した人が離党して目立ち、残った人がみじめにみえるのは許せない」と指弾した。【中田卓二、大場伸也】
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新党:名称は「たちあがれ日本」 平沼氏ら結成
                   2010年4月7日 毎日
 自民党に離党届を提出した与謝野馨元財務相や無所属の平沼赳夫元経済産業相らが10日に結成する新党の党名は「たちあがれ日本」となることが7日、決まった。与謝野氏らは5日から党名や基本政策の協議を進めてきた。新党関係者は「党名はほぼ合意ができた」と語った。
 新党には与謝野、平沼両氏のほか、自民党の園田博之前幹事長代理、藤井孝男元運輸相が参加する。メンバーは政党要件を満たす国会議員5人の確保を急いでいるが、平沼氏は7日午前、自民党の中川義雄参院議員について「私の動きに賛同してくれている」と記者団に述べ、参加に前向きなことを認めた。
 一方、自民党の鴻池祥肇元官房副長官(参院)は同日、記者団に「理念や国家観の違う方とはご一緒できない」と述べ、参加しない考えを表明した。鴻池氏は平沼氏に同調する方向だったが、主張の異なる与謝野氏が合流したため、参加を見送った。【中田卓二、大場伸也】
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毎日新聞 2010年4月7日 12時49分(最終更新 4月7日 13時12分
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与謝野氏らが旗揚げする新党名「たちあがれ日本」に決定 自民党などから厳しい声も  
                        04/08 FNNニュース

与謝野 馨元財務相、平沼赳夫元経産相らが10日に旗揚げする新党の党名は「たちあがれ日本(にっぽん)」に決まった。石原東京都知事が名づけ親というこの党名をめぐっては、早速、永田町や街角でさまざまな声が聞かれた。
平沼・与謝野新党、注目の党名が「たちあがれ日本」に決まった。
与謝野氏は「『捨て石になる』というつもりで頑張る」と話した。
園田博之元官房副長官は「(党名の)やっぱり、スローガンは『日本が危ない』だからね。それに対して、いろんな意味で、立ち上がらないと大変だよということを伝えたいんですけどね」と述べた。
名づけ親は、旗揚げを支援してきた石原都知事。
「たちあがれ日本」という党名について、渋谷の若者からは「えー! あ、あれだ、あれだ。ベテランの...。えー、なんかダサい」、「やっぱり、古い人たちが考える名前って感じ」、「立ち上がれるのかな、みたいな。足が弱いんじゃないの、みたいな」、「微妙...、微妙だよね」、「ストレートすぎる。もうちょっと、ひねってほしい」といった声が聞かれ、ピンときていない様子だった。
一方、新橋のサラリーマンたちは「えっ? もしかして新しい政党名? えー、これ!?」、「夢がありそうな感じがする」、「おじいさんばかりで大丈夫なのかなと思いますけど」、「いいんじゃないですか。全然、最近立ち上がっていないから、日本はね」と話した。
参院選での比例票狙いもあるのか、ひらがなを使ったわかりやすい党名を模索。
「たちあがれ日本」のほかに、「すすめ日本」、「まもれ日本」などが候補に挙がっていたという。
「ひらがな」政党の先輩、みんなの党の渡辺喜美代表は「立ち枯れ日本? (たちあがれ日本です)あ、たちあがれ? 失礼しました。立ち上がるためには、もうちょっと若々しいパワーがあった方がいいのかという感じがいたします」と話した。
自民党内からも、厳しい意見が相次いだ。
自民党の山本一太参院議員は「たちあがれ日本、なんか、どこかの歌のセリフみたいな感じですね。ついていく人は、いないと思います」と話した。
自民党の小泉 進次郎衆院議員は「(党名を)略したときに、何て言うんですかね?」と話した。
自民党の谷川秀善参院幹事長は「いい名前やけど、立ち上がるのに大変やったね。立ち上がって、すぐ壊れんようにしてもらいたいですな」と話した。
一方、与党・社民党の福島瑞穂党首は「自民党の票が民主党にいかないように、自民党をミニ分裂させただけじゃないか」と話した。
国民新党の亀井静香代表は「おれはあまり関心ない。新党をつくられる方は、どんどんおつくりになればいいことだし」と話した。
民主党の平田健二参院国対委員長は「古すぎる。立ち上がれるかどうか心配だね」と話した。
こうした中、自民党の中川義雄参院議員が、離党届を提出した。
ようやく7日、「たちあがれ日本」の5人目の結党メンバーが名乗りを上げた。
中川義雄参院議員は「平沼先生とわたしの間っていうのは、(故)中川一郎以来の間ですから。今後とも一緒にやっていきたいということが、唯一の理由であります」と話した。
すでに参加を表明している藤井孝男元運輸相は、8日に離党届を提出する予定。
これで、政党要件を満たす5人目の国会議員を確保。
参院選後も議員を5人以上維持できれば、年間1億円以上、政党交付金が交付されるとみられる。
10日に旗揚げする「たちあがれ日本」。
参院選へ向け、目指すは「打倒・民主党」だが、民主党の渡部恒三元衆院副議長は「1週間前からの自民党の老人家出で、小沢君(幹事長)が辞めなくても、(参院選に)勝てそうな雰囲気になってしまいました」と痛烈に皮肉った。

こうした中、参院選の日程にも、さまざまな動きがあるとみられる。
普天間や公務員改革など重要問題が山積する中、6日、与党内で会期延長論が浮上した。
延長せずに国会が閉会した場合、参院選は7月11日に投開票となっている。
2日から8日間の延長の場合は7月18日。
9日から15日間の延長の場合は、25日に投開票日がずれ込む。
7月18日は3連休の中日にあたり、25日は例年、梅雨明けもしていて夏休みにも入っているため、投票率が下がる可能性がある。
7日になって、鳩山首相や与党幹部は会期延長を否定しているが、選挙と重要法案の成立、両方に目を配りながら判断することになるもよう。
(04/08 00:03)





2010年04月07日(水) 就学援助制度 市町村間格差が広がる


就学援助制度
http://www.city.adachi.tokyo.jp/020/pdf/syuugaku.pdf
就学援助制度について
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/017.htm


基金の講座運営で予想もしなかったこと体験をしている。年収200万円前後で中学生・高校生がいる家庭との交流が始まったことである。

学校教育法の就学援助制度では、「経済的理由により就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」(同法第25条、第40条)とされている。新潟県内で2008年度に就学援助を受けたのは約3万2600人だ。1人当たりの年間受給額は6万〜10万円なのである。

2008年度に就学援助32600人×8万円(6万〜10万円)=26億円

 本来、無償とされる義務教育だが、現実には給食費や学用品、修学旅行代など多くの費用が掛かる。収入の少ない家庭にとって負担は大きいのである。こうした困窮家庭を金銭面で支援するのが就学援助制度だ。学校教育法では「市町村は必要な援助を与えなければならない」と定めている。ここが問題なのである。

 この安全網が市町村任せだったので、市町村別に大きな差が生まれているのである。教育や福祉などの根幹部分は国が責任を持つべきだ。財政力の差が教育の公平性を生みだす結果となっている。新潟日報の社説は「由々しき事態」といわねばならないと結んでいる。

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社説:就学援助制度 市町村間格差が目に余                      2010年4月5日 日報

 新学期が始まった。新たな学校や友達との出会いに胸を弾ませている小中学生は多いことだろう。

 本来、無償とされる義務教育だが、現実には給食費や学用品、修学旅行代など多くの費用が掛かる。収入の少ない家庭にとって負担は大きい。

 こうした困窮家庭を金銭面で支援するのが就学援助制度だ。学校教育法は「市町村は必要な援助を与えなければならない」と定めている。

 だが、この安全網に大きな穴が開き始めている。援助の基準を市町村任せにしたため格差が際立ってきたのだ。財政力の差が教育の公平性を脅かす。由々しき事態といわねばならない。

 生活保護世帯なら、申請すれば制度は適用される。問題は、これに近い低所得者層への対応だ。支給対象となる所得ラインは、自治体がそれぞれ定めた生活保護基準額(所得)に一定の係数を掛けて算出するケースが多い。

 その係数は市町村が独自に定めている。これでは自治体間で不均衡が生まれるのは当然だ。中には生活保護世帯と同水準としている町村もある。

 県内で2008年度に就学援助を受けたのは約3万2600人だ。1人当たりの年間受給額は6万〜10万円程度だが、援助費目は体育実技用具であったり、通学費であったり、校外活動であったりと市町村で違っている。

 憲法で教育の機会均等が保障されていながら、市町村で運用が異なるのでは公平性を欠く。05年度に国の補助金が廃止され、税源付きで市町村に任された結果だろう。教育や福祉などの根幹部分は国が責任を持つべきだ。

 家庭への制度の周知や申請方法も異なる。案内と申請書を全家庭に配布し、対象家庭かどうか周囲が分からないよう全員に提出を求めている市がある半面、民生委員に生活実態を把握させた上で判断したり、全保護者に制度周知を徹底していない市町村もある。

 全国の生活保護世帯数は昨年12月時点で130万世帯に達し、過去最多を更新した。県内でも1万2千世帯へと増加した。長引く不況で、それに近い低所得者層も増えていることは容易に想像できる。

 県内で08年度に就学援助を受給した割合は、公立小中学校に通う児童・生徒の16・5%に上る。受給割合の増加は市町村財政にのしかかってくる。3月末、中学生まで月1万3千円を支給する子ども手当法が成立した。だが来年度以降は明確になっていない。
 景気低迷に伴う財政悪化や子ども手当の支給で基準の厳格化や減額を懸念する声も出ている。安易な選択は教育格差をさらに拡大させる恐れがある。義務教育は無償の原点に返り、国は思い切って就学援助を拡大すべきだ。
新潟日報2010年4月5日
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就学援助制度について
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/017.htm
1.就学援助制度の概要
学校教育法では、「経済的理由により就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」(同法第25条、第40条)とされています。
2.就学援助の対象者
(1) 要保護者
 生活保護法第6条第2項に規定する要保護者。
(2)準要保護者
 市町村教育委員会が生活保護法第6条第2項に規定する要保護者に準ずる程度に困窮していると認める者。

3.国の補助
 市町村が実施する就学援助事業のうち、国は要保護者に対して行う事業に要する経費について補助を行っています。
 なお、準要保護者に対して行う事業に要する経費の補助については、平成17年度より、税源移譲を行った上で国の補助を廃止しています。

4. 補助対象品目(要保護者)
・学用品費
・体育実技用具費
・新入学児童生徒学用品費等
・通学用品費
・通学費
・修学旅行費
・校外活動費
・医療費
・学校給食費













2010年04月06日(火) 身代わり投票の代償


代返は常習?「身代わり投票」若林氏辞職
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20100403-613566.html
若林氏辞職 自民は参院県区への影響警戒
                   4月3日(土) 毎日
内閣不支持53%に上昇 共同通信世論調査
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10499973492.html


 参院本会議での「身代わり投票」がバレた自民党の若林正俊参院議員(75)が2日、責任を取り議員を辞職した。若林氏は会見で「魔が差した」「深いためらいはなかった」とも述べているので“常習性”を疑う向きもある。自民党で重宝されていた若林氏。しかし投票ボタン押しの「代役」は、皮肉にも議員の座を追われる原因になった。離党騒動と今回の事件で、自民党は更に支持率を下げるようだ。

共同通信世論調査の政党支持率は、次の通りである
民主党   30・3%、 1・3ポイント増
自民党   18・0%、 6・6ポイント減
みんなの党  9・6%。 5・7ポイント増
公明党    2・6%、
共産党    3・3%
社民党    1・0%、
国民新党   0・7%
新党日本   1・4%
支持政党なし 28・2%。

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代返は常習?「身代わり投票」若林氏辞職
 
参院本会議での「身代わり投票」がバレた自民党の若林正俊参院議員(75)が2日、責任を取り議員を辞職した。若林氏は会見で「魔が差した」と釈明。代わりに投票ボタンを押した青木幹雄前参院議員会長からの依頼を否定したが「深いためらいはなかった」とも述べ、“常習性”を疑う向きもある。
 困った時の「ミスターリリーフ」として、自民党で重宝されていた若林氏。しかし投票ボタン押しの「代役」は、皮肉にも議員の座を追われる原因になった。
 議員辞職願が参院本会議で許可され、会見した若林氏は「隣の青木さんが席を離れ、すぐ戻ると思いボタンを押した。私も時々(採決前)トイレに行く」と釈明。案件数の10回、青木氏の分もボタンを押したが「魔が差したとしか言いようがない」。青木氏は「ちょっと失礼」という趣旨の言葉を残したというが、投票依頼は「まったく受けていない」と否定した。
 ただ若林氏は「ためらいはなかったのか」と問われ「深いためらいは持たなかった」と回答。党内では「慣れではないか。“常習性”を疑われても仕方ない」(関係者)の声も。国民への謝罪も若林氏は記者に促されてから述べ、1票の重みをどこまで感じているか微妙な対応もあった。
 青木氏も「そんなことあるわけがない」と、依頼を全面否定。参院選で島根選挙区に立候補するが、高齢批判もあってただでさえ肩身が狭い。これ以上影響が及ぶことを避けるためか、党は「青木さんは関係ない」(谷川秀善参院幹事長)と経緯を聴く予定もない。
 青木氏の選挙を含め、党へのダメージを恐れた自民党は、問題発生から1日もたたずに「若林氏の独断」として、スピード決着させた。谷川氏は「大臣までした人間が、小学生じゃあるまいし代返してどうする」と怒り心頭。丸山和也参院議員も「ちょっとぼけているのかな」と指摘した。
 ただ、山本一太参院議員は「参院選への影響が心配だ。次の選挙に出ないので、緊張感が欠けていたのでは」と危機感を示す。若林氏は今夏の参院選に立候補せず、辞職は引退時期が早まっただけだ。むしろ公募で後継者に決まった長男健太氏(46)への逆風が、強まる可能性もある。代役続きだった若林氏の政治家人生だが、選挙の代役はきかず、今回の行為の代償は決して小さくない。
 [2010年4月3日8時48分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20100403-613566.html

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若林氏辞職 自民は参院県区への影響警戒
                    4月3日(土) 毎日

 自民党参院議員の若林正俊元農相が身代わり投票問題で2日、議員辞職したことを受け、同党県連では公募を経て長男で元秘書の若林健太氏(46)を擁立した参院選県区(改選定数2)への影響を警戒する声が広がった。ただ、問題表面化から丸1日たたないうちの「早期決着」で、影響は最小限にとどまったとの見方も。一方、他党からは「政治不信を招く」などと批判が出された。

 「参院選への影響がないと言えばうそになる」。この日、長野市内で記者会見した自民党県連の石田治一郎幹事長は危機感をにじませた。

 民主党が現職の北沢俊美防衛相(72)に続き、新人で県議の高島陽子氏(41)擁立を決めたばかり。自民党県連内では「相当厳しい」との受け止めが目立ち、この日の健太氏の選対役員会議でも「引き締めて、新たな気持ちで進もう」と確認しあったという。

 ただ、辞職が早かったことについて石田氏は「素早い対応で立派にけじめをつけた」としており、党への深いダメージは回避できたとの受け止めも。健太氏自身は取材に「軽率な行動で残念」としつつ、「父とは別人格」として、早朝から市内でつじ立ちするなど淡々と活動を続けた。

 これに対し、民主党県連の羽田雄一郎代表代行は「軽率では済まされない問題。参院選に少なからず影響する」。ただ、県連内には「選挙までは時間があり、これで有利不利という話ではない」(幹部)との見方もある。

 県区に新人の中野早苗氏(61)を擁立している共産党県委員会。今井誠委員長は「(有権者の)気持ちをふみにじる行為」と批判。「政治不信の増大につながる。自民党に一定の影響はあるだろう」と見通した。

 公明党県本部の太田昌孝代表は「あってはならないこと。ただ、すぐに決着をつけたことは評価できる」と話した。一方、社民党県連の竹内久幸代表は、正俊氏から健太氏への「世襲」にも注目が集まる−として「自民党にプラスにはならない」とした。


2010年04月05日(月) 北朝鮮の黄(フアン)元書記の来日

1、黄・元北朝鮮書記が来日 機内から直接バスへ、姿見せず
2010年4月4日18時21分 朝日新聞
2、北朝鮮:97年の秘密演説判明 金総書記「背信。犬に劣る獣だ」 亡命の黄書記を罵倒
毎日新聞 2010年4月4日 東京朝刊
3、元側近 拉致被害家族と面会へ   4月2日 4時46分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100402/t10013587321000.html
4、元書記“日本人拉致を把握”   4月1日 16時10分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100401/k10013573851000.html

5 、1997年02月14日(金) 北朝鮮の黄(フアン)書記の亡命
   http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=19970214

 北朝鮮の黄(フアン)書記の亡命したのは1997年2月であった。日々の映像を書き始めて2ヵ月目のことであり記憶の鮮明に残っている。亡命の動機の書面に「労働者、農民たちが飢えているのに、理想社会を建設したと騒ぎ立てる人を、どうしてまともな神経を持った人間ということが出来ようか」と言っていた。

 黄(フアン)書記が韓国の実業家に送った手紙はさらに鮮烈である。
「自分だけを崇拝するよう強要し、無条件に服従させる独裁体制を築いた。すべての功績は、自らのものとし、過ちは全て部下のせいにしている。これが、まさに彼の偉大性の正体だ」とも言っていた。

 引用した日々の映像に次のようにある。
「北朝鮮の国民が、政府から配給されている食糧は、1日100グラム(米0.6合)〜150グラムで必要最低限の4分の1。4月から5月に底をつくと、本格的飢餓が発生する危険が高い」
と指摘している。1日茶碗1杯の米で、どうして食料生産の労働が出来ようか。この日の日々の映像は次の短歌で結びとした。

  ・この世紀 最後の悲惨か 飢えの群れ 主体思想の 顛末いかん

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1、黄・元北朝鮮書記が来日 機内から直接バスへ、姿見せず
2010年4月4日18時21分

 北朝鮮から韓国に亡命した黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ、ヨプは火へんに華)元労働党書記が4日午後、来日した。中井洽拉致問題担当相の招致で、8日まで都内に滞在する予定。来日は非公式で、日程は公開されていない。
 政府関係者によると、黄氏は訪問先の米国から4日午後に成田空港に到着した。機体にリフト付きのバスを横付けし、機内から直接、バスの車内に移動させる異例の対応。その後、東京都内のホテルに入った。
 報道陣に姿を見せることはなかった。滞在中、中井氏や衆参両院の拉致問題特別委員会の議員、拉致被害者家族らと会談するほか、講演会も予定されているという。

2、北朝鮮:97年の秘密演説判明 金総書記「背信。犬に劣る獣だ」 亡命の黄書記を罵倒
毎日新聞 2010年4月4日 東京朝刊
 ◇主体思想創始者、きょう来日
 北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記の元側近で、韓国に亡命した黄長〓(ファンジャンヨプ)元朝鮮労働党書記(87)が4日、来日する。毎日新聞は97年の亡命直後に、金総書記が党幹部に語った秘密演説の全文を入手した。黄元書記を「犬にも劣る」とののしる一方で、「騒ぐ必要はない。騒げばかえって価値を高めてしまう」と語るなど複雑な心境をのぞかせている。
 「革命的信念と良心は革命家と背信者を分ける基本指標だ」と題された演説の発言録は、A4判の用紙十数枚に及ぶ。黄元書記が中国・北京の韓国大使館に亡命申請した97年2月12日直後の同17日と3月5日の2回行われたと記されている。
 金総書記は黄元書記を「人間でなく、犬より劣る獣だということを自らあらわにした。人生も残り少ない74歳にもなって、党と首領(故金日成(キムイルソン)国家主席)の信任に背いただけでなく、息子、娘や孫たちまですべてを捨ててしまった彼をどうして人間とよべるだろうか」と罵倒(ばとう)。
 また、北朝鮮の指導理念「チュチェ(主体)思想」の創始者でもある黄元書記を「地主の息子で、日帝時代に学んだ古い知識人だ」と切り捨てている。さらに「黄長〓は主として教育部門と対外宣伝部門で仕事をしてきた。党、国家、軍事秘密を知る事業に関係したことはない。彼から『秘密』が出たとしても、南朝鮮かいらい(韓国)の脚本に沿ったデタラメな話だ」と亡命後の言動に動揺しないようクギを刺している。
 ラヂオプレスによると、金総書記の当時の発言としては、最初の秘密演説のあった翌日の2月18日、朝鮮中央放送が「ひきょう者よ、去らば去れ! われわれは革命の赤旗を最後まで守るだろう」との短い言葉を伝えただけだった。黄元書記は今回、中井洽拉致問題担当相の要請で来日する。【鈴木琢磨】
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北朝鮮:韓国亡命の黄元書記、4月に訪日へ
毎日新聞 2010年4月4日 東京朝刊
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元側近 拉致被害家族と面会へ
4月2日 4時46分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100402/t10013587321000.html

北朝鮮のキム・ジョンイル総書記の元側近で、4日から来日する予定のファン・ジャンヨプ氏が滞在期間中、拉致被害者の家族らと面会することがわかりました。
ファン氏は、朝鮮労働党の元書記でキム総書記の家庭教師を務めるなど、政権中枢に近かった人物ですが、13年前に韓国に亡命して以降は北朝鮮の独裁体制に対する批判を続けています。4日から8日まで、亡命後、初めて来日する予定のファン氏の日程は、警備上の理由などから一切明らかにされていませんが、関係者によりますと、ファン氏は、拉致被害者の家族や拉致問題を担当する中井国家公安委員長らと面会するということです。拉致被害者の家族との面会は、平成15年に横田めぐみさんの両親らが韓国を訪問したときに続いて2度目ですが、このときファン氏は、拉致について具体的なことは語りませんでした。また、ファン氏は、拉致へのみずからの関与を否定しており、今回の来日でも被害者についての新しい情報が伝えられる可能性は低いとみられています。政府は、懇談会も開いて、ファン氏に北朝鮮の体制などについて話してもらう考えですが、一部からは、拉致問題に関する具体的な成果を疑問視するとともに北朝鮮との交渉への影響を懸念する声も出ています。

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元書記“日本人拉致を把握”
4月1日 16時10分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100401/k10013573851000.html

北朝鮮のキム・ジョンイル総書記の元側近で、13年前に韓国に亡命したファン・ジャンヨプ元書記は、日本人の拉致事件について、亡命する前から把握していたことを明らかにしました。
13年前、1997年に韓国に亡命したファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党書記は、アメリカの民間団体の招きでワシントンを訪れ、31日に講演を行いました。この中でファン元書記は、北朝鮮による日本人の拉致事件について、「拉致被害者が通訳として使われていることは知っていた」と語り、亡命する前の北朝鮮で要職にあったころから拉致事件について把握していたことを明らかにしました。ただ、自身の関与については否定し、被害者が何人いたのかなど、詳しいことは把握していなかったと説明しました。ファン元書記は、今月4日から亡命後初めて日本を訪れることにしており、求められれば拉致被害者の家族と面会する用意があると述べました。この一方で、ファン元書記は、拉致問題は「相対的にはささいな問題だ」としたうえで、「日本の懸念はもっともだが、国際的により関心を集めるには、北朝鮮国内の深刻な人権問題に焦点を当ててそれと関連づけて訴えるべきだ」と述べました。


1997年02月14日(金) 北朝鮮の黄(フアン)書記の亡命
 南北の歴史にその名を留める人物が登場した。北朝鮮の黄(フアン)書記の亡命である。亡命の動機の書面に「労働者、農民たちが飢えているのに、理想社会を建設したと騒ぎ立てる人を、どうしてまともな神経を持った人間ということが出来ようか」と言っているのだ。
 
 黄(フアン)書記が韓国の実業家に送った手紙はさらに鮮烈である。「自分だけを崇拝するよう強要し、無条件に服従させる独裁体制を築いた。すべての功績は、自らのものとし、過ちは全て部下のせいにしている。これが、まさに彼の偉大性の正体だ」果たして、北の現体制はどれだけ続くことだろう。
 
 このナンバー2の大物書記の亡命という火が燎原に広がるのだろうか。「将軍様は天才だと自画自賛し、最近では自分が本当に天才だと思うようになった」というから深刻である。現代性のままでは、飢えという悲劇の絵巻を歴史に刻むだけのように思う。
書面はさらに続く「悩みに悩んだ末、民族を不幸から救うため・・・自分の運命については、時代の流れに任せ、自分の行動の評価は歴史にゆだねる。・・・可能なら最後(死)の瞬間まで、南と北の和解と統一の役に立ちたいだけだ。・・・」
 
  ・すべて捨て 祖国を想う この人を 時代の英知は いかに処せんや

 今日の日報によれば「北朝鮮の国民が、政府から配給されている食糧は、1日100グラム(米0.6合)〜150グラムで必要最低限の4分の1。4月から5月に底をつくと、本格的飢餓が発生する危険が高い」と指摘している。1日茶碗1杯の米で、どうして食料生産の労働が出来ようか。

  ・この世紀 最後の悲惨か 飢えの群れ 主体思想の 顛末いかん

2010年04月04日(日) 川島元副総裁「政治の一寸先は闇である」の語録


社説:与謝野氏離党届 早く新党の理念見せよ
                    2010年4月4日 毎日新聞
与謝野元財務相:新党結成で合意 平沼元経産相代表就任へ
毎日新聞 2010年4月3日
与謝野元財務相:離党届を提出 新党結成へ動き活発化
                    毎日新聞 2010年4月3日

 もう30年も前の話になるが、川島元自民党副総裁「政治の一寸先は闇である」
という名言を残している。自民党の与謝野馨元財務相と無所属の平沼赳夫元経済産業相が新党結成で合意したことが3日、明らかになった。代表には平沼氏が就任し、与謝野氏も同格のポストに就く見通しであるという。どう政治が動いていくのか一寸先は闇で分からない。

 昔の中選挙区であれば、少数政党も生き残ることが出来たが、現行の小選挙区では難しいといわねばならない。国民は自民党内の混乱と見る人が多いのではないか。新党がどれだけの規模になるかはまだ不明だが、夏の参院選を前にして自民党が分裂含みの極めて厳しい状況に追い込まれたのは間違いない。

社説の指摘の通り
「もはや新党と名乗れば注目される時代は過ぎた。かねて指摘しているように新党が何を目指すのか、明確な「旗」がより必要な時代なのだ」

みんなの党は徹底した公務員改革など曲がりなりにも政策の旗を明確にしている。与謝野馨元財務相と平沼赳夫元経済産業相の新党どのような「旗」を掲げるのだろう。新党を作り、選挙で有権者の信を問うのであれば、まず理念と政策を示すべきである。

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社説:与謝野氏離党届 早く新党の理念見せよ
                    2010年4月4日 毎日新聞

 自民党の与謝野馨元財務相が3日離党届を提出した。園田博之前幹事長代理も近く離党し、今月中の新党結成を目指すという。両氏は無所属の平沼赳夫元経済産業相との連携も検討している。新党がどれだけの規模になるかはまだ不明だが、夏の参院選を前にして自民党が分裂含みの極めて厳しい状況に追い込まれたのは間違いない。
 鳩山内閣の支持率が急落しているにもかかわらず、自民党も支持率低迷が続いている。このままでは参院選だけでなく、次の衆院選の展望も開けない。与謝野氏らにはこんな危機感があるのだろう。執行部刷新を求める与謝野氏に対し、1日、谷垣禎一総裁が参院選前に党役員人事は行わないと表明したことから、この日の行動に踏み切ったとみられる。
 先の鳩山邦夫元総務相の離党以上に党内に与える影響は大きい。このほか舛添要一前厚生労働相らの離党も取りざたされており、自民党は当面、国会で与党と対決するどころではなくなる可能性さえある。
 だが、目指す新党に対し、わくわくするような期待が今、国民の間に生まれていないのも確かだろう。もはや新党と名乗れば注目される時代は過ぎた。かねて指摘しているように新党が何を目指すのか、明確な「旗」がより必要な時代なのだ。
 与謝野、園田両氏は財政再建派として知られると同時に郵政民営化は容認してきた。民営化に猛反対して離党した平沼氏と連携するとすれば、その整合性はどうするのか。
 一方、「保守」を強調する平沼氏は憲法改正が旗印だ。与謝野氏は自民党が05年に新憲法草案を決めた際には起草委員として復古調の前文を大幅に変更した一人だ。政治信条は相当異なるようにみえる。
 民主、自民両党が低迷する中、みんなの党の支持率が上がっていることにも与謝野氏らは影響を受けているはずだ。ただし、みんなの党の渡辺喜美代表は自民党が与党の時に野党になるのを覚悟で離党し、徹底した公務員改革など曲がりなりにも政策の旗を明確にしている。それが国民の一定の支持を集めている点を忘れてはならない。今のままでは「みんなの党・シニア版」といった印象で、仮に今後、新党が乱立すれば新党効果自体も薄れるかもしれない。
 与謝野氏らは将来の政界再編も念頭に置いているのだろうが、これも現状では「民主党が大分裂してくれれば」という他人任せの願望に近いのではなかろうか。
 新党を作り、選挙で有権者の信を問うという行動は是とする。だが、まず理念と政策を見せることだ。そうでないと自民党という泥舟から抜け出しただけに終わってしまう。
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与謝野元財務相:離党届を提出 新党結成へ動き活発化
与謝野氏:新党結成へ、来週にも離党 平沼氏と会談
自民党:鳩山邦夫氏の離党届受理 参院選にらみ処分できず
毎日新聞 2010年4月4日 2時32分


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与謝野元財務相:新党結成で合意 平沼元経産相代表就任へ
毎日新聞 2010年4月3日
 自民党の与謝野馨元財務相と無所属の平沼赳夫元経済産業相が新党結成で合意したことが3日、明らかになった。代表には平沼氏が就任し、与謝野氏も同格のポストに就く見通し。与謝野氏は3日、自民党本部で谷垣禎一総裁に7日付の離党届を提出し、記者団に「間延びしないようになるべく急いでやりたい」と旗揚げを急ぐ考えを示した。園田博之前幹事長代理も離党して新党に参加する。
 与謝野、平沼、園田氏と自民党の藤井孝男元運輸相は5日会談し、新党結成の準備を本格化する。藤井氏は3日、岐阜市内で記者団に「新しい体制の中でやることも自民再生の道としてはあるのではないか」と述べ、新党参加に前向きな姿勢を示した。
 与謝野、平沼両氏の関係者によると、新党は週内にも、政党要件を満たす国会議員5人で発足する。今夏の参院選では、昨年の衆院選で落選した橋本大二郎前高知県知事らの擁立を検討している。
 谷垣氏は3日、与謝野氏との会談で「民主党を追い詰めるという目標は同じ。何か一緒にできる道はないか」と真意を探ったが、与謝野氏の離党の意思は固く、慰留しなかった。ただ、与謝野氏は「自民党分裂とはとらえないでほしい。一人の与謝野馨が去ったと考えていただいた方がいい」とも述べ、自民党議員への離党の働きかけは否定した。
 与謝野氏の離党を受け、大島理森幹事長は福岡県筑紫野市で記者団に「すでに雑誌等でかなりはっきりおっしゃっているので、予想された範囲という受け止めをする人が多いのではないか」と述べ、党内への影響は少ないとの見方を示した。与謝野氏らとの連携を模索する鳩山邦夫元総務相は同県久留米市で「そういう方向に行くのではないかと期待している」と語った。
 一方、鳩山由紀夫首相は視察先の大津市で記者団に「自民党もたいへんだなあという思いはあるが、それぞれの政治家が政党活動をするのは一人一人の信念の話だから、今の立場からコメントすることはない」と語った。【野原大輔、岡大介、松尾雅也】
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与謝野元財務相:離党届を提出 新党結成へ動き活発化
毎日新聞 2010年4月3日
 自民党の与謝野馨元財務相は3日昼、党本部で谷垣禎一総裁と会談し、執行部体制への不満を理由に離党届を提出した。谷垣氏は慰留しなかった。与謝野氏と近い園田博之前幹事長代理も週明けに離党し、両氏は無所属の平沼赳夫元経済産業相との連携も視野に、今月中の新党結成に向けた準備を本格化させる。
 会談は谷垣氏が与謝野氏の真意を確認するため呼びかけた。谷垣氏は「与謝野氏は党の政策を担当しており、若手議員が心配している」と述べたが、与謝野氏は離党の意思が固いことを伝え、7日付の離党届を提出した。会談後、与謝野氏は記者団に「(自民党は)あっと驚くような若手を起用しなければならない。自民党分裂とは考えないでほしい」と語った。新党に参加する議員については「いずれ分かる」と述べたが、現時点で園田氏以外の自民党議員には離党を働きかけていないという。
 与謝野氏は3月の月刊誌で谷垣氏ら執行部を厳しく批判し、新党結成に言及していた。今月1日、谷垣氏が参院選前に党役員人事を行わない考えを明言したため、離党を決断したとみられる。
 平沼氏も2日、月内の新党結成を表明し、与謝野氏らと意見交換している。【野原大輔】
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自民党:執行部、現体制で参院選…谷垣総裁
自民:議員懇を拡大…立候補予定者も参加 4月上旬に
毎日新聞 2010年4月3日 12時54分(最終更新 4月3日 13時03分)


2010年04月03日(土) 世界の製造業部門が予想外のペースで拡大

1、日銀短観:景況感、4期連続改善 3月
                   毎日新聞 2010年4月1日
2、3月の製造業活動、世界的に拡大
                   2010年 4月 2日 5:57 JST
3、社説:日銀短観改善 攻めの経営の出番だ
                   2010年4月2日 毎日新聞
                     

日本経済は着実に明るさを増してきた。 そんな現状を、きのう発表された日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)が映し出した。 大企業の製造業の景況感は4四半期連続で改善している。中国などアジア向けを中心とする輸出の好調なのだ。エコポイントなど個人消費を刺激する政策の効果も続いている。
中堅・中小企業も景況感がよくなってほしいものだ。

日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、「企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でマイナス14と、昨年12月調査から11ポイント上昇し、09年6月調査から4期連続で改善した」(毎日から)と言う通り「景気の持ち直し」が確認されているのだ。しかし、報道の通り大手メーカーの多くは、生産拠点をコストの安い中国など海外に移す動きが多くあるので、劇的な景気回復は難しいと思わなければならない。
1日に発表された世界指標では、世界的に製造業部門が予想外に速いペースでの拡大を示し、世界の景気回復が進んでいる明らかになった。 3月の米製造業活動は過去約6年間で最も速いペースで拡大した。3月の水準はエコノミスト予想を上回るとともに、2004年7月以来で最高水準となっている。この波がやがて日本経済に好影響を与えると期待したい。

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日銀短観:景況感、4期連続改善 3月
毎日新聞 2010年4月1日

 日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でマイナス14と、昨年12月調査から11ポイント上昇し、09年6月調査から4期連続で改善した。日銀は「景気の持ち直しが確認された」(幹部)と見ている。ただし、収益回復は新興国向け輸出や政府の景気対策に支えられた側面が強い。中小・中堅企業にもようやく薄日が当たり始めたが、依然として厳しい状況に置かれた企業は多い。景況感はまだら模様で、内需主導の自律回復には程遠い。【永井大介、清水直樹】
 ◇自律回復は程遠く 「新規の仕事まったくない」町工場
 小規模の町工場が集中する東京都大田区。同区で30年間、汚泥ポンプの製造、保守点検業を営んできた男性(67)は「この1年間、新規の仕事がまったくない」と嘆く。
 受注の大半が公共事業だが、自治体が地元業者を優先し、東京以外での仕事がめっきり減った。社員は息子2人だけだが、男性はこの1年、無給の状態だ。「息子はほかの仕事に就いてほしい」と力なく語った。
 大田区産業振興協会によると、ピーク時の83年に9190カ所あった町工場は08年に4362カ所と半減した。跡地には高層マンションが建ち並んでいく。受注を仲間内で融通する「仕事回し」など、集積の強みを武器にしてきたが、08年秋のリーマン・ショック後の世界同時不況で被った傷は大きく、廃業・撤退による「虫食い」は止まらない。
 看板がなければ民家と見間違うほどの「並木金型」の作業場では、20〜30代の3人が研磨機で金型に磨きをかけていた。指先の微妙な感覚で1000分の1ミリの精度を保つ職人技の世界だが、大手メーカーの生産の海外移転という逆風に加え、不況の影響で昨年の最悪期には、受注量がリーマン・ショック前に比べ半分以下に落ち込んだという。
 創業35年の並木正夫会長(69)は、15人の職人を育て上げた。今では設計にパソコンの三次元デジタルデータも使うが、「高精度な金型を作るには、職人の経験や技術が不可欠」と力説する。
 しかし、大手メーカーの多くは、生産拠点をコストの安い中国など海外に移す動きに加え、国内生産のコストも極力抑えるため、海外で安い金型を作って日本に持ち込み、下請けの部品メーカーに使うよう要請する動きを強めている。
 部品メーカーに金型を納入する国内の中小零細の金型メーカーはまさに存亡の機にある。並木会長は「日本のものづくり文化が壊れないか」といらだちを隠さない。
    ◇
 「今週は稼働率が高いな」。樹脂加工メーカー、カツロン(東大阪市)の大阪府八尾市の工場で、石川明一社長(40)がほっとした表情を見せた。3月下旬のこの日は、23本の製造ラインのうち18本が稼働、自動車の配線などを通すチューブや、手すりの表面に巻く塩化ビニール素材などが仕上がり、次々と段ボール箱に詰められる。金融危機後は一時、半分近くを停止したが、3月の売上高は14カ月ぶりに前年同月を上回りそうだ。
 昨年4月、3代目社長に就任して1年もたたない石川さんを、取引先の破産が直撃した。取引高で五指に入るだけに影響は大きいが、「再就職が難しい今、リストラは絶対にできない」と人員削減は見送り。本社にあった工場を倉庫に転換し、倉庫の借り賃を削るコスト削減で黒字を維持したという。
 ◇自動車・電機、収益回復 新興国の需要が後押し
 3月短観は、大企業から中小・中堅に景気回復が波及する道筋を描いたが、石川さんは「とても『回復』とはいえない」。住宅版エコポイントやエコカー減税などの政策効果もあって受注は上向いてきたが、「あくまで時限的な施策。効果が切れた後は……」と気をもんでいる。
 3月短観では、自動車や電機メーカーの業況判断指数が大幅に上昇した。新興国の需要に加え、景気対策が消費を底上げしており、全体的にみて収益回復基調は鮮明だ。
 トヨタ自動車は大規模リコール(回収・無償修理)の影響で米国では一時的に販売が落ち込んだが、3割増だった中国など新興国に加え、国内でもハイブリッド車人気が続き、2月の世界新車販売台数は前年同月比14・8%増とプラスを維持した。
 ホンダや日産自動車も10年3月期の業績予想を大幅に上方修正。電機大手もエコポイント効果で薄型テレビが好調で、パナソニックやソニーなどが上方修正している。短観では、10年度は3年ぶりの増収増益が見込まれ、「企業の収益は相当しっかりしてきた。多少の円高進行があっても耐えられる」(ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次氏)との見方が強まっている。
 しかし主要国は財政悪化で景気対策にも限界があり、「政府に支えられた業界ほど、先々苦しむ」(アナリスト)可能性がある。昨年末に自動車の販売支援策を打ち切ったドイツでは、2月の新車販売が3割減と急減した。国内も9月末に補助制度が終了する方向で、業界では「需要の先食いの副作用で、下期にかけて販売不振に陥る」(大手メーカー幹部)と警戒している。
 短観では、輸出企業の業績回復が非製造業にも広がっていることが確認され、「本格回復の芽」は見えた。政策効果が切れる前に、企業部門の回復が家計に波及し、内需が自律的な回復軌道に乗るかどうかが、今後の焦点となる。【大久保渉、清水憲司】
◆日銀短観の業況判断指数(DI)の推移◆
        09年 10年
        12月 3月  6月
【大企業】
製造業     ▼25 ▼14 ▼ 8
石油・石炭製品 ▼22 ▼ 5 ▼17
鉄  鋼    ▼48 ▼37 ▼33
電気機械    ▼20 ▼12   2
自動車     ▼21 ▼ 2 ▼12
生産用機械   ▼60 ▼40 ▼21
非製造業    ▼21 ▼14 ▼10
建  設    ▼24 ▼25 ▼24
不動産     ▼13 ▼ 8 ▼ 4
小売り     ▼27 ▼16 ▼11
運輸・郵便   ▼30 ▼19 ▼18
飲食店・宿泊  ▼50 ▼38 ▼28
【中小企業】
製造業     ▼41 ▼30 ▼32
非製造業    ▼34 ▼31 ▼37
※主要企業を抜粋。▼はマイナス。10年
 6月は見通し
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毎日新聞 2010年4月1日 22時05分(最終更新 4月1日 22時07分)

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3月の製造業活動、世界的に拡大
2010年 4月 2日 5:57 JST

 1日に発表された3月の指標では、世界的に製造業部門が予想外に速いペースでの拡大を示し、世界の景気回復が進んでいる明らかな兆候が示される格好となった。またこれにより、各国の中央銀行が金融政策の引き締めに動く可能性が高まるとの見方が広がっている。
 こうした指標を受けて、世界の株価や商品相場、ドル以外の通貨が広範にわたり上昇している。ダウ工業株30種平均は1日午前遅くの取引で前日比62.88ドル高となり、電子ブローカーシステムEBSによると、ユーロ相場も朝方の下落から反発し、対ドルで1ユーロ=1.35ドル付近で推移。

 3月の米製造業活動は過去約6年間で最も速いペースで拡大した。米サプライマネジメント協会(ISM)がこの日発表した3月の米製造業景況指数は59.6と、2月の56.5ならびに1月の58.4から上昇した。3月の水準はエコノミスト予想の57.0を上回るとともに、2004年7月以来で最高水準となった。同指数では50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。
 注目される同指数は米経済がリセッション(景気後退)を徐々に抜け出していることを示す最も一貫した指標の一つとなっており、同指標の拡大が続いていることは、米経済の緩やかな回復が進んでいることを示唆している。
 これに先立ち、アジアと欧州でも同様に良好な指標が発表された。
 マークイットが1日発表したユーロ圏の3000社を対象とする調査に基づく3月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)は56.6と、2月の54.2から上昇した。これは過去40カ月間で最も高い水準となった。また、同指標は、様々な基準からユーロ圏の製造業が2008年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズの破たんに誘発された今回の金融危機前以来見られていない水準に戻っていることを示している。
 ユーロ圏の製造業部門の拡大はドイツとフランスという域内の2大経済国の経済成長率の加速がけん引しており、特に、過去10年間で最も速いペースでの増加を示した新規輸出受注が貢献した。
 マークイットの首席エコノミストはリポートで、「ユーロの下げと世界の需要増で、3月の輸出の伸びは過去10年間で最高水準に達した」と指摘。さらに、「その結果、3月のPMI指数を上回ったのは同統計が実施されている過去12年間で2回だけとなり、人員削減速度はリーマン破綻以来で最も遅いペースに鈍化した」と言及した。
 一方、中国物流購買連合会が1日に発表した3月の中国購買担当者景気指数(PMI)は55.1と、2月の52.0から上昇した。同指数は13カ月連続で拡大を示した。

記者: Michael Casey

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社説:日銀短観改善 攻めの経営の出番だ
                  2010年4月2日 毎日
 日銀が3カ月に1度実施している短観の3月調査で、企業の景況感が一段と改善した。景気が「よい」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた業況判断指数は、大企業・製造業がマイナス14となり、昨年12月の前回調査(マイナス25)から11ポイントの大幅上昇である。
 昨年の3月短観も、同じ新年度初日の4月1日に発表されたが、内容は惨たんたるものだった。大企業・製造業の業況判断指数は「過去最悪」のマイナス58、自動車産業にいたってはマイナス92まで落ち込んだ。
 そこから4期連続の改善である。自動車は今回、マイナス2まで上昇した。もちろん、回復が遅れている業種もある。中小企業はまだ厳しい。大企業・製造業の改善も、輸出先であるアジアの成長に助けられている面が大きい。大幅改善とはいえ業況判断指数はまだマイナスの領域である。それでも1年で、ここまで回復した。企業はそろそろ自信を持って攻めの経営に踏み出していい。
 短観の中で特に改善が著しいのが新年度の収益見通しである。経常利益は製造業を中心に軒並み前年度比2けたの増加を見込んでいる。問題はこの利益を企業がどう使っていくかだが、気になる傾向がある。リーマン・ショック以降、企業が蓄えている現金や預金が積み上がっているのだ。総額で210兆円規模に膨らんだ。これを消費につながる賃金に還元したり、新たな投資に回したりしなければ、景気はよくならない。ところが企業は、賃上げにも設備投資にも極めて慎重なままである。
 確かに設備などの余剰感は残っているだろうが、設備投資といっても既存製品の増産につながるものばかりではあるまい。環境やエネルギー、娯楽・文化関連産業などで、これまでになかった製品や新サービスを生み出す余地は十分あるだろう。成長するための提携先も国内企業に限らない。いつまでもデフレを理由に縮こまっていては韓国や中国などの企業にチャンスを奪われるだけだ。
 政界には政府や日銀の追加刺激策を求める声もある。しかし、膨大な借金を抱えた財政に支出を増やす余力は乏しい。企業の資金不足が景気の足かせになっているわけではないのだから、日銀に追加緩和を求めるのもほとんど無意味だ。政策頼みの回復には限界がある。
 1日、会社更生手続き中の日本航空が開いた入社式で、稲盛和夫会長はこうあいさつした。「復活の成否は『必ず再生する』という不撓(ふとう)不屈の一心が持てるか否かだ」
 企業一社一社の成長が国の経済成長を支える。「必ず成長する」と経営者や社員が強く思うことから、新しい発想や成長戦略は始まる。
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毎日新聞 2010年4月2日 2時31分

2010年04月02日(金) 漂流する政権



1、郵政改革:首相、連立を優先 郵貯上限2千万円
                    2010年3月30日毎日
2、社説:郵政改革 首相の統治能力を疑う
                   2010年3月31日 毎日
3、社説:郵政決着―擦り切れる「首相の資質」
                    2010年4月1日 朝日新聞

政府はゆうちょ銀行の預け入れ限度額を現行の倍の2000万円に引き上げることを柱とした改革案で決着した。かんぽ生命保険の加入限度額を1300万円から2500万円に引き上げることも決まった。この決定に対する社説は上記の通りである。

このほか郵政グループ内での取引にかかる消費税を免除することなどが盛り込まれている。暗黙の政府保証が付いたゆうちょ銀行の規模拡大は、中小の民間金融機関の経営を圧迫することは当然である。この他の補足を加える気持ちが出てこなしい。社説の通り「漂流する政権」である。

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1、郵政改革:首相、連立を優先 郵貯上限2千万円
                    2010年3月31日
 政府は30日、郵政改革を巡る閣僚懇談会を開き、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額を現行の倍の2000万円に引き上げることを柱とした亀井静香金融・郵政担当相(国民新党代表)の改革案で決着した。かんぽ生命保険の加入限度額を1300万円から2500万円に引き上げることも決まった。亀井担当相と原口一博総務相が24日に改革案を発表した直後から、仙谷由人国家戦略担当相ら一部閣僚が見直しを強く求め、閣内対立が激化。閣僚懇で鳩山由紀夫首相が閣僚の一任を取り付け、亀井氏らの案を採用した。夏の参院選を控え、首相は問題点の洗い出しより、国民新党との連立を優先した格好だ。
 「私に一任を受けて、即断即決をしなきゃならんという判断のもとで決めたことだ。(全閣僚とも)納得されたと思う」
 首相は30日夜の閣僚懇後、記者団に対し、自らのリーダーシップを強調してみせた。
 ただ、首相の指導力は、専ら早期決着という段取りに向けられていた。郵政改革案を白紙に戻せば、亀井、仙谷両氏らによる対立劇が長引き、求心力低下に拍車がかかりかねない。米軍普天間飛行場移設問題の混乱を抱えているなか、郵政の即日決着を図るなら、既存の亀井・原口案を採用する以外、選択肢はなかった。
 亀井氏率いる国民新党の強硬姿勢も、首相の背中を押した。郵政民営化見直しを旗印にしてきた同党にとって、郵政改革は最優先課題。今夏の参院選では旧郵政省出身の長谷川憲正総務政務官が改選を迎えるだけに、郵政改革案で譲歩の余地はない。約30万票といわれる郵政票をにらみ、民主党内にも仙谷氏に対する批判が募っていた。
 「外に出たら、記者に結果を聞かれる。今日、ここで首相が決めるべきだ」−−30日の閣僚懇の席上、赤松広隆農相がこう切り出すと、一気に決着の流れが固まった。閣内対立に危機感を強めた首相周辺が、赤松氏が口火を切るよう、事前に根回しをしていたもので、小沢鋭仁(さきひと)環境相も「明日(31日)の党首討論で詰められる」と同調。「閣僚委員会を作って議論したい」という仙谷氏の主張は大勢にならなかった。内閣支持率の下落により、首相の求心力が陰るなか、政策面での選択肢も徐々に狭まっている。
 亀井・原口案を基に法案化作業が進むことに対し、仙谷氏は30日夜、「閣内にいるんだもん」と語り、渋々首相に従う姿勢を示したが、「今の(改革案の)限度額なら、地方の中小金融機関、ひいては地方経済にいい影響をもたらさない」と不満をにじませた。仙谷氏に同調する副大臣の1人は「自分の主張を曲げるつもりはない」と反発しており、閣内の火種は確実に残った。
 首相の「裁断」により、政府は4月半ばにも、郵政改革法案を今国会に提出し、会期内の成立を目指す。限度額の引き上げは、法案成立後の6月にも定めるが、その後の状況を踏まえ、法施行時の来年4月にも限度額を見直す可能性がある。【坂口裕彦、望月麻紀】
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毎日新聞 2010年3月30日 21時22分(最終更新 3月31日 1時18分)
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2、社説:郵政改革 首相の統治能力を疑う
                       2010年3月31日 毎日
 この政権は本当に大丈夫だろうかと不安にかられる。
 政府は30日夜の閣僚懇談会で郵政改革案について、先に亀井静香金融・郵政担当相と原口一博総務相が発表した案を軸に法案化する方針を決めた。大きな焦点だった、ゆうちょ銀行への預け入れ限度額を現行の1000万円から2000万円に倍増する点に関しては今後、ゆうちょ銀行に資金が集中した場合には引き下げも検討するという。結局、元の亀井氏案に戻った内容だ。
 一体、これまでの迷走は何だったのだろう。鳩山由紀夫首相の政権統治能力に疑問符がつくことだけは間違いない。
 今回の案は、このほか郵政グループ内での取引にかかる消費税を免除することなどが盛り込まれている。暗黙の政府保証が付いたゆうちょ銀行の規模拡大は、中小の民間金融機関の経営を圧迫し、ひいては経営難に陥った民間金融機関を税金で支える事態になりかねない。亀井氏が24日に発表した直後、菅直人副総理兼財務相や仙谷由人国家戦略担当相らが異論を唱えたのは当然だった。
 お粗末なのはこれまでの経過だ。亀井氏が発表前に「首相の了解を得た」と主張すると首相は「了解はしていない」と否定した。その後、民放番組の生放送で、菅氏が「私は聞いていない」と発言したのに対し、亀井氏は「あなたの耳が悪い」などと反論。「内閣の体をなしていない」と野党側が批判したように、子どものけんかのような醜態だった。
 そして結果は当初の亀井氏案を軸にするというのだ。「首相に一任した」と語って了承した菅氏や仙谷氏の姿勢も理解に苦しむ。
 そもそも、鳩山首相にどれほどの問題意識があったかも疑わしい。首相は30日の閣僚懇後、「迅速な結論を出す必要がある」と強調したが、そもそも郵政事業の見直しは亀井氏が率いる国民新党が最優先している政策だ。亀井氏の意向は当初から分かっていたのに政権発足後、きちんと議論を詰めてこなかったのは、今までも面倒な話を先送りしてきたということではないか。
 迷走を続ける米軍普天間飛行場の移設問題も同様だ。3月中に何らかの形で政府案を決めると言っていた首相は、ここにきて「今月中と法的に決まっているわけではない」と発言している。これでは国民の信頼は薄れる一方に違いない。
 新年度予算が成立した途端にたがが緩んでいるように見える。今後、夏の参院選が近づくにつれ国民新党や社民党は一段と独自性をアピールするだろう。いつになったら首相は指導力を発揮するのか。これでは政権は漂流するばかりだ。
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3、社説:郵政決着―擦り切れる「首相の資質」
                    2010年4月1日  朝日新聞
 見当違いのリーダーシップだと言わざるを得ない。鳩山由紀夫首相が主導した郵政改革案の決着のことである。
 閣内や与党内にも異論があったが、亀井静香郵政改革相らの案に沿って進めることを決めた。ゆうちょ銀行への預け入れ限度額を2千万円に倍増、かんぽ生命保険の保障限度額を2500万円にほぼ倍増するという内容だ。
 手っ取り早く規模を拡大して収益を増やそうという安直な路線である。
 弊害ははっきりしている。郵貯は資金の大半を国債で運用している。資金が民間金融機関から郵貯に移れば、企業の設備投資などに回る資金が減り、経済の活力がそがれる。「中小企業をいじめるような法案」(山口那津男公明党代表)と言われても仕方がない。
 民主党はもともとは郵貯の規模縮小や簡保の廃止を掲げていた。首相はなぜ逆方向の改革案をのんだのか。
 亀井氏らを抑え込もうとすると、連立政権の危機につながりかねない。かといって、「学級崩壊」の様相すら呈する閣内の対立を放置すれば、イメージダウンは深刻になる。その一方、特定郵便局や労組などの郵政ファミリーを引きつければ参院選には有利だ。そんな事情があったのだろう。
 政策判断より政局判断を優先した、後ろ向きの「裁定」というほかない。
 鳩山氏のリーダーシップの迷走は、谷垣禎一自民党総裁が言う通り、もはや「首相としての資質」が疑われるところまで来ているのではないか。
 きのうの党首討論で谷垣氏は、いろいろな問題を引き起こし、混乱を生んでいる真の原因は、「首相の言葉」そのものにあるのではないかと述べた。的を射た指摘である。
 好例が米軍普天間飛行場の移設問題だ。首相は3月中に政府案をまとめることを「お約束する」と述べてきた。だが、3月末が近づくと「法的に決まっているわけじゃありません」などと言い訳し、「1日、2日ずれることが大きな話ではない」と言い放つに至った。「綸言(りんげん)汗の如(ごと)し」という言葉をご存じないのだろうか。
 これでは、5月末までに「命がけで」決着させると聞かされても、有権者は鼻白むしかない。
 この問題では、首相は「腹案」なるものがすでにあることを明かし、「考え方は一つだ」と語った。しかし、岡田克也外相は現時点で一案に絞るのは「ありえない」と述べたばかりだ。二人は口をきかない間柄なのか。
 改めて指摘するのは残念だが、首相はともかく言葉をもっと大事にするべきである。自分の発言がどういう政治的意味を持つか、無頓着すぎる。
 最高指導者として政策の方向性を定め、責任ある言葉で政権内を調整し、引っぱっていく。そんな首相の資質への期待が擦り切れかかっている。



2010年04月01日(木) シニア携帯メール講座の目的

ブログ40で、シニア携帯メール講座の目的を記述しましたので紹介いたします。

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シニア携帯メール講座の目的
http://ameblo.jp/syogai1/entry-10496245519.html

 孤独死を避けるため携帯メールを使った「おはようコール」をするグループ作りを開始しています。認知症防止のため、人生の終末期に携帯メールで交信する習慣を付けさせたいのです。リーダを定め一人暮らしの人たち、5〜7人のグループを作り おはようコールを発信して、リーダまで「おはようコール」が届く形です。最大の目的は、終末期になってもグループの皆さんとメールでコミュニケーションが出来る環境作りである。コミュニケーションが出来る友人がいれば認知症を防げる確立が高くなると確信しています。

2005年6月11日に「認知症になるな!」の旗を掲げて生涯青春の会を発足させて、さまざまな情報に接する機会があった。その中で3点衝撃的な情報を紹介すると次の通りです。

1、高齢者の13〜22%が「閉じこもり」
                2006年1月14日(土) 日々の映像から 
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20060114

2、惨めな晩年の人々
2006年6月17日
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=7757604&comm_id=698599

3、震えが来る」高齢化社会
                  2008年12月29 高齢者情報」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=38358637&comment_count=16&comm_id=698599

 閉じこもりの高齢者が約400万人もいたのでは、次々と認知症になるのも当然のことである。

 特別養護老人ホームに入所している高齢者は約28万人である。惨めな晩年の人々のとおり、家族がほとんど訪問しない施設が多いという衝撃的な現実がある。ここで、コミュニケーションが図れる人もいるが、大半が死を待つ孤独の世界に居るのである。不幸にして家族ともコミュニケーションが取れなくとも、最後の砦として「友人・知人」とのコミュニケーションを図るため、壮健の内に携帯メールを習得させ、終末期になってもグループの皆さんとメールでのコミュ二ケーション作りをさせる。

「震えが来る高齢化社会」の通り現状で統計を当てはめると、2035年の認知症患者は825万人になる。本当にこのようになったら、日本の社会は壊滅的になると思う。認知症を防ぐためコミュニケーションの輪を広げるため シニア携帯メール講座を小単位開く。この講座のリーダは総べてボランティアで無料講座にする。ただ、リーダ(当面の目標は20名)同士の研修の機会が必要でありこの費用は別に検討したいと思っている。
このグループの要点は次の2点である。

1、リーダは一人暮らしでなくともよい
2、リーダは1(5〜7人)〜3グループ(25人〜20人)を持つ
3、おはようコールメンバーは原則「一人暮らし」の人

当面の目標はリーダ20名「おはようコールメンバー」200人である。200人の中で不幸にして孤独死があっても12〜24時間以内の発見することが出来る。これが認知症防止活動と並行する第2の目的である。









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石田ふたみ