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漫画関連ファイル


2003年10月31日(金)
『蟲師』第四巻

一年に一度の新刊の発行。
今回もひとつひとつのお話が独特で、しかも懐かしいような世界。
冬の雪の原の中に春の世界が見える『春と嘯く(うそぶく)』がすき。
昔読んだ童話の中にもこういうのがなかったかしら。
継母に真冬に春の草をとってこい、と言われたような話で。
そして私がまだ小さかった頃は確かに存在していた
冬の寒さ。春の暖かさ、闇の深さ。光の暖かさ。
そんなものをこの作品は確かに捕らえている。
自分の中のそういう思い出が(昔話の中の記憶も含めて)
よみがえってくる感じが心地よい。
読みながら先週末に行った、白川郷の風景を思い出すなあと思っていたら
そのものずばり、裏表紙の帯の見返しに、作者の白川郷の思い出が書かれていた。



2003年10月14日(火)
『百鬼夜行抄』第11巻by今市子

もう11冊も出たんだけれど、まだわけのわからない怖いものを
作品の中に入れることができるところがすごい。
あとがき漫画にあるように、怖いものは名前をつけちゃうと怖くなくなるので
そのへんを曖昧にしているところが秘訣なんだろうか。
雑誌で立ち読みしていた時はわかりにくかった話も読み返したらわかった。
しかし、それぞれの話が盛りだくさんなので、
この気前のよさがうれしいようなもったいないような・・・
ファンの心理は複雑である。



2003年10月10日(金)
『モノクローム・ガーデン』by夢路行

最近の農家のお嫁さんのお話も好きだけれど、これは以前と同様の
日常の中の不思議を描いた短編連作。
雪女や河童や幽霊や、人魚姫やらニューハーフが出てくる。
木々の間や水の中に懐かしいような顔が浮かぶ。
目に映るものすべてが、夢路行にとっては大切で
気持ちのいいものなんだろうなあ
と、読んだあとに思う本。



2003年10月09日(木)
『よつばと!』第一巻

帯の文句がおもしろい。
「原因不明の大ヒット作『あずまんが大王』から一年余・・・」
そうか、原因不明だったのか。確かにわけのわからない作品だったけれど。
あずまんがの四こまとは違って、連載のストーリー漫画。
主役のよつばは、まるでチヨちゃん。
一体どこから来て、どんな子供なのかは一巻だけではよくわからない。
それでも、日常のいろいろなことに過剰に反応するよつばによって
ささいな一こまがとても味わい深いものになる。
これで、天才少女だったり、超能力者だったりしたら
かえってありきたり。
作者がどこまでひっくり返してくれるかが楽しみな第一巻でした。

ttp://www.geocities.jp/azyotuba/yotubato01.htm