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漫画関連ファイル


2002年09月26日(木)
『西洋骨董洋菓子店』第四巻

最終巻がでました。私は雑誌で読んでいたので
感想はその都度書いていましたが、大まかな感想をちょこっと書いてみます。
(以下ネタバレ)

単行本には何ページか加筆してあるようです。主に小野と橘の学生時代の回想シーン。
連載で最終回を読んだ時に、読者の予想をかわしつつ、クライマックスを描いて
上手だなとおもったけれど、何となくはぐらかされたような気もしました。
そのへんを補う意味で、小野と橘の話を単行本ではもう少しからませたのかなと思います。
でもやっぱりどこかひっかかってしまうのは、橘のトラウマが、
誘拐されたときに犯人に何かされたことじゃないか、という(橘と読者の)予想が
ふたを開けてみたら何もなくて、何もないのに犯人に暗示をかけられてしまって
思い出せないことがトラウマになっていて、そのまま話が終わっているせいかもしれません。
かわりに、誘拐殺人犯の逮捕が用意されているけれど、
それで橘は自分を救うことができたんだろうか?
以前と何も変わらないけれど、それでも人生は明るく続く・・・・って、
それでいいのか、橘!!と思ってしまいました。
橘が捕まえた犯人はなぜ子供を誘拐してたのかなあ?
新潟の監禁事件がよしながさんの頭にあるような気がするけれど、
それとは意味が違うしなあ。そのへんがわからないのも、少しもの足りないかな。

でも、それ以外は絶好調なんですよね。
橘の苦労も、ちいの無邪気な無神経さも、エイジも小野もみんな好き。
セリフと間合いの上手さは天下一品だわ。
だからこそ、ドラマの部分で正攻法に話を作って欲しいと思います。

◆この日記を「西洋骨董」でサーチすると大量のログがあります◆
http://www.diary.ne.jp/search.cgi?cmd=search&user=19745



2002年09月12日(木)
三原順秘蔵作品集「LOST AND FOUND」

復刊ドットコムから、三原さんの未発表作品集が出るそうな。
うーん、はみだしっ子の新作・・・・読みたい。でも、高い。

三原順秘蔵作品集「LOST AND FOUND」
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=11944



2002年09月06日(金)
『Heaven!』第四巻by佐々木倫子

四巻が出ていることをSさんちの日記で知り買ってきました。
霊園のそばのレストラン。やっぱり出ましたか。出るとは思っていたけれど。また出ると楽しいかも。
温厚な伊賀くんをおこらせようと、皆がちょっかいを出すけれど、
伊賀くんは道を極めていくばかり。あいかわらず絶好調です。
読んでいると、少女まんが的オチを求めてしまう場面もあるんだけれど
掲載誌が青年誌のせいか、一歩手前で踏みとどまるところが多い。
その感覚が違和感か新感覚か難しいところ。

フラワーズを立ち読みしてきました。(ややネタバレ)
萩尾さんの連載は二回目にして急展開。
『残酷な神が支配する』で疲れた読者の目を覚ますような巧みなストーリーと絵。
異次元の境目が開いたり閉じたりする感覚は健在でした。
絵もすばらしいなあ。やっぱり萩尾さんの漫画を読むことができるのは幸せです。
清水玲子さんの秘密を髣髴とさせるところがありますが、
それも萩尾さんがどう料理するかというところに関心が行ってしまうのは
ファンの贔屓目かもしれません。このへんは、もう少しお話がすすんだところで
両者比較して考えるとまたおもしろいかも。
そしてまた、今月号の吉野さんの漫画ともある種共通点があって(犯罪と記憶とトラウマ)、
漫画家さんたちの作品も、時代を映す鏡であることを、思ってしまいます。