シリーズものの中篇が三つ入った本。 最初の二本が掲載されたところで、掲載誌が休刊になり、宙に浮いた三作目を描き下ろしで収録したもの。 舞台は大陸のどこか。アジア系のファンタジー。人間と鬼人(きじん)の出てくるお話。 そんなにページ数が多いわけではないのに、読むのに時間がかかる。 中身がいっぱい詰まっている感じ。いくらでもこの世界でお話を作ることができそう。 雨乞いの話も、預言者の話も、取替え子のような話も、とてもおもしろい。 ファンタジーがお好きなようで、これまでも何篇か描かれているが 日本の妖怪もの(?)よりも少しもの足りなかったのだけれど、ここにきて、クリアした感じがする。 ファンタジーもOK。キャラクターが印象に残るようになった。 あとがきに描かれているのは作者の照れだと思うけど、 「インチキファンタジー」なんて書かなくてもいいと思うなあ。 そんなこといったら、漫画なんてみんなそうなんだから。 続編を読みたいです。
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