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漫画関連ファイル


2001年03月28日(水)
『残酷な神が支配する』

『残酷な神が支配する』が、ついに次号のプチフラワー7月号で
最終回を迎えます。
ここ半年くらいは、ジェルミとイアンの心がゆっくりと
回復していく過程でした。
最終回はいったいどこへ着地するのかしら。
きっと、予想を裏切りつつ、完璧な10点満点の着地なんだろう。
いつものように。

最終回が出たら、最初から読み返して
自分なりの感想を書こうと思うのですが
最終回の一歩手前まで読んで思うのは、
ストーリーの細部や主人公以外のいろいろな登場人物の描写や
日常生活の断片、風が吹いているのがわかる風景描写、
部屋の中に置いてある一脚の椅子でさえ
ほれぼれとするほど、素晴らしいのに
どうしても、一番大事なところ、お話しの中心部に
納得できないものがあるみたいです。(私の場合)
どこか違う、絶対違う、という違和感が、
消えないなと思いつつ、細部の描写に酔っています。
それすらも、最終回でひっくり返してもらえるか否か、
2ヵ月後がとても楽しみ。

ところで、この違和感は『海のアリア』でも感じました。
途中が嫌でたまらなくて、でも最後の方の現実とも幻ともつかない
素晴らしい描写に圧倒されて、引きずり込まれて、感動して終わったという。
今回もそうかしら。

私は支配と被支配の関係が色濃い物語が嫌いなのかもしれない。
それ以外の人間関係があってもよさそうなものだと思うのかもしれない。
イアンは断絶したふたつの間をつなぐことができるのかしら。



2001年03月27日(火)
『雨柳堂夢咄』第8巻 by 波津彬子

『妖魅変成夜話』も『雨柳堂夢咄』も連載のペースがゆっくりなので
新刊が出るまでに長い時間、待たなきゃいけない。
それが、同時期に出たので、ちょっとぜいたくでした。

今回の第8巻に収録されている「むさし野」のお話が私は大好きです。
月明かりの秋の野原に迷い込んだ恋人達や若い書生が
招かれた野点の席。
ふたりの翁が、おいしいお茶でもてなしてくれます。
甘い金平糖の数粒がちょっと楽しい。
客人の残していった記念品や、秋の草木をかたどった
茶道具が蓮の手元に残されて
道具を広げると、月のむさし野の野点の席が
一瞬よみがえる。
この作品は、採算度外視じゃないかというくらい、
背景に手が入っていて、もしかしたら作者も
お気に入りのお話しかもしれませんね。

石川県立美術館の前田育徳会の展示室には
すばらしい蒔絵のお道具が展示されていることがあります。
それこそ、作った人の魂がこもっているような細工
美術館のHPの古美術の蒔絵の項でも見ることができます。

石川県立美術館[デジタルミュージアム]へようこそ
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/



2001年03月26日(月)
『妖魅変成夜話』第二巻

『妖魅変成夜話』の第二巻が出ました。
『陰陽師』の晴明そっくりの顔をした龍玉将軍が
博正みたいな顔の、李成潭の尻拭いをする
中国の怪異譚に材をとり、自由にふくらませた楽しいお話。
三原さんが『はみだしっ子』を描きながら『ルーとソロモン』を描いて
バランスをとっていたような感じでしょうか。
『陰陽師』が重くなればなるほど、『妖魅変成夜話』は
あ・かる〜くぶっ飛んでいる。

水墨画風に筆で描かれた線と、薄墨を使った背景が
ちょっと不思議な雰囲気を醸し出しています。
2巻になって、ますます筆が冴え渡ってきました。
竜王の住む湖の底のゆらゆらする感じや、
龍玉将軍の姉達が住む天界の昼下がりの気だるいムードや
龍玉がトリップする時の、意識が拡大する時の描写が
描かれていて、ちょっといつもとは違った世界。
これも一種のファンタジーですね。

龍玉将軍は、女か男かわからない。もしかしたら両性具有だったかしら。
成潭の許婚の仙女の世をしのぶ仮の姿のようだけど。両刀使い?
李成潭がますます情けなくなって、狂乱の様相を呈する今日この頃、
この2人を主役にちゃんとドラマが展開するのかしら〜
将軍と今のところ全然つりあわない成潭なのでありました。
そういえば、龍玉のお相手の銭塘君は、
ちょっと大宰府のオヤジみたいなタイプ・・・

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http://www.najanaja.co.jp/index.html



2001年03月20日(火)
『予言』 by 今 市子

本屋さんでふと目にした雑誌に今さんの読みきりが載っていたので買いました。
「コミックeyes 4月号」 先月24日に発売されて、隔月刊なので、
まだ店頭に並んでいるようです。

新作チェックは、ファンサイトの「妖の景」でいつもしているのだけれど、
これは見落としていました。掲載誌がいろいろなので
ネット情報がなければ大変だ。

お話は、砂漠のオアシスを舞台にした、シリーズ。ファンタジー・・・かも。
40ページの中に、こんなにエピソード入れるか?というお話でした。
だから、読み返して楽しむことができる。一度読んでもういいや、ってならない。
年が明けてから、これだけ多作で、ジャンルも多岐にわたっているのに
質が落ちないのはすごいです。
そういえば、波津さんの作品数もこのごろ増えてるんじゃないかしら。
今、過渡期かも。この時期がすぎたら、何かかわっているかもね。

「予言」は、少々、百鬼的なバケモノ入っていました。
東の巫女がコワイ。王様はちょこっと『銀の三角』のミューパントーの父親みたい。
いろいろなシリーズをいろいろな雑誌や同人誌に描かれているので
お願いだから、いつかまとめて単行本にしてね、と言わずにいられません。
(しかし誰に言えばいいのだ・・・)

コミックアイズ今月号
http://www.shueisha.co.jp/eyes/kongetsu.html



2001年03月17日(土)
BEL.DIABOLICA 2

「BEL.DIABOLICA 2」が到着しました。
3月14日(水)の夜遅くにFAXで注文して、17日(土)午前中に到着。
けっこう早い?代引き手数料は315円でした。

剣と魔法の物語というより、心と心がどんなふうに
触れ合っていくのか、誇りとは何か、本当の強さとはなにか
というお話のように思いました。
言葉では説明することが難しいそういうことを
坂田さんは、セリフと絵で伝えることができる。
物語は本来そういうものではなかったかしら。
だからこのお話が、商業誌になじまないということはない
と思うのだけど、そういう判断を下さざるをえない
出版状況なのかしら・・・残念。

残念なのは、たくさんの人に読んでもらえないこと。
正規の原稿料が支払われて、きちんとアシスタントさんが
入ればもっと素晴らしいのに。ということ。
バジル氏の連載の頃の、緻密な背景が私は大好きなのだけど、
(多分あれは、波津さんが入ってるのでは)
ああいう、画面の密度で見られたらきっと絶句するだろうなあ。

うれしいのは、そういう状況にもかかわらず、
自費出版の同人誌で、描きたいお話を描いて下さること。
約束どおり続編が出版されたこと。
できるだけ平等に購入の機会が与えられていること。
(コミケに行けない地方在住の私にはネット情報はうれしい。
あとはネットにつないでいない読者さん対策かな)
利益は出てなさそうなのに、こういう形で本を読めることは
何よりもありがたいと思う。

・・・というわけで、2巻と3巻を同時に買おうと思っている方も
多いかもしれないけど、2巻を読まずに待つのは
ちょっともったいないかもしれない・・・なんて思ったりする。



2001年03月14日(水)
BEL.DIABOLICA 2 のお知らせ

坂田靖子データベースのある、居酒屋はねうさぎさんちの掲示板に
「BEL.DIABOLICA 2」先行発売の情報が載っていました。
諸般の事情により、サカタBOXにお知らせは載らないのですが
別に秘密ではないということなので、ご紹介させていただきます。
(こういう情報の伝達速度と範囲はどんなものでしょう?)

商業誌ではお目にかかれない、シュミに走った
ファンタジー長編シリアス作品の続きを読みたい人はどうぞ。
先行版で価格が少々高めです。正式版は2巻と3巻同時に発売されるとのこと。
必ず発行されるということなので、待つのが苦じゃない人は
その時でも大丈夫のようです。

居酒屋はねうさぎ
http://plaza27.mbn.or.jp/~haneusagi/
BEL.DIABOLICA 2 のお知らせ(転載byあかんさん)
http://homepage1.nifty.com/akane-iro/sakatabd.htm



2001年03月03日(土)
『Heaven?』第2巻

コミックスも2巻になって、お話がどんどん面白くなってきました。
主人公の、「いないと不便」な性格と、
オーナーと母の超ジコチューな性格が絶妙です。
そして、柳に風と受け流すまで諦念を極めた父。すごすぎる。
ハムテルはまだ、まきこまれつつも自立していた。
しかし伊賀くんは違う、渦の中にまきこまれて、ぐるぐるしてしまう。
そのぐるぐるからいかに抜け出るかというのが
このお話のテーマかもしれません・・・・
伊賀君が成長するのか?
オーナーが成長するのか?
レストランが発展するのか?
全然見当がつきません。

ビッグコミックススペシャル Heaven? / 1
http://www.s-book.com/plsql/sbc_book?isbn=4091868711
ビッグコミックススペシャル Heaven? / 2
http://www.s-book.com/plsql/sbc_book?isbn=409186872X

ところで、HEAVEN?について関連ページを探してみたら
上のページがヒットしたのだけど、
これは集英社、小学館関連の会社の本をオンラインで
注文できるHPでした。(送料手数料が安い)
何よりもいいのは、商品情報がくわしいこと。
表紙画像も入ってるし。

s-book.com
http://www.s-book.com/

追記 商品情報がくわしいのは、ビックコミックスだけかも。