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漫画関連ファイル


2000年10月30日(月)
夢路行と榛野なな恵と明智抄

本屋さんで背表紙は見たことがあるけれど、読んだことがなかった
漫画家さんの作品を手にすることが多くなってきました。
おもしろいマンガはたくさんあるのね〜と毎日感動しております。

夢路行さんの『空に夏の気配』と『海のような空の色』を読みました。
このぶ〜けコミックスの作品はどこか昔の吉野朔実さんを思い出させる。
花鳥風月を愛で、日々の気持ちを大事にするようなところ。
読んでいてとても心地良いです。ちょっと集めてみようかしらと思いました。

榛野なな恵さんは、絵やカラーの配色が篠崎まことさんを思い起こさせる。
読んだのは『卒業式』
いや、ハードでしたね。この絵だからおとめチック系かと思ったらとんでもない。
思春期の一番他者に対して厳しい頃の少女達を描いて爽快です。
そうそう、昔はそうだったよね。社会や家族に対して、ぬるい!って思うんだよね。
でもあちら側の世界とこちら側の世界は一緒なのよ。
そのまま大きくなると迷惑な大人になるよ〜とおばさんは思うのであった。
他の作品も読んでみよう。

明智抄さん。読んだのが『パンドラ』一冊なのでほかは知らないけれど、
SF系の人かしら、やっぱり絵が柔らかいわりにハード。
まっとうな大人の考え方をする人のように思いましたが、、、
これも今後の課題です。
よまなきゃいけない本がたくさんあって、うれしい!

藤原薫さんも何冊か入手しました。これから読みます。



2000年10月29日(日)
『スマッシュを決めろ!』完全版 志賀公江

昔『スマッシュを決めろ』が大好きだったのです。
なまいきな妹の真琴も好きだったし、やさしいおねえさんのさおりも好きでした。
先輩やコーチがみな大人っぽく見えたものだけど、
昨日読み返して印象がずいぶん変わりました。
青池保子さんの『ラケットに約束』を再読した時も思ったのだけれど
試合の最中によけいなことを考えて調子がでないことが多すぎる!
もっとしゃんとしなさい!なんて思っちゃうんだなあ。
やれやれ、今の地点から昔の作品を判断してはいけないというのに。

少女まんがの中のスポーツは、今も名残があるけれど、
スポーツ自体を楽しむということがテーマではなく
舞台なのですね。少女が成長していくための。
親と子の確執、先輩や友達との葛藤や恋が主役なのね。
魔球だのなんだのなど考えるなと言ったのは宗方コーチだっけ。
『エース』も最初は同じ場所からスタートしたのに
あの言葉から違うところを目指しはじめたのかもしれない。
(それがいきすぎると、宗教に行っちゃうのかなあ?)
それでも、そういう昔の作品でも主人公が試合中に自分の力で
やるしかない、とさとる瞬間がある。おもしろい作品には必ず。
だからそれまでに多少ご都合主義な部分があっても
その瞬間には感動する。

でも、子供時代の私は、そんなことなど考えず
なめるように作品を読んだものです。コマのすみずみまで覚えている。
セリフのひとうひとつを自分に刻むようにして読んでいました。
この年になってそれがよみがえるのは不思議な感覚です。
作品以上の世界を見ていたようだと思いました。
だからこそ成長期の子供を相手にする作品は誠実でなければいけないかも。

マーガレットコミックスを読んだ時に不思議だったのは
確か雑誌で見たはずのウィンブルドンへ行った話がなかったことです。
あれは私の記憶違いかしらとずっと思っていたのだけれど、
昨年出版された双葉社版には未収録の部分が入っていました。
やっと、最後まで読めてうれしかったです。

ところで、ミイラ先生とねこ目少女を読んだときは当時わからなかったものが
今ならわかるという新鮮さがありました。こわさが先にたってわからなかったことが
わかるようになるので、年をとることも楽しいといえるかもしれません。



2000年10月27日(金)
『テキは強いぞ手ごわいぞ!』あべりつこ

古いまんがの話が続きます。
あべりつこさんが昔大好きでした。デビューの頃から好き、というのではなくて
『すえっこ台風』というお話がものすごく好きだったの。
貴公子というあだ名の男の子が出てきました。たしか。
当時は連載が終わると、コミックスになる前に雑誌の総集編が出たのだけど、
『すえっこ台風』の総集編をずい分長い間大事に持っていたものでした。
でも、今手元にはない。どこでどう手放してしまったのかも覚えていない。

おととい行った古本屋さんで『テキは強いぞ手ごわいぞ』を見つけて
なつかしくて買ってきたのですが、読んでさらに感動しました。
ものすごく上手な絵、それなのに楽しい絵。
かわいくて元気な主人公が活躍する暖かいお話。
収録されているのは、表題作のほかに、『みーなの涙』と『ふたごっこ四重奏』
全部週刊マーガレットに掲載された作品だったと思う。
『テキは強いぞ手ごわいぞ!』の切り抜きはいまだに持っている。

自分の成長期に読んだ作品だから、こんなに心を動かされるのかしら。
たいして事件が起こるわけでもない。派手なわけでもない。
なのに、なにかきちんとしたものがある。お話の芯に。

昔は良かったとか言う気はさらさらないけれど、
昔のまんがを読むと自分達の立っている場所が見えるかもしれない。



2000年10月26日(木)
『洗礼』 by 楳図かずお

『洗礼』が連載されたのは、週刊少女コミック。
『トーマの心臓』や『ファラオの墓』と同時期ではなかったかしら。
あの頃の週コミは不思議な世界だったね。今にして思えば。
断片的に『洗礼』を読んで、こわいとは思ったけど、ほかに気をとられていたので
あまり深くは考えなかった。
今回一気に全編読んでみて、これは少女まんがにおさまりきらない
いろんなものを含んでいると思った。

お話は、永遠の美女といわれた女優が、自分の老いから逃れるために
子供を産み育てて、大きくなったところで脳移植をして入れ替わろうという話。
入れ替わったあとの少女が、大人の女のように嫉妬に身悶えしたり
担任の教師に迫ったり、正体を探ろうとするクラスメートを陥れたりするのが
あまりにリアルで、こわい。

母と娘の関係の言うに言われぬ言葉にできないドロドロを
こんなに見事に描く人はいない。そして、主人公の少女さくらは本当にかわいい。
昔、このかわいさはよくわからなかったと思う。
こわい顔を描くのと同じくらい、きれいな顔を描くことが、楳図さんはうまい。
担任の教師が意外とちゃんとした大人で、お友達の良子ちゃんが
ひどい目にあいながらも、さくらを救ってくれるところがすごい。
ラストをどうとらえるか意見が分かれるところだけれど、
逃げたようにも思えない、本当にプロの作品なんだ、、、、
もっとほかの作品も読んでみようと思いました。

私の買ったのは小学館文庫版なんだけれど、第1巻の解説がひどかった。
絶対読んじゃだめ。せっかくの作品のネタをばらすなんてあきれ果てました。
(第2巻解説もだめだわ。注意はしてるけど)
読者の楽しみを奪うような解説しか書けないのかしら
載せる編集も編集だ。



2000年10月25日(水)
楳図かずおはすごい!

昨日友人と、秘密の古本屋さんに行って、また本を買ってきました。
こないだ見落とした若木書房の本とか、買うのを迷ってやめた楳図かずおを5冊ほど。
この二日の間に本がずい分なくなっていたので驚いた。
私は少年マンガはわからないので買わなかったけど、希望コミックスや藤子不二夫の
古いまんがとか・・・だれか、買っていってしまったのね。
(テリトリーが重ならなければべつにいいけどさ)

楳図かずおはおもしろかた〜!
買ったのは『ミイラ先生』と『洗礼』
ミイラ先生の方は、リアルタイムで断片的に雑誌で読んだらしい。
最初の方を覚えていたもの。こわいこわい。
こんなこわいものを小学生に読ませるなんて犯罪的だわ。
自分の子供になんて絶対みせたくない。(夜中のトイレについていくのがめんどうだから)
主人公の女の子がものすごくかわいいので、怖い顔との落差がすごい。
一緒に収録されてた『ねこ目の少女』は私が6才のときに
少女フレンドに掲載された作品だけど、読んだことがある。確かに覚えてる。
ねこの木彫りを彫る音が頭のすみっこにこびりついているみたい。
もう2度とアクセスしないような記憶の奥底のカリカリっていう音が
よみがえってこわさ倍増でした。
なんでこんなものを読んでいたかというと、5才年上の姉のほかに
さらに年上のいとこ達がいたので、そこに泊まりに行くと
こわい漫画やら、水野英子さんの漫画があったからです。
小学校の低学年なのに、そんな漫画を大人やお姉ちゃんたちの目を盗んで
読みふける子供だったのでした。
いとこ達の部屋は屋根裏部屋で(おしゃれな屋根裏ではない)
部屋に入る前に真っ暗な階段の踊り場があって、
夜その部屋にみんなで寝てると遠くの汽笛が聞こえてくる
そんなことまで一気によみがえりました。
(年寄りの昔話・・・)



2000年10月22日(日)
秘密の花園

今日はいいことがありました。
通りすがりに見つけた古本屋さんが、古本マニアにはたまらない品揃えで、
しかも安い!というとんでもないお店で、私は至福のひと時を過ごしました。
店番をしているのはタコ坊主のようなおにいさんで、
近所の子供に、今日は本が半額だよ、亀有買ってかない?なんて
声をかけてるの。そしたら子供は「お母さんにしかられるからだめ〜」
と答えている。
本のことを知らないわけじゃない。レジに出した本を見て
「そのサンコミ、レアだよ。いいでしょ」と言うの。
でも半額にしてくれるんだよ。
「いい本ありますね」と言うと「うん、でも古いのはしょっちゅう入るわけじゃないんだ」
「でも、がんばるから、また来てね」だって。
もちろん、また行きますとも。
でも、お店の場所は誰にも教えない。

娘達に読ませるために「動物のお医者さん」を何冊か買いました。
一冊40円!う〜ん、初版のきれいな本なのになあ。
(全部持っているが、自分のは子供達には貸さない母)
受けましたです。少しづつ母の趣味に染めていく計画。
(そんな計画たてずに、蔵書を開放した方が早いかも)



2000年10月21日(土)
『妙技の報酬 』by岡野玲子

昨日発売のプチフラワーコミックス『妙技の報酬』は
岡野さんがデビューした頃の作品を集めた本ですが、
これを入手するのにえらく苦労したので、一応みなさまにもお知らせ。
20日発売です。部数が少なかったのは金沢だけかしら。

『タイニーポムポム』を買うときもけっこう本屋をまわったので
今日は、一番大きな本屋さんにまず電話しました。
そしたら入荷が少なかったのでもう売り切れたとのこと。
支店全部にもないと言われてしまった。
次に近所の本屋さんに電話したら、まだ入っていないので月曜日に
折り返し電話します、とのこと。(これは入荷しない可能性が高い)
最後に、大学の近くの大きな本屋さんに電話してやっと
一冊確保しました。

もう少し前に予約の電話をかけておけばこんなに苦労しないのにね。
でも、なんだろう、これだけたくさんコミックスが出ているというのに
発行部数はすごく減っているんだろうか。
昔はどこの本屋さんでも新刊は平積みになってたものだけど、、、、
『犬夜叉』や『花より男子』は山積みになっているけどね、、、、

追記 感想
う〜ん。う〜ん。
無理に買わなくてもいいかも。でも、きっと増刷されないだろうから
将来的にはレア本かもね・・・



2000年10月18日(水)
『煌如星シリーズ』 by 藤田あつ子 その2

怒涛の勢いで煌如星シリーズを揃えて読んでいます。
14冊中9冊読みました。おおお、おもしろい。
漢字が難しいので名前を書けないのですが、奥さんも
将軍も、幼馴染も、みんなかわいいわ。
漢字ばかりなので、本のタイトルが覚えきれない。
一覧表を作って記しをつけて本屋に行ってます。
あと3冊、(と番外編2冊)今から買ってこよう。
なんだかマンガばかり読んでいた週末でした。
(↑のめりこみやすいタイプ)



2000年10月17日(火)
『レモンとサクランボ』 by 西谷祥子

1966年に週刊マーガレットに連載された作品。
ものすごく小さかったので、リアルタイムで読めるわけがないのだけれど、
断片的に記憶に残っているのが不思議。
それは、私に5才年上の姉がいるからなのでした。
姉だって小学生。こんなお話を読む年ではなかったはずだけれど、
総集編とか、コミックスを誰かに借りたのかもしれない。

石原慎太郎(都知事?!)の作品が一世を風靡していた頃より
少しあとの作品かな。あの一連の小説、映画が、男の子のイメージに
影響を与えているかもしれない。ちょっと不良ぽい影のある男の子、
病弱な友達のお兄さん、お嬢様みたいなクラスメートに下町育ちの元気な主人公。
盛りだくさんの内容を270ページでまとめて、長いお話を読んだような気にさせてくれる。

昔のマンガは、おもしろかったね。
どうして最近のはコミックス一冊で話が収まらないんだろう。
絵はさほど華やかではないし、今ほど技術的に進んでいるわけでもない。
でも、そういうことよりもっと大事なものが一杯つまっている感じがする。
いったいそれは何だろう。
このまま今の雑誌に載せてうまくいくわけじゃないかもしれないけど、、、
言葉ではうまく言えないけれど、
やっぱりこのへんももう少し読んでみたいという気になりました。
(本を減らすはずなのに、何をやっているんだか)



2000年10月16日(月)
<まんが>『アワーズガール』 創刊

もういろんなところで話題になっているのですが念のためお知らせ

『アワーズガール』
少年画報社が新たに挑む少女コミック誌!

http://www.shonengahosha.co.jp/special/index.html

やっぱりみんな言うことですが、ネムキの作家さんが多いです。
編集者がネムキ出身らしい。季刊。これもやっぱり予約を入れたほうがいいかも。



2000年10月15日(日)
『ジョーン・Bの夏』 by 樹村みのり

ちょっと蔵書を整理しようと思って、引っ張り出しては、
オークションに出したりいろいろしてるのですが、
読んじゃうともうだめ。これもそうでした。
樹村みのりさんの作品は、どれもこれも正攻法で逃げが無い。
発表当時、そこが好きでそこが苦手だった。
少し甘やかしてくれた方が居心地がいいもの。

その印象があったので、『ジョーン・Bの夏』(サイン本これも)も
手放そうかなあ、(ぱらぱら)とン十年ぶりに読み返しました。
あれれ、ちっとも厳しくないじゃん。
甘やかしてはくれないけれど、とってもやさしい。
収録されてるどれもこれも。
表題作のほか「夜の少年」「水子の祭り」「ひとりと一匹の日々」が入っています。

もう主人公達の悩みは私の悩みではなく、
作者の視点により近くなったのかもしれません。
作者は、傷つきやすい少女達に、もう一歩進んでごらん
と励ましているようです。無理なく自然に生きてごらん、と。

当時の少女漫画の土壌は本当に広く深く豊かだったんですね。
「菜の花畑シリーズ」は実家にあったかしら。
もう少し読みたくなりました。(いったい本の整理はいつ終わるんだ)



2000年10月14日(土)
『美加は生きた』 by 武田京子

昭和41年に週刊マーガレットに連載された『美加は生きた』を読みました。
いや〜すごかったです。

主人公は白血病の少女。励ましてくれる人々に次つぎ
悲劇がおそうのだけれど、くじけずけなげに生きる。
友達の男の子の家は貧しくて給食費を盗んだと疑われたり、
お父さんが蒸発したり、妹が失明したり、お母さんが心中を図ったりする。
「私はもうすぐ死ぬの」と言いつつずっと苦悩する小学生の話を、
当時の読者はどんなふうに受け取っていたのでしょう。
きっと私のように、茶化して読んだりはしなかったでしょう。いっしょに苦悩したりしたんだろうか。
でもそうやって悲しい気分になることも楽しみのひとつなんだろうなあ。

時代の空気というのは、あとから推測しようにも流れて消えてしまうものだから、
こういう漫画や、テレビドラマに残っているのを見ると、びっくりする。
木下圭介アワーでしたっけ?テレビドラマも当時は暗かったですよね。
不良少年のレッテルを貼られて、世間から誤解される話とか。

でも、武田京子さんのマンガはどんなに不幸な話でも、
どこか上品なところがあって安心して読めます。
昔の彼女の漫画が古本コレクターの間で人気があるのも
わかるような気がします。



2000年10月11日(水)
『煌如星シリーズ』 by 藤田あつ子

10年のマンガのブランクがあるので、時々名前も知らなかった
まんが家さんのおもしろい作品をみつけて嬉しくなってしまうことがある。
昨日たまたま本屋さんで買った『煌如星シリーズ』もそんな作品でした。

中国・清朝で、十五歳で進士に合格した 超エリートが、様々な事件を解決する
ミステリー、、、、かな?なんせまだコミックス2冊しか読んでいないので
全容は把握していないの。コミックスはASUKAデラックスから出ています。

まつざきあけみさんをも少し淡白にしたような絵柄で
中国趣味の(って、舞台は中国だからあたりまえ)背景が華やか〜
これは全部集めて読んでみようと思ったのでした。

なぜ、この本を買ったのかというと、近所にさえない古本屋さんがありまして、
どういう風にさえないのかというと、本のことをあまりわかっていないような
並べ方、値付けの仕方で、わりとくだらないものに高い値段がついているのです。
それで、しばらく全然行ってなかったんだけれど、昨日たまたま行ったら
ひとつの本棚が私の趣味とシンクロする本で一杯だった。
ああこれは持ち主の身辺に一大変化があったのね(涙)という感じですが
雨柳堂、シャルトル、山岸さん、萩尾さんの最近の作品がずらりと並ぶ中に
このシリーズがあったので、買ってみたのでした。
神坂さんのシルクロードシリーズ決定版もあったので一緒に買ってきた。
まとめて読んだことがなかったので。

この本屋さんもいろいろ考えたらしく、これらの本がすべて、150円〜200円という
とんでもない安値で売ってて(考えていないのか?)
持ち主は本を非常に大事にする人だったらしく、ほとんど新刊同様の美しさなので
私はうれしいような、申し訳ないような複雑な心境でした。
あそこにある、一冊150円のシャルトルシリーズと200円の雨柳堂シリーズを
放っておいていいのだろうか。でも、自分のはちゃんと新刊でそろえて持ってるし、、、、

『煌如星シリーズ』については詳しいHPがありました。
まだリンクのお願いをしていないので、HPの名前だけご紹介しておきます。
「メイメイ的中国世界」の中の、「メイメイ的煌如星世界」です。
とてもくわしいです。

でも、藤田あつ子さんて、名前はなんか覚えてるような気がするんだけど。
ほかに何を書いてる人だっけ。



2000年10月06日(金)
『いらかの波』 by 河あきら

リサイクル書店でふと見かけて買ってしまった全10巻。
なんて懐かしい『いらかの波』、一日で読んでしまいました。

元気なガキ大将の渡。しっかりものの茜ちゃん。
今で言う「こわれている」生徒会長、島津亮。
大工の棟梁と渡のおとうさんとおかあさん。
おもしろくて、楽しい漫画でした。

この作品が別冊マーガレットに連載されていた頃、私は高校生で、
学校の帰りに駅の売店で別マを買い、バスの中で読んだものです。
新玉線の開通前で、渋谷から成城学園前行きのバスに乗って
そこで、生徒会長がカーテンにくるまって「わははははは」と笑うシーンを見て
思わず声を出して笑って、回りの顰蹙を買いました。

『ティータイム』の頃のりぼんと『いらかの波』の頃の別マは
だから首都高高架下の246号を走るバスのイメージと結びついているの。(個人的に)
それから『LaLa』へと移っていくのですが、『LaLa』は新玉線の色々タイルと旭屋書店の
イメージなのでした。
(あの頃の新玉線の渋谷駅はきれいでだだっぴろくてSF的だった。
 今は見る影もないだろうなあ、、、)

『いらかの波』は今読んでも全然古くない。単純な話に見えて、
一筋縄でいかないところがあるみたい。
私は渡の両親が好きだわ。とっても人が良くて心配性のおとうさんと
やさしいお母さん。このふたりみたいな大人を描けるって
ほんとにすごい。先生達や友達もみな楽しい。

ちゃんと、渡と生徒会長がホ○じゃないかと誤解される話もでてくるんだよ。
いやー、そういうもののハシリの時代だったんだね。
女装マニアの部の先輩とかさ。

古いものと新しいものが混ざったような不思議な作品でした。



2000年10月01日(日)
富山の古本屋さんは楽しいぞ

昨日は実家に用事があって、昼前から夜8時ちかくまで、(ひとりで!)でかけていました。
用事は10分で済んでしまうもので、残った時間は、古本屋をはしごするという
たいへん楽しい一日でした。
昨日の成果。

ペーパームーン「サーカスファンタジー」100円
グレープフルーツ「ヒーローアンドヒロイン」オリーバー掲載号 300円
「五つの箱の物語」200円
某イラスト集 400円

その他雑多なものをたくさん買い込んできました。
まわっている間は全然疲れなかったけど、
家に帰ったらバタンキュウで、寝てしまいました。

家族はおばあちゃんの家で猫と遊んでいたようです。(夕飯つき)

グレープフルーツのオリバー掲載号ってはじめて見ましたが、
紙質がえらく悪くて、ふつうの漫画雑誌のよう。
岡野玲子さんの単行本未収録作品は軽い話でした。

実家で、本棚の奥を探っていたら、水野英子さんのコミックスが
何冊かでてきました。『白いトロイカ』『赤毛のスカーレット』ぼろぼろだけど初版。
そして『ハニーハニーのすてきな冒険』のサンコミがあるじゃないか。
全然覚えてなかった。(一巻だけだけど)
昔の漫画は一冊だけでも一本の映画を見たような気分にさせる密度が
あったなあ、と思いました。